戦士と腕輪

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第1章 駆け出しの戦士

第7話 初クエストの報酬

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戦士と腕輪 第7話 初クエストの報酬

 街道のモンスター退治のクエストをこなした少年であったが、ゴブリンとの戦闘の最中に
剣士の腕輪の副作用が発動して、今は巨乳魔女の姿になっており、助けた旅の商人の
馬車に乗って、街に帰る途中であった。

「あーん。今日はクエストが無事完了してよかったわ。しかも帰りは馬車で帰れるなんて
 最高ね。」

「もうすぐ街に着くはずなんで、それまで馬車の荷台でゆっくりくつろいでいて
 ください。それにしても、倒されたモンスターが多いですね。オオカミとゴブリン、
 それに巨大ゴブリンまで、おかげで馬車の荷台が満杯になりそうですよ。」

旅の商人は巨乳魔女が倒したモンスターの種類と数に感心しているのであった。

「そうでしょ。でも、こんなのあまり大したことはなかったわね。毎回、こんな
 クエストがあれば、報酬もたくさんもらえそうね。」

巨乳魔女も半分は今の姿で倒したので自慢げな表情を浮かべるのであった。そんな言葉に
旅の商人はこんなことを言うのであった。

「いや。それがこの街道にモンスターがたくさん出始めたのは、最近なんですよ。以前は
 この街道になんてモンスターが出没することはなかったんですよ。私も護衛をつけずに、
 ついうっかり、ここを通ってきたものですから、案の定、モンスターに囲まれて
 しまったんですよ。」

「へぇー。そうなのね。あ、街が見えてきたみたいね。」

巨乳魔女と旅の商人が世間話をしていると街が見えてくるのであった。5分後、馬車の
荷台から倒されたモンスターが斡旋所の前で降ろされると、巨乳魔女は旅の商人に
お礼をするのであった。

「街まで送ってくれてありがとう。」

「いえ。こちらこそ、モンスターから助けてもらって、本当にありがとうございました。
 また、何かあれば言ってください。お役に立てることがあれば、協力しますよ。」

「そうね。じゃあ。近々、誰か、あなたに尋ねてきたら、答えてあげてちょうだいね。」

「へ? はい、わかりました。」

旅の商人は最後に巨乳魔女の言った言葉の意味があまりわからなかったが、引き受けるので
あった。旅の商人と別れた巨乳魔女は斡旋所の前で倒したモンスターを退治した証に見せ
ようと考えていた。そのときであった。剣士の腕輪が突然ピカッと光出した。
巨乳魔女は急いで斡旋所の裏に行くと誰もいないことを確認して、身を潜めるのであった。
光が強くなると、光の中で巨乳魔女の姿は徐々に変化していき、元の少年の姿に戻って
いった。

「元に戻ったぞ。今日は意外に早かったな。巨乳魔女で歩くと目立つから元に戻れて
 よかった。」

少年は元の姿に戻ると、斡旋所の中に入っていくのであった。斡旋所の中には受付に中年の
職員がおり、少年は職員に声をかけるのであった。

「あの。昨日引き受けた街道のモンスター退治のクエストなんですけど、無事終了し
 ました。」

「ご苦労様です。何かモンスター退治した証はありますか?」

「斡旋所の表に退治したモンスターの死骸を置いてあります。いっしょに見にきて
 ください。」

少年は職員を斡旋所の表に連れていくと今日のクエストで退治したモンスターの死骸を
見せるのであった。

「これが今日退治したモンスターの死骸です。どうですか?」

「おー。これはすごいですね。オオカミだけでなく、ゴブリンや、それに巨大ゴブリン
 まで退治されたんですね。これなら、クエスト完了と認められますね。」

「あ、ありがとうございます。」

斡旋所の職員の言葉に少年はとても喜ぶのであった。さらに職員はこんなことを少年に
言ってくるのであった。

「それにしても、初めてのクエストで1人でこんなにモンスターを退治してくるなんて
 かなりめずらしいことですよ。あなたは相当実力がありますよ。これからもうちから
 依頼するクエストを引き受けてくださいね。」

