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第4章 魔王軍との戦い
第40話 魔王との激闘
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戦士と腕輪 第40話 魔王との激闘
大都市を出発した少年たちは魔王のいる古城へ3日間歩き続けていた。途中、野営を
したりしながら移動し、無事、古城の近くまで到達するのであった。
「ふぅー。かなり歩いたな。向こうでうっすらと見えるお城が古城かな。」
「おそらく、あれが魔王のいる古城だろう。確か、手前に前線基地があるとクエストの
募集内容に書いてあったな。」
「じゃあ。とりあえず、前線基地に行こうよ。旅の疲れを癒したいしね。」
少年と弓使いが古城を遠くに見つけると、魔法使いは古城の攻略の足掛かりとなる
前線基地に行こうとせがむのであった。少年たちはさらに歩き続けて、目の前に前線基地を
見つけると、さっそく、その中に入るのであった。
「こんにちわ。俺たち。大都市の斡旋所で魔王征伐のクエストを引き受けて来た
パーティーです。この基地の隊長さんにあいさつしたいんですが。」
「ああ、隊長は奥のテントの中におられるよ。このまま進んでくれ。」
見張りの戦士が少年たちを前線基地の中に入れると、少年たちは隊長のいるテントへ入って
いくのであった。
「失礼します。隊長さん。俺たちは魔王征伐のクエストを引き受けて、ここに来ました。
魔王を倒すために、何でも協力します。」
「やあ。君たちが拠点解放のときに活躍してくれたパーティーだね。わざわざ来てくれて
ありがとう。報告は受けているよ。今回の戦いでも活躍してくれることを期待するよ。」
「あいさつはこのくらいにして、古城の状況を教えてくれないか。偵察はもう済んで
いるんだろう。」
少年が隊長にあいさつをした後、弓使いがすぐに古城の状況を聞くのであった。隊長も
すぐに応じて答えるのであった。
「ああ。古城の周辺はすでに偵察済だが、古城の周りには多くのモンスターが守備に
ついているようだ。」
「やはり、魔王のいるところだけあって、守備が強化されているんだな。作戦はどう
するんだ?」
「部隊を2つに分けようと考えている。古城の周辺のモンスターを倒す部隊と古城の
内部に突入する部隊だよ。まず、古城の周辺のモンスターを倒して、古城への道が
確保できたら、古城の内部に突入して、魔王を倒しに行こうと考えている。」
隊長は部隊を2つに分けて、古城を攻略しようと考えていた。さらに隊長は作戦の説明を
続けた。
「君たちはこれまでの魔王軍との戦いでかなり活躍してきたと聞いているから、ぜひ、
古城の内部に突入する部隊に参加して、暴れてきて欲しい。」
「とても光栄です。必ず、古城の内部に突入したら、魔王を倒してきますよ。」
「あまり大きなことは言わないほうがいいぞ。まだ、古城の内部の状況もわかって
ないのに。」
「はは。頼もしい言葉だ。こちらも助かるよ。では、作戦は明朝決行するので、それ
まではゆっくりしていってくれ。」
古城の内部に突入する部隊に編入されると聞いて、少年は魔王を倒すと意気込むので
あったが、慎重な弓使いはそんな少年をたしなめるのであった。隊長から、明朝の作戦
開始まで休むようにと伝えられた少年たちは近くのテントの中でゆっくりベットで
寝たり、配給される食事を食べたりするのであった。
「ふぅ。お腹が一杯になったな。ここの食事は味付けは濃いけど、なかなかおいし
かったな。」
「僕も味付けは濃い方が好きだから、ここの食事はけっこう良かったね。明日は魔王との
決戦になると思うから、体力を回復させておかないとね。」
「そうだな。ここまでの道のりはけっこう色々あったな。俺たち3人がこうしてパー
ティーを組んでるのも、奇跡に近いからな。」
3人は食事を終えて、テントでくつろいでいると食事のことや明日の決戦のことやこれ
までのことを話し合って、少しではあるが、楽しい時間を過ごすのであった。夜になると
少年たちは体力回復のため、ベットで横になるとすぐに寝入ってしまうのであった。
次の日の早朝、少年たちは鳥のさえずりで目を覚ますと、朝の支度を済ませて、隊長の
いるテントへと向かうのであった。
