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第2章 世界の異変が大変編
魔物と契約してみよう
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つまり……回復魔法を使える許可は出たけど、回復魔法そのものはまだ使えないってことか?
ッなんでやねん!!
しかもギルドの書庫には特殊属性の本なんて無かったから術式なんてわからないよ!
それと、ムキムキゴブリンが持っていた木の実の中に気付けの効果があるものがないか見てみたが無かった。
そういう木の実があるかどうか聞いてみたが、ムキムキゴブリンは知らないようだった。
俺はカイルさんの所へ戻り少し考えてみる。
まずは術式のことだけど、鑑定さんは目の前にある物とか人の情報を調べられるけど、物事を調べたり検索することは出来ないから無理。
そもそも術式というのはなんだ?魔法陣みたいなものか?構築とはどうやるんだ?
うむむ……考えてもわからないけど回復魔法を獲得したんだから使えないこともないだろう。
やるだけやってみようかな。
今回は気絶だから状態異常系だよな?
ならそれを回復させればいいわけで……。
うむむ……。
一応やってみるか……ということで使ってみる。
「回復魔法!」
そう言うと俺の中で不思議な感覚がする。
……これが魔法を使う感覚なのか?
すると不思議なことに、なんとなく回復魔法が出来るような気がしたのだ。
むむ……?
魔法は魔力に命令して現象を起こすものなのか……。
なら魔法の対象をカイルさんにして、状態異常を……というより、気付けみたいな効果を与えればいいんじゃないか?
俺は座って両手をカイルさんの体に置いて気付け魔法(自分命名)を使う。
すると俺の手からぼんやりと緑色の光が出て、その光が複雑な文字を描きそしてカイルさんの体に吸い込まれていく。
俺はその不思議な光景に魅入っていた。
俺の後ろの方ではムキムキゴブリンが興奮気味にグアァ!と言っている。
《スキル【魔力操作】を獲得しました》
おや?また新しいスキルをゲットしたな。
というかスキルゲットしすぎなんじゃ……。
今日だけでめっちゃスキル獲得してるよね?
俺がそう考えていると緑色の光が消えていき、心なしかカイルさんの表情が和らいだように見える。
鑑定すると状態異常が無くなっていたので成功したのだろう。
おお!俺魔法使えちゃったよ!イエーイ!
これは回復魔法チートですかね?
称号のせいで使い所を考えなくてはならないけどね!
これならきっとすぐにカイルさんも目を覚ますだろう。
なのでその前にやることをやっておかなくてはならない。
俺は立ち上がりムキムキゴブリンに向かって喋りかける。
「えっと、カイルさんが起きると攻撃されちゃうかもしれないし……その、出来れば……」
どこかに行ってほしい、という言葉はムキムキゴブリンが俺に跪いたことで口から出ることはなかった。
え!?なに?いきなりどうした!?
「グアァグアァ」
それ凄い!という感じに目をキラキラさせてこちらを見てくるムキムキゴブリン。
え?なんでそんな子供みたいな純粋な瞳で見てくるの?
さっきまで子供らしからぬ事してたのに一体どうして?
なんなんですか?
俺がそんな事を考えていると頭に不思議な声が響く。
《マスターゴブリンからクロイシ・ユウトに契約の申請を受けました。
なおこの契約はクロイシ・ユウト上位の契約になります。
申請を受諾し契約をしますか?》
ほえ?いきなりなに!?契約!?
訳がわからず混乱している俺にムキムキゴブリンはジーッとこちらを見てくる。
マスターゴブリンってこのムキムキゴブリンの名前だよな?
なら契約って……このゴブリンと?
えー?大丈夫か?契約ってそんな簡単にしていいものなの?
法律とか関わってくるんじゃないの?(この世界に法律があるかわからんけど…)
でもこれは俺が上位ってなってるからムキムキゴブリンは俺の手下みたいなものになるってことか?
戦闘力はムキムキゴブリンの方があるんじゃないのか?
