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災い去りて2
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「いえね、伯母失格だけど、名前を思い出せなかったのよ。香水のような名前だったなと、それでポーリアとキャロラインと思い出していたんだけど、ローズまでは出たんだけど、エミアンが思い出せなくて…ドリアンローズって、それでつい鼻をね」
「ドリアンローズって…つい臭いと思ってしまったのね。やりそうだわ…」
「ドリアンローズって、吐きそうだな」
アンセムとミフルは吐きそうな顔をして、顔を歪ませた。
「でもキャロラインがリリアンじゃなかったかとなって、仮で向かったんだけど」
「申し訳ございません」
「いいのよ、ドリアンローズよりマシじゃない」
「そうですよ、ドリアンローズよりマシです」
どう考えてもドリアンローズより、まともな名前である。
「娘も同じ体形だったな」
「同じ物を食べて、運動しないのでしょうね。そこへ樽パワーが開花したのよ。でも彼女に体形のことを言われたわけではないから、指摘してはいないわよ?」
ソアリスも酷い名で呼んではいるが、姪を見た目と幼い言動だけで、叩き付けるほど非道ではない。
「私も控えさせていただきます」
「噛み付いてきたら、やぶさかでもなかったのだけど」
「でしょうね」
エミアンローズは噛み付かなくて正解だっただろう。そもそもララシャはエミアンローズのためと言いながら、自分のためだったが、エミアンローズも二人の会話に興味がない様子だった。
もしかしたら、今まで何でもやって貰うことが当たり前で、結果だけ得ていたのではないかと思っている。
「ミランお祖母様に憧れていたとは思いませんでしたわ」
「そうなのか?」
「ええ、王太子妃教育の際に、ミラン様だけが優しくしてくれたんですって。当時はララシャが出来が悪いとは知らなかったから、厳しい世界なのだと思っていたけど、出来が悪くて見てられなかったんでしょうね」
誰もミランから、ララシャの話を聞いたことはなかった。
「ミランお祖母様は優しいですからね」
「それこそ、食べても太らないはミラン様ですよ。ララシャは食べれば太るんですから。樽という見本があるのに、離れたことで分からなくなったのかしら?一体何を食べてそうなったのか聞いても、言わないのよ」
ポーリアとキャロラインも後ろで、激しく頷いている。
「だからね、エミアンローズに聞いたの。そうしたら、毎朝、クリームたっぷりパンケーキを食べているんですって」
「毎朝、ケーキを?」
「胸やけがするでしょう?」
「ええ…」
同じ味覚をしているので、朝からクリームたっぷりのパンケーキは聞いただけでも、気分が悪い。
「あのララシャがと思ったら、ビックリよ?それを16年も前の妊娠のせいにするの。勿論、痩せようと頑張って、日々慌ただしくて、なかなか痩せない方がいることとは知っているわ。でも、ララシャは違うでしょう?」
「怠惰な生活をされているだけでしょうね」
「開き直っているでもなく、認めないって言うのがね。さて、お手紙を書かなくてはなりませんね」
「ああ、抗議文を作るとするか」
さてと思っていると、だぁだぁ、待って待ってという声が聞こえて来た。
「あら、末姫様がご乱心の様ですわよ」
「カイルスの声もしますわね」
ミフルがドアを開けると、凄まじい勢いで末姫が飛び込んで来た。
「あれね、どこから入って来たのかしらっていう虫と同じね」
「さすがに娘を虫にしないでください」
「お母様!」
「カイルス、今日もありがとうね。活きの良い様子で、大変だったわね」
「いえ、今日も元気いっぱいです」
カイルスはケイトと遊ぶのも好きだが、ソアリスに褒められるのも好きである。
「ケイト~」
アンセムはデレっとした顔で、ケイトに向かっている。
「ぺっぺっ」
「また言い出した…やはり嫌なのだろうか」
「ぺっぺっ」
「ケイト、それは何なのだい?」