「そ、そんな。そこまでほめられるとなんだか恥ずかしいですよ。これからもよろしく
 お願いします。」

少年は職員のほめ言葉に顔を赤くして照れてしまうのであった。少年と職員がそんな
話をしていると職員はあることを思い出すのであった。

「あ、つい忘れておりました。さっそく今日のクエストの報酬をお渡ししますので、
 こちらに来てください。」

「はい。よろしくお願いします。」

職員は少年にクエストの報酬を支払うために斡旋所の中に入ってくるように促すので
あった。少年も斡旋所の中に再び入っていくのであった。職員は受付のカウンターの
席に着くとさっそく書類を書いて、報酬の金額を計算するのであった。

「では、今日のクエストの報酬は銀貨10枚になります。よろしければ、こちらの書類に
 サインしてください。」

「ぎ、銀貨10枚ももらえるんですか。すごいや。」

少年は書類にサインをすると報酬の銀貨10枚をもらうのであった。少年は受付の
カウンターから離れようとしたが、あることを職員に尋ねるのであった。

「あ、そう言えば、表に置いてあるモンスターの死骸は斡旋所で引き取るんですか?」

「いえ。退治したモンスターはそちらで処分してください。」

「は、はい。ありがとうございます。」

思いがけない回答に少年は一気にうれしくなるのであった。あれだけのモンスターの死骸を
買い取ってもらえれば、さらにお金が入ってくるのは目に見えていたからであった。少年は
クエストで疲れていたにも関わらず、軽やかな足取りになって、斡旋所の表に行くので
あった。

「よーし。クエストの報酬ももらった上にモンスターの死骸まで売ることができるとは
 幸先がいいな。さっそく、道具屋に行って、モンスターの死骸を買い取ってもらうぞ。」

少年は倒したモンスターの死骸を引きずって、道具屋に向かうのであった。彼は道具屋の
前までくると、表にモンスターの死骸を置いて、中に入っていくのであった。街に
ある道具屋は店が大きかったので多くの商品が並んでいた。少年は奥にいた店の店主に
声をかけるのであった。

「こんにちわ。モンスターの死骸を買い取って欲しいんですが。」

「わかりました。モンスターの死骸を見せていただきますか?」

少年は店主にあいさつをするとさっそく店の表に店主を連れていくのであった。店主は
少年の退治したモンスターの死骸を見て驚くのであった。

「おー。これはなかなかの数を倒されましたね。オオカミ、ゴブリン、お、それに
 この大きいのは巨大ゴブリンではないですか。なかなかいいですね。」

「今日の街道のモンスター退治のクエストで倒したモンスターです。」

さっそく店主はモンスターの死骸を査定していくのであった。少年の持ち込んだ
モンスターの死骸の数と種類が多かったのか、店主は入念にそれらをチェックして
いくのであった。しばらくすると、店の中に戻って、計算をし始めるのであった。

「オオカミは毛皮や牙が使えるから銀貨5枚、ゴブリンは銀貨2枚、巨大ゴブリンは
 銀貨8枚で買い取るから、全部で銀貨15枚でどうだろう。」

「ぎ、銀貨15枚ももらえるんですか。巨大ゴブリンてそんなに高かったんですか。」

少年は買い取り額の高さに口を開けてぽかんとしてしまうのであった。店主はモンスターの
死骸のことで説明をし始めた。

「モンスターの死骸は用途や需要で値段が決まったりするから、強くても安かったりするん
 だけど、巨大ゴブリンは珍しいから剥製にしたりされるから高値がつくんだよ。それに
 この巨大ゴブリンは武器である大きな棍棒も持ってるしね。このドロップアイテムも
 貴重だから、高くなるんだよ。」

「そ、そうなんですか。勉強になりました。買い取りの値段は銀貨15枚で大丈夫です。」

少年は店主からモンスターの死骸の買い取り価格について詳しく説明を受けて、買い取りの
仕組みを少し理解するのであった。そして、少年は買い取り価格に納得すると店主に
それでいいと言うのであった。

