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第三章 幼女とイケメン
第五話
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「あ、あの!やっぱりってどういう意味ですか?」
言葉の意味が分からずに、首をかしげると速さんがクスリと笑った。
「すぐに分かる。」
そして、ノシノシと動き出したので、僕はまるで女のようにその太い首に自分の両腕を回してしまった。
「良い顔するなぁ、お前。俺のものになるか?」
「えっ……?」
速さんが僕の情けない顔をジッーと見てくる。
「力もあるし、その容姿も好みだ。なぁらあんな奴はやめて俺のなるのはどうだ?毎晩、満足させてやるぞ?」
「一体どういう意味で……。」
「なぁ……。」
「あっ……。」
速さんに見つめられると、頭がぼっーっとしてきて、何も考えられなくなってしまう。
「良い子だ……。」
速さんの顔がだんだん近づいてきているような気がするが、抵抗できない。ただ速さんの燃えるような赤い瞳を見ていた時。
「須佐の!何を勝手に契約しようとしておる!それは我が先に見つけたのじゃ!卑怯な真似をするでないぞ!」
「いでっ!」
突然、女の子な怒りの声とともに、頭に痛みが走る。そのおかげで我にかえり、慌てて回りを見渡すと、女の子が手に古びたしゃもじを持って、眦を吊り上げて全身から怒りのオーラを放っていた。どうやら、あのしゃもじで頭を叩かれたらしい。
「別に早いもん勝ちだなんて決められてる訳じゃないだろ?それにお前、俺が誰だか分かってそんなこといってるのか?」
「分かっておるわ!しかし、そなたはもはや神ではない!神ではない相手に尽くす礼などないわ!」
「ほぉ、言うじゃねーか!保食神風情が減らず口を!お前もほとんど神の力は失ってるだろう?月読なんかに殺されやがって!」
「なっ、なにを!もはや一握り近いそなたにそのような子とを言われる筋合いはないわ!」
「神の位で言えば、はるかに俺の方が上だ。こいつは諦めるんだな。」
「諦めるのはそなたのほうだ!そなたは、おなごでも見つければ良かろう!」
「俺に性別なんて些細なことはどうでもいいことだと言うことくらい、神の端くれなら分かっているはずだがな。」
「えぇい、うるさい!とにかくその童を離すのじゃ!」
(とにかく僕のことを下ろしてから喧嘩してほしいんだけど……。)
いまだに速さんの腕の中に抱え込まれている僕は非常に居心地が悪い。それに女の子が下からぼくの服を必死にギューギューと引っ張っている。
二人に挟まれて困惑していると、そういえば料理の最中だったことを思い出した。早く焼かないとフレンチトーストが台無しになってしまう。
「あ、あの!速さん!」
「ん?どうした?」
にこりと笑った速さんが、顔を寄せてくる。いくら同性とは言えども、速さんは少し距離が近すぎるような気がする。少しうつむき加減になりながら、その腕をぎゅっと握った。
「すいません、料理の途中だったことを忘れてました。下ろしてもらってもいいですか?」
「ふーん、料理ねぇ……。」
僕の言葉を聞いて、速さんは思案顔になったかと思うと、一瞬で悪どい顔へ変わった。
「他ならぬお前の頼みだ。もちろん叶えてやろう。でもそれには条件がある。その条件を飲むなら下ろしてやろう。」
「条件とは?」
僕が尋ねると、速さんがニヤリと笑って僕の耳元に唇を寄せてくる。その口から紡がれた言葉を聞いて、僕は目を丸くしたもののら期待に満ちた表情で僕のことを見る速さんを前に断ることもできず、大きなため息をつきながら、ゆっくりと首を縦にふったのだった。
言葉の意味が分からずに、首をかしげると速さんがクスリと笑った。
「すぐに分かる。」
そして、ノシノシと動き出したので、僕はまるで女のようにその太い首に自分の両腕を回してしまった。
「良い顔するなぁ、お前。俺のものになるか?」
「えっ……?」
速さんが僕の情けない顔をジッーと見てくる。
「力もあるし、その容姿も好みだ。なぁらあんな奴はやめて俺のなるのはどうだ?毎晩、満足させてやるぞ?」
「一体どういう意味で……。」
「なぁ……。」
「あっ……。」
速さんに見つめられると、頭がぼっーっとしてきて、何も考えられなくなってしまう。
「良い子だ……。」
速さんの顔がだんだん近づいてきているような気がするが、抵抗できない。ただ速さんの燃えるような赤い瞳を見ていた時。
「須佐の!何を勝手に契約しようとしておる!それは我が先に見つけたのじゃ!卑怯な真似をするでないぞ!」
「いでっ!」
突然、女の子な怒りの声とともに、頭に痛みが走る。そのおかげで我にかえり、慌てて回りを見渡すと、女の子が手に古びたしゃもじを持って、眦を吊り上げて全身から怒りのオーラを放っていた。どうやら、あのしゃもじで頭を叩かれたらしい。
「別に早いもん勝ちだなんて決められてる訳じゃないだろ?それにお前、俺が誰だか分かってそんなこといってるのか?」
「分かっておるわ!しかし、そなたはもはや神ではない!神ではない相手に尽くす礼などないわ!」
「ほぉ、言うじゃねーか!保食神風情が減らず口を!お前もほとんど神の力は失ってるだろう?月読なんかに殺されやがって!」
「なっ、なにを!もはや一握り近いそなたにそのような子とを言われる筋合いはないわ!」
「神の位で言えば、はるかに俺の方が上だ。こいつは諦めるんだな。」
「諦めるのはそなたのほうだ!そなたは、おなごでも見つければ良かろう!」
「俺に性別なんて些細なことはどうでもいいことだと言うことくらい、神の端くれなら分かっているはずだがな。」
「えぇい、うるさい!とにかくその童を離すのじゃ!」
(とにかく僕のことを下ろしてから喧嘩してほしいんだけど……。)
いまだに速さんの腕の中に抱え込まれている僕は非常に居心地が悪い。それに女の子が下からぼくの服を必死にギューギューと引っ張っている。
二人に挟まれて困惑していると、そういえば料理の最中だったことを思い出した。早く焼かないとフレンチトーストが台無しになってしまう。
「あ、あの!速さん!」
「ん?どうした?」
にこりと笑った速さんが、顔を寄せてくる。いくら同性とは言えども、速さんは少し距離が近すぎるような気がする。少しうつむき加減になりながら、その腕をぎゅっと握った。
「すいません、料理の途中だったことを忘れてました。下ろしてもらってもいいですか?」
「ふーん、料理ねぇ……。」
僕の言葉を聞いて、速さんは思案顔になったかと思うと、一瞬で悪どい顔へ変わった。
「他ならぬお前の頼みだ。もちろん叶えてやろう。でもそれには条件がある。その条件を飲むなら下ろしてやろう。」
「条件とは?」
僕が尋ねると、速さんがニヤリと笑って僕の耳元に唇を寄せてくる。その口から紡がれた言葉を聞いて、僕は目を丸くしたもののら期待に満ちた表情で僕のことを見る速さんを前に断ることもできず、大きなため息をつきながら、ゆっくりと首を縦にふったのだった。
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