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第十一章:「海の向こうから」
・11-18 第182話:「プリンセス・ユーフェミア」
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・11-18 第182話:「プリンセス・ユーフェミア」
イーンスラ王国の王女。
ユーフェミア。
(そういえば……)
ルーシェは、かの国では議会によって国政を行っているものの、王侯貴族たちも同時に存在しているのだ、ということを思い起こしていた。
そして、目の前にいるのが誰であるのかを理解した瞬間。
「もががっ!? 」
驚きの余り大声を出しそうになった瞬間、そうなるということを予想していたマヤによって背後から口を塞がれた。
「しーっ。
大声を出さないでくれたまえ」
小声でアリツィアがたしなめて来る。
どうやら、ユーフェミアの正体はなるべく大っぴらにはしたくないことであるらしい。
そのことを理解したルーシェがコクコクと小刻みにうなずくと、マヤが拘束を解いてくれた。
「しかし、驚いたよ。
急に、タウゼント帝国に立ち寄ることになったから、ぜひ、現地で会いたい、だなんて」
「ごめんあそばせ?
会えるかも、と思いましたら、いてもたってもいられなかったのです」
「その割に、今までずっと、ほったらかしにされていたんだが? 」
お姫様の二人は親しそうに話しているが、どうやらアリツィアには大いに不満があるらしい。
「来てくれというから、大慌てで来たというのに、連絡のひとつもくれないなんて。
もう少しで国に帰るところだったよ」
「あら? そんなことが、貴女にできまして? 」
どうやら、人を呼びつけておいて、全然顔を見せに来なかったことを恨んでいるようだ。
だが、ユーフェミアはまったく悪びれず、少し意地の悪い笑みを浮かべる。
「はてさて。
オルリック王国は、我がイーンスラ王国から、いったい、いくらお金を借りているのでしょうね? 」
「……くっ」
このくらいのわがままには、つき合わざるを得ないのではないか。
そう言いたそうなユーフェミアに、アリツィアは悔しそうに、苦々しい表情を向ける。
「あの」
気になったことがあったので、思わず質問してしまっていた。
「お金を借りている、って……。
国同士で、ですか? 」
「ああ。……やむを得なかったんだ」
オルリック王国の王女は、悩ましそうに溜息を吐く。
「我が国でもエドゥアルド陛下を見習い、国を発展させようとしているのだが、何分、元手がなくてな。
その点、イーンスラ王国は、金持ちだから」
「そうなのですか。
でも、借りているって、どのくらい? 」
「……。
こちらにおわすユーフェミア殿下が、私に「ワンと鳴け」とお命じになられたら、ワン、と言わなければならないほどに」
まさか、冗談だろう。
そう思ったが、———どうやらそうでもないらしい。
アリツィアの憮然(ぶぜん)とした表情が、無言の内にそのことを物語っている。
「あら、本当かしら?
ちなみに私(わたくし)、どちらかと言えば、ネコの方が好きでしてよ? 」
ユーフェミアは悪戯(いたずら)っぽい笑みを浮かべると、意味深な視線をアリツィアへと向けた。
いろいろと忙しいこともあっただろうに、オルリック王国の王女がノルトハーフェン公国にまで出向いて来ているのは、切実な事情があるようだ。
「なかなか連絡が取れなかったこと、気を悪くなさらないでね? アリツィア。
こちらも、あれこれと忙しかったのです」
「そんな男装をして、バリントン伯爵の護衛の兵士に紛れてか?
