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魔法召いのブレェス
裏切りと、再会1
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「学園からの依頼……?」
「はい!」
「わかった。上へ渡しておこう」
「ありがとうございます」
ユキと入るわけも行かず、リキは一人でフォースに入った。全員同じ模様の入ったケープを羽織っており、羽織っていない自分が逆に目立ってしまうかと思ったがあまり視線を向けられることはなかった。
誰に渡せば上に渡してもらえるのか悩んだが、とりあえず渡せたことに一安心する。これでフォースがドラゴン討伐の任務を出すことはなくなるだろう。目的へ一歩近づいたような気がする。
ほっとしてユキのもとへ戻ろうと歩んだとき。
「おい!」
「な、なんですか?」
「やっぱリキじゃん!」
急に後ろから手を掴まれ、何か悪いことをしてしまったのではないかと驚きで振り向くとそこには見知った人物がいた。目をきらきらとさせている。珍しく見た表情だ。こんなに嬉しいという顔をされてとぼけた顔をしておられず負けずと明るく言葉を返す。
「ロキ……? ひ、久しぶりだね!」
ちゃんと嬉しさを出せているだろうか。同じ時期に学園を卒業して別々の日々を過ごした。ロキ・ウォンズーーその名前を頭に浮かべることがなくなっていた。
「やあやあ俺もいるよ。久しぶりだね、リキ」
「ユークさん? ロキと一緒のところにいたんですか?」
リキより前に、ファウンズより前に卒業したユークまでもがフォースにいるとは思わなかった。
片手を上げて挨拶してきたユークはその手を下げて言う。
「そうそう、寂しいみたいでロキがついてきたんだよね。お兄さんと一緒にいたいんだって」
「だからちげえよ! たまたま来たところにこいつがいたんだ。他の所に行くわけにもいかなくて、仕方なく一緒にいてあげているだけだ」
「兄ちゃんが好きで好きでたまらないんだよなー?」
「……気持ちわりい」
「ははっ」
冗談さ全開のユークの言葉をどれほどロキは信じているのだろうか。
前より二人の仲が縮んでいるように見える。それもそうだろう。二人はリキの知らない日々を一緒に過ごしてきている。危険なことも一緒に乗り越えてきたりもしているのだろう。
「羨ましいです」
「なになに? リキもお兄さんが欲しい?」
「はい」
「なんならユークお兄ちゃんって呼んでもいいよ」
羨ましいと言ったのは二人の仲についてなのだが、リキは何も考えなしにはいと返事をした。お兄さんが欲しいと思ったことはなかったが考えてみれば兄がいたら良いかもしれない。それもユークがお兄さんなら辛いことも話している時だけ忘れていられそうだ。
「ユークお兄ちゃん」
リキの満面な笑みに「こんなやつ兄呼ばわりするのやめておけ……」とロキの言葉が途切れる。魅了された、簡単に言えばすごく可愛いかったからだ。本当に兄を慕う妹のよう。なぜこんなにも幸せそうなのだ。
「ときめいた。俺今一瞬ときめいたわ。ロキもそうだろ?」
「……っ。は!?」
まるで何言われたかさっぱりという馬鹿みたいなロキの顔を向けられたことに満足し、話は移行する。
「まあこの話はさておき、リキはここへ一体何しに来た? まさか派遣?」
「派遣?」
首を傾げるリキにそうではないことをユークは知る。
リキもリキでなんとなく、派遣というものがあったからフォースに所属していない自分は怪しまれずにすんだのだろうと思う。
「派遣でないとしたら何?」
「学園からの手紙を届けに来ました。ドラゴンに危害を加えないように、といった内容だと思います」
「そう、なんだ。もしかしてドラゴンと仲良くしようという計画続けられている?」
「はい。今はフェリス以外にユキといったドラゴンと、ファウンズさんにも協力してもらっています」
「ファウンズも……?」
まるでユークは意外だと言いたげだ。
ファウンズという名前にロキも突っかかってくる。
「あいつも一緒にいるのかよ」
「あ……詳しく言うなら今は、ルーファースをあるドラゴンに謝罪させるためにフェリスとファウンズさんは別行動で」
「ルーファースってあの狂気じみたやつだよな?」
たぶんその人、とリキは頷く。