「おはようございます。隊長。」
「君たちか。おはよう。今日は厳しい戦いになると思うが、健闘を祈るよ。」
隊長が少年たちにあいさつをすると、少年たちは指示されたとおりに古城の内部に突入
する部隊に参加するのであった。早朝から各部隊の戦いの準備がなされるとさっそく攻撃が
始まるのであった。
「あっ。古城の周辺のモンスターを倒す部隊が攻撃を始めたようですね。」
「そうみたいだな。やはり、魔王のいる場所を攻めるとあって、部隊の数がかなり多いな。
これなら、古城の門までなんとかたどり着いてくれるだろう。」
「そうだね。僕たちの出番はとりあえずなさそうだね。」
少年たちが部隊の攻撃の様子を眺めながら、古城を攻めるのに部隊の強さが十分であると
確信するのであった。30分程度が経過すると部隊の先頭が古城の門まで到達して、古城
内部への道を切り開こうとしていた。
「よし。あともう少しで古城の門が開きそうだな。開いたら、一気に駆け込むぞ。」
「落ち着け。あまり、早るなよ。みんなで一斉に門の中に入るんだ。先行しすぎると
孤立して、敵に囲まれてしまうぞ。」
少年は古城の門が今にも開きそうとあって、気持ちが高ぶっていたが、弓使いが落ち着く
ように少年を鎮めるのであった。しばらくすると、部隊が古城の門を破壊したようで、
隊長から号令がかかるのであった。
「古城の門が開いたぞ。古城の内部に突入する部隊は至急突入してくれ。」
「よし。待ってろよ。魔王。今から倒しにいくぞ。」
「2人とも、離れないようにくっつきながら行くぞ。」
「古城の門は人やモンスターで混んでるから、バラバラになると合流するのに時間が
かかるからね。」
少年たちは背中をかばいあう形でくっつきながら、移動すると古城の門の前までやって
くるのであった。門の付近では戦士やモンスターが入り乱れて、戦っていたが、少年たちは
混戦の中をかいくぐって古城の門を通り抜けるのであった。
「ふぅ。なんとか、古城の中へ突入できたな。あとは、魔王のところに行くだけだな。」
「いや、あっちの方を見てみろ。モンスターがたくさんいるぞ。どうやら、ここから先は
俺たちで戦って倒して行くしかないな。」
「大丈夫だよ。僕たちと同じ部隊に参加している戦士たちが何人か古城の門を通ってきて
いるから、協力して戦えば、なんとかなるさ。」
少年たちは古城の内部に突入するとすぐに魔王軍のモンスターと戦いを始めるのであった。
先陣を切ったのは少年であった。少年は黒鉄剣をかまえると走り込んで、モンスターに
斬りかかるのであった。
「えい。とりゃー。」
「ウケ。ウケケ。」
「とどめは任せろ。シュパーン。」
「ウケ。ウケケ。グフ。」
少年が斬りかかったモンスターに対して、弓使いがとどめとばかりに頭部に矢を放つので
あった。魔法使いも負けじと攻撃に参加するのであった。
「僕もいくよ。炎よ。とおー。ヴォー。炎よ。とおー。ヴォー。」
「ウケ。ウケケ。グフ。」
魔法使いも炎魔法を発動して、大きな火炎魔法をモンスターに向けて連発していくので
あった。こうして、少年たちは多数の魔王軍のモンスターを倒しながら、古城内部の
奥へと進んでいくのであった。
「だいぶ古城の内部を進んだな。魔王はどこにいるのかな。」
「隊長から見せてもらった古城内部の地図ではそろそろ大きな広間に着くぞ。魔王が
いるとすれば、そこだろう。」
「あっ。そんなことを言っていると前に強そうなモンスターが出てきたよ。」
3人の前に立ち塞がった強そうなモンスターとは、ガーゴイルであった。しかも、3匹の
ガーゴイルが待ち構えていた。
「ゴガー。ここから先は、進ませないぞ。やれ。」
「カキン。やるな。こいつら。」
「カキン。カキン。こいつめ。俺に矢を放たせないつもりか。」
ガーゴイル3匹は一斉に少年たちに襲いかかると攻撃をさせまいと接近戦で剣を振るって
来るのであった。特に、ガーゴイルは弓使いには矢を放たせまいとぴったりとくっつき
ながら、けん制とばかりに攻撃を繰り返すのであった。弓使いもナイフでガーゴイルの
攻撃を受け止めていたが、劣勢に立たされるのであった。
「カキン。僕に任せてよ。風よ。とおー。ブシュー。風よ。とおー。ブシュー。
風よ。とおー。ブシュー。」
「ゴガー。うー。風の魔法か。」
