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魔法召いのブレェス
番外編 誰のため3
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愛する妻アメリアを失ってしまったクラウス。愛する妻の妹アマンダは自分のせいで死んでしまった。
殺してしまった、という罪悪感をクラウスはずっと胸に隠し持っていた。誰にも言わず。アマンダの実の息子ファウンズにも言わず。
ただ一人クラウスだけが知っていた。
アメリアと夫婦になる前、クラウスは学園の講師であった。
何もなくなってしまったーー側にいるのはこれから先強くならなければいけない実の息子。
いろいろ考え家を置いて行くことを選んだ。
アメリアと息子のユーク、ファウンズ。それとアマンダ。
皆で過ごした家の中を見渡せば、昔の光景が思い浮かんだ。それは暖かい……。
アメリアたちの幻の姿が消えてしまう。相反してクラウスの心は一気に冷えきった。
家の中の閉まった扉。その前に立ち止まったままのクラウスはふと聞こえた『父さん』という声の方に無意識に向く。そこには息子のファウンズがいて、学園に向かうため家を出て行く直前だったことを思い出す。
ファウンズは真っ直ぐな瞳で見上げたまま。
『僕、学園で強くなるよ。強くなって一人でも生きられるようにする。だから父さんーー無理しないでね』
小さな子供が何を言っているんだ、と思うがそう言わせてしまっているのは自分なのだとクラウスは気づく。まるで自分が重荷になっていると感じているような台詞。良い父親であった覚えがないクラウスは自分自身を非難した。
学園にはもう一人の息子がいる。母親と同じ銀髪に生まれてきたユーク。
そんな兄の存在をファウンズは知らないだろう。物心がつく前に学園に行ってしまった。自らの意思で決めたユークのことは学園にいるサラビエルに任せた。
サラビエルはお互い講師になる前からの友人だった。アメリアとサラビエルとよく一緒にいた。
ユークは俺のことを父として見れなくなったのだろう。そう思っていた頃をクラウスは思い出す。
父さんの息子やめたい、と言ったユーク。ファウンズはユークの母とは違う人の息子、と聞いて幻滅したのだと思っていた。
けれど今考えてみればそのことで離れて行ったのではないのではと気づく。自分に非があったのだ。
愛したユークの母ではない人との子供、そんな偏見な目でファウンズを見ていたのをユークが悟っていたとしたら。
子供には難しいことはわからない、ただ自分の父がなぜか弟であるファウンズを嫌っている。そう思っていただけだとしたら。
兄であるユークは弟のファウンズを守るために何を考えるだろうか。
自分の子供がひとりになれば、そのひとりに愛が注がれる。
なんて答えにいきついたりしなかっただろうか。
学園でクラウスはユークと対面し、一対一で話をした。
『学園での暮らしはどうだ』
『普通だよ。あ、そういえばサラビエルが何かと便利だからってラストネームを一緒にしてくれた。ユーク・リフって名前になったんだ』
『知っている。俺が了承した』
サラビエルに引き渡す時に話し合ったことだ。
お互いにどこか他人行儀で沈黙が襲う。そんな中でも二人はそれぞれの心を覗くように見つめている。
『……あのときは悪かった』
最初に視線を外したクラウスの言葉に聞き耳をたてるユーク。
『ファウンズのことを、お前と一緒に愛せなかった』
『気づけたんだね。今はちゃんとファウンズのこと見てる?』
ああ、と頷いたクラウスだったがあまり自信がなかった。ファウンズのことを前よりちゃんと見ているつもりではあるが、ファウンズ自身がどう思っているかわからない。今まで冷たい態度をとっていただろう自分の行いに後悔しかない。
クラウスのそんな心配をよそにユークは石橋の手すりに手を置き、間延びした声を出す。
『ファウンズもここで学ぶことになったのかー……おれのこと覚えてないよね』
『一緒に暮らしていたのは物心つく前だったからな』
『そうだよなあ。でも少しくらい覚えてほしかったな、兄の顔くらい』
『言うつもりはないのか?』
