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第26話
偽りの女13(リアーシュ王国)
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そして、裁判が行われ、罰が下される日。
一応は弁護士も付いたが、証拠は揃っており、悪質であるために有罪となった。陛下が言い渡すと、パンプキンヌは両手を胸の前で組んで、涙ながらに訴えた。
「隠し子と勘違いしたことは認めます。ですが、魔術なんて使っていませんし、慰謝料なんて、愛をお金で解決するなんて良くないことだと思います!」
ぶりぶり~ん、ぶりっぷ~ぶへへ~~~~~ぷへ、ぷぴっ
オプションは今日は解除してあるので、パンプキンヌも自分の放屁に気付いて、え?どうしてと、真っ赤になって、違うの違うのとしゃがみ込んだため、そのまま違うの、違うのと言いながら、退場させられた。
「放ったわね…」
「放ったな…」
「放ちました」
「やはり…」
「絶対放つと思ってた」
聞いていたのは、セナリアン、リスルート、マージナル、ジョンラ、ファナ、関わったのだから見届けようとやって来ていた。
いや、正直に言えば、放屁をするかどうか見に来ていた。
パンプキンヌはノアール侯爵家については、鑑定をされたら終わりであるために、勘違いしたという形で認めたが、魔術に関しては認めていなかった。
だが、魔法省に連行されれば、自ずと話すことになるので、セナリアンが力を使うことはせず、自供は後ほどということになっていた。
パンプキンヌは母親については亡くなったと言った手前、話すことはなく、家族については、一切触れないまま裁判は終わった。
そして、身柄を魔法省に移されて、真実の椅子に座って、全てを自供した。どうやら、子どもの頃に近所の人に見せて貰った本に、書いてあったものを覚えたのだというものであった。昔は使われていたこともあり、まともな本ではないのなら、面白がって書いてあった可能性はある。
規則正しい生活に、ダンスが少し上手くなったパンプキンヌは、鉱山に送られた。
しかし性根は直っていないと判断されたため、ピプーちゃんではなく、今度はおしゃべりヘドロちゃんを飲み、術を使おうとしたり、逃げようとするとヘドロを出し、あまりの恥ずかしさに大人しく働くようになったという。
刑期は慰謝料もあるため二十年、母親が元気であれば会えるかもしれない。
裁判後、ヴァンヌが陛下に頭を下げ、上げた顔はこの数ヶ月が嘘のように晴れやかであった。
「陛下、本当にありがとうございました。魔術師様にもお礼をお伝えください」
セナリアンたちは、お忍びであったために姿を現してはいなかった。
「いや、当然のことをしたまでだ。魔術師殿にも伝えて置く、昨日は大変だったそうじゃないか」
「大変ではありましたが、魔術師様は嫌な思いを変えてくださったのだと思います。これまで彼女を思い出すと、どうしても気分の悪いものでしたので」
「ああ、そうか…最後に笑えれば思い出した時に辛くないようにか」
「はい、私も気付きませんでしたが、母の様子にそのためにと思い至りました。昨日からよく笑っております」
陛下は恥をかかせてやりたいなどと言って、敵わないなと思ったが、セナリアンは否定するだろうから告げることはない。
裁判後、セナリアンがそう言えばと思い出したように、リスルート殿下とマージナルと陛下、そしてファナと顔を合わせた。
「パプリーカ」
四人はえっ、何の話?という顔をしている。ジョンラは知っているようで、微笑みながら頷いている。
「パンプキンヌの母親の名前、パプリーカ・デアール」
多少、ふっと吹き出しそうになったが、抑え込むことが出来た。
「偽名ではないから、滑稽だとは思わぬな」
「パンプキンヌを名付けた勇気がそもそもあったのですね」
「なるほど…」
「パプリーカに、パンプキンヌ、確かに関わりがありそうですね」
悩まされ続けたパンプキンヌにようやく、皆は終止符を打つことが出来た。
「可愛い名前よね!ご実家がね、パプリカを作っているんですって」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
お気に入りに入れていただいている皆様、誠にありがとうございました。
リアーシュ王国編はこれで終わりとさせていただきます。
あとおまけとして、下品な閑話が2話ございます。
