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答え11
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「じゃあ、次の報告書は一人で仕上げろ。監視も付ける、いいな?」
「えっ、でも」
義母の指導は受けただけで理解は出来ていなかった、ユーリにも覚えるように言われ、そう言いながらもユーリがやってくれるのだから問題ないと思っていた。
ユーリが亡くなってから、キリアムがやってくれていたのにも気付かず、再び行うように言われて、ようやくやってくれるユーリがいないことに気付いた。
どうしようかと思ったが、ユーリにやって貰っていたなんて言えず、どうにかユーリの書いた前の書類を見ながら作った。
キリアムに渡してから何も言って来ないことで、大丈夫だったのだと、私だって出来たじゃないかと思っていたが、そうではなかった。字も似ているから、気付かれることなど一生ないと思っていたのに。
「ユーリがいないから出来ないとでも言いたいのか?なぜユーリが君のことまでしなければならない?双子の妹だからと言うなら、君はユーリに何かしたのか?君もクレナ伯爵家のことを手伝ったのか?」
「ユーリは私と違って、出来がいいから」
「はっ、そうやってユーリを褒めればいいと思っているのか?そう言ったことで、義父上の怒りも買って、君には都合が良かったのか?」
「違うわ、本当にそう思って」
いつもならそう言えば、メルベールはユーリを認めていて、僻むこともなく、優しいと言って貰えたのに…どうして誰も味方になってくれないの?
「自分が中心でないとならないから、嘘で塗り固めて、今更変えられるのか?君も寄宿学校に入るべきではないか?」
「っな」
「アベリーは君と母を見ていたんじゃないか?確かに連れて行った義父上には責任があった、しかもその責任を取らずに逃げ、娘を死なせた罪は重い。だが、強請ること、嘘を付くこと、自分は特別だと、それがあの事件に繋がったんじゃないか」
「私のせいだって言うの!」
私じゃない、強請っていた義母じゃないか。私のせいにされては堪らない。レイアのようにはなりたくない。
「君も義父上に同じことをしていたんだろう?まあ、嫁に強請るよりはいいが、それをアベリーが見ていたんじゃないか?母親と同じようにすれば、義父上に好きな物を買って貰えると無意識に感じ取った。義母上も始めに仰いましたよね、いかがでしょうか?」
「ええ、見ていましたね。だからそっくりだと言ったのです」
サイラはさすがメルベールの子どもだと思った、そしてメルベールを真似たと最初に言ったはずだ。
「でも、私はアベリーの事件のことは何も関わっていないじゃない…」
「メルベールは、私たちが奔走している間、ホテルで豪遊していたんですってね」
「豪遊?」
疑問を口にしたのはマトムだった。マトムはアベリーとユーリのことで、今さら言っても仕方ないと、ホテルのことに追及をしていなかった。
それを豪遊していたというのか?知らなかったといえ、視察に行ったんだろう?
ホテルもそんなことのために変更をしたというのか?
「ええ、同じホテルに泊まっていた方がいらしたのですよ。プールを貸し切りにして、もっと可愛い水着がいい、誕生日が近いのだから、もっと豪華にして。キリアムくんはそれを窘めていたようだけど、メルベールは一年に一度の誕生日なのだからいいじゃないと、聞くに堪えない言葉ばっかり。誕生日という割に人の誕生日は祝おうという気はない、本当にレイア夫人とそっくりよね?」
あのホテルにいたというのか、誰かに見られても、キリアムの次期当主なのだから我儘を言ってもいい、どうせ領地だからと気にしていなかった。
そして、母はまるで私の子ではなく、義母の子じゃないかと言わんばかりだ。
「そ、それは知らなかったからで」
「えっ、でも」
義母の指導は受けただけで理解は出来ていなかった、ユーリにも覚えるように言われ、そう言いながらもユーリがやってくれるのだから問題ないと思っていた。
ユーリが亡くなってから、キリアムがやってくれていたのにも気付かず、再び行うように言われて、ようやくやってくれるユーリがいないことに気付いた。
どうしようかと思ったが、ユーリにやって貰っていたなんて言えず、どうにかユーリの書いた前の書類を見ながら作った。
キリアムに渡してから何も言って来ないことで、大丈夫だったのだと、私だって出来たじゃないかと思っていたが、そうではなかった。字も似ているから、気付かれることなど一生ないと思っていたのに。
「ユーリがいないから出来ないとでも言いたいのか?なぜユーリが君のことまでしなければならない?双子の妹だからと言うなら、君はユーリに何かしたのか?君もクレナ伯爵家のことを手伝ったのか?」
「ユーリは私と違って、出来がいいから」
「はっ、そうやってユーリを褒めればいいと思っているのか?そう言ったことで、義父上の怒りも買って、君には都合が良かったのか?」
「違うわ、本当にそう思って」
いつもならそう言えば、メルベールはユーリを認めていて、僻むこともなく、優しいと言って貰えたのに…どうして誰も味方になってくれないの?
「自分が中心でないとならないから、嘘で塗り固めて、今更変えられるのか?君も寄宿学校に入るべきではないか?」
「っな」
「アベリーは君と母を見ていたんじゃないか?確かに連れて行った義父上には責任があった、しかもその責任を取らずに逃げ、娘を死なせた罪は重い。だが、強請ること、嘘を付くこと、自分は特別だと、それがあの事件に繋がったんじゃないか」
「私のせいだって言うの!」
私じゃない、強請っていた義母じゃないか。私のせいにされては堪らない。レイアのようにはなりたくない。
「君も義父上に同じことをしていたんだろう?まあ、嫁に強請るよりはいいが、それをアベリーが見ていたんじゃないか?母親と同じようにすれば、義父上に好きな物を買って貰えると無意識に感じ取った。義母上も始めに仰いましたよね、いかがでしょうか?」
「ええ、見ていましたね。だからそっくりだと言ったのです」
サイラはさすがメルベールの子どもだと思った、そしてメルベールを真似たと最初に言ったはずだ。
「でも、私はアベリーの事件のことは何も関わっていないじゃない…」
「メルベールは、私たちが奔走している間、ホテルで豪遊していたんですってね」
「豪遊?」
疑問を口にしたのはマトムだった。マトムはアベリーとユーリのことで、今さら言っても仕方ないと、ホテルのことに追及をしていなかった。
それを豪遊していたというのか?知らなかったといえ、視察に行ったんだろう?
ホテルもそんなことのために変更をしたというのか?
「ええ、同じホテルに泊まっていた方がいらしたのですよ。プールを貸し切りにして、もっと可愛い水着がいい、誕生日が近いのだから、もっと豪華にして。キリアムくんはそれを窘めていたようだけど、メルベールは一年に一度の誕生日なのだからいいじゃないと、聞くに堪えない言葉ばっかり。誕生日という割に人の誕生日は祝おうという気はない、本当にレイア夫人とそっくりよね?」
あのホテルにいたというのか、誰かに見られても、キリアムの次期当主なのだから我儘を言ってもいい、どうせ領地だからと気にしていなかった。
そして、母はまるで私の子ではなく、義母の子じゃないかと言わんばかりだ。
「そ、それは知らなかったからで」
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