「なんかいろいろと複雑だね」
ユークのその一言に尽きる。
もう少し二人と一緒にいたかったリキだが急いでいる任務のためすぐにその場を後にした。
状袋を渡したらもう一度学園に戻らなければならない。そしてまた状袋を受け取り次の討伐機関に向かう。
別れ際、「何かあったら言えよ、力になるから」とユークに続いて「俺もなるからな」とロキに言われそれだけで十分だった。心の奥底では力になってもらえたら頼もしいと感じていたがそうは言えなかった。二人の人生を狂わせるわけにはいかない、そうどこかで思っていたから。
それならフェリスやユキはともかくファウンズはどうなのか。ファウンズは討伐機関をやめて自ら手伝うと言ってくれたから人生を狂わせてもいいのか。違う、人生が狂うようなことはしていない。無謀な夢を叶えようとしているわけじゃない。ちゃんとちゃんと実現できる。実現すればこの世は今より確実に平和になる。無駄なんかじゃない。
リキは心の中でも何かと葛藤していた。
こんなこと思ってしまうなんて皆に悪い。ドラゴンとわかり会えればそれで終えるものだとどこかで思っていた。
「ライハルトくん?」
学園へ戻りサラビエル講師に北のフォースへ状袋を渡したことを伝えると、次は西のブリゲイドへ渡す状袋を託された。
それを成し遂げたばかりのリキは驚きの声をあげる。
偶然というものは重なるようで、同じ時期に学園を卒業したライハルトとブリゲイドにて対面したのである。
「……リキ。久しぶりだ」
独り言のように呟いたライハルトは驚いているのかじっとリキのことを見下ろしたまま。何か言いたいようで何も言わない。
「リキ! 久しぶりじゃない。なんでこんな所にいるの?」
ライハルトとリキがただ見つめあっている状態になっているとき、輝かしい表情で寄ってくる女性。
彼女はライハルトと同じくリキと同じ時期に学園を卒業したフウコである。ライハルトの幼馴染であり、リキの親友。
「あ、シルビアこっち!」
彼女の存在を懐かしく感じながらリキが答えようとしたとき、何かに気がついたようにフウコは手を挙げ誰かを呼ぶ。その先にいるのは金髪の男性。毛先がふわっとしていて全体的に柔らかい空気を纏っている。
自分を呼ぶフウコを見ていたシルビアはリキの存在に気がつくとすぐに駆け寄ってきた。
「リキちゃんっ、久しぶりだね。どうしてここに?」
シルビアはファウンズと同じ年に学園を卒業した三つ上の先輩なのだ。
「そう。その話をしていたところなのよ」
で? ーーとフウコは首を傾げる。
北のフォースでロキとユークに話したことをリキは三人に伝えた。ドラゴンに危害を加えないようにするための状袋を討伐機関に渡していること。余談だが、ロキとユークが召喚獣に再開しお互い嬉しそうにしていたこと。
召喚獣である姿形が兎のラピはロキと似ているところがあり、表面上では会えたことに嬉しさ全開なのに言葉では正直ではないのである。それでもどちらも心は繋がっているのか冗談めかしにいろいろと言い合っていた。
姿形が鳥のバードはラピとは違って喋られず、その代わりなのかユークのすぐ傍でロキとラピが喋っている間大人しくずっといたのだ。ユークの言葉を静かに聞いていたバードはやはりユークを慕っているのだろう。
シルビアたちに召喚獣を対面させるためにリキは二匹の召喚獣を召喚した。
兎姿のラピはリキの召喚獣であり、ロキにつく召喚獣でもある。リキがいればいつでも存在し続けられるのだが、危険な所を回っているため魔力消費を抑えるために必要なとき以外はださないでいる。
猫姿のラッキーはシルビアの召喚獣であり、シルビアが近くにいないとだすことができない。ラッキーはシルビアのことが好きで肩に飛び乗って体をこすっていた。
ライハルトはラピに「僕にも召喚獣ちょうだい」と言っていたが以前と同様ラピは、もう無理ぴょんと断っていた。リキがだせる召喚獣は四匹が限界なのだろう。兎のラピに、竜のスイリュウ。鳥のウインドバードに猫のラッキー。それぞれにリキを挟んでの主人がいる。
そんなにほしいならスイリュウあたりに頼んでみるぴょん、とラピはライハルトに投げやりに提案した。リキとファウンズの間に生まれた水属性のちび竜ーースイリュウ。主人であるファウンズがいないために姿を現せないスイリュウにどう頼めばいいのか分からず、ライハルトは諦めるしかなかった。冗談半分、本気半分程度だったからそこまで落ち込みはしなかった。
