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夜会5
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ルーファはこっそり父にベージュの服には気を付けるように、でないと母と王妃様のおもちゃになると忠告した。
功を奏したのか、リズからベージュを執拗に勧められ、おもちゃにするつもりだろうと言うと、ルーファのお喋りと、むくれていた。
「お義母様まで、止めてあげてください」
「ええ!面白いじゃない」
リズも別に裸で出席する訳ではないのだから、いいじゃないとソアリスと同じ考えであった。
「やはり友人なんですね、本当に。今とても実感しましたわ」
「そう?でもね、ソアリスはあの夜会を嫌な気分で終わらせないように、ルーファに、私たちに言ったのよ?」
「あっ…」
アリルもミリンティーのことを聞いてふざけるなと、怒りはあったが、ルーファが、何よりソアリスがとても怒っていたと聞き、少し感動した。
だが、まさかその後に王妃砲が放たれるなどと誰が思うのだろうか。私のいない隙に、やってくれたなと思ったが、それだけではなかった。
「お母様らしい、采配というところでしょうか」
「ええ、全てがね。話し合いの場は空気がピリピリしていましたからね、緩急というやつでしょうね。ソアリスが好きそうなことだけど、アリルは妊娠中であることも言わず、矛先をなるべく自分に向けさせたかったのだと思うわ」
ミリンティーは、もっと酷い罰にも、注意だけで済ますことも出来ただろうが、理不尽な反感を生まないギリギリのラインで、ソアリスは親に対処を任せた。
それでも腹を立てたまま、嫌な気持ちで、邸に戻ることになっていただろう。
「あの、ベージュマンにも感謝しなきゃね」
「ベージュマンって」
「ソアリスがそう言ったのよ、横で実況するんだもの。ミオトなんて、実はベージュマンは喧嘩を売っておるのか!なんて言い出して、ソアリスがまさか!なんて乗るものだから、止めるの大変だったのよ」
「もう!ふふふ」
案の定というべき、ソアリスもいかに裸に見える色の布を探しており、エクルから話を聞いたミフルに全力で止められていた。
「お母様、お願いですから止めてください」
「タイだけ派手にしたら、タイだけしているように見えるんじゃないかしら?」
「絶対いけません」
追い打ちにもあったが、王族に着せてはいけない色ではないが、了承することは出来ないミフルは、お願いですからと止め続けた。
「だったらカイルスならいい?」
「ええ…」
カイルスはお母様に言われれば、疑わずに着てしまうことだろう。まだいいかとも思ったが、いや王子なのだからと、結局は必死で止め続けることになった。
ドレスではいまいち裸感がないのよねとブツブツ言っていたので、ドレスも禁止にした。裸に見えるドレスを纏って、遠くから手を振って来ると確信したからである。
兄たちに助けを求めると、面白そうだから着てみようかと言い出したが、ソアリスが試作だと肌の色の布を纏っている姿を見て、全力で止めたらしい。
「あんなもの着られたら、可笑しくて堪らない」
「絶対に変な動きをし始めるよ」
「ああ、間違いない。いかに裸に見えるかというポージングを取って来るぞ」
「そういったことに、なぜか熱意を見せるからな」
どうにかソアリスに絶対に大勢の前で着てはならないと約束させたが、いい生地が見付かったからと、布だけは買い取られてしまった。
「いつか纏って絶対に現れるぞ」
「ああ、覚悟はして置かなければならないな」
「二度見する羽目になるだろう」
「私たちは息子だからいいが、家族でない者が遭遇した際の気持ちを考えると、可哀そうでならないよ」
ベージュウーマンとして、いつか現れるだろうソアリスに、大きく息を吐いた。
功を奏したのか、リズからベージュを執拗に勧められ、おもちゃにするつもりだろうと言うと、ルーファのお喋りと、むくれていた。
「お義母様まで、止めてあげてください」
「ええ!面白いじゃない」
リズも別に裸で出席する訳ではないのだから、いいじゃないとソアリスと同じ考えであった。
「やはり友人なんですね、本当に。今とても実感しましたわ」
「そう?でもね、ソアリスはあの夜会を嫌な気分で終わらせないように、ルーファに、私たちに言ったのよ?」
「あっ…」
アリルもミリンティーのことを聞いてふざけるなと、怒りはあったが、ルーファが、何よりソアリスがとても怒っていたと聞き、少し感動した。
だが、まさかその後に王妃砲が放たれるなどと誰が思うのだろうか。私のいない隙に、やってくれたなと思ったが、それだけではなかった。
「お母様らしい、采配というところでしょうか」
「ええ、全てがね。話し合いの場は空気がピリピリしていましたからね、緩急というやつでしょうね。ソアリスが好きそうなことだけど、アリルは妊娠中であることも言わず、矛先をなるべく自分に向けさせたかったのだと思うわ」
ミリンティーは、もっと酷い罰にも、注意だけで済ますことも出来ただろうが、理不尽な反感を生まないギリギリのラインで、ソアリスは親に対処を任せた。
それでも腹を立てたまま、嫌な気持ちで、邸に戻ることになっていただろう。
「あの、ベージュマンにも感謝しなきゃね」
「ベージュマンって」
「ソアリスがそう言ったのよ、横で実況するんだもの。ミオトなんて、実はベージュマンは喧嘩を売っておるのか!なんて言い出して、ソアリスがまさか!なんて乗るものだから、止めるの大変だったのよ」
「もう!ふふふ」
案の定というべき、ソアリスもいかに裸に見える色の布を探しており、エクルから話を聞いたミフルに全力で止められていた。
「お母様、お願いですから止めてください」
「タイだけ派手にしたら、タイだけしているように見えるんじゃないかしら?」
「絶対いけません」
追い打ちにもあったが、王族に着せてはいけない色ではないが、了承することは出来ないミフルは、お願いですからと止め続けた。
「だったらカイルスならいい?」
「ええ…」
カイルスはお母様に言われれば、疑わずに着てしまうことだろう。まだいいかとも思ったが、いや王子なのだからと、結局は必死で止め続けることになった。
ドレスではいまいち裸感がないのよねとブツブツ言っていたので、ドレスも禁止にした。裸に見えるドレスを纏って、遠くから手を振って来ると確信したからである。
兄たちに助けを求めると、面白そうだから着てみようかと言い出したが、ソアリスが試作だと肌の色の布を纏っている姿を見て、全力で止めたらしい。
「あんなもの着られたら、可笑しくて堪らない」
「絶対に変な動きをし始めるよ」
「ああ、間違いない。いかに裸に見えるかというポージングを取って来るぞ」
「そういったことに、なぜか熱意を見せるからな」
どうにかソアリスに絶対に大勢の前で着てはならないと約束させたが、いい生地が見付かったからと、布だけは買い取られてしまった。
「いつか纏って絶対に現れるぞ」
「ああ、覚悟はして置かなければならないな」
「二度見する羽目になるだろう」
「私たちは息子だからいいが、家族でない者が遭遇した際の気持ちを考えると、可哀そうでならないよ」
ベージュウーマンとして、いつか現れるだろうソアリスに、大きく息を吐いた。
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