きっと、あまり大きな声では言えないようなことなんだろう」
「うふふ。
はい、そうですよ」
怪しく微笑むイーンスラ王国の王女。
エドゥアルドの側近くで仕えているルーシェだったが、バリントン伯爵だけでなく、王族まで訪問しているなどという話は聞いたことがなかった。
ということは、自身の主も知らされていないことなのだ。
(いったい、なにをなさっていたのでしょうか……っ!? )
ゴクリ、と生唾を飲み込む。
意図したことではなかったが、自分は今、とんでもない秘密に遭遇してしまっているのかもしれない。
「ところで、アリツィア。
驚きましたわ。
貴女が、マヤ以外のメイドを連れ歩いているだなんて。
新しくお雇いになったのかしら? 」
「ああ、いや、彼女は……」
少し言い澱(よど)んだ後、アリツィアの口元にニヤリとした笑みが浮かぶ。
国の背負った借金のせいで弱い立場に置かれてしまっているが、意趣返しができると思ったのだろう。
「彼女は、私のメイドではないんだ。
以前に知り合っていて、キミからの連絡がなかなか来なくて退屈だったから、物見遊山に誘ったんだよ」
「まぁ。
では、どちらの家のメイドなのかしら? 」
「ふふふ……。
聞いて驚け? 」
もったいぶってから、告げる。
「彼女の名前は、ルーシェ。
タウゼント帝国の国家元首、エドゥアルド陛下のお側に仕えているメイドだ」
「まぁ! 」
王族と一緒にいるのだから、相応の家に仕えているに違いない。
そのことは予想できていたはずだが、まさか、代皇帝とは。
驚愕の視線が向けられ、ルーシェは気恥ずかしくなってはにかんだ笑みを浮かべながら、スカートの端を軽くつまんで脚を折り曲げ、挨拶をする。
「あの。
エドゥアルドさまのメイドで、ルーシェと申します」
「なんということでしょう……! 」
すると、ユーフェミアは困ったように柳眉(りゅうび)を八の字にする。
「せっかく秘密にしておりましたのに……。
これでは、私(わたくし)の正体がエドゥアルド陛下にバレてしまいますわっ! 」
「ははは。
どうだ、参ったか。
散々に待ちぼうけをさせられたんだ。このくらいの意趣返しはさせてもあおう」
慌てているイーンスラ王国の王女とは対照的に、オルリック王国の王女は痛快そうに笑っている。
「仕方がありませんわね」
「……ひっ!? 」
ルーシェも釣られて愛想笑いを浮かべていたのだが、ユーフェミアが静かにこちらへ視線を向け、険しい表情を浮かべていることに気がついて、思わず息を飲んでしまう。
相手は、王族だ。
兵士たちが一瞬で酔いからさめ、逃げ散って行くほどの力を持っている。
もし、その気になったら。
たとえエドゥアルドのメイドであろうとも、なんとでもできてしまうかもしれない。
「あっ、あの、あのっ!
わ、私、口は堅い方、なので……っ! 」
ぷるぷると小刻みに震えながら、思わず命乞いをしてしまう。
「うふふっ! 」
すると、どういうわけかユーフェミアは笑みをこぼした。
「あの……、ユーフェミア、さま……? 」
おそるおそるたずねる。
———すると、イーンスラ王国の王女は唐突に、ずいっと顔を近づけ、間近でささやくように言った。
「貴女……、使えますわね」
イーンスラ王国の王女。
ユーフェミア。
(そういえば……)
ルーシェは、かの国では議会によって国政を行っているものの、王侯貴族たちも同時に存在しているのだ、ということを思い起こしていた。
そして、目の前にいるのが誰であるのかを理解した瞬間。
「もががっ!? 」
驚きの余り大声を出しそうになった瞬間、そうなるということを予想していたマヤによって背後から口を塞がれた。
「しーっ。
大声を出さないでくれたまえ」
小声でアリツィアがたしなめて来る。
どうやら、ユーフェミアの正体はなるべく大っぴらにはしたくないことであるらしい。
そのことを理解したルーシェがコクコクと小刻みにうなずくと、マヤが拘束を解いてくれた。
「しかし、驚いたよ。
急に、タウゼント帝国に立ち寄ることになったから、ぜひ、現地で会いたい、だなんて」
「ごめんあそばせ?
会えるかも、と思いましたら、いてもたってもいられなかったのです」
「その割に、今までずっと、ほったらかしにされていたんだが? 」
お姫様の二人は親しそうに話しているが、どうやらアリツィアには大いに不満があるらしい。
「来てくれというから、大慌てで来たというのに、連絡のひとつもくれないなんて。
もう少しで国に帰るところだったよ」
「あら? そんなことが、貴女にできまして? 」
どうやら、人を呼びつけておいて、全然顔を見せに来なかったことを恨んでいるようだ。
だが、ユーフェミアはまったく悪びれず、少し意地の悪い笑みを浮かべる。
「はてさて。
オルリック王国は、我がイーンスラ王国から、いったい、いくらお金を借りているのでしょうね? 」
「……くっ」
このくらいのわがままには、つき合わざるを得ないのではないか。
そう言いたそうなユーフェミアに、アリツィアは悔しそうに、苦々しい表情を向ける。
「あの」
気になったことがあったので、思わず質問してしまっていた。
「お金を借りている、って……。
国同士で、ですか? 」
「ああ。……やむを得なかったんだ」
オルリック王国の王女は、悩ましそうに溜息を吐く。
「我が国でもエドゥアルド陛下を見習い、国を発展させようとしているのだが、何分、元手がなくてな。
その点、イーンスラ王国は、金持ちだから」
「そうなのですか。
でも、借りているって、どのくらい? 」
「……。
こちらにおわすユーフェミア殿下が、私に「ワンと鳴け」とお命じになられたら、ワン、と言わなければならないほどに」
まさか、冗談だろう。
そう思ったが、———どうやらそうでもないらしい。
アリツィアの憮然(ぶぜん)とした表情が、無言の内にそのことを物語っている。
「あら、本当かしら?