未だに謎の解けない、この問題。ケイトが話し始めるまで、分からないのではないかと思っている。
そして、ピデム王国ではリベルはカリルに、どういうことだと怒られていた。
「ドリアンローズって…つい臭いと思ってしまったのね。やりそうだわ…」
「ドリアンローズって、吐きそうだな」
アンセムとミフルは吐きそうな顔をして、顔を歪ませた。
「でもキャロラインがリリアンじゃなかったかとなって、仮で向かったんだけど」
「申し訳ございません」
「いいのよ、ドリアンローズよりマシじゃない」
「そうですよ、ドリアンローズよりマシです」
どう考えてもドリアンローズより、まともな名前である。
「娘も同じ体形だったな」
「同じ物を食べて、運動しないのでしょうね。そこへ樽パワーが開花したのよ。でも彼女に体形のことを言われたわけではないから、指摘してはいないわよ?」
ソアリスも酷い名で呼んではいるが、姪を見た目と幼い言動だけで、叩き付けるほど非道ではない。
「私も控えさせていただきます」
「噛み付いてきたら、やぶさかでもなかったのだけど」
「でしょうね」
エミアンローズは噛み付かなくて正解だっただろう。そもそもララシャはエミアンローズのためと言いながら、自分のためだったが、エミアンローズも二人の会話に興味がない様子だった。
もしかしたら、今まで何でもやって貰うことが当たり前で、結果だけ得ていたのではないかと思っている。
「ミランお祖母様に憧れていたとは思いませんでしたわ」
「そうなのか?」
「ええ、王太子妃教育の際に、ミラン様だけが優しくしてくれたんですって。当時はララシャが出来が悪いとは知らなかったから、厳しい世界なのだと思っていたけど、出来が悪くて見てられなかったんでしょうね」
誰もミランから、ララシャの話を聞いたことはなかった。
「ミランお祖母様は優しいですからね」
「それこそ、食べても太らないはミラン様ですよ。ララシャは食べれば太るんですから。樽という見本があるのに、離れたことで分からなくなったのかしら?一体何を食べてそうなったのか聞いても、言わないのよ」
ポーリアとキャロラインも後ろで、激しく頷いている。
「だからね、エミアンローズに聞いたの。そうしたら、毎朝、クリームたっぷりパンケーキを食べているんですって」
「毎朝、ケーキを?」
「胸やけがするでしょう?」
「ええ…」
同じ味覚をしているので、朝からクリームたっぷりのパンケーキは聞いただけでも、気分が悪い。
「あのララシャがと思ったら、ビックリよ?それを16年も前の妊娠のせいにするの。勿論、痩せようと頑張って、日々慌ただしくて、なかなか痩せない方がいることとは知っているわ。でも、ララシャは違うでしょう?」
「怠惰な生活をされているだけでしょうね」
「開き直っているでもなく、認めないって言うのがね。さて、お手紙を書かなくてはなりませんね」
「ああ、抗議文を作るとするか」
さてと思っていると、だぁだぁ、待って待ってという声が聞こえて来た。
「あら、末姫様がご乱心の様ですわよ」
「カイルスの声もしますわね」
ミフルがドアを開けると、凄まじい勢いで末姫が飛び込んで来た。
「あれね、どこから入って来たのかしらっていう虫と同じね」
「さすがに娘を虫にしないでください」
「お母様!」
「カイルス、今日もありがとうね。活きの良い様子で、大変だったわね」
「いえ、今日も元気いっぱいです」
カイルスはケイトと遊ぶのも好きだが、ソアリスに褒められるのも好きである。
「ケイト~」
アンセムはデレっとした顔で、ケイトに向かっている。
「ぺっぺっ」
「また言い出した…やはり嫌なのだろうか」
「ぺっぺっ」
「ケイト、それは何なのだい?」
未だに謎の解けない、この問題。ケイトが話し始めるまで、分からないのではないかと思っている。
そして、ピデム王国ではリベルはカリルに、どういうことだと怒られていた。
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