「はい!」
「わかった。上へ渡しておこう」
「ありがとうございます」
ユキと入るわけも行かず、リキは一人でフォースに入った。全員同じ模様の入ったケープを羽織っており、羽織っていない自分が逆に目立ってしまうかと思ったがあまり視線を向けられることはなかった。
誰に渡せば上に渡してもらえるのか悩んだが、とりあえず渡せたことに一安心する。これでフォースがドラゴン討伐の任務を出すことはなくなるだろう。目的へ一歩近づいたような気がする。
ほっとしてユキのもとへ戻ろうと歩んだとき。
「おい!」
「な、なんですか?」
「やっぱリキじゃん!」
急に後ろから手を掴まれ、何か悪いことをしてしまったのではないかと驚きで振り向くとそこには見知った人物がいた。目をきらきらとさせている。珍しく見た表情だ。こんなに嬉しいという顔をされてとぼけた顔をしておられず負けずと明るく言葉を返す。
「ロキ……? ひ、久しぶりだね!」
ちゃんと嬉しさを出せているだろうか。同じ時期に学園を卒業して別々の日々を過ごした。ロキ・ウォンズーーその名前を頭に浮かべることがなくなっていた。
「やあやあ俺もいるよ。久しぶりだね、リキ」
「ユークさん? ロキと一緒のところにいたんですか?」
リキより前に、ファウンズより前に卒業したユークまでもがフォースにいるとは思わなかった。
片手を上げて挨拶してきたユークはその手を下げて言う。
「そうそう、寂しいみたいでロキがついてきたんだよね。お兄さんと一緒にいたいんだって」
「だからちげえよ! たまたま来たところにこいつがいたんだ。他の所に行くわけにもいかなくて、仕方なく一緒にいてあげているだけだ」
「兄ちゃんが好きで好きでたまらないんだよなー?」
「……気持ちわりい」
「ははっ」
冗談さ全開のユークの言葉をどれほどロキは信じているのだろうか。
前より二人の仲が縮んでいるように見える。それもそうだろう。二人はリキの知らない日々を一緒に過ごしてきている。危険なことも一緒に乗り越えてきたりもしているのだろう。
「羨ましいです」
「なになに? リキもお兄さんが欲しい?」
「はい」
「なんならユークお兄ちゃんって呼んでもいいよ」
羨ましいと言ったのは二人の仲についてなのだが、リキは何も考えなしにはいと返事をした。お兄さんが欲しいと思ったことはなかったが考えてみれば兄がいたら良いかもしれない。それもユークがお兄さんなら辛いことも話している時だけ忘れていられそうだ。
「ユークお兄ちゃん」
リキの満面な笑みに「こんなやつ兄呼ばわりするのやめておけ……」とロキの言葉が途切れる。魅了された、簡単に言えばすごく可愛いかったからだ。本当に兄を慕う妹のよう。なぜこんなにも幸せそうなのだ。
「ときめいた。俺今一瞬ときめいたわ。ロキもそうだろ?」
「……っ。は!?」
まるで何言われたかさっぱりという馬鹿みたいなロキの顔を向けられたことに満足し、話は移行する。
「まあこの話はさておき、リキはここへ一体何しに来た? まさか派遣?」
「派遣?」
首を傾げるリキにそうではないことをユークは知る。
リキもリキでなんとなく、派遣というものがあったからフォースに所属していない自分は怪しまれずにすんだのだろうと思う。
「派遣でないとしたら何?」
「学園からの手紙を届けに来ました。ドラゴンに危害を加えないように、といった内容だと思います」
「そう、なんだ。もしかしてドラゴンと仲良くしようという計画続けられている?」
「はい。今はフェリス以外にユキといったドラゴンと、ファウンズさんにも協力してもらっています」
「ファウンズも……?」
まるでユークは意外だと言いたげだ。
ファウンズという名前にロキも突っかかってくる。
「あいつも一緒にいるのかよ」
「あ……詳しく言うなら今は、ルーファースをあるドラゴンに謝罪させるためにフェリスとファウンズさんは別行動で」
「ルーファースってあの狂気じみたやつだよな?」
たぶんその人、とリキは頷く。
「なんかいろいろと複雑だね」
ユークのその一言に尽きる。
もう少し二人と一緒にいたかったリキだが急いでいる任務のためすぐにその場を後にした。
状袋を渡したらもう一度学園に戻らなければならない。そしてまた状袋を受け取り次の討伐機関に向かう。
