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短期留学
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ローレルとメイランは王宮に帰り、ダズベルトとオーバンに報告を行った。
「そうか、受けてくれないということはないと思っていたが、無理をさせることが問題であった」
「ええ、良い物があると言っておいででしたから、連絡を待ちましょう」
「ああ、二人ともありがとう」
そして、ヨルレアンが話した内容を二人にも聞かせると、ダズベルトもオーバンも何度も頷きながら、非常に納得した。
「まともであればあるほどね、それもそうね…」
「だがトドック男爵令嬢に関しては次はない」
復学したことから、卒業したいのだろうと思っていたが、エルドールに接触を試みたようだが、カイロスが警告し、次に何かあれば退学となる。
学園長にも報告してあり、オマリーは厳しい目を向けられている。
「そうだ!こちらも動きがあったぞ」
「何、ですか?」
「留学をグルダイヤ侯爵が押し進めておってな。まずは二ヶ月の短期留学ということで、本決まりになりそうだ」
グルダイヤ侯爵は、聖女の特別待遇を求めていたが、王家としても、学園としても、聖女として短期留学ということは認められないとしたが、通常の短期留学であれば認めようということになった。
「グルダイヤ侯爵が、後見人となるそうだ」
「そうですか、許可はどうなっているのですか?」
ローレルも同じ気持ちになってはいたが、やはり留学してくるのかと、何とも言えない気持ちになった。
「許可を得ているところだが、信じていない者もいるが、概ねやらせてみてもいいと言っている」
その横で、メイランがしっかりとした声を上げた。
「お父様!王家からは、必要があれば私が対応しますわ。ローレルお兄様にはメアロール様、エルドールお兄様にもギリギリ踏み止まって下っているヨルレアン様がいるのですから」
ローレルには一つ年下のジスアット辺境伯令嬢の婚約者・メアロールがいる。現在は学園を卒業後、母親の母国であるアシロ王国へ留学中である。
「ギリギリって…可哀想だな」
「事実でしょう?」
エルドールは時折、ザッハンデル前伯爵邸に差し入れを持って行ったり、届けて貰ったりしている。
ヨルレアンも、以前から誕生日は勿論、ルエルフ王国のお土産を渡すなどはしていた。だが、元よりお互いに時間がないので、交流自体は多くない。
「メイランの言う通りだな。念のため、女性同士がいいだろう。何かあれば王妃、メイランに任せようか。だが、学園にいる間はどうするか…」
「姪のルビーが丁度、同い年ですから、対応させますか」
オーバンはアクスウェル公爵家の令嬢で、現在は弟が継いでおり、甥と姪が一人ずついる。
「そうだな。だが、ルビー一人では大変だろうから、誰か友人にも協力を得られるか?」
「ルビーに聞いてみましょう」
「エルドールには近付かないように伝えてある」
王家としては学園にエルドールがいるが、学年が違うこともあるが、間違っても対応させる気は、ダズベルトにもなかった。
「それがいいですね。今のお兄様ならば大丈夫でしょうけど、向こうがどう出るか分かりませんからね」
「ああ、ディンジャー公爵に頼んで、カイロスにも、生徒会長になったリスカーダにも、伝えるように言ってある」
「リスカーダ嬢が生徒会長で、良かったかもしれませんね」
リスカーダは生徒会長として、関わることもあるかもしれない。だが、これが去年であればエルドールが、対応することになっていただろう。
「ああ、何かあれば冷静に対応してくれるだろう」
「一人で来るのですか?」
「いや、侯爵令嬢と伯爵令嬢が一緒に来るらしい。王家には年の合う者がいないからな、侯爵令嬢は二代前に王女が降嫁した家だそうだ」
ダズベルトも現王家は若い者としては20代後半と、一桁台の子どもしかいない。ゆえに一緒に留学は難しいと思っていたが、王家に近い令嬢を伴わせるのではないかと考えていた。
「そうか、受けてくれないということはないと思っていたが、無理をさせることが問題であった」
「ええ、良い物があると言っておいででしたから、連絡を待ちましょう」
「ああ、二人ともありがとう」
そして、ヨルレアンが話した内容を二人にも聞かせると、ダズベルトもオーバンも何度も頷きながら、非常に納得した。
「まともであればあるほどね、それもそうね…」
「だがトドック男爵令嬢に関しては次はない」
復学したことから、卒業したいのだろうと思っていたが、エルドールに接触を試みたようだが、カイロスが警告し、次に何かあれば退学となる。
学園長にも報告してあり、オマリーは厳しい目を向けられている。
「そうだ!こちらも動きがあったぞ」
「何、ですか?」
「留学をグルダイヤ侯爵が押し進めておってな。まずは二ヶ月の短期留学ということで、本決まりになりそうだ」
グルダイヤ侯爵は、聖女の特別待遇を求めていたが、王家としても、学園としても、聖女として短期留学ということは認められないとしたが、通常の短期留学であれば認めようということになった。
「グルダイヤ侯爵が、後見人となるそうだ」
「そうですか、許可はどうなっているのですか?」
ローレルも同じ気持ちになってはいたが、やはり留学してくるのかと、何とも言えない気持ちになった。
「許可を得ているところだが、信じていない者もいるが、概ねやらせてみてもいいと言っている」
その横で、メイランがしっかりとした声を上げた。
「お父様!王家からは、必要があれば私が対応しますわ。ローレルお兄様にはメアロール様、エルドールお兄様にもギリギリ踏み止まって下っているヨルレアン様がいるのですから」
ローレルには一つ年下のジスアット辺境伯令嬢の婚約者・メアロールがいる。現在は学園を卒業後、母親の母国であるアシロ王国へ留学中である。
「ギリギリって…可哀想だな」
「事実でしょう?」
エルドールは時折、ザッハンデル前伯爵邸に差し入れを持って行ったり、届けて貰ったりしている。
ヨルレアンも、以前から誕生日は勿論、ルエルフ王国のお土産を渡すなどはしていた。だが、元よりお互いに時間がないので、交流自体は多くない。
「メイランの言う通りだな。念のため、女性同士がいいだろう。何かあれば王妃、メイランに任せようか。だが、学園にいる間はどうするか…」
「姪のルビーが丁度、同い年ですから、対応させますか」
オーバンはアクスウェル公爵家の令嬢で、現在は弟が継いでおり、甥と姪が一人ずついる。
「そうだな。だが、ルビー一人では大変だろうから、誰か友人にも協力を得られるか?」
「ルビーに聞いてみましょう」
「エルドールには近付かないように伝えてある」
王家としては学園にエルドールがいるが、学年が違うこともあるが、間違っても対応させる気は、ダズベルトにもなかった。
「それがいいですね。今のお兄様ならば大丈夫でしょうけど、向こうがどう出るか分かりませんからね」
「ああ、ディンジャー公爵に頼んで、カイロスにも、生徒会長になったリスカーダにも、伝えるように言ってある」
「リスカーダ嬢が生徒会長で、良かったかもしれませんね」
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「ああ、何かあれば冷静に対応してくれるだろう」
「一人で来るのですか?」
「いや、侯爵令嬢と伯爵令嬢が一緒に来るらしい。王家には年の合う者がいないからな、侯爵令嬢は二代前に王女が降嫁した家だそうだ」
ダズベルトも現王家は若い者としては20代後半と、一桁台の子どもしかいない。ゆえに一緒に留学は難しいと思っていたが、王家に近い令嬢を伴わせるのではないかと考えていた。
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