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【テイラー】最期6
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「犯人がいなければ、事件は起きていない。だから母上も、お前も、私も死ぬんだよ…待っているのは地獄だろう」
「地獄…」
「何の罪もない方たちを殺したのだから…最期の日まで、しっかりと考えるといい。これで、お別れだ」
「…待って、お兄様…反省すればいいの?反省すれば、助かる?」
「いや、お前は取り返しのつかないことをした。時間が戻らない限り、無理だよ」
そう言って、クラードは少し笑い、そのまま面会室を後にした。
残されたローズミーは、ようやく茫然となり、心臓の音を体中に感じていた。
気を引くために自傷行為をしていたが、自分が処刑されることは、話が違う。
どうしてこんなことになったのか…私は愛される妃だった。でも、子どもが出来なくて、正妃になりたくて、番だって、苦しめたわけじゃない。
クラードのことだって、恨むようなことはなかった。だからこそ、何の関係もないクラードが死ぬことはローズミーに重く圧し掛かった。
牢に戻されたローズミーは、しばらく茫然としていたが、今になって現実逃避していた考えが、クリアになっていた。
ずっと静かにしていた独房で、急に『反省するわ、ごめんなさい、ごめんなさい』と訴えたが、誰も反応する者はいなかった。
離れた独房にいたラオイには微かに声が届き、本気で言っているのか、パフォーマンスかは分からないが、ちゃんと反省していたらいいなと思うくらいであった。
そして、18年の月日を経て、皇帝家から皇帝陛下の番であった、アイルーン・デリアの死が病死ではなく、殺人であったことが発表された。
当時は公表しなかった、アイルーン・デリアはディオエルの子どもを、妊娠中であったことも発表された。
殺害された可能性があることが分かり、年月が経っていたために、関係者に許可を自白剤を使って、自白が取れていること。
犯人はローズミー妃、ペジリー・エウオン、ラオイ・キリー医師。疑似番のために妊娠中に血を抜かれて、死に至らしめられた。
疑似番のことを聞いたことのない者も多く、詳しく説明されることになった。
ローズミーの妊娠も公にはされていなかったが、疑似番で妊娠したが、子どもは歴史上と同じで、あまりにも小さく死産であったことも発表された。
そして、今後はこのようなことがないように、疑似番に関与した者は、禁固刑から終身刑、もしくは死刑とするとも発表した。
エウオン伯爵家と、キリー男爵家は殺害には関与していないことは判明しているが、責任を取って廃家とする。
そして、殺害に関与していたロウス妃、メロディ元妃ことメロディ・ベイースレイ。
メロディの両親と祖母であるデビット・ベースレイ、エリザ・ベースレイ、ヒリア・ベースレイ。
ロウスの乳母であるモーラー・カヒス。
手を貸したサドイ・ケース医師、キイト・リアソ医師、メイミー・テシー、リリノ・ハソンも発表された。
メロディはイリッタオ侯爵から、メイミーはライグ子爵から離縁された。
何も知らなかった者は、あまりに関与していた者の多さに驚くしかなかった。
「ローズミー妃、ペジリー・エウオン、ラオイ・キリー医師は、明日処刑する」
関与していた者の罰は後日、発表すること。
ただし、メロディ元妃の祖母であるヒリア・ベースレイは既に亡くなり、ロウス妃の乳母であったモーラー・カヒスも発表する二日前に亡くなっているために、罪人として名前だけ残されることになった。
ミリオン王国にも届き、デリア侯爵家にも、ようやくかという空気が流れた。
竜帝国から処刑を見届けるかと問われたが、テイラーは今度は信じていますからと辞退したが、デリア侯爵は立ち会うことにした。
そして、処刑当日。
ペジリーは公開処刑にするかという声もあったが、皆、絞首刑が執行されることになった。ローズミー、ラオイ、ペジリーの順番にすることにした。
「地獄…」
「何の罪もない方たちを殺したのだから…最期の日まで、しっかりと考えるといい。これで、お別れだ」
「…待って、お兄様…反省すればいいの?反省すれば、助かる?」
「いや、お前は取り返しのつかないことをした。時間が戻らない限り、無理だよ」
そう言って、クラードは少し笑い、そのまま面会室を後にした。
残されたローズミーは、ようやく茫然となり、心臓の音を体中に感じていた。
気を引くために自傷行為をしていたが、自分が処刑されることは、話が違う。
どうしてこんなことになったのか…私は愛される妃だった。でも、子どもが出来なくて、正妃になりたくて、番だって、苦しめたわけじゃない。
クラードのことだって、恨むようなことはなかった。だからこそ、何の関係もないクラードが死ぬことはローズミーに重く圧し掛かった。
牢に戻されたローズミーは、しばらく茫然としていたが、今になって現実逃避していた考えが、クリアになっていた。
ずっと静かにしていた独房で、急に『反省するわ、ごめんなさい、ごめんなさい』と訴えたが、誰も反応する者はいなかった。
離れた独房にいたラオイには微かに声が届き、本気で言っているのか、パフォーマンスかは分からないが、ちゃんと反省していたらいいなと思うくらいであった。
そして、18年の月日を経て、皇帝家から皇帝陛下の番であった、アイルーン・デリアの死が病死ではなく、殺人であったことが発表された。
当時は公表しなかった、アイルーン・デリアはディオエルの子どもを、妊娠中であったことも発表された。
殺害された可能性があることが分かり、年月が経っていたために、関係者に許可を自白剤を使って、自白が取れていること。
犯人はローズミー妃、ペジリー・エウオン、ラオイ・キリー医師。疑似番のために妊娠中に血を抜かれて、死に至らしめられた。
疑似番のことを聞いたことのない者も多く、詳しく説明されることになった。
ローズミーの妊娠も公にはされていなかったが、疑似番で妊娠したが、子どもは歴史上と同じで、あまりにも小さく死産であったことも発表された。
そして、今後はこのようなことがないように、疑似番に関与した者は、禁固刑から終身刑、もしくは死刑とするとも発表した。
エウオン伯爵家と、キリー男爵家は殺害には関与していないことは判明しているが、責任を取って廃家とする。
そして、殺害に関与していたロウス妃、メロディ元妃ことメロディ・ベイースレイ。
メロディの両親と祖母であるデビット・ベースレイ、エリザ・ベースレイ、ヒリア・ベースレイ。
ロウスの乳母であるモーラー・カヒス。
手を貸したサドイ・ケース医師、キイト・リアソ医師、メイミー・テシー、リリノ・ハソンも発表された。
メロディはイリッタオ侯爵から、メイミーはライグ子爵から離縁された。
何も知らなかった者は、あまりに関与していた者の多さに驚くしかなかった。
「ローズミー妃、ペジリー・エウオン、ラオイ・キリー医師は、明日処刑する」
関与していた者の罰は後日、発表すること。
ただし、メロディ元妃の祖母であるヒリア・ベースレイは既に亡くなり、ロウス妃の乳母であったモーラー・カヒスも発表する二日前に亡くなっているために、罪人として名前だけ残されることになった。
ミリオン王国にも届き、デリア侯爵家にも、ようやくかという空気が流れた。
竜帝国から処刑を見届けるかと問われたが、テイラーは今度は信じていますからと辞退したが、デリア侯爵は立ち会うことにした。
そして、処刑当日。
ペジリーは公開処刑にするかという声もあったが、皆、絞首刑が執行されることになった。ローズミー、ラオイ、ペジリーの順番にすることにした。
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