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姪へ告知8
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「君と一緒にしないでくれ、あともう黙ってくれないか」
「ど、どうしてそんなこと言うのよ、私は母親として」
「君に母親だという自覚があるのか?あるのならば、君が今日言ったようなことは言わないと思うが?」
「私は良かれと思って」
「どこがだ?どこに良いところがあったか教えてくれ」
黙ることも出来ないのならば、とことん聞いてやろう。アベリーも様子のおかしさを感じているようだが、自分の目で感じ取って貰った方がいい。
「だから、アベリーだって結婚したいって思うだろうと思って。だから嘘だったなんて、ショックだったのよ」
「アベリーの気持ちにも気付かずにか?」
「だって、まさか嘘を付くなんて思っていなかったの。私は素直だから、そのまま信じてしまったのよ」
あれだけの嘘を付いて、思っていなかったと言える方がどうかしているとは思えないのか。
「アベリーが自分の姿を見て、嘘を付くことに抵抗がなかったと思わないのか?」
「それは勝手に…」
「アベリー、お母様は嘘ばかりをついていたことが分かった」
「っな、あっ、アベリーに言うことは、ないんじゃ…ない…かしら」
さすがに知られたくないのか、口ごもりながら止めようとしたが、止められると思っているのか。
「どういうことですか?」
「ユーリ叔母様のしたことを、自分がしたように嘘を付いていたことが分かった。一度や二度ではない」
「え?」
「それなのに、先程、アベリーを責めたんだ。信じられないだろう?」
「お母様が?」
「学園でのノート、刺繍したハンカチ、手作りのお菓子、母上への贈り物、報告書…多分、他にももっとある。ですよね?義母上」
「ええ、宿題、お茶会の準備、贈り物を選び、お店の予約、細かいことを言い出したらキリがないほど」
キリアムはサイラに他にどんな嘘があったのか聞いていた、宿題は想定内だったが、お茶会の準備もやらせていたとは思わなかった。
「全部、やらせていたの?」
「そうだ」
「違う、ユーリがやってくれるって言って」
「それも嘘よ、ユーリの方が得意なのだからやってって言っていたじゃない。ユーリは何度も自分でやった方がいいと伝えていたわ。それでも今回だけ、苦手なの、時間がないのと嘘ばかり言って。それでユーリがいなくなって、何も出来ないことがバレたのよ。アベリーを叱る資格もないのよ」
メルベールも既にバレているので、言いわけのしようもない。アベリーはあのまま生きていたら、もしかしたらお母さまの様になっていたのかと寒気がした。
「後はユーリに似せるために字を真似て、髪型を真似て…無自覚なんてとんでもない、無自覚に見せかけて、何かあった時の保険にしていたのでしょうね」
メルベールがユーリに同じように強要していた髪型だが、始めはメルベールが真似ていたのだ。
「そんなことしていないわ!」
メルベールは叫んだが、アベリーはサイラお祖母様が、お母様にここまで厳しく言うことを見たことがない。他の人も知っているようで、何も意見する様子もない。もう見限られている証拠だろうと感じた。
「どうして…」
「双子だからいいと思っていたなどと、ふざけたことを思っているそうだ」
「酷い…」
アベリーは信じられないものを見るかのように、メルベールを見つめた。
「お母様はもう表には出せないと判断して、領地で暮らしている。これ以上、嘘を付かれたから困るからな」
「そうだったの…」
前はお母様はもっと輝いていると思っていたが、前に比べると身なりのいい姿ではなくなっていた。年か、実はお金に困っているのかと思ったが、おそらく管理された生活をしているのだろう。
情けないお母様の姿を見ていると、アベリーの子どもの頃のある瞬間が甦った。なぜなのだろうと思っていたが、辻褄が合わないはずだ。
「アレクスお祖父様が、怒鳴っていたのはお母様の嘘のせい?」
「ど、どうしてそんなこと言うのよ、私は母親として」
「君に母親だという自覚があるのか?あるのならば、君が今日言ったようなことは言わないと思うが?」
「私は良かれと思って」
「どこがだ?どこに良いところがあったか教えてくれ」
黙ることも出来ないのならば、とことん聞いてやろう。アベリーも様子のおかしさを感じているようだが、自分の目で感じ取って貰った方がいい。
「だから、アベリーだって結婚したいって思うだろうと思って。だから嘘だったなんて、ショックだったのよ」
「アベリーの気持ちにも気付かずにか?」
「だって、まさか嘘を付くなんて思っていなかったの。私は素直だから、そのまま信じてしまったのよ」
あれだけの嘘を付いて、思っていなかったと言える方がどうかしているとは思えないのか。
「アベリーが自分の姿を見て、嘘を付くことに抵抗がなかったと思わないのか?」
「それは勝手に…」
「アベリー、お母様は嘘ばかりをついていたことが分かった」
「っな、あっ、アベリーに言うことは、ないんじゃ…ない…かしら」
さすがに知られたくないのか、口ごもりながら止めようとしたが、止められると思っているのか。
「どういうことですか?」
「ユーリ叔母様のしたことを、自分がしたように嘘を付いていたことが分かった。一度や二度ではない」
「え?」
「それなのに、先程、アベリーを責めたんだ。信じられないだろう?」
「お母様が?」
「学園でのノート、刺繍したハンカチ、手作りのお菓子、母上への贈り物、報告書…多分、他にももっとある。ですよね?義母上」
「ええ、宿題、お茶会の準備、贈り物を選び、お店の予約、細かいことを言い出したらキリがないほど」
キリアムはサイラに他にどんな嘘があったのか聞いていた、宿題は想定内だったが、お茶会の準備もやらせていたとは思わなかった。
「全部、やらせていたの?」
「そうだ」
「違う、ユーリがやってくれるって言って」
「それも嘘よ、ユーリの方が得意なのだからやってって言っていたじゃない。ユーリは何度も自分でやった方がいいと伝えていたわ。それでも今回だけ、苦手なの、時間がないのと嘘ばかり言って。それでユーリがいなくなって、何も出来ないことがバレたのよ。アベリーを叱る資格もないのよ」
メルベールも既にバレているので、言いわけのしようもない。アベリーはあのまま生きていたら、もしかしたらお母さまの様になっていたのかと寒気がした。
「後はユーリに似せるために字を真似て、髪型を真似て…無自覚なんてとんでもない、無自覚に見せかけて、何かあった時の保険にしていたのでしょうね」
メルベールがユーリに同じように強要していた髪型だが、始めはメルベールが真似ていたのだ。
「そんなことしていないわ!」
メルベールは叫んだが、アベリーはサイラお祖母様が、お母様にここまで厳しく言うことを見たことがない。他の人も知っているようで、何も意見する様子もない。もう見限られている証拠だろうと感じた。
「どうして…」
「双子だからいいと思っていたなどと、ふざけたことを思っているそうだ」
「酷い…」
アベリーは信じられないものを見るかのように、メルベールを見つめた。
「お母様はもう表には出せないと判断して、領地で暮らしている。これ以上、嘘を付かれたから困るからな」
「そうだったの…」
前はお母様はもっと輝いていると思っていたが、前に比べると身なりのいい姿ではなくなっていた。年か、実はお金に困っているのかと思ったが、おそらく管理された生活をしているのだろう。
情けないお母様の姿を見ていると、アベリーの子どもの頃のある瞬間が甦った。なぜなのだろうと思っていたが、辻褄が合わないはずだ。
「アレクスお祖父様が、怒鳴っていたのはお母様の嘘のせい?」
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