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自由恋愛2
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他の周辺国では婚約中の不貞行為は、ほぼ婚約が解消されます。むしろ、結婚後の離縁の方が難しいと聞いています。
ええ、なぜ私がこんなにもこの国で育ったのにも関わらず、受け入れられないのかは、私の前々世は隣国であるニュートラ王国の令嬢だったからです。隣国の名前を聞いた際に思い出しました。前世はまだ思い出せないままです。
爵位の低い貴族令嬢ではありましたが、結婚をして、慎ましく穏やかな日々を過ごし、子どもも2人産みました。ですが、子どもたちも大きくなった頃、おそらく亡くなったのだと思います。言葉などは分かりますが、記憶は曖昧です。
ゆえに、余計に受け入れられないのです。祖母は今の若者はとよく怒ってらっしゃいます。ですから、父とは仲が悪いです。
結婚して良かったと思える結婚もし、出産も子育ても楽しいことだけではありませんでしたが、経験しましたから、今さら結婚に憧れはありません。
婚約者とは卒業してから、偶然会うこともなくなりました。
「あっ、ああ」
「約束に行けなくて、すまなかった」
以前もあってもこの程度です。実のある会話をすることはありません。
声が小さいのはなぜか?それは、最初にお会いした際に『静かに話してくれ』と言われたからです。当時私は15歳、元気が有り余っておりましたから、声が大きかったようです。それからは出来るだけ、小さな声で話すことに挑戦しております。
この声ですから、直接咎めるようなことをは言うこともありません。前々世でも不貞を犯す者、愛人を持つ者はおりました。婚約者や妻が苦言を呈せば、嫉妬は見苦しいと、矛先をこちらに向けるのが、あの者たちの生態です。そうなると、隣国であれば解消、離縁となりますが、この国ではなかなか解消が通らない。
通るのは暴言や暴力の方です。良くはないですが、一発殴られて解消出来るのなら、それでも構わないとすら思ってしまいます。
自由恋愛の被害者は、本音を言えば婚約破棄してやりたい。そう思いながらも、不貞くらい大目に見るべきだと言われて、結婚する人が大多数です。
そのような結婚が上手くいくはずもなく、ほぼ破綻した貴族で成り立っており、そう見せないようにするのが務めになっている。非常に馬鹿馬鹿しいことです。
離縁は出来なくもないですが、親が危惧して、何年間は離縁できないなどと、すぐに出来ないようにしていることが多いのです。
ただし自由恋愛も結婚後は不貞扱いとなります。必死で隠してする者もいれば、開き直る者もおりますが、期間が終われば離縁出来ます。これが救いでしょうか。
離縁率が高いかと言われると、別居、家庭内別居している者が多いので、意外とそのままということもあります。なぜかと言えば、また結婚させられて、同じ目に遭うならこのままでいいという諦めからです。
風潮を変えようとしないのは、今変えてしまうと渋々結婚した者たちから不満が出るからです。だからこそ、負の連鎖は続くのでしょう。
他国にも同じようなことはあるそうですが、結婚前の自由恋愛が、婚約破棄の理由にならないのは、ペリラール王国だけでしょう。
過去にも近年にも、最近も声を上げた人は沢山います。ですが、両家も王家も認めません。結局、解消は出来ずに結婚させられますが、そんな声を上げたとなれば、不仲は決定的です。結婚式もなし、別居の方が非常に多いです。結婚の意味がありますかと問いたいほどです。
子どもだけは成すという夫婦もいますが、不仲の夫婦の子、幸せとは言い難いでしょう。子を通じて、改善されることはあるそうですが、期待する人がいるのか。
結婚して、子を成すという部分の貴族の義務に、説得力がないのです。
子を成さなかった夫婦は、子どもが出来なかったと言って、養子を後継者にします。私の子に継がせたいなどという希望なんて持っていないのです。
「養子を「ええ、どうぞどうぞ」」
「実は庶子が「ええ、どうぞどうぞ」」
