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仁義なき対決14
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「子どもの教育に悪いでしょう!」
「お前だけは言われたくねえ!16にもなって、一人称がエミアンって、ママ~って…王族だぞ?私は一切の教育が出来ていないと、言っているようなものだぞ?なぜ母親なら、注意しなかった?」
「それは…」
「幼児だとでも思っていたのか?」
「可愛いからいいじゃない…」
そんな理由で、注意もせずに16歳まで過ごしていたというのか。ララシャにとって、本当に王族という認識がなかったのだろう。
「王族ともあろう者がか?」
「だったら、その子だって!」
ララシャはケイトを強く指さし、護衛が一気に動こうとしたが、ソアリスがその前にララシャの指をバチンと叩き付けた。
「痛いじゃない!」
「王女に指を差すな、お前は死にたいのか?」
「ーっ!」
ケイトは驚くこともなく、キョトンとしており、ララシャもさすがに護衛が動いたことで、不味いと感じた。
「ケイトは2歳だぞ?お前は2歳と16歳を一緒にするのか?」
「それは…」
2歳の一人称と、16歳の一人称は違う。しかも、さすがに2歳と16歳を一緒にするのは、どうかしている。
「わたち、いえるのよ」
「まあ」
「ちゅかいわけよ?」
「素晴らしいわね」
思わず、メディナはついに拍手を送ってしまった。それに同調したミソラも拍手し、オードエル公爵も、護衛たちも、サイラスとマーニーも、キリスとマルシャに至っては拍手しながら、泣いている。
「ケイト、お母様は特別な訓練を受けて、この喋り方ですからね?真似してはいけませんよ」
「うん、わかちぇる」
「よろしい」
「あい!」
ケイトもソアリスの悪い口の話し方を聞いているが、他の子の同じように真似てはいけないと伝えている。だが、いずれ使って来るのではないかとも思っている。
「でも、王都でオードエル公爵の役に立ちたいの」
ミソラはその言葉にオードエル公爵の耳元で、『ハッキリ、バッサリと言った方がいい』と告げ、その様子を見たララシャは甲高い声を上げた。
「っな、あなた、ソアリスの侍女でしょう!」
「はい、そうですが」
いつもはルルエの侍女だが、ミソラは今日だけはソアリスの侍女である。
「オードエル公爵に!なんて真似をしているの!」
妻でもないのに、お前の方がどうかしているだろうとは思ったが、細かく突っ込んでいたら、話が進まないので、ソアリスは成り行きを見つめることにした。
「父ですから」
「は?」
「ですから、サリエスト・オードエルは私の父です」
「…あ」
性別が違うだけで、顔はそっくりである。ジルアス伯爵家でもあっているはずだが、ララシャは気付けない。
「長女です」
オードエル公爵は、一言だけ答えた。
「…あ、私、知らなくて…」
「ミソラ!樽だと思って、ハッキリ言ってやったらいいわ!私が許可します」
「はい、王妃陛下!」
ミソラはソアリスにピシっと向き、その後にララシャを見据えた。
「あなたが、勝手な思い込みで、側妃にしようなどと言い出した、愚かなミーチュアの姉でございます。ミーチュアに、側妃は絶対に無理です!そして、私が絶対にさせません!あの子も、今は祖母にしごかれて、弁えて大人しくしております!納得していないのは、あの愚かな母だけです」
ミーチュアには知らせてすらいないが、現状をきちんと理解して、大人しくしているのは事実である。
「っっっな」
「よく出来ました!」
「ありがとうございます!」
「っな、でもあなたも姉なら妹が、側妃になった方がいいはずじゃない?」
オードエル公爵のためにも、ミソラには良く思われた方がいいと算段をした、ララシャは穏やかに問い掛けた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
本日もお読みいただきありがとうございます。
本日は久し振りに17時に、もう1話投稿させていただきます。
ウダウダ言い合っておりますが、お付き合いくださいませ。
どうぞよろしくお願いいたします。
