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魔法召いのブレェス
リキの災難3
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とりあえず自分のできることを。
リキは持っていた本を両手にする。先ほど演習前に来たサラビエル講師に渡された本だ。中には魔法について書かれているという。
『これは魔法についてわかりやすく書かれた本だ。それを見て適当に口にすれば何かは発動するだろう。発動しなかったらそれまでだ』
とりあえず本に目を通してとりあえず何かを口にしろということだ。
開くと最初のページには魔法についての簡単な説明。
[魔法を発動するにはイメージが大事です
空想を実現させるようなイメージ]
次のページからは色々な魔法の名前らしきものがまるで図鑑のように並べられていた。
ファイア、ブリザード、サンダー。それ以降もヘイストやらポイズンやらカタカナで表記されている。ご丁寧に全てのものに効果まで書いてあり、確かにわかりやすい。わかりやすいことだけは認めよう。いくら緻密に書かれていようがリキに魔法が使えないことに変わりはない。
本を開いたまま魔法を発動させることに断念しようとしたリキだが、ーーキンッと金属同士がぶつかる音がして横を見る。離れたところでは相手の女子生徒と彼が一対一で戦っている。
「……」
傍らで戦っている漆黒の彼ーーファウンズ・キルを見ては勝手に諦められないと一人悩む。他人に決められ相棒となったが、なったからにはちゃんと協力しなくてはいけない。しかし。
一体どうしろというのか。このカタカナで書かれた文字を読めば良いのか。それだけか。
考えても何も変わることはなく、本を開く前に思っていた〝とりあえず本に書かれた文字を口にする〟ことにした。
目に入った文字、それをただ発するだけ。
「ヘイスト」
……何も起こらない。やはり駄目であった。文字を読んで何かが起きたらそれはマジックだ。手品はタネもアカシもある。けれど魔法にはタネもアカシもない。魔法は何かによる自然現象のようなもので、それは普通の人にできるものではない。試すだけ無駄だ。
しかし、めげずに続いてポイズンやファイアなど順番に口にしていった。が全て無反応に終わった。それはそうである。リキには魔法など使えないのだから。
それでも役立たずではいたくないというプライド的、責任感的なものがあった。
あの時、彼の腕の傷が治った時、自分の手から何かが発動したのを感じた気がした。魔法が使えたのだ。おそらく奇奇的あれは魔法だった。
突然の出来事に今まで現実を否定してきたが、今はどうでもいい。目の前のことにとりあえず取り組むだけ。
「回復!」
とりあえずの想いでとりあえず叫ぶ。目を閉じ、念じて。イメージして。
どうだろうと対象を見ると彼の体は碧い光に包まれた。あの時使えたものが使えたのだ。突然のことに彼も驚いている。リキ自身も驚いている。
「フウ、あの子の魔法やばいみたいだ。くらわせたダメージ量分回復された」
「え、マジで。それやばいじゃん。ん? てかくらわせたダメージ量分って全部? てことは、今までやってきたこと全部無意味化した!?」
「水の泡だね」
女子生徒が〝ぬあー〟と叫ぶ。
「気は進まないけど、まずはあの子からやるのが常(つね)だと思う」
二人は顔を見合わせ、頷きあう。
「ごめん、まずはあなたから消すみたい」
そう言う彼女の顔はいきいきとしている。全く謝っているように見えない。
急に向かってきた女子生徒に何ができるわけでもなく、リキは危機を感じ後ずさる。突然の突撃に驚きちゃんとした対応ができず、おぼつかない足取りで足を絡ませ、最終的に何もない後ろへ尻もちをつく。
ーー白い杖がカランっと音をたてる。手にしていた本は少し離れたところに。
衝撃か何かくると思っていたが何もこない。恐怖で瞑っていた目を開き見上げるとそこには漆黒の彼の後ろ姿があり、彼の持つ漆黒の剣は女子生徒の喉元に。女子生徒も恐怖を覚えたのか後ろへ下がる。
そこへ見計らったかのように水の塊が飛んできた。
「《水鉄砲(ウォーターガン)》」
