戦士と腕輪

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第4章 魔王軍との戦い

第38話 反転攻勢

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戦士と腕輪 第38話 反転攻勢

 少年たちが魔王軍に制圧されていた拠点を見事に解放した3日後、少年たちは再び
大都市の斡旋所でクエストを受けて、別の拠点の前にいた。

「次に魔王軍に制圧されている拠点はここだな。今回も腕が鳴るな。」

「前回の拠点の解放クエストから3日しか経ってないが、体力もある程度は回復して
 いるから問題ないだろう。」

「そうだね。僕も腕輪に頼らずに最初は戦うよ。また、危なくなったら、装備するよ。」

少年たちは魔王軍に制圧されていた別の拠点の解放クエストを受けて、解放を担当する
部隊に合流していた。

「やあ。君たちがクエストを受けて来てくれたパーティーだね。助かるよ。3日前に
 拠点を魔王軍から解放したときに活躍したそうだね。今回も期待してるよ。」

「よろしくお願いします。 3日前の拠点の解放時は潜入して、強力なモンスターを
 倒したので、かなり役に立てると思います。」

部隊の隊長から期待していると言われると少年は少し自慢げに役に立ってみせると
言い放つのであった。隊長も少年の頼もしい言葉を聞いて、さっそく任務を指示するので
あった。

「じゃあ、今回は我々も初戦なので、とりあえず、君たちは右側の部隊に加わって、
 拠点の右側の塀を他の戦士といっしょに攻撃してくれ。」

「わかりました。必ず、拠点の塀への攻撃で成果をあげます。」

「はは。どちらかというと俺の弓矢や魔法の方が役立つがな。無理はするなよ。」

少年は隊長から言い渡された拠点の塀攻めに対してかなりやる気満々になっていた。
しかし、弓使いが前のめりになっている少年を少し落ち着かせるように言葉をかけるので
あった。隊長の合図で、拠点への攻撃がはじまると、弓使いや魔法使いが拠点の塀攻めを
行うのであった。

「シュパーン。シュパーン。シュパーン。うーん。とりあえずゴーグルで戦えそうだな。」

「炎よ。とおー。ヴォー。僕も幸運の腕輪なしでやれそうだよ。」

弓使いと魔法使いも静穏の弓や幸運の腕輪なしで戦いに参加し、本来の力で戦うので
あった。少年の出番はあまりなかったが、塀の上の敵を一掃したあと、他の戦士たちと
いっしょに塀をよじ登ったりして、拠点の中へと攻め入るのであった。

「えい。とりゃー。今日はあまり出番がなかったが、次は暴れ回るぞ。」

部隊が拠点の内部へ攻め入ると、少年もモンスターを数匹倒して、なんとかクエストでの
実績を残そうとするのであった。拠点への攻撃はうまくいき、内部に強力なモンスターは
おらず、少年たちの参加した部隊はなんとか魔王軍のモンスターを倒すことに成功するので
あった。

「今回は強そうなモンスターがいなかったから、意外に早く決着がついたな。せっかく
 活躍できると思ったのに。次のクエストでがんばるしかないな。」

最初の意気込みに反して、少年は今回の拠点の解放でモンスターを数匹倒しただけであり、
あまり活躍はできなかった。ただ、弓使いや魔法使いは静穏の弓や幸運の腕輪に頼らずに
戦えたことは十分意義があった。そして、無事に拠点の解放が成功したことは魔王軍への
反攻としてとても意味のある成果であった。今回の拠点の解放は大都市やその周辺地域に
対して、魔王軍への反攻を活発にさせ、次なる拠点の解放へと駆り立てさせた。
こうして、少年たちは拠点の解放クエストを受ける形で魔王軍への反攻に協力し、次々と
魔王軍に制圧されていた拠点が攻め陥されて解放されるのであった。

「何。またしても拠点を奪われただと、忌々しい人間どもめ。許さん。今、制圧している
 拠点へモンスターを大量に投入しろ。」

「ゴガー。わ、わかりました。魔王様。」

魔王軍もただ見ているだけではなかった。魔王は拠点を次々に奪還されると知るや、
モンスターの追加投入を指示して、なんとしても、これ以上の拠点の奪還を食い止めて、
戦況を引き戻そうと試みるのであった。

「うー。この拠点の守りは今までより厳しいな。」

「シュパーン。シュパーン。確かに前のところより、モンスターの数も多いし、いよいよ、
 魔王軍も本腰を入れてきたか。」

少年たちはクエストでとある拠点の解放に参加していたが、魔王軍の反撃に見舞われて、
攻めるのに手間取るのであった。魔王軍は拠点の防衛に大量のモンスターを投入して、
意地でも拠点を奪われまいと画策するのであった。少年たちも負けじと全力で戦うので
あった。

「炎よ。とおー。ヴォー。炎よ。とおー。ヴォー。やはり、モンスターの数が多いね。」

「えい。とりゃー。これだけ倒しても、まだいるなんて、拠点の中もかなり待機して
 いそうだな。うーん。こうなったら、どりゃー。」

少年は魔王軍のモンスターの数の多さを厄介と感じるとあれをする準備を始めた。少年は
モンスターをたくさん倒していくのであった。それに伴い、少年のはめていた剣士の腕輪に
埋め込まれた赤い宝石がピカッと光っていくのであった。少年が10匹目のモンスターを
倒し終えると、少年は近くの林の中に駆け込んで、木の裏に隠れるのであった。少年の
剣士の腕輪に埋め込まれた赤い宝石がピカッと光って、10匹目のモンスターが倒された
ことが示されるのであった。少年は光る剣士の腕輪を見ていると光がさらに強くなり、
少年の周りが赤い宝石の光で包まれてしまうのであった。

