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第11話
我が子可愛さ、我が身可愛さ4
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「お宅のお嬢さんが妊娠時期にイシュバン公国から留学していた美形のハーレム狂の女好きの男性ですわ。現在は愛人が数えきれないほどいらっしゃるようで。あなたのことはあまり覚えていないけど、来るなら面倒みるよと言っていたそうですわ」
「そんな人、知りません」
「知らぬのに子は出来ないでしょう。イリクスはブロンドの子なら、何度もおねだりされた子じゃないかな?と言っていたそうですが?」
「っ!そんなことしてません」
「あなたは結婚前から婚約者であったマックと関係を持っていたのでしょう?だから好みだったイリクスにも抱かれてみたかった。そして何度か抱かれて、あのパーティーの頃だった。私たちが何もせずに今日を迎えた思っていらっしゃるの?」
「…」
「そんなに美形なのか?」
ずっと堪えて、黙っていたマージナルが急に聞いてくるので、セナリアンは鼻で笑いそうになった。
「そんなことが気になりますの?」
「いや、その」
「ええ、イシュバン公国で美形と言えばイリクスだそうですわ」
「そうなのか…」
「そんなことより、これで分かりましたでしょう?さて、王宮に参りましょうか」
「え?」
「罪にならないとお思いで?あなた方は偽りの鑑定による偽証、公爵家に対する侮辱、陛下を貶す言動を忘れてはおりませんわよね?足りなければ、ルージエにも出て来て貰いましょうか?自ずとコルロンドも出て来るでしょうけど、どうします?ジークス!あなたも魔術師への冒涜ですよ」
この映像を陛下に送るので、説明すら要らないであろう。ルージエとコルロンドにも連絡してあり、好きなようにしたらいいと了承を貰っている。
「息子さんはご子息に迎えに来て頂くように連絡してありますので、そろそろ到着するでしょう」
しばらくすると執事がいらっしゃいましたと、コリーナの兄・ルードを連れてやって来た。
「何をやってるんだ!公爵家の皆様、本当に申し訳ございません。アイザックは連れて帰ります、その者たちは如何様にもしてください」
「お兄様…」
「何がお兄様だ!勝手にこんな真似をして、アイザックが可哀想だと思わないのか!」
「私はアイザックのために…」
「ふん!笑わせるな、お前は自分のためだろう。家にいれば皆に小言を言われて、自分の描く理想にアイザックを利用したんだろう!自己愛に溺れたナルシストが!愚か者が!」
「…そんな、酷い」
「酷いのは貴様だ!お前は股も緩ければ、頭も悪かったんだな!」
事前にルードが両親とコリーナとは違って、まともであることは確認済みであった。伯爵はもう言葉も出ないようで項垂れており、ジークスは動けない。
アイザックはルードに連れて帰られ、三人とジークスは騎士団員に拘束されて、王宮に運ばれて行った。陛下からセナリアンたちは今日はもう休んでいいと伝言を受けたので、ありがたく休むことにした。
「セナちゃん、お疲れさま。ファナちゃんも巻き込んでごめんなさいね」
「いえ、セナ様のお力になれるのであれば」
「まあ、いい顔しちゃって」
「うふふですわ。セナ様もいつもより令嬢ぽっかったですよ」
「何度か出そうになったけどね」
ファナはセナリアンより二つ年下で、セナリアンよりも小柄なのに、よく食べるため、リスみたいだと思っている。
「いつもはもっともーっと殺気を放って怖いんですよ、今日は一応人間を見る目でしたよ」
「そうなのかい?」
「はい!いつもは小石?ゴミ?人間を見る目ではないですね!」
「それも見たかったな~」
「今日はそこそこ妻を演じましたからね」
「もう本当にバカ息子のためにありがとう!今日は豪華な晩餐を用意してるから!もちろん、ファナちゃんも食べて行ってね」
「ありがとうございます!いくらでも食べます」
「さすがね、多めに用意してもらわないと」
執事が多めになっているか、料理長に確認して参りますと飛び出して行った。
「ファナもその間に魔法省に行って来なさい。車留めのポート使いなさい」
「そうでした~行って来ます」
転移してポンと消えると、すぐさま戻って来て、何もなかったかのように、お腹空いたなと言い出すファナであった。
