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第22話
召喚姫16(アザンゼル王国)
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「セナちゃーん、三人目だって、もうどれだけ幸せにしてくれるの」
バーンとドアを開けたお義母様は、ぎゅうぎゅうと抱きしめてくれた。お義父様は私をそっと拝んでいる。
マージナルはルセルとジュジュを連れて、どうだと言わんばかりの顔でやって来た。お母様はすっかり何を準備するか考えているようで、にまにまと微笑んでいた。
「ルセルとジュジュの妹が生まれるの」
「ジュジュの?」
生きの良かったジュジュももうすぐ二歳、ルセルは四歳になる。
「本当ですか」
「ルセルはジュジュの時も同じこと言っていたわよ?本当よ。ジュジュ、お姉ちゃんになるの」
「ジュジュね、おねえさまできゆよ」
「二人とも、嬉しいね。お母様に似ると良いよね」
「うん!」
「また、お父様は…僕はお父様に似ているというのに、酷くないですか」
ルセルは髪色はセナリアンだが、風貌はマージナル、ロジェールに似ている、ジュジュはマージナル、ルラーラに似ている。ジュジュよりも同性ということもあって、ルセルはマージナルに似ているとよく言われるそうだ。
「ルセルも可愛いよ」
「髪の毛の色でしょう?」
「だって、他は私に似ちゃったから」
「ルセルのお顔、お母様は大好きよ。お父様と同じでも、心が違うでしょう?だから好きよ」
「おかあさま~!」
「ならば、僕の顔だって好きだろう?」
「は?心根が顔に出るのよ」
そして数ヶ月後、第三子・アマラも無事生まれた。
魔力量は姉・ジュジュと同程度という満タン姉妹となった。これから二人が必死に学び、練習し、二人がかりでもセナリアンにかすり傷一つ付ける力はないが、国内で上位者に入るのは間違いない。
そしてアマラは髪色はマージナルだったが、瞳はセナリアンのアンバーで、顔立ちは今度こそセナリアン寄りであった。喜び過ぎて転んだのはもちろんマージナル。ルセルは妹の顔を見た時に妹の行く末を案じた。はしゃぎ過ぎる父親にはしたないですと窘めたが、全く聞いていなかった。
「皆~セナにそっくりだよ!どうしよう、可愛すぎる―――――!!」
ジュジュよりは似ているのだが、そっくりというほどではない。それでもマージナルにとってはそっくりなのだ。
義母・ルラーラは息子を案じたが、マージナルを操縦するのはセナリアンしかいないので、任せようと放っておくことにした。もはや母親の務めは終わった、孫の世話が私の仕事よと言わんばかりの顔つきとなっている。
娘・アローラも急いで向かっているところだ。きっと息子と同じことを言うのであろうと思っている。
そして、義父・ロジェールはただただ神々しいとまた拝んでいる。バレてからの崇拝に遠慮がない。セナリアンも最初は止めてくださいよと笑っていたが、もう慣れてしまったので、大丈夫ですと気を使わせてしまった、申し訳ない。
息子・娘の見た目を褒められることは、飽き飽きしていたが、嫁を褒められるのは未だに誇らしくてたまらなくなる。ちょっとでも嫌味を含められると、ブラックリスト入りは欠かせない。
最近は孫を褒められると、益々嬉しくなる。私の嫁が産んだんですもの、素晴らしいに決まっていると胸を張って言える。
もちろん、アローラの息子・コートルも可愛い。アマラで、四人の孫を持つことになり、人生で一番幸せを更新し続けていると思っている。
そしてピスコ―ト副団長とスピナは、セナリアンが出産したと知り、異常なまでの冷や汗を掻いた。ある意味、相手がセナリアンであったために手も足も出なかったが、そうでなく万が一のことがあったら、この二人は生きていなかっただろう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
お気に入りに入れていただいている皆様、誠にありがとうございました。
アザンゼル王国編はこれで終わりとさせていただきます。
明日からは閑話を投稿させていただきます。
