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答え9
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「後悔しかないに決まっているではありませんか」
「どういうところが?具体的に聞きたいわ」
「お母様は、私がユーリが亡くなって悲しくないと思っているの?そんなはずないじゃない!ユーリは私の半身なのよ!後悔しないわけないじゃない」
「具体的には言えないのよね…」
亡くなって悲しんでいないとは思っていないが、具体的なことは一切言わない。
「思っていないのか、言ってはいけないことだと分かっているから言わないのか、半身を追い詰める楽しみがなくなったから?」
「何を、言っているの?」
「自覚があるのかないのか、先程もオーランドくんも言っていたけど、嘘つきだから分からないのよね。キリアムくん、この子のことで何か後悔したことはない?」
「はい…あります」
キリアムはサイラに事実を聞かせて貰おうと思っていた。報告書の件もあるので、皆が揃っている今が一番いい機会なのかもしれない。
「キ、キリアム?贈り物のことなら謝ったじゃない」
「贈り物っていうのはお金も支払わず、選んでさえいないのに、ユーリと一緒に贈ったように見せたことよね?」
「はい、本人も認めています」
「認めたの?珍しいこともあるのね」
人のせいにして絶対に認めることはなかったのに、言い逃れが出来る状況ではなかったのだろう。
「悪かったと思っているわ、でもユーリなら許してくれるでしょう?お母様もそう思うでしょう?」
「許さなくても、許したとメルベールが都合のいいように話すのでしょう?いつもそうだったじゃない。ユーリは何も言わなくても、ユーリもこれが良いと言った、ユーリがやりたいと言っていた、この子の言うことはほとんど嘘なんじゃないかしら?」
「やはりそうですか…」
「キリアム!」
「義両親の誕生日にメルベールは、私の母の様にではなく、自分で選んでお渡ししていたというのですが、事実でしょうか?」
「いいえ、そのような事実はありません」
「贈っていたじゃない、ねえ?そうでしょう?」
メルベールは失敗したと思った、両親に受け取ったことにしておいてと話すのを忘れていた。義両親は難しくても、両親なら受け入れてくれるはずだったのに。
「花じゃないか?いつも届いていたじゃないか」
声を上げたのはアレクスだった。メルベールの擁護をするつもりだったのだろう。サイラは知らないのではないかと思ったが、気付いてはいたらしい。
「そうよ、花だったわ」
「君は服だと言ったじゃないか」
「勘違いしていたみたい」
「花はユーリです」
「だから、これは本当に一緒に買っているの!ユーリに手配して貰っただけで」
「メルベール!もう止めろ!嘘は沢山だ」
キリアムは叫びにも近いを声を上げた。メルベールの嘘はもう聞きたくもない。こんなに嘘で塗り固められていたなんて、失望でおかしくなりそうだ。
「これは嘘じゃないの」
「ユーリが贈ったのはクレナ伯爵家としてだ、我が家は関係ない」
「それはユーリが間違えたんだわ」
「君が言ったんじゃないか、ユーリならクレナ伯爵家の名前で贈っているはずだと」
「そんなこと言ったかしら…」
それも覚えていないのか、嘘を付き過ぎて、何が本当なのか分かっていないのか。
メルベールはその場しのぎで思ったことを発言しているために、言ったことを覚えていない。それを今まではユーリの存在で何とかなっていただけである。
「何が間違いだ?ユーリはご贔屓の店を使っている。君に店の名前が言えるのか?」
オーランドは花屋に確認を取っていた。何の関係もないメルベールに分かるはずもない。そもそも関係がない上に、横取りも甚だしい行動だと分かっていないのか。
「それは手配をユーリに頼んだからで」
「いい加減にしてくれ…気持ちが悪いよ」
「え?」
「どういうところが?具体的に聞きたいわ」
「お母様は、私がユーリが亡くなって悲しくないと思っているの?そんなはずないじゃない!ユーリは私の半身なのよ!後悔しないわけないじゃない」
「具体的には言えないのよね…」
亡くなって悲しんでいないとは思っていないが、具体的なことは一切言わない。
「思っていないのか、言ってはいけないことだと分かっているから言わないのか、半身を追い詰める楽しみがなくなったから?」
「何を、言っているの?」
「自覚があるのかないのか、先程もオーランドくんも言っていたけど、嘘つきだから分からないのよね。キリアムくん、この子のことで何か後悔したことはない?」
「はい…あります」
キリアムはサイラに事実を聞かせて貰おうと思っていた。報告書の件もあるので、皆が揃っている今が一番いい機会なのかもしれない。
「キ、キリアム?贈り物のことなら謝ったじゃない」
「贈り物っていうのはお金も支払わず、選んでさえいないのに、ユーリと一緒に贈ったように見せたことよね?」
「はい、本人も認めています」
「認めたの?珍しいこともあるのね」
人のせいにして絶対に認めることはなかったのに、言い逃れが出来る状況ではなかったのだろう。
「悪かったと思っているわ、でもユーリなら許してくれるでしょう?お母様もそう思うでしょう?」
「許さなくても、許したとメルベールが都合のいいように話すのでしょう?いつもそうだったじゃない。ユーリは何も言わなくても、ユーリもこれが良いと言った、ユーリがやりたいと言っていた、この子の言うことはほとんど嘘なんじゃないかしら?」
「やはりそうですか…」
「キリアム!」
「義両親の誕生日にメルベールは、私の母の様にではなく、自分で選んでお渡ししていたというのですが、事実でしょうか?」
「いいえ、そのような事実はありません」
「贈っていたじゃない、ねえ?そうでしょう?」
メルベールは失敗したと思った、両親に受け取ったことにしておいてと話すのを忘れていた。義両親は難しくても、両親なら受け入れてくれるはずだったのに。
「花じゃないか?いつも届いていたじゃないか」
声を上げたのはアレクスだった。メルベールの擁護をするつもりだったのだろう。サイラは知らないのではないかと思ったが、気付いてはいたらしい。
「そうよ、花だったわ」
「君は服だと言ったじゃないか」
「勘違いしていたみたい」
「花はユーリです」
「だから、これは本当に一緒に買っているの!ユーリに手配して貰っただけで」
「メルベール!もう止めろ!嘘は沢山だ」
キリアムは叫びにも近いを声を上げた。メルベールの嘘はもう聞きたくもない。こんなに嘘で塗り固められていたなんて、失望でおかしくなりそうだ。
「これは嘘じゃないの」
「ユーリが贈ったのはクレナ伯爵家としてだ、我が家は関係ない」
「それはユーリが間違えたんだわ」
「君が言ったんじゃないか、ユーリならクレナ伯爵家の名前で贈っているはずだと」
「そんなこと言ったかしら…」
それも覚えていないのか、嘘を付き過ぎて、何が本当なのか分かっていないのか。
メルベールはその場しのぎで思ったことを発言しているために、言ったことを覚えていない。それを今まではユーリの存在で何とかなっていただけである。
「何が間違いだ?ユーリはご贔屓の店を使っている。君に店の名前が言えるのか?」
オーランドは花屋に確認を取っていた。何の関係もないメルベールに分かるはずもない。そもそも関係がない上に、横取りも甚だしい行動だと分かっていないのか。
「それは手配をユーリに頼んだからで」
「いい加減にしてくれ…気持ちが悪いよ」
「え?」
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