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僕は今、選択を強いられている。
それは、簡単な事
それなのに決められなかった。
「基礎トレ終わったやつから外周してこい」
顧問の垣原先生は体育館いっぱいに広がる声で叫んだ
朝練は基礎トレから始まる
「侑希、ボール取ってきて入口付近に置いといて」
ボールが体育館の床を打つ音にかき消されかけた言葉を聞き取るのがやっとだった
そういって彼は外周をする為に廊下へと消えていった
外周から帰ってくるとパス練習などにはいり
その後に試合形式の練習が始まる
試合形式の練習にも僕は参加しない
「あ、そうそう侑希さ、水持ってきて」
「分かった………持ってくる」
侑希と呼ぶのは稜也しかいない
彼の要望に反発などせずに受け入れて行動をする
(もう僕はマネージャーじゃないか)
そんな気持ちを押し込めて自分を封印して
試合形式の練習はだいたい1時間で終わり
それぞれが自分のクラスへと戻っていく
だが自分のクラスへ戻ろうとした時垣原先生に
呼び止められた
準備室に来い、と
話の内容は選手登録から外れ、正式にマネージャーにならないかということだった
僕はマネージャーになった覚えはない。しかし、選手としての才能は殆ど無かった
そして顧問はこう付け足した。
お前は何の為にこの部活を選んだのか と
理由がない、分からないのなら辞めろ
僕に言った。
僕自身もハンドボール部に入ろうとしたきっかけも
正直いって見つからない
辞めるのか、マネージャーになるのか、選手として残るのか
はっきりと選択しなければならないと感じた
高校初めての夏だった。
それは、簡単な事
それなのに決められなかった。
「基礎トレ終わったやつから外周してこい」
顧問の垣原先生は体育館いっぱいに広がる声で叫んだ
朝練は基礎トレから始まる
「侑希、ボール取ってきて入口付近に置いといて」
ボールが体育館の床を打つ音にかき消されかけた言葉を聞き取るのがやっとだった
そういって彼は外周をする為に廊下へと消えていった
外周から帰ってくるとパス練習などにはいり
その後に試合形式の練習が始まる
試合形式の練習にも僕は参加しない
「あ、そうそう侑希さ、水持ってきて」
「分かった………持ってくる」
侑希と呼ぶのは稜也しかいない
彼の要望に反発などせずに受け入れて行動をする
(もう僕はマネージャーじゃないか)
そんな気持ちを押し込めて自分を封印して
試合形式の練習はだいたい1時間で終わり
それぞれが自分のクラスへと戻っていく
だが自分のクラスへ戻ろうとした時垣原先生に
呼び止められた
準備室に来い、と
話の内容は選手登録から外れ、正式にマネージャーにならないかということだった
僕はマネージャーになった覚えはない。しかし、選手としての才能は殆ど無かった
そして顧問はこう付け足した。
お前は何の為にこの部活を選んだのか と
理由がない、分からないのなら辞めろ
僕に言った。
僕自身もハンドボール部に入ろうとしたきっかけも
正直いって見つからない
辞めるのか、マネージャーになるのか、選手として残るのか
はっきりと選択しなければならないと感じた
高校初めての夏だった。
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