「き、来たぞ。あれが起こっちゃうぞ。」

なんと、少年の体は赤い宝石の光の中で変化を始めるのであった。まずはゴツゴツして
いた手が白く細いものへと変化し始めた。そして、脚も細くスラリとしたものに変化して
いくのであった。さらに変化は進み、肌は白くきめ細かに、腕や脚も伸び始めていくので
あった。

「あ、なんだ。体が変わっていっているような気がするぞ。」

少年の体の変化はこれにとどまらず、胴体にも及び始めた。胸の筋肉質な部分が徐々に
柔らかくなると胸が少しずつ膨らみ始めるのであった。初めは少し隆起する程度あったが
服を押し上げていき、みるみるうちに胸がどんどんと膨らみメロンくらいのサイズにまで
膨らみ、ピンク色の乳首や乳輪が形成されていくのであった。これとは逆に腰の部分は
キュッとくびれて見事なくびれが形成されるのであった。

「む、胸が膨らんでるよ。はあん。」

少年は胸の膨らみの影響で思わず、声を発してしまうのであったが、この声がまるで女性の
ような高い声に変わってしまっていた。胸の膨らみに呼応するように太ももはムチっと
適度に膨らみ、お尻も膨らみ始めて、大きな美尻が形成されるのであった。

「あん、俺。なんて声を出しているんだ。それになんか、太ももやお尻も大きくなって
 るよ。」

体の変化は顔にもおよび、顔の形が卵型の形になると、少年の目は切れ長になり、
まつ毛も伸びていき、唇もプクッと膨らんでいくのであった。最後に髪の毛が伸びていくと
背中まで達して少しウェーブのかかったピンク色の髪になるのであった。
少年の体は23歳くらいのセクシーな大人の女性に変貌を遂げるのであった。変化はこれにとどまらずに服にもおよび、少年の服はGカップの巨乳を包むように白色のチューブ
トップに、ズボンは白色のミニのタイトなスカートになると白色のマントとロング
ブーツが装着されていった。最後に顔に化粧が施されていき、ファンデーションが
塗られるとアイシャドウと赤い口紅が塗られていった。

「はあ。はあ。変化が収まったみたいね。」

剣士の腕輪の赤い宝石の光が収まると少年の立っていた場所には23歳くらいの
セクシーな巨乳魔女がたたずんでいたのであった。巨乳魔女はある準備を始めていた。

「黒鉄剣が魔法の杖に変わっているわ。じゃあ、あとはこれに着替えてっと。」

巨乳魔女は少年が持ってきていたチェインビスチェを身につけるのであった。変貌を
終えた巨乳魔女は拠点への攻撃に再び戻ると、得意の魔法攻撃でモンスターたちを圧倒して
いくのであった。しかし、モンスターの数が多かったので、巨乳魔女は他の戦士たちが
戦っている間に精神を集中して、魔力を高めていた。

「さあ。いくわよ。燃え盛る業火よ。お願い。燃やし尽くして。ヴォ、ヴォ、
 ヴォヴォヴォー。」

巨乳魔女は周辺にいるモンスターに強力な炎の魔法を発動させると、モンスターの足元から強烈な炎の柱が立ち上がり、モンスターを飲み込んで強烈に燃え上がるのであった。
モンスターは強烈な炎の高温にさらされてしまい、徐々にその体が崩れていくのであった。
さらに、その後ろにあった拠点の門もいっしょに破壊されてしまい、戦士たちはチャンスと
ばかりに一気に攻め込むのであった。

「よーし。門が壊れて、拠点の中に入れるぞ。一気に攻めこめ。」

隊長の合図で戦士たちが一気に拠点の中になだれ込むと戦いは拠点の中へと移り、一進
一退の攻防が繰り広げられるのであった。拠点内にも魔王軍のモンスターが多数おり、
強力なモンスターである岩石兵まで暴れていた。

「ズドー。ズドー。ブン。ブン。」

「うおー。こんなところに岩石兵がいるなんて、攻撃が凄まじいぞ。」

他の戦士たちは岩石兵に手こずって、拠点内を攻めきれないでいた。巨乳魔女はなんとかしなければと考えると、精神を集中して、魔力を高めていた。

「さあ。いくわよ。燃え盛る業火よ。お願い。燃やし尽くして。ヴォ、ヴォ、
 ヴォヴォヴォー。」

巨乳魔女は岩石兵に強力な炎の魔法を発動させると、岩石兵の足元から強烈な炎の柱が
立ち上がり、岩石兵を飲み込んで強烈に燃え上がるのであった。岩石兵は強烈な炎の
高温にさらされてしまい、徐々にその体が崩れていくのであった。

「ズドー。ズドー。グフ。」

「なんとか倒せたわね。あと少しよ。」

「岩石兵が倒されたぞ。あと少しだ。踏ん張れ。」

隊長が岩石兵が倒されたことを知るとここぞとばかりに他の戦士たちへ奮起の言葉を
かけるのであった。そのあと、魔王軍のモンスターは拠点内から一掃されると拠点の解放が
なされるのであった。

「なんとかこの拠点も解放できたわね。」

「ああ、そうだな。魔王軍の反撃もすごかったが、なんとかなったな。」

「これで、魔王軍の大半の拠点を解放できたから、僕たちがかなり有利になってきたね。」

巨乳魔女や弓使いや魔法使いは拠点の解放を共に喜び、魔王軍に制圧されていた拠点の
大半を解放できたことで、魔王軍に対してかなり優位になったと感じるのであった。
数時間後、元の姿に戻った少年は弓使いや魔法使いといっしょに解放した拠点をあとに
するのであった。
 
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