両手でぎりぎり包めるぐらいの大きさだ。
迷いもなく彼は剣を振るう。水の塊が切れ、その場でばしゃっと水が弾け飛ぶ。まるで水風船みたいだ。
その被害を全面に受けたファウンズは黒い手袋をした手で顔を拭う。
水も滴る良い男とはこういうことをいうんだろうかと戦闘中にも関わらず思ってしまったリキははっとする。ありがとうとお礼を言おうとしていたのだが、言う空気ではないので喉元で止めておく。
「私にできることは」
「そろそろ終わらせる。手は出さなくていい」
「やっぱキツ」
「Sランク相手だからね」
「でも相棒があんな女の子だからぎりぎりなんとかなるかもって思ってたのに……」
何かを思い出したかのように、ぱっと閃き顔をする。
「あ、そうだよ。あの子魔法使えないって言ってたよね。もしかしてあれって油断させるための嘘?」
「言ってたけど、何か状況が変わったんじゃないかな。あの子を見る限り嘘ではないと思うよ」
「何でそんなこと言えるのよ」
「男の勘」
反抗的な目を向けてくる女性を視界にいれている中、もう一つの存在を目で捉えた。
「くるよ」
「もう無理ゲー。だけど楽しい」
心からの笑みにつられ、男子生徒も微かに笑んだ。
戦闘にはファウンズ・キルだけの力で勝利した。
剣など鋭利なもので攻撃をくらって身体は大丈夫なのかと問えば、身を守るシールドがあるから大丈夫と。完全ではないけど痛みはあまり感じないような空間ができていると女子生徒に教わったリキは一安心。
「私の名前はフウコ。よろしく。クラスメートだから覚えてね」
見た目からしても活発な人。仲良くなれそうだ。うん、私はーーというと止められ、リキだよねと笑顔で言われる。
「魔法使えないって言ってたのに使えてたじゃん。どうしたの」
彼女の純粋な質問に複雑そうな顔をリキはする。どう答えればいいか迷う。前までは使えなかったけど使えるようになったのかもしれない、なんて曖昧なことを信じてもらえるかどうか。自分でさえまだ信じられていないのだから。
「そういうのは無闇に聞くものじゃないと思うけど」
フウコの相棒の男の人。
「これただの普通のことじゃん。普通のこと聞いて何が悪い」
「プライバシーの侵害かもしれない。その子言いづらそうにしてる」
「それは聞いたからわかったことでしょうが」
「聞かなくても薄々わかる」
「それはあなが根暗の心読みだからよ。私は陽気で活発な女の子なの」
「ふーん女の子? 言葉の意味をよく理解していないようだから一つ教えてあげるけど、<陽気>と<活発>は同じ意味だよ」
「へえそうなんだ? ねえそうなのリキ?」
「え、……えっと、たぶん」
突然振られ、適当に答える。
「<陽気>=<活気>。<活気>=<活発>」
「んな細かいことなんか知らないわよ」
「自己紹介が送れたね。僕はライハルト。よろしく」
会話を終えたかのように早々に笑顔が向けられた。
「何普通に自己紹介なんか」
「してはいけないのかい?」
「悪かないわよ。てかその笑顔気色わるっ」
「ん?」
騒がしい。
ふと動く気配を感じ後ろを見ると、ファウンズがこの場を普通に去って行くところだった。
「あら、行っちゃったわね」
「残念。少しでも話してみたかったのに」
いつの間にか話し終えていた二人。
「二人ともあの人と話したことないの?」
「全然」
「全く」
揃った答え。
ライハルトの話によると話をしたといえば挨拶をしたくらいらしい。それは話をしたとはいえないねと自分で差し引いたが。
「というか誰かと話してるところ見たことないよ。クラスメートはもちろん。他のことは知らないけど」
「彼が誰かとちゃんと話を交わしていたら奇跡を見ているようだわ」
「まあ少し大げさな気はするけど」
そう言ってライハルトは彼の背中を見つめる。
「本当は話してみたいんだけどね」
彼を包み込むオーラが怖いとのこと。
この学園は寮制。同室はフウコとなった。
「よろしくー」
子供のような輝かしい笑顔。一緒になれて良かったとリキは思う。
リキのいた町にはリキと血の繋がる者はいない。だからこうしておとなしくいられるのだ。自分よりも大切な人がいれば、この状況に必死に足掻いている。
この学園への入学は絶対らしい。サラビエル先生と一対一で話した時に告げられた。