それなのに俺の方が上位になるって……この契約ってどういうふうに決めてるんだろう。
うーん、元の世界では俺は1度も契約うんぬんの事をした事がない。
あったとしても親が一緒だったろうし……。
この契約ってクーリングオフとか出来ないかな?
お試し期間みたいな?
……無いか。
もう、考えていてもわからないし味方?手下?が増えるんなら良いか!
ということで応えはイエス!
《マスターゴブリンとクロイシ・ユウトの契約が完了しました。
これにより個体名マスターゴブリンへの名付けが可能になりました》
おお!無事完了したみたいだな!目の前のムキムキゴブリンは跪いたまま頭を下げていた。
ちょっと恥ずかしい。
というか名付け……?
それってこのムキムキゴブリンに名前を付けるってこと?
ええ!?今じゃなくてもいいんだよね?うーんじゃあ後で――
俺がそう考えているとムキムキゴブリンが顔を上げてキラキラの瞳を俺に向けてくる。
ひぃぃ!そんな期待した目で見ないで!!
名前付けるから!後でとか思ってごめんなさい!!
俺は期待の目に負けてムキムキゴブリンの名前を考えることにした。
うーんどういう名前がいいだろうか……。
見た目から付けるか?緑の体だから某宇宙戦争の長命種族のキャラの名前がいいか?
ちょうどあのキャラもマスターって付いてるし。
……いや、体格的な問題があるか。
あと色々問題がありそうだしやめておこう……。
種族名から取るのもいいけどマッチョなゴブリンでマチョゴブ?ムキゴブ?いやいや、センスが無い……。
というか、あるかわからないけど、進化とかしてしまって別の種族になったら名前に違和感ありすぎる事態になってしまう。
ならどんな見た目でも違和感無い名前にしなくては……。
うむむ……。
俺はしばらく考えてやっと名前を考えた。
「今日からムキ……君の名前はウィリーだ!」
俺がそう言うとムキムキゴブリン改めウィリーが目を輝かせて立ち上がり、興奮しながらグルゥグルゥと言っている。
そんなに嬉しかったの?
ちなみになぜウィリーという名前なのか。
それは簡単!ウィリーの見た目は大きなゴブリン……つまり緑の魔物だ。
そして緑色を外国語にして、ちょっと変えて出来たのがウィリーだ!
単純だと言ったやつは後で体育館裏な?
遂には飛び跳ね始めたウィリーを落ち着かせているとカイルさんが少し唸った。
あ……このままカイルさんが起きたらウィリーが攻撃されるかもしれない。
話せば何とかなるかもしれないが……ちょっとどんな事になるかわからないし……。
それに、簡単にやったけど、まず魔物と契約すること自体が珍しかったり違法な行為だったりしたら色々まずい。
いくら記憶喪失という設定があったとしても俺が罪悪感で耐えられない。
ならやることは1つ!
「ウィリー!」
ウィリーは俺が呼ぶとすぐに反応を返してくれる。
そんなウィリーに俺は契約後最初の命令を出す。
「今まで通りに森で暮らすんだ!そして人間とかに見つかるなよ!」
ウィリーはその命令にしぶしぶといった感じで森に入っていく。
チラチラとこちらを見ながら森へ入っていく姿は子犬のようにも見えるので罪悪感がする。
いやいやあいつは子犬らしからぬ事をしたんだから気にするな!!
「うぅ……ユ、ユウトくん……?」
カイルさんはゆっくりと目を開けて俺を視界に入れる。
そして次の瞬間目を見開き、バッと起き上がるとキョロキョロ周りを見回した。
「あの大きなスライムは……?」
「俺がなんとか倒しました」
正直に言うとやったのはナイフ様なんだけど俺の持ち物だし俺がやったことにしよう。
俺が倒したことが信じられないのかカイルさんがびっくりした顔で俺を見てそして。
「ユウトくん!!」
ギュッ。
と抱きつかれてしまった。
あれ?これ今日2回目じゃ……。
「ごめんね……?俺がちゃんとしていればユウトくんに大変な思いさせないで済んだのに……」
「いいんですよ」
そのまま抱きつかれていると少し頭がぼやっとしてきた。
……あれ?なん、だ?疲れ……たの、か……?