「では、銀貨15枚になります。また、モンスターを倒したら、こちらに持ってきて
 くださいね。勉強させてもらいますよ。」

「こちらこそ。よろしくお願いします。ところで、この道具屋って、武器があまり置いて
 ないんですけど。」

モンスターの死骸の買い取りが終わると少年は道具屋の品物のことで質問した。前に
住んでいた村でも道具屋ではあまり武器は置いてなかったが、この街の道具屋にはほとんど
武器らしいものが置いてなかった。そのため、少年は店主に質問したのであった。

「ああ。この街には武器屋がありまして、武器と防具はそちらで買えるんですよ。」

「そ、そうなんですか。昨日、この街に来たばかりでよく知らなかったもので、
 いい情報を得られたな。それでは失礼します。」

少年は店主にあいさつをすると道具屋を出るのであった。道具屋を出た少年は満面の笑みを
浮かべながら歩き始めた。なんせ、総計で銀貨25枚も得たからであった。少年は大金の
使い道を考え始めるのであった。

「とりあえず、銀貨10枚あれば当分の暮らしには困らないから大丈夫だろうな。今日の
 夕食はあのレストランでたっぷりと豪勢な料理を食べようっと。あとは、そうだな。」

少年は当座の生活資金とレストランでの豪勢な料理に得られたお金を使うことにし、
残ったお金を何に使うかをさらに考えていた。そのとき、ふと、少年は腰に備えていた
木剣に目を向けるのであった。

「あ、そうだ。武器を新調しようかな。これからのモンスターはけっこう強くなりそう
 だし、今のうちに新しい武器に変えておこうかな。それに防具もあった方がいいよな。
 じゃあ。武器屋にでも行こうっと。」

少年は今回得たお金の使い道を決めるとさっそく武器屋に向かって歩いていくのであった。
新しい武器を求めて、少年が街の中を歩いていると武器屋らしき建物を見つけるので
あった。

「あ、あれが、武器屋かな。入ってみようっと。」

少年は武器屋らしき建物に入るのであった。建物の中には多くの武器や防具が並んでおり、
少年はそれらに目を奪われてしまうのであった。

「す、すごいな。今までに見たことのないような武器や防具がたくさんあるぞ。
 どれにしようかな。」

「いらっしゃい。お客さん。今日は何をお探しですかね?」

少年が店の中の武器や防具に目を奪われていると奥から武器屋の店主らしき人物が声を
かけてくるのであった。少年はドキッとして店主に目を向けるのであった。

「あ、すいません。初めて、武器屋に来たんですけど、モンスター退治で必要な装備を
 新調しようと思っているんですよ。」

「そうなんですか。ちなみに今の装備は何をされてますか?」

店主は少年の装備を見るのであったが、少年は木剣を持っているだけであった。店主は
少年の装備に驚くのであった。

「き、君、訓練用の木剣でモンスターと戦ってきたのかい。ある意味すごいな。」

「はい。今日は巨大ゴブリンまで倒してきましたよ。」

「え。そんな強そうなモンスターと戦ったのかい。でも、ちゃんとした武器を使わないと
 これからの戦闘は大変になるよ。よし、いい武器と防具を見繕ってあげよう。」

店主はそう言って、少年を店の剣がたくさん置かれた場所に案内するのであった。そこには
戦士や騎士が使用する様々な剣が置かれていた。店主はその中からある剣を手に取るので
あった。

「予算はどれくらいあるんだい。」

「だいたい、銀貨15枚くらいです。買えそうですかね?」

「十分すぎるよ。じゃあ。この鉄剣はどうかな。一般的な戦士や騎士も使う武器だよ。
 もちろん切れ味や耐久性も含めて攻撃力はけっこうあるよ。木剣なんておもちゃに
 見えるくらい。」

店主は手に持った鉄剣の説明をすると少年に渡して、感触を味わってもらうのであった。
少年も初めて手にする鉄剣に興味津々になるのであった。

「あ、これは木剣より少し重たいですけど、なかなか良さそうですね。これなら、斬撃も
 放てそうだな。ちなみにこれはいくらくらいですか?」

「この鉄剣は銀貨10枚だよ。今なら、この万能ナイフもつけちゃうよ。」

店主は少年に万能ナイフもつけて鉄剣を売ると提示してきた。武器の相場感がまだ
わからない少年は少し考えて答えるのであった。

「うーん。できれば、防具もいっしょにまとめて買うので、防具も紹介していただけ
 ますか?」

「じゃあ。この革の胸当てはいっしょにどうですか。これなら、非常に軽いし、鎧と
 違って動きやすいし、胸周りのダメージを防いでくれるから、初めての方におすすめ
 ですよ。」