また清書出来ましたら、順次投稿させていただきます。
よろしくお願いいたします。
一応は弁護士も付いたが、証拠は揃っており、悪質であるために有罪となった。陛下が言い渡すと、パンプキンヌは両手を胸の前で組んで、涙ながらに訴えた。
「隠し子と勘違いしたことは認めます。ですが、魔術なんて使っていませんし、慰謝料なんて、愛をお金で解決するなんて良くないことだと思います!」
ぶりぶり~ん、ぶりっぷ~ぶへへ~~~~~ぷへ、ぷぴっ
オプションは今日は解除してあるので、パンプキンヌも自分の放屁に気付いて、え?どうしてと、真っ赤になって、違うの違うのとしゃがみ込んだため、そのまま違うの、違うのと言いながら、退場させられた。
「放ったわね…」
「放ったな…」
「放ちました」
「やはり…」
「絶対放つと思ってた」
聞いていたのは、セナリアン、リスルート、マージナル、ジョンラ、ファナ、関わったのだから見届けようとやって来ていた。
いや、正直に言えば、放屁をするかどうか見に来ていた。
パンプキンヌはノアール侯爵家については、鑑定をされたら終わりであるために、勘違いしたという形で認めたが、魔術に関しては認めていなかった。
だが、魔法省に連行されれば、自ずと話すことになるので、セナリアンが力を使うことはせず、自供は後ほどということになっていた。
パンプキンヌは母親については亡くなったと言った手前、話すことはなく、家族については、一切触れないまま裁判は終わった。
そして、身柄を魔法省に移されて、真実の椅子に座って、全てを自供した。どうやら、子どもの頃に近所の人に見せて貰った本に、書いてあったものを覚えたのだというものであった。昔は使われていたこともあり、まともな本ではないのなら、面白がって書いてあった可能性はある。
規則正しい生活に、ダンスが少し上手くなったパンプキンヌは、鉱山に送られた。
しかし性根は直っていないと判断されたため、ピプーちゃんではなく、今度はおしゃべりヘドロちゃんを飲み、術を使おうとしたり、逃げようとするとヘドロを出し、あまりの恥ずかしさに大人しく働くようになったという。
刑期は慰謝料もあるため二十年、母親が元気であれば会えるかもしれない。
裁判後、ヴァンヌが陛下に頭を下げ、上げた顔はこの数ヶ月が嘘のように晴れやかであった。
「陛下、本当にありがとうございました。魔術師様にもお礼をお伝えください」
セナリアンたちは、お忍びであったために姿を現してはいなかった。
「いや、当然のことをしたまでだ。魔術師殿にも伝えて置く、昨日は大変だったそうじゃないか」
「大変ではありましたが、魔術師様は嫌な思いを変えてくださったのだと思います。これまで彼女を思い出すと、どうしても気分の悪いものでしたので」
「ああ、そうか…最後に笑えれば思い出した時に辛くないようにか」
「はい、私も気付きませんでしたが、母の様子にそのためにと思い至りました。昨日からよく笑っております」
陛下は恥をかかせてやりたいなどと言って、敵わないなと思ったが、セナリアンは否定するだろうから告げることはない。
裁判後、セナリアンがそう言えばと思い出したように、リスルート殿下とマージナルと陛下、そしてファナと顔を合わせた。
「パプリーカ」
四人はえっ、何の話?という顔をしている。ジョンラは知っているようで、微笑みながら頷いている。
「パンプキンヌの母親の名前、パプリーカ・デアール」
多少、ふっと吹き出しそうになったが、抑え込むことが出来た。
「偽名ではないから、滑稽だとは思わぬな」
「パンプキンヌを名付けた勇気がそもそもあったのですね」
「なるほど…」
「パプリーカに、パンプキンヌ、確かに関わりがありそうですね」
悩まされ続けたパンプキンヌにようやく、皆は終止符を打つことが出来た。
「可愛い名前よね!ご実家がね、パプリカを作っているんですって」
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お気に入りに入れていただいている皆様、誠にありがとうございました。
リアーシュ王国編はこれで終わりとさせていただきます。
あとおまけとして、下品な閑話が2話ございます。
また清書出来ましたら、順次投稿させていただきます。
よろしくお願いいたします。
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