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答え8
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「それなのにメルベールがキリアムと交際していると知って、驚いたよ。ユーリが好きだから、奪ったのかと思ったよ」
「奪ってなんかいないわ」
「じゃあ、これも嘘だったのか?」
「今さらそんなこと関係ないじゃない!私はユーリとオーランドの話をしているの」
「嘘なのか知りたい」
「嘘、じゃないわ」
「ユーリから聞いたのか?」
メルベールはここで聞いたと言えばキリアムを奪った様に取られ、聞いていないとすれば、嘘になることになることくらいは分かっている。
「そうじゃないかと思っただけよ」
「違うだろう!私にユーリが好きなのかと聞いて、私がそうだと言うと、ユーリはキリアムが好きなのよと言ったじゃないか!私はあの絶望を忘れはしない!」
オーランドは子どもの頃からユーリに意識が向いていた。
義父上に怒鳴られているのを止めさせたかったけど、余計に酷くなったらどうしようと言いわけをしていたが、勇気がなかった。
思春期に入ると、今までの様になかなか近付くことが出来なくなった。
そんな折にメルベールに言われたのだ、別の誰かなら諦めたかもしれない、寄りにもよってキリアムが好きだなんて、確かにユーリはキリアムに話し掛けられると、親しそうに話をしていた。
自棄になって、女性と関係を持つことになったのもこの頃である。
ユーリがまだ好きだったかは分からないが、おそらく初恋の相手が双子の姉と付き合い、結婚することは、辛いのではないかと思った。
でもユーリと結婚が出来ることに希望を持った。憎んでいたはずのグラーフ伯爵を上手く利用してしまった、それでも守れなかったユーリを守っているつもりだった。
双子の姉であるメルベールが嘘を言うはずないと信じていた。
「だから、今さら何を言っても仕方ないでしょう」
「そうだな、メルベールを信用するべきではなかった。君は嘘ばかりだ…」
露呈したのは贈り物と報告書だけだが、きっと沢山ある中の一端じゃないだろうか。些細なことから、当たり前にユーリにさせて、嘘を正当化し続けていた。
そしてルオンの言う通り、悪意まではないのかもしれない。
だが、悪意がないからと言っても、ユーリを利用して自分が楽をしたかったのか、これからどうするつもりなのだろうか。
報告書のこともキリアムは義母上から連絡があったために、まだ話しておらず、暴かれていることをまだ知らない。どう言い訳するつもりだろうか。
一生ユーリにやらせればいいと思っていたのだろうか。
まるで思考が義父上じゃないか。
「何よ、私のせいにするのは止めてよね!悪いのはあなたでしょう!」
「私はユーリはキリアムの方がいいだろうと思って、ずっと心苦しかった…すまないと思っていた」
「キリアムのことはいいでしょう!ユーリがキリアムと結婚なんてあり得ないし、問題をすり替えないで」
「すり替えているかもしれないが、メルベールも問題だろう?」
「嘘を一生付き続けているつもりだったのか?双子なんだからいいと思っているのか?同じ双子だから言わせてもらうけど、あり得ないよ」
「う、嘘は悪かったと思っているわ」
メルベールもさすがに証拠も自分でも認めたことで、嘘を付いていたことはどうにもならない。今の母も味方をしてくれるとは思えない。
認めず、愚かな義母は働くことに決まって、放心状態で、ざまあみろと思ったが、自分も発言に気を付けなくてはならない。
「でも、オーランドは今さら、後悔しても遅いわ!」
「ではメルベール、あなたの私から問いの答えは?」
尋ねたのはサイラで、次はメルベールの番だ。キリアムも聞きたいと思っていた。
「奪ってなんかいないわ」
「じゃあ、これも嘘だったのか?」
「今さらそんなこと関係ないじゃない!私はユーリとオーランドの話をしているの」
「嘘なのか知りたい」
「嘘、じゃないわ」
「ユーリから聞いたのか?」
メルベールはここで聞いたと言えばキリアムを奪った様に取られ、聞いていないとすれば、嘘になることになることくらいは分かっている。
「そうじゃないかと思っただけよ」
「違うだろう!私にユーリが好きなのかと聞いて、私がそうだと言うと、ユーリはキリアムが好きなのよと言ったじゃないか!私はあの絶望を忘れはしない!」
オーランドは子どもの頃からユーリに意識が向いていた。
義父上に怒鳴られているのを止めさせたかったけど、余計に酷くなったらどうしようと言いわけをしていたが、勇気がなかった。
思春期に入ると、今までの様になかなか近付くことが出来なくなった。
そんな折にメルベールに言われたのだ、別の誰かなら諦めたかもしれない、寄りにもよってキリアムが好きだなんて、確かにユーリはキリアムに話し掛けられると、親しそうに話をしていた。
自棄になって、女性と関係を持つことになったのもこの頃である。
ユーリがまだ好きだったかは分からないが、おそらく初恋の相手が双子の姉と付き合い、結婚することは、辛いのではないかと思った。
でもユーリと結婚が出来ることに希望を持った。憎んでいたはずのグラーフ伯爵を上手く利用してしまった、それでも守れなかったユーリを守っているつもりだった。
双子の姉であるメルベールが嘘を言うはずないと信じていた。
「だから、今さら何を言っても仕方ないでしょう」
「そうだな、メルベールを信用するべきではなかった。君は嘘ばかりだ…」
露呈したのは贈り物と報告書だけだが、きっと沢山ある中の一端じゃないだろうか。些細なことから、当たり前にユーリにさせて、嘘を正当化し続けていた。
そしてルオンの言う通り、悪意まではないのかもしれない。
だが、悪意がないからと言っても、ユーリを利用して自分が楽をしたかったのか、これからどうするつもりなのだろうか。
報告書のこともキリアムは義母上から連絡があったために、まだ話しておらず、暴かれていることをまだ知らない。どう言い訳するつもりだろうか。
一生ユーリにやらせればいいと思っていたのだろうか。
まるで思考が義父上じゃないか。
「何よ、私のせいにするのは止めてよね!悪いのはあなたでしょう!」
「私はユーリはキリアムの方がいいだろうと思って、ずっと心苦しかった…すまないと思っていた」
「キリアムのことはいいでしょう!ユーリがキリアムと結婚なんてあり得ないし、問題をすり替えないで」
「すり替えているかもしれないが、メルベールも問題だろう?」
「嘘を一生付き続けているつもりだったのか?双子なんだからいいと思っているのか?同じ双子だから言わせてもらうけど、あり得ないよ」
「う、嘘は悪かったと思っているわ」
メルベールもさすがに証拠も自分でも認めたことで、嘘を付いていたことはどうにもならない。今の母も味方をしてくれるとは思えない。
認めず、愚かな義母は働くことに決まって、放心状態で、ざまあみろと思ったが、自分も発言に気を付けなくてはならない。
「でも、オーランドは今さら、後悔しても遅いわ!」
「ではメルベール、あなたの私から問いの答えは?」
尋ねたのはサイラで、次はメルベールの番だ。キリアムも聞きたいと思っていた。
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