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魔法召いのブレェス
「最低評価」/ 小さな召喚師②
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か細い声で発動させたリキのシールドに、ルーファースが触れる。
「何だこの領域みたいなの」
膜のようなものがリキを覆っている。ドラゴン相手に使った防御魔法ーー《防御空間(ガードスペィシャル)》。攻撃を受けるたびその膜は小さくなっていき、最後には消えてしまう。
そんな効果を持っている。
(『一緒にいるだけで虫唾が走る』『調子乗ってんじゃねえぞ』)
ベッドの上に押し倒され、左手首を潰すような勢いで握られながら目にしたルーファースの顔は狂気に満ちていた。言葉と声からはその心情が心底に直に伝わってくるようで、どこか痛さを感じた。
そして、今が本気だということも薄々と。
「召喚魔法ーースイ」
ファウンズだけで二人を相手にするのは困難だろう。ルーファースとロザントの二人は強い。一人だけならまだしも、見ているだけとはいかない。
どうしたらいいか考え水属性の竜スイリュウを喚んだ。
スイリュウは唯一、彼の力となってくれる。
「スイはあの人に、ラピは私に力をかして」
「了解ぴょん!」
スイリュウはわかったというような目をしてファウンズの方へ向かい、リキは炎の魔法「《炎の渦(ファイアスワール)》」を唱え、自らの周りに炎を発生させた。
これには側にいたルーファースは瞬時に察知することができず、まともにくらう。
斬り込みを杖でガードしたリキは横目に入ったファウンズの方を見る。
ロザントとの戦いに苦戦しているようには見えないが心の中で回復を念じた。
「こんな時に仲間の残りライフの心配とか、ほんとお前って馬鹿」
意識が削がれていたせいで簡単に蹴飛ばされ、横に倒れる。
横腹への衝撃を感じながら起き上がろうとするもそれは無理だった。無惨にもルーファースに頭を踏みつけられる。
「自分の身のことしか考えていないと思ったら相棒のこと考えてるとか、その余裕はどこから? 俺と一対一で似たようなことするやついるけど、最後の最後までそうするやつ初めてなんだけど。ほんとウザ、見ていて憐れさえ感じる」
踏みつけられながら耐える。ご主人様! と心配するラピの声がするが足の力にも敵わない。こんなことなかった、誰かに頭を踏みつけられるなんて。
リキの傍に駆け寄った兎をルーファースは鷲掴みにする。自由になろうともがいているが気にも止めず掴んだまま放さない。
「こんなチビっこい召喚獣連れて、」
なにがしたいの、という台詞は後ろから現れたファウンズに斬られた。いきなりのことにびっくりしたルーファースはある方向を向く。言葉そのまま剣での攻撃を受けたのだ。
「なんでお前、いつの間にやられたんだよ」
「さっきよっ! そんな女にアンタがかまけてるからいけないんじゃない」
少し遠くにいたロザントはすでにやられていた。ルーファースにとってほんの一瞬のことだった。リキの相手をしている本当にわずかな時間。
そんな短時間でどのようにして戦闘不能に追い込んだのか。
ロザントは背も小さくて一見弱そうだが強い。魔力のことも言えるが身のこなしや戦略、敵の追い込み方などよく出来ている。何よりルーファースが選んだ者だ、弱くてはおかしい。他人を寄せ付けない、他人を見下している、そんなルーファースが。
喋っている隙にもファウンズは攻撃をしてくる。
(ーーくそ。一人じゃ無理か)
リズムを崩され追いつめられているようなルーファースは初めて、苦しそうな顔をする。
「私にも、必殺技って使えるのかな」
倒れていたリキは上体を起こす。
「使えるとは思うぴょん。でも今のご主人様の心持ちでは……」
「試してみたいだけだから、一回だけ良い?」
ラピはリキがルーファースに恐怖心を微かに抱いていることを感じとっていた。肩に乗っているため強くそれが肌から伝わったのか、とても心配だった。
起き上がり、白い杖を両手で持ち何かを念じるように目を瞑る。
魔法は想像(イメージ)が大事だが気持ちも大事。初めて使う魔法は特に心持ちが安定していないと発動する確率が極めて低い。一度成功した魔法は次からその成功したものの形を想像すればいいが、初めてというものは何もない状態から何かを生み出すことになる。
何に関しても初めては容易にこなせられない。
「キル、離れるぴょん!」と、ラピの声が響き、その瞬間。
「《|炎の大渦(ファイアメイルストロム)》」
炎の大魔法ーー《|炎の渦(ファイアスワール)》が強化されたものが発動する。
自分の周りに炎を発生させるものだが、第一段階よりも範囲が広く威力も強大。
これが必殺技なのだろうかと自分の魔法に呆気にとられているリキの肩の上で「これがご主人様と私の力ぴょん」と誇らしげに言うラピ。
「まじふざけてんじゃねえぞ」
殺気の漂う声に視線を送る。
ファウンズはラピの忠告にとっさにその場を離れたようだがルーファースは逃げ遅れ、まともに攻撃魔法をくらっていたようだ。
