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第8話

お引き取り願います6

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 ジッサールの主な輸出品は、水産物と魔石を作る石である。エメラルダに私的な理由で一方的に国交を断絶したことで、エメラルダの友好国である大国のヨバス、マルフレン、リアーシュも国交を断絶した。エメラルダも友好国も別の国からの輸入を増やすだけで問題はなく、ジッサールは物資が足りなくなるも、値は上がり、輸出も安く買い叩かれるようになり、民は苦しみ、暴動が起きる。

 他の国にもジッサールは戦争をする気だという噂も広がり、内乱が起こり、鬱憤が溜まったピークで、全てはミズリー王女がエメラルダで、既婚者に言い寄って断られると制裁として、国王に頼んで、国交を断絶したせいだと公表される。

 矛先は国王とミズリー王女へ。国王とミズリー王女を殺せと、国は荒れ続ける。

 そして、王宮に一人颯爽と黒いマントの人物が、一瞬で制圧した。王家を出ていた者も含めて、王族は全員拘束され、身分を剥奪。別の国から王が据えられ、王族は重い足枷を付け、苦しめた民と共に働くように示した。そこには自分も含まれており、全てお前のせいだと民に蔑まれ、家族からも責められ、生き地獄だった。

「なにこれ…」
「あなたの一言で起こりえる未来の一部よ?ちなみに制圧だけなら、今から私一人ですぐ出来るってことを理解できるかしら?」
「あなたが?はっ?出来る訳ないでしょう」

 するとセナリアンは小さな石を指先に乗せて、マージナルと同じ大きさの像を作り出し、ドスンと置き、ミズリーはぽかんとその様子を見ていた。

「場所が場所ですからこのくらいで。さあ、大好きなマージナル様ですよ、持ち上げてみてください」
「これで我慢しろと?私は王女なのよ」
「口を開けば王女、王女とそれしか売りがないのですか?持ち上げてくださいと申しました」
「無理に決まっているでしょう」
「実は怪力で持てるかもしれませんよ?」

 ミズリーは像を抱き締めて持ち上げようとしたが、ぴくりとも動かなかった。

「だから言ったではありませんか」

 では私がと言って、セナリアンは再び指先一つで像を浮かせて、さらさらと粉に変えて、綺麗に消し去った。

「何の意味があるのです」
「分かりませんか、あなたも同様に出来ると。一応、子どもには刺激が強いかと像にしてみたのですが。もっとリアルにも出来ますけど、お子様はすぐ漏らしますから嫌なのですわ、匂うでしょう?」
「っ、ひっ」

 ミズリーも多少は魔力が使えるが、魔術を学んではいないので、風を起こす程度で、今起こったようなことは見たことすらない。

「お分かりいただけたようですね。あなたが国を動かそうと口にした結果です、ちゃんと女として篭絡するればよろしいのに。その顔も体もお飾りですの?」
「本当に離縁を望んでいるのですか」
「ええ、何人もいたのですよ、あなたのような方が。私こそが相応しいと、大なり小なりの胸を張り上げて。でもあなたは言ってはならぬことを言い出し、放って置くことはできなくなったのです。先程のようになっても良いというのであれば、行ってみてください。民には罪はありませんから、あなたを止められなかった無能な人間だけを始末します。そして自死防止術を掛けて、殺さずの刑に処します。生き地獄というものですわね」

 本当に出来るとは信じられないが、なぜか出来ないとも思えなかった。
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