町のことは頭に思い浮かぶが、あそこにいなければいけない理由は思い当たらない。
ベッドに入ってすぐ、リキは深い眠りへと落ちた。
リキは持っていた本を両手にする。先ほど演習前に来たサラビエル講師に渡された本だ。中には魔法について書かれているという。
『これは魔法についてわかりやすく書かれた本だ。それを見て適当に口にすれば何かは発動するだろう。発動しなかったらそれまでだ』
とりあえず本に目を通してとりあえず何かを口にしろということだ。
開くと最初のページには魔法についての簡単な説明。
[魔法を発動するにはイメージが大事です
空想を実現させるようなイメージ]
次のページからは色々な魔法の名前らしきものがまるで図鑑のように並べられていた。
ファイア、ブリザード、サンダー。それ以降もヘイストやらポイズンやらカタカナで表記されている。ご丁寧に全てのものに効果まで書いてあり、確かにわかりやすい。わかりやすいことだけは認めよう。いくら緻密に書かれていようがリキに魔法が使えないことに変わりはない。
本を開いたまま魔法を発動させることに断念しようとしたリキだが、ーーキンッと金属同士がぶつかる音がして横を見る。離れたところでは相手の女子生徒と彼が一対一で戦っている。
「……」
傍らで戦っている漆黒の彼ーーファウンズ・キルを見ては勝手に諦められないと一人悩む。他人に決められ相棒となったが、なったからにはちゃんと協力しなくてはいけない。しかし。
一体どうしろというのか。このカタカナで書かれた文字を読めば良いのか。それだけか。
考えても何も変わることはなく、本を開く前に思っていた〝とりあえず本に書かれた文字を口にする〟ことにした。
目に入った文字、それをただ発するだけ。
「ヘイスト」
……何も起こらない。やはり駄目であった。文字を読んで何かが起きたらそれはマジックだ。手品はタネもアカシもある。けれど魔法にはタネもアカシもない。魔法は何かによる自然現象のようなもので、それは普通の人にできるものではない。試すだけ無駄だ。
しかし、めげずに続いてポイズンやファイアなど順番に口にしていった。が全て無反応に終わった。それはそうである。リキには魔法など使えないのだから。
それでも役立たずではいたくないというプライド的、責任感的なものがあった。
あの時、彼の腕の傷が治った時、自分の手から何かが発動したのを感じた気がした。魔法が使えたのだ。おそらく奇奇的あれは魔法だった。
突然の出来事に今まで現実を否定してきたが、今はどうでもいい。目の前のことにとりあえず取り組むだけ。
「回復!」
とりあえずの想いでとりあえず叫ぶ。目を閉じ、念じて。イメージして。
どうだろうと対象を見ると彼の体は碧い光に包まれた。あの時使えたものが使えたのだ。突然のことに彼も驚いている。リキ自身も驚いている。
「フウ、あの子の魔法やばいみたいだ。くらわせたダメージ量分回復された」
「え、マジで。それやばいじゃん。ん? てかくらわせたダメージ量分って全部? てことは、今までやってきたこと全部無意味化した!?」
「水の泡だね」
女子生徒が〝ぬあー〟と叫ぶ。
「気は進まないけど、まずはあの子からやるのが常(つね)だと思う」
二人は顔を見合わせ、頷きあう。
「ごめん、まずはあなたから消すみたい」
そう言う彼女の顔はいきいきとしている。全く謝っているように見えない。
急に向かってきた女子生徒に何ができるわけでもなく、リキは危機を感じ後ずさる。突然の突撃に驚きちゃんとした対応ができず、おぼつかない足取りで足を絡ませ、最終的に何もない後ろへ尻もちをつく。
ーー白い杖がカランっと音をたてる。手にしていた本は少し離れたところに。
衝撃か何かくると思っていたが何もこない。恐怖で瞑っていた目を開き見上げるとそこには漆黒の彼の後ろ姿があり、彼の持つ漆黒の剣は女子生徒の喉元に。女子生徒も恐怖を覚えたのか後ろへ下がる。
そこへ見計らったかのように水の塊が飛んできた。
「《水鉄砲(ウォーターガン)》」
両手でぎりぎり包めるぐらいの大きさだ。
迷いもなく彼は剣を振るう。水の塊が切れ、その場でばしゃっと水が弾け飛ぶ。まるで水風船みたいだ。