「ユウトくん……?ユウトくん?」
俺はそのままカイルさんの腕の中で眠ってしまったのだった。
ッなんでやねん!!
しかもギルドの書庫には特殊属性の本なんて無かったから術式なんてわからないよ!
それと、ムキムキゴブリンが持っていた木の実の中に気付けの効果があるものがないか見てみたが無かった。
そういう木の実があるかどうか聞いてみたが、ムキムキゴブリンは知らないようだった。
俺はカイルさんの所へ戻り少し考えてみる。
まずは術式のことだけど、鑑定さんは目の前にある物とか人の情報を調べられるけど、物事を調べたり検索することは出来ないから無理。
そもそも術式というのはなんだ?魔法陣みたいなものか?構築とはどうやるんだ?
うむむ……考えてもわからないけど回復魔法を獲得したんだから使えないこともないだろう。
やるだけやってみようかな。
今回は気絶だから状態異常系だよな?
ならそれを回復させればいいわけで……。
うむむ……。
一応やってみるか……ということで使ってみる。
「回復魔法!」
そう言うと俺の中で不思議な感覚がする。
……これが魔法を使う感覚なのか?
すると不思議なことに、なんとなく回復魔法が出来るような気がしたのだ。
むむ……?
魔法は魔力に命令して現象を起こすものなのか……。
なら魔法の対象をカイルさんにして、状態異常を……というより、気付けみたいな効果を与えればいいんじゃないか?
俺は座って両手をカイルさんの体に置いて気付け魔法(自分命名)を使う。
すると俺の手からぼんやりと緑色の光が出て、その光が複雑な文字を描きそしてカイルさんの体に吸い込まれていく。
俺はその不思議な光景に魅入っていた。
俺の後ろの方ではムキムキゴブリンが興奮気味にグアァ!と言っている。
《スキル【魔力操作】を獲得しました》
おや?また新しいスキルをゲットしたな。
というかスキルゲットしすぎなんじゃ……。
今日だけでめっちゃスキル獲得してるよね?
俺がそう考えていると緑色の光が消えていき、心なしかカイルさんの表情が和らいだように見える。
鑑定すると状態異常が無くなっていたので成功したのだろう。
おお!俺魔法使えちゃったよ!イエーイ!
これは回復魔法チートですかね?
称号のせいで使い所を考えなくてはならないけどね!
これならきっとすぐにカイルさんも目を覚ますだろう。
なのでその前にやることをやっておかなくてはならない。
俺は立ち上がりムキムキゴブリンに向かって喋りかける。
「えっと、カイルさんが起きると攻撃されちゃうかもしれないし……その、出来れば……」
どこかに行ってほしい、という言葉はムキムキゴブリンが俺に跪いたことで口から出ることはなかった。
え!?なに?いきなりどうした!?
「グアァグアァ」
それ凄い!という感じに目をキラキラさせてこちらを見てくるムキムキゴブリン。
え?なんでそんな子供みたいな純粋な瞳で見てくるの?
さっきまで子供らしからぬ事してたのに一体どうして?
なんなんですか?
俺がそんな事を考えていると頭に不思議な声が響く。
《マスターゴブリンからクロイシ・ユウトに契約の申請を受けました。
なおこの契約はクロイシ・ユウト上位の契約になります。
申請を受諾し契約をしますか?》
ほえ?いきなりなに!?契約!?
訳がわからず混乱している俺にムキムキゴブリンはジーッとこちらを見てくる。
マスターゴブリンってこのムキムキゴブリンの名前だよな?
なら契約って……このゴブリンと?
えー?大丈夫か?契約ってそんな簡単にしていいものなの?
法律とか関わってくるんじゃないの?(この世界に法律があるかわからんけど…)
でもこれは俺が上位ってなってるからムキムキゴブリンは俺の手下みたいなものになるってことか?
戦闘力はムキムキゴブリンの方があるんじゃないのか?
それなのに俺の方が上位になるって……この契約ってどういうふうに決めてるんだろう。
うーん、元の世界では俺は1度も契約うんぬんの事をした事がない。
あったとしても親が一緒だったろうし……。
この契約ってクーリングオフとか出来ないかな?