ええ、食い気味に許可されます。教育はしません、私の家ではありませんから、出しゃばりませんと言われてしまえば、何も言えません。
ええ、なぜ私がこんなにもこの国で育ったのにも関わらず、受け入れられないのかは、私の前々世は隣国であるニュートラ王国の令嬢だったからです。隣国の名前を聞いた際に思い出しました。前世はまだ思い出せないままです。
爵位の低い貴族令嬢ではありましたが、結婚をして、慎ましく穏やかな日々を過ごし、子どもも2人産みました。ですが、子どもたちも大きくなった頃、おそらく亡くなったのだと思います。言葉などは分かりますが、記憶は曖昧です。
ゆえに、余計に受け入れられないのです。祖母は今の若者はとよく怒ってらっしゃいます。ですから、父とは仲が悪いです。
結婚して良かったと思える結婚もし、出産も子育ても楽しいことだけではありませんでしたが、経験しましたから、今さら結婚に憧れはありません。
婚約者とは卒業してから、偶然会うこともなくなりました。
「あっ、ああ」
「約束に行けなくて、すまなかった」
以前もあってもこの程度です。実のある会話をすることはありません。
声が小さいのはなぜか?それは、最初にお会いした際に『静かに話してくれ』と言われたからです。当時私は15歳、元気が有り余っておりましたから、声が大きかったようです。それからは出来るだけ、小さな声で話すことに挑戦しております。
この声ですから、直接咎めるようなことをは言うこともありません。前々世でも不貞を犯す者、愛人を持つ者はおりました。婚約者や妻が苦言を呈せば、嫉妬は見苦しいと、矛先をこちらに向けるのが、あの者たちの生態です。そうなると、隣国であれば解消、離縁となりますが、この国ではなかなか解消が通らない。
通るのは暴言や暴力の方です。良くはないですが、一発殴られて解消出来るのなら、それでも構わないとすら思ってしまいます。
自由恋愛の被害者は、本音を言えば婚約破棄してやりたい。そう思いながらも、不貞くらい大目に見るべきだと言われて、結婚する人が大多数です。
そのような結婚が上手くいくはずもなく、ほぼ破綻した貴族で成り立っており、そう見せないようにするのが務めになっている。非常に馬鹿馬鹿しいことです。
離縁は出来なくもないですが、親が危惧して、何年間は離縁できないなどと、すぐに出来ないようにしていることが多いのです。
ただし自由恋愛も結婚後は不貞扱いとなります。必死で隠してする者もいれば、開き直る者もおりますが、期間が終われば離縁出来ます。これが救いでしょうか。
離縁率が高いかと言われると、別居、家庭内別居している者が多いので、意外とそのままということもあります。なぜかと言えば、また結婚させられて、同じ目に遭うならこのままでいいという諦めからです。
風潮を変えようとしないのは、今変えてしまうと渋々結婚した者たちから不満が出るからです。だからこそ、負の連鎖は続くのでしょう。
他国にも同じようなことはあるそうですが、結婚前の自由恋愛が、婚約破棄の理由にならないのは、ペリラール王国だけでしょう。
過去にも近年にも、最近も声を上げた人は沢山います。ですが、両家も王家も認めません。結局、解消は出来ずに結婚させられますが、そんな声を上げたとなれば、不仲は決定的です。結婚式もなし、別居の方が非常に多いです。結婚の意味がありますかと問いたいほどです。
子どもだけは成すという夫婦もいますが、不仲の夫婦の子、幸せとは言い難いでしょう。子を通じて、改善されることはあるそうですが、期待する人がいるのか。
結婚して、子を成すという部分の貴族の義務に、説得力がないのです。
子を成さなかった夫婦は、子どもが出来なかったと言って、養子を後継者にします。私の子に継がせたいなどという希望なんて持っていないのです。
「養子を「ええ、どうぞどうぞ」」
「実は庶子が「ええ、どうぞどうぞ」」
ええ、食い気味に許可されます。教育はしません、私の家ではありませんから、出しゃばりませんと言われてしまえば、何も言えません。
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