ガーゴイルたちは魔法使いの風魔法でダメージを負ってしまい、一瞬ではあったが、
動きが鈍ってしまった。弓使いは絶好のチャンスとばかりに矢を放つのであった。
「これでもくらえ。クイックシュート。シュパ。シュパ。シュパ。シュパ。シュパ。
シュパ。シュパーン。」
「ゴガー。くそ。ダメージが大きい。グフ。」
「俺もやるぞ。ため切り。どりゃー。もういっちょ。ため切り。どりゃー。」
「ゴガー。強い。グフ。」
「ゴガー。魔王様、万歳。グフ。」
弓使いがクイックシュートでガーゴイルを仕留めると、少年も負けじとため切りで2匹の
ガーゴイルを倒すのであった。少年たちの目の前には大きな広間の扉があるのであった。
「この先に魔王がいるのかな。」
「おそらくな。気を引き締めて行こう。ここまで来れたのは俺たちだけのようだ。」
「そうだね。他の戦士たちは途中でモンスターと交戦中だろうから、支援は期待でき
そうにないね。僕たちだけで魔王と戦うしかないようだね。」
3人は呼吸を整えて、気を引き締めると扉をゆっくりと開くのであった。扉が開ききると、
少年たちは大きな広間の中の様子を伺いながら、中に入っていくのであった。大きな広間の
奥には王様が使っていたであろう立派な玉座があり、そこに誰かが座っているのであった。
「よくぞ。ここまで来たな。お前たちはいつぞやのパーティーだな。誉めてやろう。
だが、ここが貴様らの終着点となるのだ。」
「ま、魔王。やはり、ここにいたか。今度は負けないぞ。」
魔王は玉座から立つと、手を前に突き出して、突然、魔法攻撃を放つのであった。
「漆黒の炎よ。我の前の敵を燃やし尽くせ。暗黒爆炎。ズヴォ、ヴォー。ヴォカーン。」
「危ない。散開しろ。ゴロン。」
「うわー。いきなり攻撃してきた。ゴロン。」
「さっ。危ないな。扉の近くでよかったよ。」
弓使いが魔王の魔法攻撃にいち早く気がつくとすぐに散開するように指示をして、
少年と魔法使いは転がったり、扉の後ろに隠れたりして、魔法攻撃を回避するのであった。
「は。は。は。前よりは多少ましになっているようだな。さあかかって来るがよい。」
魔王は余裕の笑みを浮かべると少年たちにかかってくるように挑発するのであった。
こうして、少年たちと魔王との戦いの火蓋が切って落とされるのであった。
大都市を出発した少年たちは魔王のいる古城へ3日間歩き続けていた。途中、野営を
したりしながら移動し、無事、古城の近くまで到達するのであった。
「ふぅー。かなり歩いたな。向こうでうっすらと見えるお城が古城かな。」
「おそらく、あれが魔王のいる古城だろう。確か、手前に前線基地があるとクエストの
募集内容に書いてあったな。」
「じゃあ。とりあえず、前線基地に行こうよ。旅の疲れを癒したいしね。」
少年と弓使いが古城を遠くに見つけると、魔法使いは古城の攻略の足掛かりとなる
前線基地に行こうとせがむのであった。少年たちはさらに歩き続けて、目の前に前線基地を
見つけると、さっそく、その中に入るのであった。
「こんにちわ。俺たち。大都市の斡旋所で魔王征伐のクエストを引き受けて来た
パーティーです。この基地の隊長さんにあいさつしたいんですが。」
「ああ、隊長は奥のテントの中におられるよ。このまま進んでくれ。」
見張りの戦士が少年たちを前線基地の中に入れると、少年たちは隊長のいるテントへ入って
いくのであった。
「失礼します。隊長さん。俺たちは魔王征伐のクエストを引き受けて、ここに来ました。
魔王を倒すために、何でも協力します。」
「やあ。君たちが拠点解放のときに活躍してくれたパーティーだね。わざわざ来てくれて
ありがとう。報告は受けているよ。今回の戦いでも活躍してくれることを期待するよ。」
「あいさつはこのくらいにして、古城の状況を教えてくれないか。偵察はもう済んで
いるんだろう。」
少年が隊長にあいさつをした後、弓使いがすぐに古城の状況を聞くのであった。隊長も
すぐに応じて答えるのであった。
「ああ。古城の周辺はすでに偵察済だが、古城の周りには多くのモンスターが守備に
ついているようだ。」
「やはり、魔王のいるところだけあって、守備が強化されているんだな。作戦はどう
するんだ?」
「部隊を2つに分けようと考えている。古城の周辺のモンスターを倒す部隊と古城の
内部に突入する部隊だよ。まず、古城の周辺のモンスターを倒して、古城への道が
