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災いの元5
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「ママが言ったから、結婚したいと思っているということか?」
「うーん、エミアンは可愛いから、お似合いの人と結婚した方が良いでしょう?」
「殿下には婚約者がいるとは知っているんだよな?」
「うん、でもママが解消してくれるから、エミアンが結婚すればいいって」
リベルはララシャが言いそうなことであるが、あまりに幼過ぎる娘に、分かるまで話をしなければならないと思った。
「グレイ殿下はいずれ王太子となることは分かっているんだよな?」
「うん」
「そのために、厳しい教育が必要なことも理解しているんだよな?」
「それはよく分からない」
ララシャはどこに自信があるのかプライドも高く、分からないとは言いたくないので、知っている振りをするが、エミアンローズは都合の悪そうなことは分からないと言い、王族としてはどちらも問題である。
「王太子妃教育って言うのがいることも、分かっていないのか?」
「え、でもママが大丈夫だって」
「ママが公務に出られないことは、分かっているんだよな?」
「あ…うん、分かっているけど…」
パパだけが公務に出掛けたり、パーティーに出ていることを教師にどうしてなのか聞いた。すると、ママは王子妃の教育が終わっていないから、許可が出ないと出られないのだと聞かされている。
少し恥ずかしいとは思ったが、私も勉強は退屈だからしたくないから、ママの気持ちは分かる。ママはちゃんと受けるように言うけど、『じゃあママは?』と言えば、私はいいのと言っていたけど、最近は黙るようになった。
王族でもママ以外は忙しそうだけど、ママはのんびりと毎日、気楽に過ごしているから、その方が良いと思っていた。
奇しくもソアリスが望んだ生活を、ララシャは不本意な形ではあるが、手に入れていたとも言えるだろう。
「教育が進んでいないことが原因だと、分かっているんだよな?」
「うん、だからママの話でしょう?」
「エミアンもだろう?そんな状態で、婚約者がいなかったとしても、王太子殿下の婚約者になどなれることはない」
「でもママが…」
「ママにどうにかなるような話ではない、ママは他の国の婚約に意見したことの責任を取らなくてはいけない」
「ふーん」
何だかママは妹だと言っていた王妃陛下に怒られたりしていたけど、よく聞いていなかった。
「本気で婚約者になろうと思っていたわけではないのだな?」
「なってもいいかなって思っていただけよ」
まるでララシャのような口振りで、もっと早く厳しくすべきだったとは常々思っていたが、ララシャは庇ってしまうので、難しいままであった。
「そうか…失礼なことをしたと分かっているんだな?」
「ママは責められていたけど…エミアンは関係ないでしょう?」
「エミアンも王族としての自覚がないのか?」
「別にエミアンは、王族になりたかったわけじゃないもの」
「じゃあ、王族でなくなっても構わないということだな?
「別にいいけど…」
パパは格好良くて、優しいけど、好きで王族になったわけではないのに、王族だからと勉強やマナーを強要して来るところが嫌だった。パパにもママにも、教師にも恥を掻くのは私だと言われたが、恥など掻いたこともないので、分からない。
グレイ殿下と結婚したいと言ったくせに、面倒なことばかりさせられるなら、王族なんて辞めればいいと思ったこともあると考えていた。
「そうか。私もエミアンローズも、責任を取らなくてはいけないかもしれない。覚悟をして置きなさい」
「エミアンも?」
「エミアンも王宮に一緒に行ったんだろう?」
「ママが行こうって言うから」
「グレイ殿下の婚約者を代わって欲しいって言ったんだろう?」
「ママが言ったのよ」
「私は謝りに行くけど、エミアンローズはどうする?」
リベルにとっては可愛い娘だが、16歳という年齢から、これからどう進むべきか、答えによって考えようと思った。
「うーん、エミアンは可愛いから、お似合いの人と結婚した方が良いでしょう?」
「殿下には婚約者がいるとは知っているんだよな?」
「うん、でもママが解消してくれるから、エミアンが結婚すればいいって」
リベルはララシャが言いそうなことであるが、あまりに幼過ぎる娘に、分かるまで話をしなければならないと思った。
「グレイ殿下はいずれ王太子となることは分かっているんだよな?」
「うん」
「そのために、厳しい教育が必要なことも理解しているんだよな?」
「それはよく分からない」
ララシャはどこに自信があるのかプライドも高く、分からないとは言いたくないので、知っている振りをするが、エミアンローズは都合の悪そうなことは分からないと言い、王族としてはどちらも問題である。
「王太子妃教育って言うのがいることも、分かっていないのか?」
「え、でもママが大丈夫だって」
「ママが公務に出られないことは、分かっているんだよな?」
「あ…うん、分かっているけど…」
パパだけが公務に出掛けたり、パーティーに出ていることを教師にどうしてなのか聞いた。すると、ママは王子妃の教育が終わっていないから、許可が出ないと出られないのだと聞かされている。
少し恥ずかしいとは思ったが、私も勉強は退屈だからしたくないから、ママの気持ちは分かる。ママはちゃんと受けるように言うけど、『じゃあママは?』と言えば、私はいいのと言っていたけど、最近は黙るようになった。
王族でもママ以外は忙しそうだけど、ママはのんびりと毎日、気楽に過ごしているから、その方が良いと思っていた。
奇しくもソアリスが望んだ生活を、ララシャは不本意な形ではあるが、手に入れていたとも言えるだろう。
「教育が進んでいないことが原因だと、分かっているんだよな?」
「うん、だからママの話でしょう?」
「エミアンもだろう?そんな状態で、婚約者がいなかったとしても、王太子殿下の婚約者になどなれることはない」
「でもママが…」
「ママにどうにかなるような話ではない、ママは他の国の婚約に意見したことの責任を取らなくてはいけない」
「ふーん」
何だかママは妹だと言っていた王妃陛下に怒られたりしていたけど、よく聞いていなかった。
「本気で婚約者になろうと思っていたわけではないのだな?」
「なってもいいかなって思っていただけよ」
まるでララシャのような口振りで、もっと早く厳しくすべきだったとは常々思っていたが、ララシャは庇ってしまうので、難しいままであった。
「そうか…失礼なことをしたと分かっているんだな?」
「ママは責められていたけど…エミアンは関係ないでしょう?」
「エミアンも王族としての自覚がないのか?」
「別にエミアンは、王族になりたかったわけじゃないもの」
「じゃあ、王族でなくなっても構わないということだな?
「別にいいけど…」
パパは格好良くて、優しいけど、好きで王族になったわけではないのに、王族だからと勉強やマナーを強要して来るところが嫌だった。パパにもママにも、教師にも恥を掻くのは私だと言われたが、恥など掻いたこともないので、分からない。
グレイ殿下と結婚したいと言ったくせに、面倒なことばかりさせられるなら、王族なんて辞めればいいと思ったこともあると考えていた。
「そうか。私もエミアンローズも、責任を取らなくてはいけないかもしれない。覚悟をして置きなさい」
「エミアンも?」
「エミアンも王宮に一緒に行ったんだろう?」
「ママが行こうって言うから」
「グレイ殿下の婚約者を代わって欲しいって言ったんだろう?」
「ママが言ったのよ」
「私は謝りに行くけど、エミアンローズはどうする?」
リベルにとっては可愛い娘だが、16歳という年齢から、これからどう進むべきか、答えによって考えようと思った。
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