別れ際、「何かあったら言えよ、力になるから」とユークに続いて「俺もなるからな」とロキに言われそれだけで十分だった。心の奥底では力になってもらえたら頼もしいと感じていたがそうは言えなかった。二人の人生を狂わせるわけにはいかない、そうどこかで思っていたから。
それならフェリスやユキはともかくファウンズはどうなのか。ファウンズは討伐機関をやめて自ら手伝うと言ってくれたから人生を狂わせてもいいのか。違う、人生が狂うようなことはしていない。無謀な夢を叶えようとしているわけじゃない。ちゃんとちゃんと実現できる。実現すればこの世は今より確実に平和になる。無駄なんかじゃない。
リキは心の中でも何かと葛藤していた。
こんなこと思ってしまうなんて皆に悪い。ドラゴンとわかり会えればそれで終えるものだとどこかで思っていた。
「ライハルトくん?」
学園へ戻りサラビエル講師に北のフォースへ状袋を渡したことを伝えると、次は西のブリゲイドへ渡す状袋を託された。
それを成し遂げたばかりのリキは驚きの声をあげる。
偶然というものは重なるようで、同じ時期に学園を卒業したライハルトとブリゲイドにて対面したのである。
「……リキ。久しぶりだ」
独り言のように呟いたライハルトは驚いているのかじっとリキのことを見下ろしたまま。何か言いたいようで何も言わない。
「リキ! 久しぶりじゃない。なんでこんな所にいるの?」
ライハルトとリキがただ見つめあっている状態になっているとき、輝かしい表情で寄ってくる女性。
彼女はライハルトと同じくリキと同じ時期に学園を卒業したフウコである。ライハルトの幼馴染であり、リキの親友。
「あ、シルビアこっち!」
彼女の存在を懐かしく感じながらリキが答えようとしたとき、何かに気がついたようにフウコは手を挙げ誰かを呼ぶ。その先にいるのは金髪の男性。毛先がふわっとしていて全体的に柔らかい空気を纏っている。
自分を呼ぶフウコを見ていたシルビアはリキの存在に気がつくとすぐに駆け寄ってきた。
「リキちゃんっ、久しぶりだね。どうしてここに?」
シルビアはファウンズと同じ年に学園を卒業した三つ上の先輩なのだ。
「そう。その話をしていたところなのよ」
で? ーーとフウコは首を傾げる。
北のフォースでロキとユークに話したことをリキは三人に伝えた。ドラゴンに危害を加えないようにするための状袋を討伐機関に渡していること。余談だが、ロキとユークが召喚獣に再開しお互い嬉しそうにしていたこと。
召喚獣である姿形が兎のラピはロキと似ているところがあり、表面上では会えたことに嬉しさ全開なのに言葉では正直ではないのである。それでもどちらも心は繋がっているのか冗談めかしにいろいろと言い合っていた。
姿形が鳥のバードはラピとは違って喋られず、その代わりなのかユークのすぐ傍でロキとラピが喋っている間大人しくずっといたのだ。ユークの言葉を静かに聞いていたバードはやはりユークを慕っているのだろう。
シルビアたちに召喚獣を対面させるためにリキは二匹の召喚獣を召喚した。
兎姿のラピはリキの召喚獣であり、ロキにつく召喚獣でもある。リキがいればいつでも存在し続けられるのだが、危険な所を回っているため魔力消費を抑えるために必要なとき以外はださないでいる。
猫姿のラッキーはシルビアの召喚獣であり、シルビアが近くにいないとだすことができない。ラッキーはシルビアのことが好きで肩に飛び乗って体をこすっていた。
ライハルトはラピに「僕にも召喚獣ちょうだい」と言っていたが以前と同様ラピは、もう無理ぴょんと断っていた。リキがだせる召喚獣は四匹が限界なのだろう。兎のラピに、竜のスイリュウ。鳥のウインドバードに猫のラッキー。それぞれにリキを挟んでの主人がいる。
そんなにほしいならスイリュウあたりに頼んでみるぴょん、とラピはライハルトに投げやりに提案した。リキとファウンズの間に生まれた水属性のちび竜ーースイリュウ。主人であるファウンズがいないために姿を現せないスイリュウにどう頼めばいいのか分からず、ライハルトは諦めるしかなかった。冗談半分、本気半分程度だったからそこまで落ち込みはしなかった。
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