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第弐章 過去を求める者
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「真衣!今日の放課後、何処か遊びに行かない?買い物でもお茶しに行くのでもいいから」
翌朝、席に着くなりそう声を掛けて来た藍に、真衣は目を丸くした。
藍は普段、帰りは真っ直ぐ帰る為、寄り道をしようとすると「早く帰りなさい」と真衣の事を叱っていた。
そんな藍が遊びに行こうと言うのだ。
「うん。良いけど…珍しいね、藍、何かあったの?」
(もしかして誰かと喧嘩?それともまた先生に無理難題押し付けられたとか?)
「いや、何も無いよ。と言うか、何も無くてつまらないから、どこか行きたいの。」
「ふーん…あ、じゃあさ、こういうのはどう?」
何かを思いついた真衣が藍に耳打ちをする。
真衣の話に耳を傾けていた愛は聞き終わると同時に「それ良い!」と言いって教卓の前に立った。そして、クラス全体に聞こえるよう声を大きくして言った。
「皆、今日この後、クラスの親睦会として何処か行かない?カラオケでもカフェでも何でもオッケーよ。」
結局、クラスメイトの希望で学校近くにある生徒に人気のお店に行く事になった。
「ふふ」
「?真衣、どうしたの?」
「なんかさ、藍と付き合い長い筈なのに、今まで一緒に放課後遊んだことがなかったんだなって思うと、今日一緒に遊べるの嬉しいなーって」
「!…うん、そうだね」
屈託無く笑う真衣を見て、何故か気まずそうに目を逸らす藍。真衣はそんな藍に気付いては居たものの、何も聞いては行けない気がして、結局、何も言えなかった。
翌朝、席に着くなりそう声を掛けて来た藍に、真衣は目を丸くした。
藍は普段、帰りは真っ直ぐ帰る為、寄り道をしようとすると「早く帰りなさい」と真衣の事を叱っていた。
そんな藍が遊びに行こうと言うのだ。
「うん。良いけど…珍しいね、藍、何かあったの?」
(もしかして誰かと喧嘩?それともまた先生に無理難題押し付けられたとか?)
「いや、何も無いよ。と言うか、何も無くてつまらないから、どこか行きたいの。」
「ふーん…あ、じゃあさ、こういうのはどう?」
何かを思いついた真衣が藍に耳打ちをする。
真衣の話に耳を傾けていた愛は聞き終わると同時に「それ良い!」と言いって教卓の前に立った。そして、クラス全体に聞こえるよう声を大きくして言った。
「皆、今日この後、クラスの親睦会として何処か行かない?カラオケでもカフェでも何でもオッケーよ。」
結局、クラスメイトの希望で学校近くにある生徒に人気のお店に行く事になった。
「ふふ」
「?真衣、どうしたの?」
「なんかさ、藍と付き合い長い筈なのに、今まで一緒に放課後遊んだことがなかったんだなって思うと、今日一緒に遊べるの嬉しいなーって」
「!…うん、そうだね」
屈託無く笑う真衣を見て、何故か気まずそうに目を逸らす藍。真衣はそんな藍に気付いては居たものの、何も聞いては行けない気がして、結局、何も言えなかった。
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