その被害を全面に受けたファウンズは黒い手袋をした手で顔を拭う。
水も滴る良い男とはこういうことをいうんだろうかと戦闘中にも関わらず思ってしまったリキははっとする。ありがとうとお礼を言おうとしていたのだが、言う空気ではないので喉元で止めておく。
「私にできることは」
「そろそろ終わらせる。手は出さなくていい」
「やっぱキツ」
「Sランク相手だからね」
「でも相棒があんな女の子だからぎりぎりなんとかなるかもって思ってたのに……」
何かを思い出したかのように、ぱっと閃き顔をする。
「あ、そうだよ。あの子魔法使えないって言ってたよね。もしかしてあれって油断させるための嘘?」
「言ってたけど、何か状況が変わったんじゃないかな。あの子を見る限り嘘ではないと思うよ」
「何でそんなこと言えるのよ」
「男の勘」
反抗的な目を向けてくる女性を視界にいれている中、もう一つの存在を目で捉えた。
「くるよ」
「もう無理ゲー。だけど楽しい」
心からの笑みにつられ、男子生徒も微かに笑んだ。
戦闘にはファウンズ・キルだけの力で勝利した。
剣など鋭利なもので攻撃をくらって身体は大丈夫なのかと問えば、身を守るシールドがあるから大丈夫と。完全ではないけど痛みはあまり感じないような空間ができていると女子生徒に教わったリキは一安心。
「私の名前はフウコ。よろしく。クラスメートだから覚えてね」
見た目からしても活発な人。仲良くなれそうだ。うん、私はーーというと止められ、リキだよねと笑顔で言われる。
「魔法使えないって言ってたのに使えてたじゃん。どうしたの」
彼女の純粋な質問に複雑そうな顔をリキはする。どう答えればいいか迷う。前までは使えなかったけど使えるようになったのかもしれない、なんて曖昧なことを信じてもらえるかどうか。自分でさえまだ信じられていないのだから。
「そういうのは無闇に聞くものじゃないと思うけど」
フウコの相棒の男の人。
「これただの普通のことじゃん。普通のこと聞いて何が悪い」
「プライバシーの侵害かもしれない。その子言いづらそうにしてる」
「それは聞いたからわかったことでしょうが」
「聞かなくても薄々わかる」
「それはあなが根暗の心読みだからよ。私は陽気で活発な女の子なの」
「ふーん女の子? 言葉の意味をよく理解していないようだから一つ教えてあげるけど、<陽気>と<活発>は同じ意味だよ」
「へえそうなんだ? ねえそうなのリキ?」
「え、……えっと、たぶん」
突然振られ、適当に答える。
「<陽気>=<活気>。<活気>=<活発>」
「んな細かいことなんか知らないわよ」
「自己紹介が送れたね。僕はライハルト。よろしく」
会話を終えたかのように早々に笑顔が向けられた。
「何普通に自己紹介なんか」
「してはいけないのかい?」
「悪かないわよ。てかその笑顔気色わるっ」
「ん?」
騒がしい。
ふと動く気配を感じ後ろを見ると、ファウンズがこの場を普通に去って行くところだった。
「あら、行っちゃったわね」
「残念。少しでも話してみたかったのに」
いつの間にか話し終えていた二人。
「二人ともあの人と話したことないの?」
「全然」
「全く」
揃った答え。
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「というか誰かと話してるところ見たことないよ。クラスメートはもちろん。他のことは知らないけど」
「彼が誰かとちゃんと話を交わしていたら奇跡を見ているようだわ」
「まあ少し大げさな気はするけど」
そう言ってライハルトは彼の背中を見つめる。
「本当は話してみたいんだけどね」
彼を包み込むオーラが怖いとのこと。
この学園は寮制。同室はフウコとなった。
「よろしくー」
子供のような輝かしい笑顔。一緒になれて良かったとリキは思う。
リキのいた町にはリキと血の繋がる者はいない。だからこうしておとなしくいられるのだ。自分よりも大切な人がいれば、この状況に必死に足掻いている。
この学園への入学は絶対らしい。サラビエル先生と一対一で話した時に告げられた。
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