ちなみに私(わたくし)、どちらかと言えば、ネコの方が好きでしてよ? 」
ユーフェミアは悪戯(いたずら)っぽい笑みを浮かべると、意味深な視線をアリツィアへと向けた。
いろいろと忙しいこともあっただろうに、オルリック王国の王女がノルトハーフェン公国にまで出向いて来ているのは、切実な事情があるようだ。
「なかなか連絡が取れなかったこと、気を悪くなさらないでね? アリツィア。
こちらも、あれこれと忙しかったのです」
「そんな男装をして、バリントン伯爵の護衛の兵士に紛れてか?
きっと、あまり大きな声では言えないようなことなんだろう」
「うふふ。
はい、そうですよ」
怪しく微笑むイーンスラ王国の王女。
エドゥアルドの側近くで仕えているルーシェだったが、バリントン伯爵だけでなく、王族まで訪問しているなどという話は聞いたことがなかった。
ということは、自身の主も知らされていないことなのだ。
(いったい、なにをなさっていたのでしょうか……っ!? )
ゴクリ、と生唾を飲み込む。
意図したことではなかったが、自分は今、とんでもない秘密に遭遇してしまっているのかもしれない。
「ところで、アリツィア。
驚きましたわ。
貴女が、マヤ以外のメイドを連れ歩いているだなんて。
新しくお雇いになったのかしら? 」
「ああ、いや、彼女は……」
少し言い澱(よど)んだ後、アリツィアの口元にニヤリとした笑みが浮かぶ。
国の背負った借金のせいで弱い立場に置かれてしまっているが、意趣返しができると思ったのだろう。
「彼女は、私のメイドではないんだ。
以前に知り合っていて、キミからの連絡がなかなか来なくて退屈だったから、物見遊山に誘ったんだよ」
「まぁ。
では、どちらの家のメイドなのかしら? 」
「ふふふ……。
聞いて驚け? 」
もったいぶってから、告げる。
「彼女の名前は、ルーシェ。
タウゼント帝国の国家元首、エドゥアルド陛下のお側に仕えているメイドだ」
「まぁ! 」
王族と一緒にいるのだから、相応の家に仕えているに違いない。
そのことは予想できていたはずだが、まさか、代皇帝とは。
驚愕の視線が向けられ、ルーシェは気恥ずかしくなってはにかんだ笑みを浮かべながら、スカートの端を軽くつまんで脚を折り曲げ、挨拶をする。
「あの。
エドゥアルドさまのメイドで、ルーシェと申します」
「なんということでしょう……! 」
すると、ユーフェミアは困ったように柳眉(りゅうび)を八の字にする。
「せっかく秘密にしておりましたのに……。
これでは、私(わたくし)の正体がエドゥアルド陛下にバレてしまいますわっ! 」
「ははは。
どうだ、参ったか。
散々に待ちぼうけをさせられたんだ。このくらいの意趣返しはさせてもあおう」
慌てているイーンスラ王国の王女とは対照的に、オルリック王国の王女は痛快そうに笑っている。
「仕方がありませんわね」
「……ひっ!? 」
ルーシェも釣られて愛想笑いを浮かべていたのだが、ユーフェミアが静かにこちらへ視線を向け、険しい表情を浮かべていることに気がついて、思わず息を飲んでしまう。
相手は、王族だ。
兵士たちが一瞬で酔いからさめ、逃げ散って行くほどの力を持っている。
もし、その気になったら。
たとえエドゥアルドのメイドであろうとも、なんとでもできてしまうかもしれない。
「あっ、あの、あのっ!
わ、私、口は堅い方、なので……っ! 」
ぷるぷると小刻みに震えながら、思わず命乞いをしてしまう。
「うふふっ! 」
すると、どういうわけかユーフェミアは笑みをこぼした。
「あの……、ユーフェミア、さま……? 」
おそるおそるたずねる。
———すると、イーンスラ王国の王女は唐突に、ずいっと顔を近づけ、間近でささやくように言った。
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