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結論2
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アレヴァーはレアリを今まで見せたこともない、鋭い目つきで見ているが、レアリは間違いを正さなくてはならないと、興奮状態であった。
「確かに怪我をしたのは可哀想だと思いますけど、切ったのは彼女自身ですよね?私が切りつけたわけでもないのに」
「君は反省したのではなかったのか?」
「申し訳ございません!レアリ、黙りなさい!」
マルカン伯爵は慌てて、レアリを黙らせようと怒鳴るが、レアリはもはやアレヴァーしか見ていない。
「アレヴァー様もおかしいと思いませんか」
「何がおかしい?」
「私が切りつけたのなら責任を問われても仕方ないと思います、ですがそうではないではありませんか」
「切ることになったのは君のせいではないか、君があんなことをしなければ血を流す必要はなかった。それを責任がない?ふざけたことを言うのではない!」
「っひ!」
レアリはアレヴァーにここまで強く厳しい口調で言われたのは初めてあった。そしてようやく、興奮状態から冷静になることとなった。
「姉上のこともあるから、口には出さなかったが、同意なく興奮剤を飲ませて、性交をさせようと思っていた、極めて悪質である。そんなことも分からないのか!」
「レアリ!申し訳ございません」
「ですが…ひっ、私は納得出来ません」
レアリはついに泣き出してしまい、正直泣きたいのはレアリ以外の3人の方だろう。これからレアリも大変だが、3人も大変だ。
「アレヴァー様と結婚するために、ひっ、今まで王太子妃教育を頑張って来たのです。それなのに…」
「どうせ、こんなことでと思っているのだろう?私はあの日、君の反省する態度もなければ、自分が正しいと酔っている姿に、結婚は出来ないと思った」
「そんな…ひっ」
「君が婚約者で初めて恥ずかしいとすら思ったよ」
「でも責任は、私はあなたに純潔を捧げたのですよ」
自国であれば、純潔でなければ嫁げないわけではない。
「ああ、あの時は君と結婚して、いい国を作りたいと思っていたからだ。まさかこのようなことになるとは思わないだろう?せめて、相談してくれていたらと思ったが、全てが今さらだ」
「相談…」
「そうだ、相談してくれていたら、止めていたよ」
「あああああ!」
泣き喚くレアリが落ち着くまで待つ間に、陛下は再び話を始めた。
「奉仕活動中の婚姻は認められない。奉仕活動が終わったと認められてからは、好きにしたらいいと、理解のある者に事情を話して嫁がれるのなら、王家も力を貸したいと思っていたが…様子見だな」
「…はい、申し訳ございません」
「まずは罪を認識することから始めなさい」
「はい、そのようにいたします」
婚約解消の手続きが行われても、レアリは顔を伏せたまま泣いており、皆が呆れるしかなかった。強制的に帰らされて、処罰を待つこととなった。
そして、マリッツアが側妃を降ろされて、戻って来た。
無視される生活から自国に戻ることは喜び、レアリのことも報告されるが、馬鹿じゃないのと処分できて良かったじゃないと笑っていた。だが、マリッツアにも罪を償って貰うというと、どうして私が償わなければならないのかと、暴れたそうだ。
「お父様、どういうことなの!どうして私が償わなければならないのよ!」
「本来なら償わねばならないことだったのだ。嫁いだ先でのことも含めて、しっかりと反省して、やり直しなさい」
「私はいじめられていたの!どうして助けてくれなかったのよ!公務もなければ、会いにも来ない、茶会を開いても誰も来ないのよ!」
構って欲しいマリッツアには苦しい生活だったのだろう。だが、陛下はあちらの国からも、侍女からも報告を受けている。
「嫌われるようなことをしたからだろう。王女だったからと、横柄な態度で接し、馬鹿にし、国が黙っていないのだからと脅したのだろう?」
「確かに怪我をしたのは可哀想だと思いますけど、切ったのは彼女自身ですよね?私が切りつけたわけでもないのに」
「君は反省したのではなかったのか?」
「申し訳ございません!レアリ、黙りなさい!」
マルカン伯爵は慌てて、レアリを黙らせようと怒鳴るが、レアリはもはやアレヴァーしか見ていない。
「アレヴァー様もおかしいと思いませんか」
「何がおかしい?」
「私が切りつけたのなら責任を問われても仕方ないと思います、ですがそうではないではありませんか」
「切ることになったのは君のせいではないか、君があんなことをしなければ血を流す必要はなかった。それを責任がない?ふざけたことを言うのではない!」
「っひ!」
レアリはアレヴァーにここまで強く厳しい口調で言われたのは初めてあった。そしてようやく、興奮状態から冷静になることとなった。
「姉上のこともあるから、口には出さなかったが、同意なく興奮剤を飲ませて、性交をさせようと思っていた、極めて悪質である。そんなことも分からないのか!」
「レアリ!申し訳ございません」
「ですが…ひっ、私は納得出来ません」
レアリはついに泣き出してしまい、正直泣きたいのはレアリ以外の3人の方だろう。これからレアリも大変だが、3人も大変だ。
「アレヴァー様と結婚するために、ひっ、今まで王太子妃教育を頑張って来たのです。それなのに…」
「どうせ、こんなことでと思っているのだろう?私はあの日、君の反省する態度もなければ、自分が正しいと酔っている姿に、結婚は出来ないと思った」
「そんな…ひっ」
「君が婚約者で初めて恥ずかしいとすら思ったよ」
「でも責任は、私はあなたに純潔を捧げたのですよ」
自国であれば、純潔でなければ嫁げないわけではない。
「ああ、あの時は君と結婚して、いい国を作りたいと思っていたからだ。まさかこのようなことになるとは思わないだろう?せめて、相談してくれていたらと思ったが、全てが今さらだ」
「相談…」
「そうだ、相談してくれていたら、止めていたよ」
「あああああ!」
泣き喚くレアリが落ち着くまで待つ間に、陛下は再び話を始めた。
「奉仕活動中の婚姻は認められない。奉仕活動が終わったと認められてからは、好きにしたらいいと、理解のある者に事情を話して嫁がれるのなら、王家も力を貸したいと思っていたが…様子見だな」
「…はい、申し訳ございません」
「まずは罪を認識することから始めなさい」
「はい、そのようにいたします」
婚約解消の手続きが行われても、レアリは顔を伏せたまま泣いており、皆が呆れるしかなかった。強制的に帰らされて、処罰を待つこととなった。
そして、マリッツアが側妃を降ろされて、戻って来た。
無視される生活から自国に戻ることは喜び、レアリのことも報告されるが、馬鹿じゃないのと処分できて良かったじゃないと笑っていた。だが、マリッツアにも罪を償って貰うというと、どうして私が償わなければならないのかと、暴れたそうだ。
「お父様、どういうことなの!どうして私が償わなければならないのよ!」
「本来なら償わねばならないことだったのだ。嫁いだ先でのことも含めて、しっかりと反省して、やり直しなさい」
「私はいじめられていたの!どうして助けてくれなかったのよ!公務もなければ、会いにも来ない、茶会を開いても誰も来ないのよ!」
構って欲しいマリッツアには苦しい生活だったのだろう。だが、陛下はあちらの国からも、侍女からも報告を受けている。
「嫌われるようなことをしたからだろう。王女だったからと、横柄な態度で接し、馬鹿にし、国が黙っていないのだからと脅したのだろう?」
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