確保できたら、古城の内部に突入して、魔王を倒しに行こうと考えている。」
隊長は部隊を2つに分けて、古城を攻略しようと考えていた。さらに隊長は作戦の説明を
続けた。
「君たちはこれまでの魔王軍との戦いでかなり活躍してきたと聞いているから、ぜひ、
古城の内部に突入する部隊に参加して、暴れてきて欲しい。」
「とても光栄です。必ず、古城の内部に突入したら、魔王を倒してきますよ。」
「あまり大きなことは言わないほうがいいぞ。まだ、古城の内部の状況もわかって
ないのに。」
「はは。頼もしい言葉だ。こちらも助かるよ。では、作戦は明朝決行するので、それ
まではゆっくりしていってくれ。」
古城の内部に突入する部隊に編入されると聞いて、少年は魔王を倒すと意気込むので
あったが、慎重な弓使いはそんな少年をたしなめるのであった。隊長から、明朝の作戦
開始まで休むようにと伝えられた少年たちは近くのテントの中でゆっくりベットで
寝たり、配給される食事を食べたりするのであった。
「ふぅ。お腹が一杯になったな。ここの食事は味付けは濃いけど、なかなかおいし
かったな。」
「僕も味付けは濃い方が好きだから、ここの食事はけっこう良かったね。明日は魔王との
決戦になると思うから、体力を回復させておかないとね。」
「そうだな。ここまでの道のりはけっこう色々あったな。俺たち3人がこうしてパー
ティーを組んでるのも、奇跡に近いからな。」
3人は食事を終えて、テントでくつろいでいると食事のことや明日の決戦のことやこれ
までのことを話し合って、少しではあるが、楽しい時間を過ごすのであった。夜になると
少年たちは体力回復のため、ベットで横になるとすぐに寝入ってしまうのであった。
次の日の早朝、少年たちは鳥のさえずりで目を覚ますと、朝の支度を済ませて、隊長の
いるテントへと向かうのであった。
「おはようございます。隊長。」
「君たちか。おはよう。今日は厳しい戦いになると思うが、健闘を祈るよ。」
隊長が少年たちにあいさつをすると、少年たちは指示されたとおりに古城の内部に突入
する部隊に参加するのであった。早朝から各部隊の戦いの準備がなされるとさっそく攻撃が
始まるのであった。
「あっ。古城の周辺のモンスターを倒す部隊が攻撃を始めたようですね。」
「そうみたいだな。やはり、魔王のいる場所を攻めるとあって、部隊の数がかなり多いな。
これなら、古城の門までなんとかたどり着いてくれるだろう。」
「そうだね。僕たちの出番はとりあえずなさそうだね。」
少年たちが部隊の攻撃の様子を眺めながら、古城を攻めるのに部隊の強さが十分であると
確信するのであった。30分程度が経過すると部隊の先頭が古城の門まで到達して、古城
内部への道を切り開こうとしていた。
「よし。あともう少しで古城の門が開きそうだな。開いたら、一気に駆け込むぞ。」
「落ち着け。あまり、早るなよ。みんなで一斉に門の中に入るんだ。先行しすぎると
孤立して、敵に囲まれてしまうぞ。」
少年は古城の門が今にも開きそうとあって、気持ちが高ぶっていたが、弓使いが落ち着く
ように少年を鎮めるのであった。しばらくすると、部隊が古城の門を破壊したようで、
隊長から号令がかかるのであった。
「古城の門が開いたぞ。古城の内部に突入する部隊は至急突入してくれ。」
「よし。待ってろよ。魔王。今から倒しにいくぞ。」
「2人とも、離れないようにくっつきながら行くぞ。」
「古城の門は人やモンスターで混んでるから、バラバラになると合流するのに時間が
かかるからね。」
少年たちは背中をかばいあう形でくっつきながら、移動すると古城の門の前までやって
くるのであった。門の付近では戦士やモンスターが入り乱れて、戦っていたが、少年たちは
混戦の中をかいくぐって古城の門を通り抜けるのであった。
「ふぅ。なんとか、古城の中へ突入できたな。あとは、魔王のところに行くだけだな。」
「いや、あっちの方を見てみろ。モンスターがたくさんいるぞ。どうやら、ここから先は
俺たちで戦って倒して行くしかないな。」
「大丈夫だよ。僕たちと同じ部隊に参加している戦士たちが何人か古城の門を通ってきて
いるから、協力して戦えば、なんとかなるさ。」
少年たちは古城の内部に突入するとすぐに魔王軍のモンスターと戦いを始めるのであった。