お試し期間みたいな?
……無いか。
もう、考えていてもわからないし味方?手下?が増えるんなら良いか!
ということで応えはイエス!
《マスターゴブリンとクロイシ・ユウトの契約が完了しました。
これにより個体名マスターゴブリンへの名付けが可能になりました》
おお!無事完了したみたいだな!目の前のムキムキゴブリンは跪いたまま頭を下げていた。
ちょっと恥ずかしい。
というか名付け……?
それってこのムキムキゴブリンに名前を付けるってこと?
ええ!?今じゃなくてもいいんだよね?うーんじゃあ後で――
俺がそう考えているとムキムキゴブリンが顔を上げてキラキラの瞳を俺に向けてくる。
ひぃぃ!そんな期待した目で見ないで!!
名前付けるから!後でとか思ってごめんなさい!!
俺は期待の目に負けてムキムキゴブリンの名前を考えることにした。
うーんどういう名前がいいだろうか……。
見た目から付けるか?緑の体だから某宇宙戦争の長命種族のキャラの名前がいいか?
ちょうどあのキャラもマスターって付いてるし。
……いや、体格的な問題があるか。
あと色々問題がありそうだしやめておこう……。
種族名から取るのもいいけどマッチョなゴブリンでマチョゴブ?ムキゴブ?いやいや、センスが無い……。
というか、あるかわからないけど、進化とかしてしまって別の種族になったら名前に違和感ありすぎる事態になってしまう。
ならどんな見た目でも違和感無い名前にしなくては……。
うむむ……。
俺はしばらく考えてやっと名前を考えた。
「今日からムキ……君の名前はウィリーだ!」
俺がそう言うとムキムキゴブリン改めウィリーが目を輝かせて立ち上がり、興奮しながらグルゥグルゥと言っている。
そんなに嬉しかったの?
ちなみになぜウィリーという名前なのか。
それは簡単!ウィリーの見た目は大きなゴブリン……つまり緑の魔物だ。
そして緑色を外国語にして、ちょっと変えて出来たのがウィリーだ!
単純だと言ったやつは後で体育館裏な?
遂には飛び跳ね始めたウィリーを落ち着かせているとカイルさんが少し唸った。
あ……このままカイルさんが起きたらウィリーが攻撃されるかもしれない。
話せば何とかなるかもしれないが……ちょっとどんな事になるかわからないし……。
それに、簡単にやったけど、まず魔物と契約すること自体が珍しかったり違法な行為だったりしたら色々まずい。
いくら記憶喪失という設定があったとしても俺が罪悪感で耐えられない。
ならやることは1つ!
「ウィリー!」
ウィリーは俺が呼ぶとすぐに反応を返してくれる。
そんなウィリーに俺は契約後最初の命令を出す。
「今まで通りに森で暮らすんだ!そして人間とかに見つかるなよ!」
ウィリーはその命令にしぶしぶといった感じで森に入っていく。
チラチラとこちらを見ながら森へ入っていく姿は子犬のようにも見えるので罪悪感がする。
いやいやあいつは子犬らしからぬ事をしたんだから気にするな!!
「うぅ……ユ、ユウトくん……?」
カイルさんはゆっくりと目を開けて俺を視界に入れる。
そして次の瞬間目を見開き、バッと起き上がるとキョロキョロ周りを見回した。
「あの大きなスライムは……?」
「俺がなんとか倒しました」
正直に言うとやったのはナイフ様なんだけど俺の持ち物だし俺がやったことにしよう。
俺が倒したことが信じられないのかカイルさんがびっくりした顔で俺を見てそして。
「ユウトくん!!」
ギュッ。
と抱きつかれてしまった。
あれ?これ今日2回目じゃ……。
「ごめんね……?俺がちゃんとしていればユウトくんに大変な思いさせないで済んだのに……」
「いいんですよ」
そのまま抱きつかれていると少し頭がぼやっとしてきた。
……あれ?なん、だ?疲れ……たの、か……?
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