魔法省には最初から依頼は、アイザックとコリーナとイリクスの親子鑑定をするという体になっている。実際、三人を行ったのはセナリアンだが、ファナも行っているので、ファナの担当となっている。
「そんな人、知りません」
「知らぬのに子は出来ないでしょう。イリクスはブロンドの子なら、何度もおねだりされた子じゃないかな?と言っていたそうですが?」
「っ!そんなことしてません」
「あなたは結婚前から婚約者であったマックと関係を持っていたのでしょう?だから好みだったイリクスにも抱かれてみたかった。そして何度か抱かれて、あのパーティーの頃だった。私たちが何もせずに今日を迎えた思っていらっしゃるの?」
「…」
「そんなに美形なのか?」
ずっと堪えて、黙っていたマージナルが急に聞いてくるので、セナリアンは鼻で笑いそうになった。
「そんなことが気になりますの?」
「いや、その」
「ええ、イシュバン公国で美形と言えばイリクスだそうですわ」
「そうなのか…」
「そんなことより、これで分かりましたでしょう?さて、王宮に参りましょうか」
「え?」
「罪にならないとお思いで?あなた方は偽りの鑑定による偽証、公爵家に対する侮辱、陛下を貶す言動を忘れてはおりませんわよね?足りなければ、ルージエにも出て来て貰いましょうか?自ずとコルロンドも出て来るでしょうけど、どうします?ジークス!あなたも魔術師への冒涜ですよ」
この映像を陛下に送るので、説明すら要らないであろう。ルージエとコルロンドにも連絡してあり、好きなようにしたらいいと了承を貰っている。
「息子さんはご子息に迎えに来て頂くように連絡してありますので、そろそろ到着するでしょう」
しばらくすると執事がいらっしゃいましたと、コリーナの兄・ルードを連れてやって来た。
「何をやってるんだ!公爵家の皆様、本当に申し訳ございません。アイザックは連れて帰ります、その者たちは如何様にもしてください」
「お兄様…」
「何がお兄様だ!勝手にこんな真似をして、アイザックが可哀想だと思わないのか!」
「私はアイザックのために…」
「ふん!笑わせるな、お前は自分のためだろう。家にいれば皆に小言を言われて、自分の描く理想にアイザックを利用したんだろう!自己愛に溺れたナルシストが!愚か者が!」
「…そんな、酷い」
「酷いのは貴様だ!お前は股も緩ければ、頭も悪かったんだな!」
事前にルードが両親とコリーナとは違って、まともであることは確認済みであった。伯爵はもう言葉も出ないようで項垂れており、ジークスは動けない。
アイザックはルードに連れて帰られ、三人とジークスは騎士団員に拘束されて、王宮に運ばれて行った。陛下からセナリアンたちは今日はもう休んでいいと伝言を受けたので、ありがたく休むことにした。
「セナちゃん、お疲れさま。ファナちゃんも巻き込んでごめんなさいね」
「いえ、セナ様のお力になれるのであれば」
「まあ、いい顔しちゃって」
「うふふですわ。セナ様もいつもより令嬢ぽっかったですよ」
「何度か出そうになったけどね」
ファナはセナリアンより二つ年下で、セナリアンよりも小柄なのに、よく食べるため、リスみたいだと思っている。
「いつもはもっともーっと殺気を放って怖いんですよ、今日は一応人間を見る目でしたよ」
「そうなのかい?」
「はい!いつもは小石?ゴミ?人間を見る目ではないですね!」
「それも見たかったな~」
「今日はそこそこ妻を演じましたからね」
「もう本当にバカ息子のためにありがとう!今日は豪華な晩餐を用意してるから!もちろん、ファナちゃんも食べて行ってね」
「ありがとうございます!いくらでも食べます」
「さすがね、多めに用意してもらわないと」
執事が多めになっているか、料理長に確認して参りますと飛び出して行った。
「ファナもその間に魔法省に行って来なさい。車留めのポート使いなさい」
「そうでした~行って来ます」
転移してポンと消えると、すぐさま戻って来て、何もなかったかのように、お腹空いたなと言い出すファナであった。
魔法省には最初から依頼は、アイザックとコリーナとイリクスの親子鑑定をするという体になっている。実際、三人を行ったのはセナリアンだが、ファナも行っているので、ファナの担当となっている。
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