『父さんは言ってないんだよね?』
久しぶりにそう呼ばれた動揺でクラウスはどもりながら肯定する。ユークから『父さん』と呼ばれることはもうないだろうと確信に似たものを感じていたから驚きと喜びが混じった。
『だったらいいかな、言ってないなら。わざわざおれが君の兄なんて告げないほうがいいんじゃないかなって。ほら理由とか聞かれるでしょ。なんで今まで教えてくれなかったのか、離れていたのか。何も知らないほうがいいと思うんだ』
なんで今まで教えてくれなかったのかーー学園にいて会う機会がなかったから。
なぜ離れていたのかーークラウスが自分の息子であるファウンズを偏見な目で見ていたから、改善するためにユークはクラウスから離れ学園に。
そんなこと言えるはずがない。
『それにおれ、ラストネーム……ファウンズと違うし。信じてもらえないよ』
ユーク・リフとファウンズ・キル、どう考えても実の兄弟とは思えない。血は繋がっていてもラストネームが違うだけで他人のようにさえみえてしまう。
『例えファウンズがおれのことを知らなくても、おれはファウンズのことを知っている。今が初めましてでもいい。そばで見守ってるよ。おれはファウンズを苦しめるものがあるならそれを取り払うし、辛いと嘆くならそれを受け止める。それがお兄ちゃんの役目だから』
大人びた顔つきのままユークはクラウスを見上げる。
『だから、父さん。無理しないで』
ファウンズにも言われた台詞。そんなに自分は暗い顔をしているのだろうか、限界そうに見えるんだろうかとクラウスは考える。
息子二人に言われるということはそういうことなのだろう。
二人の女性の死を目の前にした。とても大切な。愛する妻とその妹。妹のほうも別の意味では大事に思っていた。
愛する妻の妹。どんな重荷であろうと守らなければという気持ちがあったが……。
いろいろとあって疲れてしまっていた。
『父さんがもしおれたちの前からいなくなっても、おれたちは大丈夫だから』
『それはいなくなれと言っているのか?』
『違うよ! そうじゃなくて。父さんにはファウンズのそばにずっといてほしい。だけど、そうなる日が来たならファウンズのことはおれが守るから心配する必要ないってこと』
ファウンズのそばにずっといてほしい、という中にユーク自身の存在は入っていないのだろう。自分のことはいいから、と弟ばかり優先させる。
まるでーー妹のことを愛してあげて……と言ったユークの母のようだ。本当によく似ている。
『ね、父さん。少しは気楽になった?』
そんなユークが笑う。
無意識に頭に手を乗せた。
『ああ、そうだな。お前は本当に俺に似ないで良い子に育ったな』
『なにそれ』
『思いやりのある俺の自慢の息子だよ』
笑いながら聞いてきたユークだが、驚いたようにその瞳が開かれる。
『ユーク、お前は母さんによく似ている。名前も彼女が付けたからな』
アメリアは銀色にきらきらと輝く髪が腰まであり、うぐいすのような翠眼をしていた。
今のユークは銀色の髪を肩で揺らしている。それでもそっくりなのは彼女のように色白で、くりっとした翠眼をしているからなのか。
アメリアの声は本当に透き通った綺麗な声だった。まるで鳥のさえずりのように心地良いもので聞いているだけで心落ち着いた。
男の子のユークはそれとは全く別物だが、すっと耳に入ってくる。
『ファウンズは父さんに似ているね』
『ああ』
ファウンズはクラウスによく似た。
黒髪で空色の瞳。髪型も短め。身長で大小と分けて単純に分けてもいいくらい。
違うとするのなら子供特有の穏やかな目をしているファウンズに比べ、クラウスは鋭め。
ここまで同じとなると、母に似たユークと同じように性格まで一緒になってしまうのだろうかとクラウスは心配する。
クラウスは自身のことを関心が薄い人間だと思っている、つまりは冷めた人間。
今ではファウンズはアマンダのように明るさをつとめているが、成長したら同じになってしまうんだろうか。
『父さん。父さんがもし自分のことを冷たい人間だなんて思っているなら、ファウンズはそうならないからね。それに父さんも違うよ。父さんは暖かい。いてくれるだけでおれたち幸せな気分になるんだから、そうであるはずがない』
