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番外編1
ミサモエス・ラーダ19
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ソースルとユアラノンはリビアナの背中を見送りながら、呆然としたまま、エントランスで立ち尽くしていた。
「……本当にいいのかしら」
「妃殿下の意向だからな、ははっ、私たちは家族に会えるのか…」
「ええ、そういうことになるわね」
二人は勝手に涙が流れており、実際、三人の家族にはミサモエスのことは前々から話してあり、今回の事情を話しても、離縁したくないと言ってくれており、だか三人はそうはいかないと離縁を決めたのだ。
「我々は真っ直ぐ生きていかねばならないな」
「ええ、今まで以上にね。更生施設は私が責任を持つわ、近いから監視も出来る」
「頼めるか」
「ええ、いつも姉様と兄様ばかりに尻拭いをさせてしまっていたのだから、このくらいさせて頂戴」
「父上と母上には、言うべきだろうか」
「そうね、更生施設なら、また一緒に暮らせるとすれば、喜ぶべきことじゃない?」
戻って来たマリスアルは話を聞いてへたり込んでしまった。
「嘘でしょう…そんなことが」
「ああ、ミサモエスは更生施設に入れる。金策ももうしなくていい」
「…ありがとうございます、ありがとうございます」
あれからミサモエスは部屋に閉じ籠っているため、両親を呼んで、リビアナの言ったことを伝えた。
「本当なのか」
「はい、妃殿下は家族は関係ないとおっしゃっているそうです」
「…良かった」
「だが、ミサだけが」
「償うべきはミサだけでしょう!あなた、もういい加減にして。この子たちのことを考えて」
「ああ、だが…ミサに何て言えば」
「ミサモエスは辺境にある更生施設に入れます。厳しい学園のようなものですから、修道院よりいいかもしれません。規則正しい生活に、出来なければペナルティもありますから、甘えは通用しません。あの子もまだ若いですし、体力はあるはずです」
更生施設は肉体的には良好な状態で、生活指導を必要とする者を対象に行っている。所謂、問題を起こした者向けとなる。他国には学校そのものが生活指導目的の学校もあるため、学生であれば、そちらに入学させるということもある。
男女関係で問題を起こした者も多いため、男女別となっており、辺境もそれぞれが離れた場所にある。
毎日のスケジュールは決まっており、再度マナーを学び直したり、身体を動かしたり、心身を正しく導く。病気でもなく行えない場合は、食事は提供されず、自身で洗濯や掃除をしなければ、汚れたままとなる。
「ミサモエスに話すべきかだな」
「言わないことにしましょう」
「だが、誰かから聞く可能性もあるんじゃないか」
「可能性はありますが、基本的には外部との接触はありません」
更生施設は外部とは許可がある者しか会うことは出来なくなっており、卒業も指導者と保護者が認めないと出ることは出来ない。
「卒業の許可が出れば、最終試験として、皆が離縁していないことを知って、どう反応をするかによって行き先を決めましょう。良かった、ごめんなさいとでも言えば、反省したとみなし、嘘つき、騙したのねなどと言った場合はそのまま修道院に行ってもらいます。もし知ることになっていたとしても、同じ条件としましょう。お父様、お母様、よろしいですね?」
「私は賛成よ」
「もし反省したとなれば、一緒に暮らせるのか」
「はい、領地で三人で暮らせばいいと思います」
「きちんと反省していれば、面倒を看ることを約束しましょう」
「…分かった」
両親も納得したところで、ミサモエスにソースルと私も付いて行くという母が、まずは更生施設に入ることになったと告げた。
「本当に行かなきゃいけないの?」
「準備は出来たのか」
「結婚とか…誰か結婚してくれる人がいればいいんじゃないの」
ここまで言ってもまだそんな思考を持っているのかと、怒鳴りつけたくなったが、大人しく行かせなくてはならない。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
お読みいただきありがとうございます。
いつまで続くのだとイライラされていたら、申し訳ありません。
私も書きながらミサモエスにずっとイライラしています。
おかげで長くなってしまっているのかもしれません。
終わりは決まっているのですが、辿り着けておらず、
もうしばらく続きそうです。すみません!