先陣を切ったのは少年であった。少年は黒鉄剣をかまえると走り込んで、モンスターに
斬りかかるのであった。
「えい。とりゃー。」
「ウケ。ウケケ。」
「とどめは任せろ。シュパーン。」
「ウケ。ウケケ。グフ。」
少年が斬りかかったモンスターに対して、弓使いがとどめとばかりに頭部に矢を放つので
あった。魔法使いも負けじと攻撃に参加するのであった。
「僕もいくよ。炎よ。とおー。ヴォー。炎よ。とおー。ヴォー。」
「ウケ。ウケケ。グフ。」
魔法使いも炎魔法を発動して、大きな火炎魔法をモンスターに向けて連発していくので
あった。こうして、少年たちは多数の魔王軍のモンスターを倒しながら、古城内部の
奥へと進んでいくのであった。
「だいぶ古城の内部を進んだな。魔王はどこにいるのかな。」
「隊長から見せてもらった古城内部の地図ではそろそろ大きな広間に着くぞ。魔王が
いるとすれば、そこだろう。」
「あっ。そんなことを言っていると前に強そうなモンスターが出てきたよ。」
3人の前に立ち塞がった強そうなモンスターとは、ガーゴイルであった。しかも、3匹の
ガーゴイルが待ち構えていた。
「ゴガー。ここから先は、進ませないぞ。やれ。」
「カキン。やるな。こいつら。」
「カキン。カキン。こいつめ。俺に矢を放たせないつもりか。」
ガーゴイル3匹は一斉に少年たちに襲いかかると攻撃をさせまいと接近戦で剣を振るって
来るのであった。特に、ガーゴイルは弓使いには矢を放たせまいとぴったりとくっつき
ながら、けん制とばかりに攻撃を繰り返すのであった。弓使いもナイフでガーゴイルの
攻撃を受け止めていたが、劣勢に立たされるのであった。
「カキン。僕に任せてよ。風よ。とおー。ブシュー。風よ。とおー。ブシュー。
風よ。とおー。ブシュー。」
「ゴガー。うー。風の魔法か。」
ガーゴイルたちは魔法使いの風魔法でダメージを負ってしまい、一瞬ではあったが、
動きが鈍ってしまった。弓使いは絶好のチャンスとばかりに矢を放つのであった。
「これでもくらえ。クイックシュート。シュパ。シュパ。シュパ。シュパ。シュパ。
シュパ。シュパーン。」
「ゴガー。くそ。ダメージが大きい。グフ。」
「俺もやるぞ。ため切り。どりゃー。もういっちょ。ため切り。どりゃー。」
「ゴガー。強い。グフ。」
「ゴガー。魔王様、万歳。グフ。」
弓使いがクイックシュートでガーゴイルを仕留めると、少年も負けじとため切りで2匹の
ガーゴイルを倒すのであった。少年たちの目の前には大きな広間の扉があるのであった。
「この先に魔王がいるのかな。」
「おそらくな。気を引き締めて行こう。ここまで来れたのは俺たちだけのようだ。」
「そうだね。他の戦士たちは途中でモンスターと交戦中だろうから、支援は期待でき
そうにないね。僕たちだけで魔王と戦うしかないようだね。」
3人は呼吸を整えて、気を引き締めると扉をゆっくりと開くのであった。扉が開ききると、
少年たちは大きな広間の中の様子を伺いながら、中に入っていくのであった。大きな広間の
奥には王様が使っていたであろう立派な玉座があり、そこに誰かが座っているのであった。
「よくぞ。ここまで来たな。お前たちはいつぞやのパーティーだな。誉めてやろう。
だが、ここが貴様らの終着点となるのだ。」
「ま、魔王。やはり、ここにいたか。今度は負けないぞ。」
魔王は玉座から立つと、手を前に突き出して、突然、魔法攻撃を放つのであった。
「漆黒の炎よ。我の前の敵を燃やし尽くせ。暗黒爆炎。ズヴォ、ヴォー。ヴォカーン。」
「危ない。散開しろ。ゴロン。」
「うわー。いきなり攻撃してきた。ゴロン。」
「さっ。危ないな。扉の近くでよかったよ。」
弓使いが魔王の魔法攻撃にいち早く気がつくとすぐに散開するように指示をして、
少年と魔法使いは転がったり、扉の後ろに隠れたりして、魔法攻撃を回避するのであった。
「は。は。は。前よりは多少ましになっているようだな。さあかかって来るがよい。」
魔王は余裕の笑みを浮かべると少年たちにかかってくるように挑発するのであった。
こうして、少年たちと魔王との戦いの火蓋が切って落とされるのであった。
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