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義両親1
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トスター侯爵家に帰ったレイアは、夫・マトムにどう話すべきかと思っていた。メルベールのことは勿論だが、プレゼントのことは私が言い出したことだ、上手く非がないように言わなくてはならない。
「どうだった?メルベールも気に入って貰えたか」
「…それが、このネックレス」
レイアの首には出掛けた時と同じように、サファイアのネックレスが輝いていた。
「メルベールとユーリに貰ったものだろう?」
「実はユーリだけが贈った物で、メルベールは一切支払っていなかったのに、自分も一緒に出したような顔をしていたのよ」
「え、どういうことだ?」
マトムもレイアから二人から貰ったと聞いていた、大事にしているとアピールするのに、もうお気に入りではないけど、付けて行くと言っていたはずだ。
「だから、贈りたくなかったのか知らないけど、ユーリから貰った物に便乗していたのよ。一切支払いもせずに」
「ユーリは知っていたのか?」
「分からない。メルベールにも聞いていないけど、私も一緒に買ったことにしてと、口止めしていたのかもしれないわね…」
メルベールならやり兼ねないだろうし、ユーリも不愉快だったとしても、嫌だとは言わないだろうと考えていた。
「は?それは気分が悪いだろう」
「ユーリには勿論、ありがとうと伝えたし、気に入っているのとも言ったわ。でもメルベールと一緒に買ったのねとは言っていないし、言ったとしてもユーリは何も言わなかったかもしれないわ」
口止めがなかったとして、いくら想像しても、ユーリが私だけが買って贈った物で、メルベールは関係ありませんと言うとは思えない。
「まあ、どうかとは思うが…まさか茶会でそのような話になったのか?」
「手配したのが、アルビナート・コンクエッツ公爵夫人だったそうで」
「コンクエッツ公爵夫人?」
マトムは驚愕した、コンクエッツ家も母国の王子や王女、他国の王族と結婚をしたこともある、歴史ある公爵家だ。
なぜユーリは言わないのか、知っていればレイアはコンクエッツ公爵夫人にも、お礼を言わなければならなかっただろう。そんなことも分からなかったのか、情けない。折角、親しくするチャンスだろう。
「嫁に貰ったのと言ったら、メルベールは否定もせず、支払っていないのに、半分出したと嘘を言って」
「何だと?」
「でもユーリは茶葉のブレンドをしていたそうで、あなた知っていた?」
「いや、知らない」
「それで収支を付けていたそうなの。それを見れば分かることだと…もうメルベールは支払っていないと言っているようなものだったわ」
「なぜそんな嘘を…」
些細なことかもしれないが、恥ずべき行為であることは間違いない。アベリーのこともあるというのに、母親までも恥を晒してどうする。
「買いに行く時間がなくて、つい言ってしまったと言っていたけど…他にも何度かあったの。それもまた勝手に言っていたんじゃないかしら」
「キリアムは知っているのか?」
「分からないわ、もしかしたらユーリと一緒に購入したと言っていたら、そうかと思うでしょうからね」
「オーランドも知らないのか?むしろ、オーランドと一緒に買うのが筋だろう」
「ええ、双子ということで目が曇っていたのだと思うわ」
双子だから、同じ家に嫁いだからという感覚は、普通ではなかった。確かに別の家であるのに、気付けなかった。
「ユーリはなぜ私たちにコンクエッツ公爵夫人、シュアト公爵夫人のことを伝えなかったんだ!そんな付き合いがあるなら、言うべきだろう!レイアもコンクエッツ公爵夫人に礼だってするべきじゃないか、知らなければ出来ないだろうが!」
レイアはあたふたするだけで、お礼を言った覚えはなかった。しかもまだ強請っていたことを言わなければならないのに、マトムは気に入らないようで、不機嫌な様子だ。いっそ、ユーリの勘違いということにして話してしまおう。
「どうだった?メルベールも気に入って貰えたか」
「…それが、このネックレス」
レイアの首には出掛けた時と同じように、サファイアのネックレスが輝いていた。
「メルベールとユーリに貰ったものだろう?」
「実はユーリだけが贈った物で、メルベールは一切支払っていなかったのに、自分も一緒に出したような顔をしていたのよ」
「え、どういうことだ?」
マトムもレイアから二人から貰ったと聞いていた、大事にしているとアピールするのに、もうお気に入りではないけど、付けて行くと言っていたはずだ。
「だから、贈りたくなかったのか知らないけど、ユーリから貰った物に便乗していたのよ。一切支払いもせずに」
「ユーリは知っていたのか?」
「分からない。メルベールにも聞いていないけど、私も一緒に買ったことにしてと、口止めしていたのかもしれないわね…」
メルベールならやり兼ねないだろうし、ユーリも不愉快だったとしても、嫌だとは言わないだろうと考えていた。
「は?それは気分が悪いだろう」
「ユーリには勿論、ありがとうと伝えたし、気に入っているのとも言ったわ。でもメルベールと一緒に買ったのねとは言っていないし、言ったとしてもユーリは何も言わなかったかもしれないわ」
口止めがなかったとして、いくら想像しても、ユーリが私だけが買って贈った物で、メルベールは関係ありませんと言うとは思えない。
「まあ、どうかとは思うが…まさか茶会でそのような話になったのか?」
「手配したのが、アルビナート・コンクエッツ公爵夫人だったそうで」
「コンクエッツ公爵夫人?」
マトムは驚愕した、コンクエッツ家も母国の王子や王女、他国の王族と結婚をしたこともある、歴史ある公爵家だ。
なぜユーリは言わないのか、知っていればレイアはコンクエッツ公爵夫人にも、お礼を言わなければならなかっただろう。そんなことも分からなかったのか、情けない。折角、親しくするチャンスだろう。
「嫁に貰ったのと言ったら、メルベールは否定もせず、支払っていないのに、半分出したと嘘を言って」
「何だと?」
「でもユーリは茶葉のブレンドをしていたそうで、あなた知っていた?」
「いや、知らない」
「それで収支を付けていたそうなの。それを見れば分かることだと…もうメルベールは支払っていないと言っているようなものだったわ」
「なぜそんな嘘を…」
些細なことかもしれないが、恥ずべき行為であることは間違いない。アベリーのこともあるというのに、母親までも恥を晒してどうする。
「買いに行く時間がなくて、つい言ってしまったと言っていたけど…他にも何度かあったの。それもまた勝手に言っていたんじゃないかしら」
「キリアムは知っているのか?」
「分からないわ、もしかしたらユーリと一緒に購入したと言っていたら、そうかと思うでしょうからね」
「オーランドも知らないのか?むしろ、オーランドと一緒に買うのが筋だろう」
「ええ、双子ということで目が曇っていたのだと思うわ」
双子だから、同じ家に嫁いだからという感覚は、普通ではなかった。確かに別の家であるのに、気付けなかった。
「ユーリはなぜ私たちにコンクエッツ公爵夫人、シュアト公爵夫人のことを伝えなかったんだ!そんな付き合いがあるなら、言うべきだろう!レイアもコンクエッツ公爵夫人に礼だってするべきじゃないか、知らなければ出来ないだろうが!」
レイアはあたふたするだけで、お礼を言った覚えはなかった。しかもまだ強請っていたことを言わなければならないのに、マトムは気に入らないようで、不機嫌な様子だ。いっそ、ユーリの勘違いということにして話してしまおう。
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