こんな異世界望んでません!

アオネコさん

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第2章 世界の異変が大変編

天使様ご指名

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「……天井…というより天幕だな」

皆さんおはようございます基地に来てから3日目の朝を迎えました

いやー昨日は色々あって疲れて寝てしまいましたねええ
賢者先生おはようございます!

《おはようございます》

いやー会話が気楽に出来るっていいね!俺って周りに言えないことがたくさんあるしスキルと会話出来るなんてラッキーですぜ!

部屋を見ると近くのイスに服が置いてありベッドから降りてその服に着替える…またローブか…というかローブ着る必要ある?

ブツブツ文句を言っているとギュルルと腹から音が鳴る…そういえば俺何も食べてなかったような…

今まで濃い時間を過ごしていたので忘れていたが昨日の朝から何も食べてないことに気付く…そりゃ腹もすくわな

ということで朝食を求め俺は部屋から出る…このテントの中には誰もいないらしくそのまま俺は外に出る

「…うわっ…まぶ…しくない?」

昨日のように目に光が入ってるのに眩しさを感じない…まるで目に入る光を調節してるみたいだ

《スキル【魔眼】の効果です》


…魔眼便利過ぎやろ

魔眼にはサングラス効果まであることがわかったところで俺は周りを見渡す…そんな俺に近付く人がいた…カイルさんだ

「ユウト君おはよう」

「おはようございます」

挨拶を交わしてカイルさんに食事について聞くとこっちだよと言って案内してくれた

「昨日はよく眠れたかい?」

「食事は昨日から食べてないんじゃないかい?」

「怪我はしてないけど休むことも必要だよ」

…などなど
食事するためのテントに行くまでにずっとカイルさんが話しかけてきた…心配性!!

基地の中の一つのテントに入ると美味しそうな匂いが漂ってくる
テントは大きめで入口から右側にスープなどが入った鍋が並んでいて左側は布のようなものを全体に敷いてあり座れるようになっている…ただみんなはもう食事は終わったのか誰もいない…

「こっちだよ」

カイルさんと一緒に奥の方へ行き布の上に座る…カイルさんが鍋のところにいって近くにあった皿にスープのようなものを入れる

「お腹に優しいほうがいいよね」

そういってそのまま木のスプーンを使って俺にアーンしてくるカイルさんは何なんでしょう…だから介護か!俺は1人で食べられるわ!!

渋るカイルさんから皿をひったくって自分で食べ始める…うーん温かくて美味しい…ずっと食べてなかったから余計に美味しく感じるよ…うぅ泣きそう…

何回かおかわりして皿を決められた場所に置いて一度深呼吸をする…
ふぅ…ちょっと落ち着いたぜ…

そんなことをしているとずっと近くにいたカイルさんが話しかけてくる

「ユウト君をクロードさんが呼んでいるんだけど行くかい?」

クロードさんが?

「ユウト君が疲れているなら断ってもいいんだよ?」

「大丈夫ですよ行きます」

クロードさんが呼んでるってことは昨日の事を聞きたいんだろう

「わかったよ…案内するね」

カイルさんは少し心配した顔で立ち上がる…俺も立ち上がり一緒にテントを出る

そのまま昨日の会議室テントに向かう…さっきから思ってたけど近くにいる兵士達や冒険者達は遠くから見るだけでこっちに近付かないけどクロードさん達がなんか言ったのかね?感謝です!

会議室テントの中までカイルさんは入れないみたいで待ってるよと言われながら中に入る…会議中ずっと待つつもりかね…

「ユウト殿来てくれたか」

中に入ると昨日のような感じにみんなが座っていた…え?また同じ席ですか?いや俺は末席で…あ…ダメですか…そうですか

俺が座るといきなりみんなが頭を下げた…え!?なに!?

「申し訳ない!!」

クロードさんがそう言うとみんなが同じように謝り始める

「頭をあげてください!」

俺は慌ててみんなに言って頭をあげてもらう

「私達がもう少ししっかりしていればユウト殿を白狼に連れ去られることもなかったんです」

レイトさんがそう言うけど白狼桁違いに強かったしどんな事しても無理だったんじゃないかね?