よろしくお願いいたします。
「……本当にいいのかしら」
「妃殿下の意向だからな、ははっ、私たちは家族に会えるのか…」
「ええ、そういうことになるわね」
二人は勝手に涙が流れており、実際、三人の家族にはミサモエスのことは前々から話してあり、今回の事情を話しても、離縁したくないと言ってくれており、だか三人はそうはいかないと離縁を決めたのだ。
「我々は真っ直ぐ生きていかねばならないな」
「ええ、今まで以上にね。更生施設は私が責任を持つわ、近いから監視も出来る」
「頼めるか」
「ええ、いつも姉様と兄様ばかりに尻拭いをさせてしまっていたのだから、このくらいさせて頂戴」
「父上と母上には、言うべきだろうか」
「そうね、更生施設なら、また一緒に暮らせるとすれば、喜ぶべきことじゃない?」
戻って来たマリスアルは話を聞いてへたり込んでしまった。
「嘘でしょう…そんなことが」
「ああ、ミサモエスは更生施設に入れる。金策ももうしなくていい」
「…ありがとうございます、ありがとうございます」
あれからミサモエスは部屋に閉じ籠っているため、両親を呼んで、リビアナの言ったことを伝えた。
「本当なのか」
「はい、妃殿下は家族は関係ないとおっしゃっているそうです」
「…良かった」
「だが、ミサだけが」
「償うべきはミサだけでしょう!あなた、もういい加減にして。この子たちのことを考えて」
「ああ、だが…ミサに何て言えば」
「ミサモエスは辺境にある更生施設に入れます。厳しい学園のようなものですから、修道院よりいいかもしれません。規則正しい生活に、出来なければペナルティもありますから、甘えは通用しません。あの子もまだ若いですし、体力はあるはずです」
更生施設は肉体的には良好な状態で、生活指導を必要とする者を対象に行っている。所謂、問題を起こした者向けとなる。他国には学校そのものが生活指導目的の学校もあるため、学生であれば、そちらに入学させるということもある。
男女関係で問題を起こした者も多いため、男女別となっており、辺境もそれぞれが離れた場所にある。
毎日のスケジュールは決まっており、再度マナーを学び直したり、身体を動かしたり、心身を正しく導く。病気でもなく行えない場合は、食事は提供されず、自身で洗濯や掃除をしなければ、汚れたままとなる。
「ミサモエスに話すべきかだな」
「言わないことにしましょう」
「だが、誰かから聞く可能性もあるんじゃないか」
「可能性はありますが、基本的には外部との接触はありません」
更生施設は外部とは許可がある者しか会うことは出来なくなっており、卒業も指導者と保護者が認めないと出ることは出来ない。
「卒業の許可が出れば、最終試験として、皆が離縁していないことを知って、どう反応をするかによって行き先を決めましょう。良かった、ごめんなさいとでも言えば、反省したとみなし、嘘つき、騙したのねなどと言った場合はそのまま修道院に行ってもらいます。もし知ることになっていたとしても、同じ条件としましょう。お父様、お母様、よろしいですね?」
「私は賛成よ」
「もし反省したとなれば、一緒に暮らせるのか」
「はい、領地で三人で暮らせばいいと思います」
「きちんと反省していれば、面倒を看ることを約束しましょう」
「…分かった」
両親も納得したところで、ミサモエスにソースルと私も付いて行くという母が、まずは更生施設に入ることになったと告げた。
「本当に行かなきゃいけないの?」
「準備は出来たのか」
「結婚とか…誰か結婚してくれる人がいればいいんじゃないの」
ここまで言ってもまだそんな思考を持っているのかと、怒鳴りつけたくなったが、大人しく行かせなくてはならない。
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お読みいただきありがとうございます。
いつまで続くのだとイライラされていたら、申し訳ありません。
私も書きながらミサモエスにずっとイライラしています。
おかげで長くなってしまっているのかもしれません。
終わりは決まっているのですが、辿り着けておらず、
もうしばらく続きそうです。すみません!
よろしくお願いいたします。
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