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翌日の午前中、瑞穂は児童相談所の窓口を直接訪問した。
リナのことは把握済みの案件かもしれないが、昨日リナに聞いた話を一応報告しておこうと考えたからだ。
電話でもよかったが、直接訪問して、できればもっと踏み込んだ話を聞きたかった。リナと接触した以上、もう他人事だとは思えなくなっていた。
窓口の女性に、一昨日の深夜に電話したものだと伝えた時、瑞穂は妙な空気を感じた。周りにいた数人の職員が、一斉に瑞穂の方を見たのだ。
だが、それらの人々はすぐに仕事に戻り、元のように机の上に視線を落とした。
「あぁ、あの日の……」
窓口の女性は、瑞穂が電話したことを把握している様子だった。
当たり前のことだが、深夜に虐待対応ダイヤルに通報したことが、管轄の児童相談所にしっかり伝わっていることに瑞穂は安心した。
瑞穂はすぐに個室に通された。対応してくれたのは、眼鏡をかけた年配の男性職員だ。
男性職員は何度も頷きながら、瑞穂の話を遮ることなく最後まで聞いてくれた。だが、それに対してどうだとか、男性職員の見解はなにも話さない。
「あの、リナちゃんのことは、既になにか対応されているのでしょうか?」
瑞穂は、一歩踏み込んで聞いてみた。
しかし、「守秘義務があるので、個別の案件についてはお答えできません」の一点張りだった。
男性職員の対応はとても丁寧だった。終始すごく優しそうな顔をしていた。
そして、余計なことは一切言わなかった。きっとマニュアルがあるのだろう。
こちらがいくら重要な情報提供をしたとしても、児童相談所から瑞穂に情報が提供されることはない。瑞穂がどんなにリナのことを心配しようが、自分は赤の他人にすぎないのだと痛感した。
リナのことは把握済みの案件かもしれないが、昨日リナに聞いた話を一応報告しておこうと考えたからだ。
電話でもよかったが、直接訪問して、できればもっと踏み込んだ話を聞きたかった。リナと接触した以上、もう他人事だとは思えなくなっていた。
窓口の女性に、一昨日の深夜に電話したものだと伝えた時、瑞穂は妙な空気を感じた。周りにいた数人の職員が、一斉に瑞穂の方を見たのだ。
だが、それらの人々はすぐに仕事に戻り、元のように机の上に視線を落とした。
「あぁ、あの日の……」
窓口の女性は、瑞穂が電話したことを把握している様子だった。
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「あの、リナちゃんのことは、既になにか対応されているのでしょうか?」
瑞穂は、一歩踏み込んで聞いてみた。
しかし、「守秘義務があるので、個別の案件についてはお答えできません」の一点張りだった。
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そして、余計なことは一切言わなかった。きっとマニュアルがあるのだろう。
こちらがいくら重要な情報提供をしたとしても、児童相談所から瑞穂に情報が提供されることはない。瑞穂がどんなにリナのことを心配しようが、自分は赤の他人にすぎないのだと痛感した。
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