ユークもファウンズも優しい子だと、クラウスはこのとき胸に刻んだ。
そのことを忘れてしまうはずがないが何があってもいいように。
殺してしまった、という罪悪感をクラウスはずっと胸に隠し持っていた。誰にも言わず。アマンダの実の息子ファウンズにも言わず。
ただ一人クラウスだけが知っていた。
アメリアと夫婦になる前、クラウスは学園の講師であった。
何もなくなってしまったーー側にいるのはこれから先強くならなければいけない実の息子。
いろいろ考え家を置いて行くことを選んだ。
アメリアと息子のユーク、ファウンズ。それとアマンダ。
皆で過ごした家の中を見渡せば、昔の光景が思い浮かんだ。それは暖かい……。
アメリアたちの幻の姿が消えてしまう。相反してクラウスの心は一気に冷えきった。
家の中の閉まった扉。その前に立ち止まったままのクラウスはふと聞こえた『父さん』という声の方に無意識に向く。そこには息子のファウンズがいて、学園に向かうため家を出て行く直前だったことを思い出す。
ファウンズは真っ直ぐな瞳で見上げたまま。
『僕、学園で強くなるよ。強くなって一人でも生きられるようにする。だから父さんーー無理しないでね』
小さな子供が何を言っているんだ、と思うがそう言わせてしまっているのは自分なのだとクラウスは気づく。まるで自分が重荷になっていると感じているような台詞。良い父親であった覚えがないクラウスは自分自身を非難した。
学園にはもう一人の息子がいる。母親と同じ銀髪に生まれてきたユーク。
そんな兄の存在をファウンズは知らないだろう。物心がつく前に学園に行ってしまった。自らの意思で決めたユークのことは学園にいるサラビエルに任せた。
サラビエルはお互い講師になる前からの友人だった。アメリアとサラビエルとよく一緒にいた。
ユークは俺のことを父として見れなくなったのだろう。そう思っていた頃をクラウスは思い出す。
父さんの息子やめたい、と言ったユーク。ファウンズはユークの母とは違う人の息子、と聞いて幻滅したのだと思っていた。
けれど今考えてみればそのことで離れて行ったのではないのではと気づく。自分に非があったのだ。
愛したユークの母ではない人との子供、そんな偏見な目でファウンズを見ていたのをユークが悟っていたとしたら。
子供には難しいことはわからない、ただ自分の父がなぜか弟であるファウンズを嫌っている。そう思っていただけだとしたら。
兄であるユークは弟のファウンズを守るために何を考えるだろうか。
自分の子供がひとりになれば、そのひとりに愛が注がれる。
なんて答えにいきついたりしなかっただろうか。
学園でクラウスはユークと対面し、一対一で話をした。
『学園での暮らしはどうだ』
『普通だよ。あ、そういえばサラビエルが何かと便利だからってラストネームを一緒にしてくれた。ユーク・リフって名前になったんだ』
『知っている。俺が了承した』
サラビエルに引き渡す時に話し合ったことだ。
お互いにどこか他人行儀で沈黙が襲う。そんな中でも二人はそれぞれの心を覗くように見つめている。
『……あのときは悪かった』
最初に視線を外したクラウスの言葉に聞き耳をたてるユーク。
『ファウンズのことを、お前と一緒に愛せなかった』
『気づけたんだね。今はちゃんとファウンズのこと見てる?』
ああ、と頷いたクラウスだったがあまり自信がなかった。ファウンズのことを前よりちゃんと見ているつもりではあるが、ファウンズ自身がどう思っているかわからない。今まで冷たい態度をとっていただろう自分の行いに後悔しかない。
クラウスのそんな心配をよそにユークは石橋の手すりに手を置き、間延びした声を出す。
『ファウンズもここで学ぶことになったのかー……おれのこと覚えてないよね』
『一緒に暮らしていたのは物心つく前だったからな』
『そうだよなあ。でも少しくらい覚えてほしかったな、兄の顔くらい』
『言うつもりはないのか?』
『父さんは言ってないんだよね?』
久しぶりにそう呼ばれた動揺でクラウスはどもりながら肯定する。ユークから『父さん』と呼ばれることはもうないだろうと確信に似たものを感じていたから驚きと喜びが混じった。