「お前だけは言われたくねえ!16にもなって、一人称がエミアンって、ママ~って…王族だぞ?私は一切の教育が出来ていないと、言っているようなものだぞ?なぜ母親なら、注意しなかった?」
「それは…」
「幼児だとでも思っていたのか?」
「可愛いからいいじゃない…」
そんな理由で、注意もせずに16歳まで過ごしていたというのか。ララシャにとって、本当に王族という認識がなかったのだろう。
「王族ともあろう者がか?」
「だったら、その子だって!」
ララシャはケイトを強く指さし、護衛が一気に動こうとしたが、ソアリスがその前にララシャの指をバチンと叩き付けた。
「痛いじゃない!」
「王女に指を差すな、お前は死にたいのか?」
「ーっ!」
ケイトは驚くこともなく、キョトンとしており、ララシャもさすがに護衛が動いたことで、不味いと感じた。
「ケイトは2歳だぞ?お前は2歳と16歳を一緒にするのか?」
「それは…」
2歳の一人称と、16歳の一人称は違う。しかも、さすがに2歳と16歳を一緒にするのは、どうかしている。
「わたち、いえるのよ」
「まあ」
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「素晴らしいわね」
思わず、メディナはついに拍手を送ってしまった。それに同調したミソラも拍手し、オードエル公爵も、護衛たちも、サイラスとマーニーも、キリスとマルシャに至っては拍手しながら、泣いている。
「ケイト、お母様は特別な訓練を受けて、この喋り方ですからね?真似してはいけませんよ」
「うん、わかちぇる」
「よろしい」
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ケイトもソアリスの悪い口の話し方を聞いているが、他の子の同じように真似てはいけないと伝えている。だが、いずれ使って来るのではないかとも思っている。
「でも、王都でオードエル公爵の役に立ちたいの」
ミソラはその言葉にオードエル公爵の耳元で、『ハッキリ、バッサリと言った方がいい』と告げ、その様子を見たララシャは甲高い声を上げた。
「っな、あなた、ソアリスの侍女でしょう!」
「はい、そうですが」
いつもはルルエの侍女だが、ミソラは今日だけはソアリスの侍女である。
「オードエル公爵に!なんて真似をしているの!」
妻でもないのに、お前の方がどうかしているだろうとは思ったが、細かく突っ込んでいたら、話が進まないので、ソアリスは成り行きを見つめることにした。
「父ですから」
「は?」
「ですから、サリエスト・オードエルは私の父です」
「…あ」
性別が違うだけで、顔はそっくりである。ジルアス伯爵家でもあっているはずだが、ララシャは気付けない。
「長女です」
オードエル公爵は、一言だけ答えた。
「…あ、私、知らなくて…」
「ミソラ!樽だと思って、ハッキリ言ってやったらいいわ!私が許可します」
「はい、王妃陛下!」
ミソラはソアリスにピシっと向き、その後にララシャを見据えた。
「あなたが、勝手な思い込みで、側妃にしようなどと言い出した、愚かなミーチュアの姉でございます。ミーチュアに、側妃は絶対に無理です!そして、私が絶対にさせません!あの子も、今は祖母にしごかれて、弁えて大人しくしております!納得していないのは、あの愚かな母だけです」
ミーチュアには知らせてすらいないが、現状をきちんと理解して、大人しくしているのは事実である。
「っっっな」
「よく出来ました!」
「ありがとうございます!」
「っな、でもあなたも姉なら妹が、側妃になった方がいいはずじゃない?」
オードエル公爵のためにも、ミソラには良く思われた方がいいと算段をした、ララシャは穏やかに問い掛けた。
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本日は久し振りに17時に、もう1話投稿させていただきます。
ウダウダ言い合っておりますが、お付き合いくださいませ。
どうぞよろしくお願いいたします。
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