そして、また清書出来ましたら、順次投稿させていただきます。
よろしくお願いいたします。
バーンとドアを開けたお義母様は、ぎゅうぎゅうと抱きしめてくれた。お義父様は私をそっと拝んでいる。
マージナルはルセルとジュジュを連れて、どうだと言わんばかりの顔でやって来た。お母様はすっかり何を準備するか考えているようで、にまにまと微笑んでいた。
「ルセルとジュジュの妹が生まれるの」
「ジュジュの?」
生きの良かったジュジュももうすぐ二歳、ルセルは四歳になる。
「本当ですか」
「ルセルはジュジュの時も同じこと言っていたわよ?本当よ。ジュジュ、お姉ちゃんになるの」
「ジュジュね、おねえさまできゆよ」
「二人とも、嬉しいね。お母様に似ると良いよね」
「うん!」
「また、お父様は…僕はお父様に似ているというのに、酷くないですか」
ルセルは髪色はセナリアンだが、風貌はマージナル、ロジェールに似ている、ジュジュはマージナル、ルラーラに似ている。ジュジュよりも同性ということもあって、ルセルはマージナルに似ているとよく言われるそうだ。
「ルセルも可愛いよ」
「髪の毛の色でしょう?」
「だって、他は私に似ちゃったから」
「ルセルのお顔、お母様は大好きよ。お父様と同じでも、心が違うでしょう?だから好きよ」
「おかあさま~!」
「ならば、僕の顔だって好きだろう?」
「は?心根が顔に出るのよ」
そして数ヶ月後、第三子・アマラも無事生まれた。
魔力量は姉・ジュジュと同程度という満タン姉妹となった。これから二人が必死に学び、練習し、二人がかりでもセナリアンにかすり傷一つ付ける力はないが、国内で上位者に入るのは間違いない。
そしてアマラは髪色はマージナルだったが、瞳はセナリアンのアンバーで、顔立ちは今度こそセナリアン寄りであった。喜び過ぎて転んだのはもちろんマージナル。ルセルは妹の顔を見た時に妹の行く末を案じた。はしゃぎ過ぎる父親にはしたないですと窘めたが、全く聞いていなかった。
「皆~セナにそっくりだよ!どうしよう、可愛すぎる―――――!!」
ジュジュよりは似ているのだが、そっくりというほどではない。それでもマージナルにとってはそっくりなのだ。
義母・ルラーラは息子を案じたが、マージナルを操縦するのはセナリアンしかいないので、任せようと放っておくことにした。もはや母親の務めは終わった、孫の世話が私の仕事よと言わんばかりの顔つきとなっている。
娘・アローラも急いで向かっているところだ。きっと息子と同じことを言うのであろうと思っている。
そして、義父・ロジェールはただただ神々しいとまた拝んでいる。バレてからの崇拝に遠慮がない。セナリアンも最初は止めてくださいよと笑っていたが、もう慣れてしまったので、大丈夫ですと気を使わせてしまった、申し訳ない。
息子・娘の見た目を褒められることは、飽き飽きしていたが、嫁を褒められるのは未だに誇らしくてたまらなくなる。ちょっとでも嫌味を含められると、ブラックリスト入りは欠かせない。
最近は孫を褒められると、益々嬉しくなる。私の嫁が産んだんですもの、素晴らしいに決まっていると胸を張って言える。
もちろん、アローラの息子・コートルも可愛い。アマラで、四人の孫を持つことになり、人生で一番幸せを更新し続けていると思っている。
そしてピスコ―ト副団長とスピナは、セナリアンが出産したと知り、異常なまでの冷や汗を掻いた。ある意味、相手がセナリアンであったために手も足も出なかったが、そうでなく万が一のことがあったら、この二人は生きていなかっただろう。
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お気に入りに入れていただいている皆様、誠にありがとうございました。
アザンゼル王国編はこれで終わりとさせていただきます。
明日からは閑話を投稿させていただきます。
そして、また清書出来ましたら、順次投稿させていただきます。
よろしくお願いいたします。
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