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第11話
我が子可愛さ、我が身可愛さ5
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あの日、両親に相談した後、帰って来たセナリアンに手紙のことを打ち明け、再びの正座で謝罪した。
「謝罪は結構です。それよりも詳細を聞かせてください」
その夜会がいつだったか、誰が出席していたかなど、覚えている限り、全て話した。母上にもう一度、本当に恥ずかしい息子だと、脳天を殴られた。
「なるほど」
「浮気じゃないけど、本当に申し訳ない」
「だから謝罪はしなくていいです。幼い子どもに罪はありませんし。お義父様とお義母様はどうお考えですか」
「情けない話だが、マージナルの子なら責任を取るべきだと、まずは親子鑑定をして、ハッキリさせた方がいいのではないかと思っている」
「記憶にないってことがあるかしら?セナちゃんもそう思わない?」
「ええ、結婚前ですよね?コリーナ嬢が身持ちが悪いのなら別ですけど」
「彼女は関係を持ったと確信しているのかしら?」
「う~ん、少し気になることがあるので、事実を確認しましょう。ちょっと私は飛び回って来ます」
「身体は大丈夫なのかい?」
「ええ、我が子の方が大事ですから、問題があればすぐ戻ってきます。三日後に子どもも連れて来るように伝えて貰えます?親子鑑定も正規のルートで頼んでおきます」
そう言ってセナリアンは約束の日の前日に、親子鑑定をさせるために、魔術師であるファナを連れて戻って来たのだ。ファナは男爵家の出ではあったが、貴族教育はほとんど受けていないので、礼儀は甘い目でお願いします、私の大事な仲間ですからと紹介し、ファナも誇らしげであった。
ファナは高位貴族並みの魔力を持って生まれたことで、母親は不貞を疑われ、閉じ込められており、救ったのはもちろん、粛清をしていたセナリアンである。
「結論ですが」
三人は息を呑んだ。
「マージナル様の子ではなかったです」
三人ともはああああと大きな息を吐いた。
「ただし、相手がどういうつもりなのか見極める必要があります。私も同席して、何かあれば反撃しますから、とりあえずマージナルが相手の話を聞いてください。あと腹が立っても言い返したりしないでください、私が主導権を持ちます」
「父親も分かっているのか」
「ええ、繋がりのようなものを視ることが出来ますので」
「凄いですよね!あれあれこれは~って遥か彼方の父親のところに辿り着いてしまうんですから」
「そうなの?」
「ええ、そうなんですよ。私はさっぱりですけど、親子鑑定は出来ますから!お任せください」
「お願いしますわ。ファナちゃん」
「はい!よろこんで」
ルラーラはすっかりファナが気に入った様子で、セナリアンもほっとした。
「相手のことはあちらの出方次第で考えますので、伝えないでおきますね。子にとっては親ですから」
「大物ってことは無いんだよな?」
「大丈夫です。小物です!」
「ある意味、大物じゃない?でも制御できない相手ではないので、ご心配なく」
「こっわ―――――。でも事実なので、その通りですっ!」
妊娠中もあっていつも以上に眠いセナリアンと、大量に食べに食べたファナは、疲れたと早々に寝てしまったが、三人は本当に良かったと乾杯していた。
「本当にいい嫁を貰ったな」
「これ、セナちゃんいなかったらどうなっていたの?」
「でも違うなら親子鑑定をすれば分かるのでは?」
「相手までは分からなかったわ」
「鑑定しても間違いだ!って大騒ぎされたりする可能性もあっただろう」
「あなたも恥を晒すことになっていたのよ!」
「はい、その通りです」
「明日は有能な妻に言われた通りにやるんだぞ!」
そして先程のやり取りが行われたのだ。三人は後ろ盾の力に実は余裕だったのだ。ただし、売られた喧嘩は買うのがグロー公爵家でもある。
「謝罪は結構です。それよりも詳細を聞かせてください」
その夜会がいつだったか、誰が出席していたかなど、覚えている限り、全て話した。母上にもう一度、本当に恥ずかしい息子だと、脳天を殴られた。
「なるほど」
「浮気じゃないけど、本当に申し訳ない」
「だから謝罪はしなくていいです。幼い子どもに罪はありませんし。お義父様とお義母様はどうお考えですか」
「情けない話だが、マージナルの子なら責任を取るべきだと、まずは親子鑑定をして、ハッキリさせた方がいいのではないかと思っている」
「記憶にないってことがあるかしら?セナちゃんもそう思わない?」
「ええ、結婚前ですよね?コリーナ嬢が身持ちが悪いのなら別ですけど」
「彼女は関係を持ったと確信しているのかしら?」
「う~ん、少し気になることがあるので、事実を確認しましょう。ちょっと私は飛び回って来ます」
「身体は大丈夫なのかい?」
「ええ、我が子の方が大事ですから、問題があればすぐ戻ってきます。三日後に子どもも連れて来るように伝えて貰えます?親子鑑定も正規のルートで頼んでおきます」
そう言ってセナリアンは約束の日の前日に、親子鑑定をさせるために、魔術師であるファナを連れて戻って来たのだ。ファナは男爵家の出ではあったが、貴族教育はほとんど受けていないので、礼儀は甘い目でお願いします、私の大事な仲間ですからと紹介し、ファナも誇らしげであった。
ファナは高位貴族並みの魔力を持って生まれたことで、母親は不貞を疑われ、閉じ込められており、救ったのはもちろん、粛清をしていたセナリアンである。
「結論ですが」
三人は息を呑んだ。
「マージナル様の子ではなかったです」
三人ともはああああと大きな息を吐いた。
「ただし、相手がどういうつもりなのか見極める必要があります。私も同席して、何かあれば反撃しますから、とりあえずマージナルが相手の話を聞いてください。あと腹が立っても言い返したりしないでください、私が主導権を持ちます」
「父親も分かっているのか」
「ええ、繋がりのようなものを視ることが出来ますので」
「凄いですよね!あれあれこれは~って遥か彼方の父親のところに辿り着いてしまうんですから」
「そうなの?」
「ええ、そうなんですよ。私はさっぱりですけど、親子鑑定は出来ますから!お任せください」
「お願いしますわ。ファナちゃん」
「はい!よろこんで」
ルラーラはすっかりファナが気に入った様子で、セナリアンもほっとした。
「相手のことはあちらの出方次第で考えますので、伝えないでおきますね。子にとっては親ですから」
「大物ってことは無いんだよな?」
「大丈夫です。小物です!」
「ある意味、大物じゃない?でも制御できない相手ではないので、ご心配なく」
「こっわ―――――。でも事実なので、その通りですっ!」
妊娠中もあっていつも以上に眠いセナリアンと、大量に食べに食べたファナは、疲れたと早々に寝てしまったが、三人は本当に良かったと乾杯していた。
「本当にいい嫁を貰ったな」
「これ、セナちゃんいなかったらどうなっていたの?」
「でも違うなら親子鑑定をすれば分かるのでは?」
「相手までは分からなかったわ」
「鑑定しても間違いだ!って大騒ぎされたりする可能性もあっただろう」
「あなたも恥を晒すことになっていたのよ!」
「はい、その通りです」
「明日は有能な妻に言われた通りにやるんだぞ!」
そして先程のやり取りが行われたのだ。三人は後ろ盾の力に実は余裕だったのだ。ただし、売られた喧嘩は買うのがグロー公爵家でもある。
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