異世界に来た私のチートは、秩序ある混沌でした。

ぬるちぃるちる

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38.兎

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そして、ついに、パンツ屋さん……じゃなかった、仕立て屋ペコラに来ました。
おしゃれな細い金属のトルソーに、ドイリーみたいな丸いレースや裁ちばさみが飾られた、
かわいらしい雰囲気のお店です。

「ごめんくださーい。」
 勝手に入って良いか迷ったので、声をかけると、少し驚いた顔の人間の男の人と
首からメジャーを下げた、ロップイヤーの、可愛い女の人が出て来た。
うさぎさんかな?

「あらあら。あらあら、可愛いお客さんだわ、あなたどうしましょう?」
 美人というか、守ってあげたくなる系の可愛さのロップイヤーさんの台詞で、
フロルの可愛さと、二人が夫婦である事が解りました。
こういう時、もげろって言うんでしょ?

後、奥さんが下げてるメジャー、メートル法ですよね。
私、視力良い方なんでこの距離でも、解ります。

良かった。
某スマートフォン向け位置情報ゲームアプリの影響で、
元の世界でも急速にメートル法が世界共通の認識として浸透してたけど、
いきなり、尺貫法しゃっかんほうや、ヤード・ポンド法持ちだされても
対応できない自信がある。

「この子のパンツが欲しいんです。後、買えたら普通の服も。」
 最優先はパンツですが、普通の服もあった方が良いです。 

「……下着の履物よね。ちょっとお尻見せてね。」
 さらっと破廉恥はれんちな人だなと思った私を許して下さい。

「尻尾は出さないと駄目ねー。」
 真面目に採寸してくれてました。

「僕お名前は?」
 緊張をほぐす為でしょうか、フロルと同じ目線で話をしてくれてます。

「……フロル。」
 声はまだちょっと硬いもののきちんと受け答えで来てるフロルさんGJぐっじょぶ

「まあ、炎の英雄様のお名前ね!きっと将来強い子になれるわ!」
 ……え?お花ちゃんですよ?

……あああ、あああ。
もしかして私、日本で言う所の、家康とか、頼朝とか、清盛とか
そういう名前を付けちゃったのでしょうか?

いやでも、マイケルもガブリエルも天使の名前でしたよね。
横文字文化圏的にセーフ?

変な汗出ちゃうんですけど……。
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