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決定3
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「猶予をいただけるのであれば、娘がロンド王国に嫁いでおりますので、そちらに留学させようかと考えております。ですが、他に良いところがあれば、別の場所も考えたいと思っています」
サーラにエミアンローズを、ロンド王国に留学させたいと思っており、候補にしたいと手紙を送っている。
「そうですか」
「親元でどうにもならないなら、リベルも私も早くに留学をさせるべきだったと思っておりました。ですが、二人とも首一枚が繋がっている状態です。何かあれば、修道院か、それ以上の場所に行かせます」
「ララシャにも猶予を与えた方がいいのかしら?入れられた修道院も、さぞ迷惑でしょうね」
アンセムもカリルも、それは思っていた。このまま押し込んでしまえば、おそらく苦情が来る状態になるだろう。
「納得して行かせた方がいいわね、それでいいかしら?陛下」
「私は構わない」
アンセムはソアリスのことだから、身ぐるみを剥して、修道院にぶち込んでしまえとでも言うのかと思っていたが、納得させた方がいいのは確かだろう。
「ララシャは希望がないことを見せてからの方が、修道院でも大人しくしているでしょう。もう伝えたのかしら?」
「今、リベルがロアンスラー公爵家で離縁については話しています」
「ララシャもエミアンローズも、問題を起こせば、即修道院、もしくは…ということでいいわね?」
「はい、ありがとうございます」
実際に婚約者を奪うなどという事実は、起きてはいないことで、猶予を与えられる可能性はあったが、与えられたら与えられたで、入れてお終いではなくなった。
「ララシャはロアンスラー公爵家、エミアンローズは留学まで王家かしら?」
「その予定になるかと思います」
「ララシャが納得するかですね…」
「そちらはお任せください」
「そうね、任せてしまおうかしら」
「はい、承知しました」
面倒になって来たソアリスは、丸投げしてしまおうと思った。
カリルはソアリスが作ったララシャ、エミアンローズはクロンデール王国王家に一切関わらないこと、関わった場合は処罰をピデム王国に任せる、ピデム王国が責任を持って、処罰するという書類に、アンセムがサインし、カリルもサインした。
そして、カリルはロアンスラー公爵家に移動した。
「この度は妹がご迷惑をおかけしまして、申し訳ありませんでした」
サイラスは当主として迎え、カリルに深く頭を下げた。
「今はまだ王子妃ですから、こちらの責任でもあります」
「申し訳ありません」
サイラスはそのまま、リベルとララシャの応接室に案内した。
「サイラス殿も、同席して貰えるか」
「は!承知しました」
ドアをノックし、リベルが応答すると、カリルとサイラスが現れた。
「兄上!話は出来ましたか」
リベルは話にならない状態だったので、カリルが救世主に思え、立ち上がって迎えた。ララシャは立ち上がる様子すらない。
「ああ、決まったよ。報告に来た。サインもして貰わなくてはならないからな。話は出来たのか?」
「離縁のことは伝えました」
「お義兄様、離縁なんて嘘ですよね…」
上目遣いのおちょぼ口で見詰めるが、カリルは溜息を付いて、リベルを見ると、同じように溜息を付いていた。
「嘘ではない、責任を取って貰う。それほどのことをした自覚もないのか?」
「私は、良かれと思って」
「どこが良いことなんだ?君にとって都合が良かったという意味か?」
「エミアンローズの方がグレイ殿下に相応しいと、お義兄様は思いませんか?」
ソアリスがいたら張り倒されそうな、おちょぼ口は継続中である。
「思わない。君は逆だったらと考えられないのか?エミアンローズの婚約者がいたとして、ソアリス妃にお似合いだから譲れと言われたら、君はどう思う?」
「それは…」
「姪のためならば、譲るのか?」
「…」
譲るとは言えないララシャは、答えることが出来なかった。
サーラにエミアンローズを、ロンド王国に留学させたいと思っており、候補にしたいと手紙を送っている。
「そうですか」
「親元でどうにもならないなら、リベルも私も早くに留学をさせるべきだったと思っておりました。ですが、二人とも首一枚が繋がっている状態です。何かあれば、修道院か、それ以上の場所に行かせます」
「ララシャにも猶予を与えた方がいいのかしら?入れられた修道院も、さぞ迷惑でしょうね」
アンセムもカリルも、それは思っていた。このまま押し込んでしまえば、おそらく苦情が来る状態になるだろう。
「納得して行かせた方がいいわね、それでいいかしら?陛下」
「私は構わない」
アンセムはソアリスのことだから、身ぐるみを剥して、修道院にぶち込んでしまえとでも言うのかと思っていたが、納得させた方がいいのは確かだろう。
「ララシャは希望がないことを見せてからの方が、修道院でも大人しくしているでしょう。もう伝えたのかしら?」
「今、リベルがロアンスラー公爵家で離縁については話しています」
「ララシャもエミアンローズも、問題を起こせば、即修道院、もしくは…ということでいいわね?」
「はい、ありがとうございます」
実際に婚約者を奪うなどという事実は、起きてはいないことで、猶予を与えられる可能性はあったが、与えられたら与えられたで、入れてお終いではなくなった。
「ララシャはロアンスラー公爵家、エミアンローズは留学まで王家かしら?」
「その予定になるかと思います」
「ララシャが納得するかですね…」
「そちらはお任せください」
「そうね、任せてしまおうかしら」
「はい、承知しました」
面倒になって来たソアリスは、丸投げしてしまおうと思った。
カリルはソアリスが作ったララシャ、エミアンローズはクロンデール王国王家に一切関わらないこと、関わった場合は処罰をピデム王国に任せる、ピデム王国が責任を持って、処罰するという書類に、アンセムがサインし、カリルもサインした。
そして、カリルはロアンスラー公爵家に移動した。
「この度は妹がご迷惑をおかけしまして、申し訳ありませんでした」
サイラスは当主として迎え、カリルに深く頭を下げた。
「今はまだ王子妃ですから、こちらの責任でもあります」
「申し訳ありません」
サイラスはそのまま、リベルとララシャの応接室に案内した。
「サイラス殿も、同席して貰えるか」
「は!承知しました」
ドアをノックし、リベルが応答すると、カリルとサイラスが現れた。
「兄上!話は出来ましたか」
リベルは話にならない状態だったので、カリルが救世主に思え、立ち上がって迎えた。ララシャは立ち上がる様子すらない。
「ああ、決まったよ。報告に来た。サインもして貰わなくてはならないからな。話は出来たのか?」
「離縁のことは伝えました」
「お義兄様、離縁なんて嘘ですよね…」
上目遣いのおちょぼ口で見詰めるが、カリルは溜息を付いて、リベルを見ると、同じように溜息を付いていた。
「嘘ではない、責任を取って貰う。それほどのことをした自覚もないのか?」
「私は、良かれと思って」
「どこが良いことなんだ?君にとって都合が良かったという意味か?」
「エミアンローズの方がグレイ殿下に相応しいと、お義兄様は思いませんか?」
ソアリスがいたら張り倒されそうな、おちょぼ口は継続中である。
「思わない。君は逆だったらと考えられないのか?エミアンローズの婚約者がいたとして、ソアリス妃にお似合いだから譲れと言われたら、君はどう思う?」
「それは…」
「姪のためならば、譲るのか?」
「…」
譲るとは言えないララシャは、答えることが出来なかった。
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