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団欒3
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「あと衝撃的事実に気付いたのですが、私が会った時、ルイス殿下、鼻毛は出ていませんでしたわ」
「まさか!嘘でしょう…」
ソアリスは驚愕の表情を浮かべている。
「興奮して出たのではありませんか」
「ますます気持ち悪いわね…」
「お母様も胸部を見られていたことも、気持ち悪いですよ…」
「私だって視線にまさかと思ったわよ!カイルスは今のところ、私にしか興味がないでしょうけど、ユリウスとマイノスは大丈夫でしょうね?」
「大丈夫よ!そんなことしていたら、三王女が黙ってないわ」
兄が令嬢の胸部を見ていると言われたら、恥ずかしくて堪らない。
「そんな兄は嫌よね…同世代の子もよろしくないけど、ルイス殿下はばばあにまで興味を持つなんて、よっぽどじゃない!」
「ばばあって…」
ソアリスは樽にはなりたくないとは思っているが、清潔で人が見て不快でなければいいくらいにしか思っていないが、鍛えている分、十分に若々しい。
アンセムはばばあで、あることを思い出した。
「アリルが幼い頃にララシャ妃に会った時に、"おば"って言ったんだよ、覚えているか?」
「っえ」
「あの頃、アリルはソアリス以外は"おば"だったからな、伯母には違いないから、間違いではないんだが…多分、おばさん、おばはんの"おば"だろうな…」
「アリルもいい攻撃してるじゃない!」
ソアリスはさも自分だけではないと、笑っている。
「絶対、お母様の影響でしょう」
「人のせいにしないで頂戴!お母様のことは真似してはいけませんと、口を酸っぱくして言ってあったでしょう?」
ソアリスは悪い口を直す気もない癖に、子どもたちには駄目だと言い含めていた。
「ソアリス…そんなこと言っていたのか」
「そうよ、だって私を真似たら、輩の集団になってしまうじゃない。教師陣にも私は特殊な訓練を受けているからと、叱るように言ってあったの」
「特殊な訓練…あれだけ聞いていたのに、影響が少ないと思っていた」
全くないとは言えないが、子どもたちは全員、ソアリスの悪い口を真似する者がおらず、驚いたものだ。
子どもたちも教師にお母様が言っていたと、汚い言葉を使うことは確かにあったが、ソアリス様は特殊な訓練を受けている、真似するには過酷な訓練が必要だと、脅して貰っていたのだ。
成長してからただの悪い口だと分かったが、使ってはならぬことも理解した。
「ああ!そうよ!お母様、聞いてないんじゃない?」
アリルは今日の様子に、言いたいことがあった。
「何?」
「そのララシャ妃、体重が増加しているって」
「うっそ!」
ソアリスは信じられないと目をまん丸にして、驚いている。
エクシアーヌが話した時に、ソアリスは既にカイルスと共に眠っており、聞いていなかった。
「エクシアーヌ様が言っていたの」
「痩せていることが誇りだったのに。まさか!樽になっているとか?」
「あり得るかもしれないわよね」
「うわ~樽夫人に、樽王子妃…きっついわ」
もし樽に似ていたら、ララシャもそうなるかもとは思っていたが、痩せていることが誇りだったので、痩せたままだろうと思っていた。
「下手したら、娘もかもしれないぞ?」
「ええ…」
「一人娘だろう?絶対、甘やかしているだろう?」
「確か、ミフルと同じ年だったわよね」
「ミフルと並ばされたら、悲惨なことになるかもしれないわね」
顔を見たこともないので、分からないが、ミフルは本人が認めることはないが、絶世の美少女である。太刀打ちできる者はなかなかいない。
「今日のことで、会うこともないだろう」
「そうね!」
「そうかしら…何だか嫌な予感がするわ」
「止めてよ」
「そうだ、ソアリスの勘は今回も当たったじゃないか」
この嫌な勘は当たるのか、当たらないのか。
「まさか!嘘でしょう…」
ソアリスは驚愕の表情を浮かべている。
「興奮して出たのではありませんか」
「ますます気持ち悪いわね…」
「お母様も胸部を見られていたことも、気持ち悪いですよ…」
「私だって視線にまさかと思ったわよ!カイルスは今のところ、私にしか興味がないでしょうけど、ユリウスとマイノスは大丈夫でしょうね?」
「大丈夫よ!そんなことしていたら、三王女が黙ってないわ」
兄が令嬢の胸部を見ていると言われたら、恥ずかしくて堪らない。
「そんな兄は嫌よね…同世代の子もよろしくないけど、ルイス殿下はばばあにまで興味を持つなんて、よっぽどじゃない!」
「ばばあって…」
ソアリスは樽にはなりたくないとは思っているが、清潔で人が見て不快でなければいいくらいにしか思っていないが、鍛えている分、十分に若々しい。
アンセムはばばあで、あることを思い出した。
「アリルが幼い頃にララシャ妃に会った時に、"おば"って言ったんだよ、覚えているか?」
「っえ」
「あの頃、アリルはソアリス以外は"おば"だったからな、伯母には違いないから、間違いではないんだが…多分、おばさん、おばはんの"おば"だろうな…」
「アリルもいい攻撃してるじゃない!」
ソアリスはさも自分だけではないと、笑っている。
「絶対、お母様の影響でしょう」
「人のせいにしないで頂戴!お母様のことは真似してはいけませんと、口を酸っぱくして言ってあったでしょう?」
ソアリスは悪い口を直す気もない癖に、子どもたちには駄目だと言い含めていた。
「ソアリス…そんなこと言っていたのか」
「そうよ、だって私を真似たら、輩の集団になってしまうじゃない。教師陣にも私は特殊な訓練を受けているからと、叱るように言ってあったの」
「特殊な訓練…あれだけ聞いていたのに、影響が少ないと思っていた」
全くないとは言えないが、子どもたちは全員、ソアリスの悪い口を真似する者がおらず、驚いたものだ。
子どもたちも教師にお母様が言っていたと、汚い言葉を使うことは確かにあったが、ソアリス様は特殊な訓練を受けている、真似するには過酷な訓練が必要だと、脅して貰っていたのだ。
成長してからただの悪い口だと分かったが、使ってはならぬことも理解した。
「ああ!そうよ!お母様、聞いてないんじゃない?」
アリルは今日の様子に、言いたいことがあった。
「何?」
「そのララシャ妃、体重が増加しているって」
「うっそ!」
ソアリスは信じられないと目をまん丸にして、驚いている。
エクシアーヌが話した時に、ソアリスは既にカイルスと共に眠っており、聞いていなかった。
「エクシアーヌ様が言っていたの」
「痩せていることが誇りだったのに。まさか!樽になっているとか?」
「あり得るかもしれないわよね」
「うわ~樽夫人に、樽王子妃…きっついわ」
もし樽に似ていたら、ララシャもそうなるかもとは思っていたが、痩せていることが誇りだったので、痩せたままだろうと思っていた。
「下手したら、娘もかもしれないぞ?」
「ええ…」
「一人娘だろう?絶対、甘やかしているだろう?」
「確か、ミフルと同じ年だったわよね」
「ミフルと並ばされたら、悲惨なことになるかもしれないわね」
顔を見たこともないので、分からないが、ミフルは本人が認めることはないが、絶世の美少女である。太刀打ちできる者はなかなかいない。
「今日のことで、会うこともないだろう」
「そうね!」
「そうかしら…何だか嫌な予感がするわ」
「止めてよ」
「そうだ、ソアリスの勘は今回も当たったじゃないか」
この嫌な勘は当たるのか、当たらないのか。
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