『だったらいいかな、言ってないなら。わざわざおれが君の兄なんて告げないほうがいいんじゃないかなって。ほら理由とか聞かれるでしょ。なんで今まで教えてくれなかったのか、離れていたのか。何も知らないほうがいいと思うんだ』
なんで今まで教えてくれなかったのかーー学園にいて会う機会がなかったから。
なぜ離れていたのかーークラウスが自分の息子であるファウンズを偏見な目で見ていたから、改善するためにユークはクラウスから離れ学園に。
そんなこと言えるはずがない。
『それにおれ、ラストネーム……ファウンズと違うし。信じてもらえないよ』
ユーク・リフとファウンズ・キル、どう考えても実の兄弟とは思えない。血は繋がっていてもラストネームが違うだけで他人のようにさえみえてしまう。
『例えファウンズがおれのことを知らなくても、おれはファウンズのことを知っている。今が初めましてでもいい。そばで見守ってるよ。おれはファウンズを苦しめるものがあるならそれを取り払うし、辛いと嘆くならそれを受け止める。それがお兄ちゃんの役目だから』
大人びた顔つきのままユークはクラウスを見上げる。
『だから、父さん。無理しないで』
ファウンズにも言われた台詞。そんなに自分は暗い顔をしているのだろうか、限界そうに見えるんだろうかとクラウスは考える。
息子二人に言われるということはそういうことなのだろう。
二人の女性の死を目の前にした。とても大切な。愛する妻とその妹。妹のほうも別の意味では大事に思っていた。
愛する妻の妹。どんな重荷であろうと守らなければという気持ちがあったが……。
いろいろとあって疲れてしまっていた。
『父さんがもしおれたちの前からいなくなっても、おれたちは大丈夫だから』
『それはいなくなれと言っているのか?』
『違うよ! そうじゃなくて。父さんにはファウンズのそばにずっといてほしい。だけど、そうなる日が来たならファウンズのことはおれが守るから心配する必要ないってこと』
ファウンズのそばにずっといてほしい、という中にユーク自身の存在は入っていないのだろう。自分のことはいいから、と弟ばかり優先させる。
まるでーー妹のことを愛してあげて……と言ったユークの母のようだ。本当によく似ている。
『ね、父さん。少しは気楽になった?』
そんなユークが笑う。
無意識に頭に手を乗せた。
『ああ、そうだな。お前は本当に俺に似ないで良い子に育ったな』
『なにそれ』
『思いやりのある俺の自慢の息子だよ』
笑いながら聞いてきたユークだが、驚いたようにその瞳が開かれる。
『ユーク、お前は母さんによく似ている。名前も彼女が付けたからな』
アメリアは銀色にきらきらと輝く髪が腰まであり、うぐいすのような翠眼をしていた。
今のユークは銀色の髪を肩で揺らしている。それでもそっくりなのは彼女のように色白で、くりっとした翠眼をしているからなのか。
アメリアの声は本当に透き通った綺麗な声だった。まるで鳥のさえずりのように心地良いもので聞いているだけで心落ち着いた。
男の子のユークはそれとは全く別物だが、すっと耳に入ってくる。
『ファウンズは父さんに似ているね』
『ああ』
ファウンズはクラウスによく似た。
黒髪で空色の瞳。髪型も短め。身長で大小と分けて単純に分けてもいいくらい。
違うとするのなら子供特有の穏やかな目をしているファウンズに比べ、クラウスは鋭め。
ここまで同じとなると、母に似たユークと同じように性格まで一緒になってしまうのだろうかとクラウスは心配する。
クラウスは自身のことを関心が薄い人間だと思っている、つまりは冷めた人間。
今ではファウンズはアマンダのように明るさをつとめているが、成長したら同じになってしまうんだろうか。
『父さん。父さんがもし自分のことを冷たい人間だなんて思っているなら、ファウンズはそうならないからね。それに父さんも違うよ。父さんは暖かい。いてくれるだけでおれたち幸せな気分になるんだから、そうであるはずがない』
ユークもファウンズも優しい子だと、クラウスはこのとき胸に刻んだ。
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