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人気者王女の末路3
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エクシアーヌもクロンデール王国から帰って来て、シシリーヌはまた悲劇のヒロインを振りかざした。
「あなたは愛されなくても、構わないでしょう?」
「私の願いを叶えてくれてもいいじゃない」
「あなたにはこの辛さが分からないでしょう」
エクシアーヌだって、愛されるなら愛されたいと思っていたが、反論せずに聞き流し続けた。そして、休暇が終わり、シシリーヌは学園に通い始めた。
婚約の白紙には、そうなったかと考える者がほとんどだったが、表向きは王女なので、上手くいかなかったのですねと慰められ、シシリーヌも悲しめば、周りもそれに合わせていた。
そして、シシリーヌは明るくなっていった。機嫌も良く、何かいいことでもあったのかなどとは聞かないが、どうやら令息と時間を過ごしているようだ。
変わり身が早いと言えばそれまでであるが、ユリウスやマイノスに言い寄って、上手くいっていたら、コロッと気持ちは変わっていたかもしれない。
愛し愛されたいシシリーヌには、愛は不可欠であった。
善意で話をしていた者、思惑がいる者もいたかもしれないが、シシリーヌが気に入ったのは、オーバン・トルソイド公爵令息、ロンド王国からの留学生であった。
元々、交流のあった二人ではあったが、シシリーヌには婚約者がいたので、親しい間柄ではなかったが、急速に距離を縮めていた。
だが、問題はオーバンの方で、母国に婚約者がいるのだ。
さすがに両陛下の耳にも入り、マリエンヌがシシリーヌを呼び出した。
「オーバン・トルソイド公爵令息と、親しくするのは止めなさい!母国に婚約者がいるのですよ」
「でも、政略結婚だって、婚約は私と同じように白紙するからって」
「恋や愛ではない、政略結婚だからこそ、白紙にするのは難しいのですよ。しかも、幼い頃からの婚約者です!許されるはずがないでしょう!」
「オーバンは私を愛しているのよ!」
オーバンも白紙にしたいということを母国に知らせていると、だが政略結婚であるがために、そう簡単に白紙にはならないかもしれないと言っていた。
「いくら白紙にしても、他国の王女が婚約者を奪うなんてあり得ません!絶対に認めません!これからも不適切な距離を続けるのなら、嫁がせます。いいですね?」
シシリーヌは焦った、オーバンが留学を終えて戻る日が迫っており、側にいない状況など、不安で耐えられない。妃に出されたら、どうにもならない。
さすがに身体の関係は持っていないが、パトリックとは結婚式までしないと決めていた、キスも何度もしている。
シシリーヌはオーバンとの接触を控えながら、出席していた茶会から姿を消した。さすがに捜索が行われたが、部屋には愛に生きると書き置きがあった。
オーバンはシシリーヌの情熱に心を打たれた。婚約者は大人しい令嬢であったために、愛されることが新鮮であった。パトリックとの様子も知っていたが、愛されているんだなと思っていた。
前倒しで母国に連れ帰り、ゾル王国の第一王女だと言われ、両親も驚いた。ロンド王国よりゾル王国の方が、立場が強いからである。
だが、ゾル王国に問い合わせると、出て行った時点で王女ではなくなる約束だった、籍は既に抹消した、我が国は一切関与しないと返事があった。
ゾル王国は、シシリーヌは王女として相応しくない行動を幾度と起こした、これ以上は過信できない。既に王家から出し、籍を抹消すると正式に発表した。
両親である両陛下には批判もあったが、重く受け止めている、援助や二度と戻ることはないと断言した。
シシリーヌに教えてくれる人はおらず、ただ案内された邸で、侍女も護衛もいないので、外に出ることも出来ず、ただオーバンを待つだけの日々となった。
「あなたは愛されなくても、構わないでしょう?」
「私の願いを叶えてくれてもいいじゃない」
「あなたにはこの辛さが分からないでしょう」
エクシアーヌだって、愛されるなら愛されたいと思っていたが、反論せずに聞き流し続けた。そして、休暇が終わり、シシリーヌは学園に通い始めた。
婚約の白紙には、そうなったかと考える者がほとんどだったが、表向きは王女なので、上手くいかなかったのですねと慰められ、シシリーヌも悲しめば、周りもそれに合わせていた。
そして、シシリーヌは明るくなっていった。機嫌も良く、何かいいことでもあったのかなどとは聞かないが、どうやら令息と時間を過ごしているようだ。
変わり身が早いと言えばそれまでであるが、ユリウスやマイノスに言い寄って、上手くいっていたら、コロッと気持ちは変わっていたかもしれない。
愛し愛されたいシシリーヌには、愛は不可欠であった。
善意で話をしていた者、思惑がいる者もいたかもしれないが、シシリーヌが気に入ったのは、オーバン・トルソイド公爵令息、ロンド王国からの留学生であった。
元々、交流のあった二人ではあったが、シシリーヌには婚約者がいたので、親しい間柄ではなかったが、急速に距離を縮めていた。
だが、問題はオーバンの方で、母国に婚約者がいるのだ。
さすがに両陛下の耳にも入り、マリエンヌがシシリーヌを呼び出した。
「オーバン・トルソイド公爵令息と、親しくするのは止めなさい!母国に婚約者がいるのですよ」
「でも、政略結婚だって、婚約は私と同じように白紙するからって」
「恋や愛ではない、政略結婚だからこそ、白紙にするのは難しいのですよ。しかも、幼い頃からの婚約者です!許されるはずがないでしょう!」
「オーバンは私を愛しているのよ!」
オーバンも白紙にしたいということを母国に知らせていると、だが政略結婚であるがために、そう簡単に白紙にはならないかもしれないと言っていた。
「いくら白紙にしても、他国の王女が婚約者を奪うなんてあり得ません!絶対に認めません!これからも不適切な距離を続けるのなら、嫁がせます。いいですね?」
シシリーヌは焦った、オーバンが留学を終えて戻る日が迫っており、側にいない状況など、不安で耐えられない。妃に出されたら、どうにもならない。
さすがに身体の関係は持っていないが、パトリックとは結婚式までしないと決めていた、キスも何度もしている。
シシリーヌはオーバンとの接触を控えながら、出席していた茶会から姿を消した。さすがに捜索が行われたが、部屋には愛に生きると書き置きがあった。
オーバンはシシリーヌの情熱に心を打たれた。婚約者は大人しい令嬢であったために、愛されることが新鮮であった。パトリックとの様子も知っていたが、愛されているんだなと思っていた。
前倒しで母国に連れ帰り、ゾル王国の第一王女だと言われ、両親も驚いた。ロンド王国よりゾル王国の方が、立場が強いからである。
だが、ゾル王国に問い合わせると、出て行った時点で王女ではなくなる約束だった、籍は既に抹消した、我が国は一切関与しないと返事があった。
ゾル王国は、シシリーヌは王女として相応しくない行動を幾度と起こした、これ以上は過信できない。既に王家から出し、籍を抹消すると正式に発表した。
両親である両陛下には批判もあったが、重く受け止めている、援助や二度と戻ることはないと断言した。
シシリーヌに教えてくれる人はおらず、ただ案内された邸で、侍女も護衛もいないので、外に出ることも出来ず、ただオーバンを待つだけの日々となった。
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