前と同じ深い紫色の瞳がリキを捉える。
「おい! ロザントとか言ったか、お前もこの女みたいに召喚獣の力を与えるとかできないのか」
「そんなこと言われても急に出来るわけないじゃない。それに私は戦闘不能に」
「戦闘不能になったからって魔力が使えないわけじゃないだろ」
「それじゃあ規則違反に……」
ルーファースの言うことは最もだったが、戦闘不能になった者は戦闘に参加してはいけないというルールがあった。
ルールを破ったら何か罰を受けるとかそういう異例は聞いたことがない。ということはその規則を犯した者がいないということだ。
規則を破るのは嫌だが諦めるしかない。何しろルーファースに逆らうことは無意味だとわかってしまうから。
「わかったわよ。やってみるだけやってみる」
そして、悔しさもあった。
リキを最初に倒して迅速に事を運ぼうと考えていたが、それがルーファースの横入りによってできなかったこと。ファウンズにあっけなくやられたこと。
規則を破る後押しをした二つ、どちらもリキを一分で倒していれば起こらなかったことだ。
召喚魔法ーーと唱えると一匹の召喚獣が出現する。
クリーム色の体で、額に黄色いひし形ものが付いているこれまた兎のいでだちをした召喚獣。
闇色をした兎と違って背中に翼が生えておらず、地に足をつけている。だいたい30センチメートルなので肩に乗ることもできない。
「ラピス。ルーン。どちらかあいつに力を」
今現れたクリーム色の兎がラピスで、序盤から出ていた闇色の兎がルーンである。
ロザントの命令にどちらとも微動だにしない。何をすればいいかわかっていないのだろう。
そもそも“ついた”として力を得られるのか不明である。
「やっぱ無理よ」
その返答にチッと舌打ちをするルーファースは先ほどと同じようにリキを見据えた。
召喚獣に力をかしてもらわなくても彼女に勝てる力は十分ある。
リキ目当てのルーファースに気づいてファウンズが一撃をくらわす。
そのうちにリキは後退する。
「お前には用ないんだよ。この際、あいつを痛ぶれるだけ痛ぶってやる」
「この空間にいるやつはシールドによって守られている。痛ぶるも何も、痛みは与えられない」
「本当わかってないな。あいつの身体を痛ぶるんじゃなくて、心(なか)の方を痛ぶるんだよ」
よくわからないなという顔をするも、ルーファースがリキのことを憎んでいるということはわかった。
彼女は誰かに憎まれるような者ではないと思ったために意外である。
「なぜそんなに憎む」
「別に憎んでねえけど、むかつくから、壊してやりたいと思うからやろうとしてるだけだ」
「子供染みてるな」
痛みも与えられない空間で目に見えない心を傷つけようとするなんて、本当に子供染みている。
それが聞こえたからなのかルーファースの力が強まり、剣を弾き飛ばすような勢いで引き離れた。
「何だこの領域みたいなの」
膜のようなものがリキを覆っている。ドラゴン相手に使った防御魔法ーー《防御空間(ガードスペィシャル)》。攻撃を受けるたびその膜は小さくなっていき、最後には消えてしまう。
そんな効果を持っている。
(『一緒にいるだけで虫唾が走る』『調子乗ってんじゃねえぞ』)
ベッドの上に押し倒され、左手首を潰すような勢いで握られながら目にしたルーファースの顔は狂気に満ちていた。言葉と声からはその心情が心底に直に伝わってくるようで、どこか痛さを感じた。
そして、今が本気だということも薄々と。
「召喚魔法ーースイ」
ファウンズだけで二人を相手にするのは困難だろう。ルーファースとロザントの二人は強い。一人だけならまだしも、見ているだけとはいかない。
どうしたらいいか考え水属性の竜スイリュウを喚んだ。
スイリュウは唯一、彼の力となってくれる。
「スイはあの人に、ラピは私に力をかして」
「了解ぴょん!」
スイリュウはわかったというような目をしてファウンズの方へ向かい、リキは炎の魔法「《炎の渦(ファイアスワール)》」を唱え、自らの周りに炎を発生させた。
これには側にいたルーファースは瞬時に察知することができず、まともにくらう。
斬り込みを杖でガードしたリキは横目に入ったファウンズの方を見る。
ロザントとの戦いに苦戦しているようには見えないが心の中で回復を念じた。
「こんな時に仲間の残りライフの心配とか、ほんとお前って馬鹿」
意識が削がれていたせいで簡単に蹴飛ばされ、横に倒れる。
横腹への衝撃を感じながら起き上がろうとするもそれは無理だった。無惨にもルーファースに頭を踏みつけられる。
「自分の身のことしか考えていないと思ったら相棒のこと考えてるとか、その余裕はどこから? 俺と一対一で似たようなことするやついるけど、最後の最後までそうするやつ初めてなんだけど。ほんとウザ、見ていて憐れさえ感じる」
踏みつけられながら耐える。ご主人様! と心配するラピの声がするが足の力にも敵わない。こんなことなかった、誰かに頭を踏みつけられるなんて。