「白狼は強かったですし仕方ないですよ」

俺がそういうとレイトさんは少し俯いてしまった…あれ!?逆効果でした!?ひぃ!どうすればいいの!?どうフォローしたら…って当事者俺だし!

「でもどうやって白狼のところから逃げ出せたんだ?」

クロードさんがそう言ってくる…うーんなんと言えばいいのか…

「白狼は過剰な魔素で暴走してたんですよ…それを回復魔法でなんとかしたら落ち着いてくれました…なので心配しないでください」

みんながそれで納得してくれたので助かった…本当の事を言えるわけがない!

「やはり魔素が原因か…他の魔物も大体そうだな…」

「なにか解決策はないのか…」

カール達も魔素汚染の事を聞いたのか考え込んでいる…うーん天使が封印されてるのが原因ですなんて言えないしな…どうしたもんか…

「早急に手を打たなければ被害が拡大するぞ…レイト…他のハビリオンの魔法使いはいつ来るのだ?」

…ハビリオン…?どこだっけそれ…聞いたことあるな…

「彼らは魔法以外の興味があまり無いですからね……来るとしても数人…しかも数週間後でしょうね」

「くっ…そんなに時間をかければこの基地にも影響が出始めるぞ…」

「来たところで時間稼ぎにしかならんがな」

「あ…あのー」

俺が声を出すとバッとみんながこちらを向く…ひぃぃ!怖いよ!もっとゆっくり向いてくれない!?

「ハビリオンってなんですか?」

空気の読めない質問ということはわかっているが気にしない
俺の質問にはレイトさんが答えてくれた

「魔導帝国ハビリオンはアルマデア大陸で一番の魔法都市なんですよ…魔法使いの学校もあるし世界中から色んな魔法の知識が集まるところですね」

「そうなんですか…教えてくれてありがとうございます」

ふむふむ…なるほどハビリオンに行けば魔法の知識が得られるわけですね!いいね!

「もしかしたら魔素汚染を解決出来るかもしれません」

俺がそういうと再びみんながバッとこちらを向く…だから怖いよ!!

「どういうことだユウト殿?」

「多分ですがハビリオンに解決方法があるかもしれません」

「…ふむ…詳しく聞かせてくれないか?」

クロードさんが俺に聞いてきた…そんな時

「てん…ユウト様!!」

1人の兵士がテントに入ってきた…おい…今天使って言おうとしたな?

「会議中だぞ」

クロードさんがそういうが俺としてはなんかドキドキするんだけど…いきなり切羽詰まりながら自分の名前呼ばれるとビックリするよね普通…

「申し訳ありません!」

兵士は会議中に入ってきてしまったことに気付きさらに慌てるが俺としては早く話をしてほしいですはい

「で?用件は?」

「はい!あの!昨日の戦いで負傷した者達の傷が悪化し始めているので対処をお願いしたいと思いまして!」

「……え?」

……もっと早く言ってよ!!!

「なんだと!?…わかった!ユウト殿!」

クロードさんがこちらに顔を向ける…ええわかっておりますよ

「わかりました…案内してください」

「すまないユウト殿…」

「いえいえ大丈夫ですよ」

ここは戦いの場だから休息なんてないようなもんだしね…お給料はいただきますよ!?

俺は席を立ち兵士と共にテントを出る

「ユウト君!」

カイルさんが近くに来て一緒に行くと言ってくる…やっぱりテントの近くにいたのね…

俺はカイルさんと兵士と一緒に大きなテントの前へやってくる

「ここです!天使様どうか助けてください!」

兵士の声を背に俺はテントへ入っていく…
ちなみにカイルさんはタオルや水を用意するといって走っていった…さすがイケメンは有能ですね!おい俺の隣にいる兵士よ!祈ってないでお前も働け!!










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