リキの傍に駆け寄った兎をルーファースは鷲掴みにする。自由になろうともがいているが気にも止めず掴んだまま放さない。
「こんなチビっこい召喚獣連れて、」
なにがしたいの、という台詞は後ろから現れたファウンズに斬られた。いきなりのことにびっくりしたルーファースはある方向を向く。言葉そのまま剣での攻撃を受けたのだ。
「なんでお前、いつの間にやられたんだよ」
「さっきよっ! そんな女にアンタがかまけてるからいけないんじゃない」
少し遠くにいたロザントはすでにやられていた。ルーファースにとってほんの一瞬のことだった。リキの相手をしている本当にわずかな時間。
そんな短時間でどのようにして戦闘不能に追い込んだのか。
ロザントは背も小さくて一見弱そうだが強い。魔力のことも言えるが身のこなしや戦略、敵の追い込み方などよく出来ている。何よりルーファースが選んだ者だ、弱くてはおかしい。他人を寄せ付けない、他人を見下している、そんなルーファースが。
喋っている隙にもファウンズは攻撃をしてくる。
(ーーくそ。一人じゃ無理か)
リズムを崩され追いつめられているようなルーファースは初めて、苦しそうな顔をする。
「私にも、必殺技って使えるのかな」
倒れていたリキは上体を起こす。
「使えるとは思うぴょん。でも今のご主人様の心持ちでは……」
「試してみたいだけだから、一回だけ良い?」
ラピはリキがルーファースに恐怖心を微かに抱いていることを感じとっていた。肩に乗っているため強くそれが肌から伝わったのか、とても心配だった。
起き上がり、白い杖を両手で持ち何かを念じるように目を瞑る。
魔法は想像(イメージ)が大事だが気持ちも大事。初めて使う魔法は特に心持ちが安定していないと発動する確率が極めて低い。一度成功した魔法は次からその成功したものの形を想像すればいいが、初めてというものは何もない状態から何かを生み出すことになる。
何に関しても初めては容易にこなせられない。
「キル、離れるぴょん!」と、ラピの声が響き、その瞬間。
「《|炎の大渦(ファイアメイルストロム)》」
炎の大魔法ーー《|炎の渦(ファイアスワール)》が強化されたものが発動する。
自分の周りに炎を発生させるものだが、第一段階よりも範囲が広く威力も強大。
これが必殺技なのだろうかと自分の魔法に呆気にとられているリキの肩の上で「これがご主人様と私の力ぴょん」と誇らしげに言うラピ。
「まじふざけてんじゃねえぞ」
殺気の漂う声に視線を送る。
ファウンズはラピの忠告にとっさにその場を離れたようだがルーファースは逃げ遅れ、まともに攻撃魔法をくらっていたようだ。
前と同じ深い紫色の瞳がリキを捉える。
「おい! ロザントとか言ったか、お前もこの女みたいに召喚獣の力を与えるとかできないのか」
「そんなこと言われても急に出来るわけないじゃない。それに私は戦闘不能に」
「戦闘不能になったからって魔力が使えないわけじゃないだろ」
「それじゃあ規則違反に……」
ルーファースの言うことは最もだったが、戦闘不能になった者は戦闘に参加してはいけないというルールがあった。
ルールを破ったら何か罰を受けるとかそういう異例は聞いたことがない。ということはその規則を犯した者がいないということだ。
規則を破るのは嫌だが諦めるしかない。何しろルーファースに逆らうことは無意味だとわかってしまうから。
「わかったわよ。やってみるだけやってみる」
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規則を破る後押しをした二つ、どちらもリキを一分で倒していれば起こらなかったことだ。
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ロザントの命令にどちらとも微動だにしない。何をすればいいかわかっていないのだろう。
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「やっぱ無理よ」
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召喚獣に力をかしてもらわなくても彼女に勝てる力は十分ある。
リキ目当てのルーファースに気づいてファウンズが一撃をくらわす。
そのうちにリキは後退する。
「お前には用ないんだよ。この際、あいつを痛ぶれるだけ痛ぶってやる」
「この空間にいるやつはシールドによって守られている。痛ぶるも何も、痛みは与えられない」
「本当わかってないな。あいつの身体を痛ぶるんじゃなくて、心(なか)の方を痛ぶるんだよ」
よくわからないなという顔をするも、ルーファースがリキのことを憎んでいるということはわかった。
彼女は誰かに憎まれるような者ではないと思ったために意外である。
「なぜそんなに憎む」
「別に憎んでねえけど、むかつくから、壊してやりたいと思うからやろうとしてるだけだ」
「子供染みてるな」
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