少年は店主の紹介してくれた革の胸当てにとても興味をひかれたので、さっそく試着して
見るのであった。革の胸当てはあまり重くなく、初めて防具を装備する少年にとっては
非常に着心地がよかった。

「あ、これ、なかなかいいぞ。しっくりくるな。じゃあ、鉄剣と革の胸当てをください。
 できれば、値段も少しおまけしていただけると助かります。」

「わかったよ。合わせて、銀貨15枚のところを銀貨13枚でどうかな。万能ナイフも
 つけるよ。」

店主の値引きした金額提示に対して、少年は考え込んだ末にある結論を出すのであった。

「じゃあ。その値段で買います。」

「毎度、ありがとうございました。あ、あと鉄剣用の砥石もつけておくよ。切れ味が
 落ち始めたら、試しに使ってください。うまく研げなければ、武器屋でも研ぎますよ。」

店主はそう言うと鉄剣、革の胸当て、万能ナイフと砥石を少年に渡すのであった。少年は
銀貨13枚を渡して、お会計を済ませるのであった。

「お買い上げありがとうございました。また、必要なものがあればうちを利用してよ。」

「ありがとうございました。うん。やっぱり、しっくりくるな。この装備は。」

少年はさっそく鉄剣を腰にたずさえて、革の胸当てを装備すると着心地を確認するので
あった。武器屋での買い物が終わった少年はさっそく夕食を食べに昨日立ち寄った
レストランに向かうのであった。

「よーし。あとは夕食だな。クエストの報酬とモンスターの死骸を売ったお金で、
 今夜は、ごちそうをたくさん食べてやるぞ。」

少年はごちそうを想像して高ぶってしまった気持ちを抑えつつ、歩くのであった。
数分後、レストランが見えてくると、少年は足早にレストランの中に入るのであった。

「こんばんわ。1人ですけど、入れますか?」

「いらっしゃい。おや、昨日のお客さんじゃないですか。もう、稼いでこられ
 たんですか。とりあえず、カウンターに座ってちょうだい。」

レストランの店主は少年に気がつくと店に招き入れるのであった。店主はコップに
注いだ水を持ってくると少年に渡すのであった。少年は水をぐいっと飲み干すと
メニューを見始めるのであった。

「うーん。今日は稼いだから何にしようかな。やっぱり、がっつりと肉料理をたくさん
 食べたいな。おすすめの肉料理をお願いできますか?」

「お客さん。だいぶ稼いできたようだね。今日は市場から新鮮な肉が届いたから
 いいものを出せるよ。」

店主はそう言うとすぐにフライパンで新鮮な肉を焼き始めるのであった。香辛料の香りが
カウンターの前に座っていた少年の鼻に届くと、少年は空腹をさらに感じてしまうので
あった。そんな少年の前についに待っていた肉料理が届くのであった。

「はい。上質な肉のステーキだよ。付け合わせの野菜も食べてよ。あとパンとスープも
 多めに入れておくよ。」

「うわー。おいしそうだな。いただきます。」

「どうだい。味は?」

「最高です。肉厚もいいし、肉汁がとってもいいです。」

少年はさっそくステーキをほおばるとそのおいしさに感動するのであった。少年は
がむしゃらにステーキを食べると野菜やスープさらにパンもたいらげてしまうのであった。

「ふー。おいしかったです。ごちそうさまです。」

「いやー。いい食いっぷりだね。それにしても、昨日の今日で、もう稼いでくるなんて
 なかなかやるね。」

「村にいたときもモンスター退治はしていたので経験はありましたよ。これからも
 クエストで稼いだら、ここに食べに来ますね。」

店主は少年の食べっぷりに驚いて、つい、言葉が漏れてしまうのであった。少年も店主の
ほめ言葉に気分上々になるのであった。そんないい雰囲気のレストランにある人物が入って
くるのであった。

「こんばんわ。ご無沙汰しております。」

「やあ。あんたかい。ひさしぶりだね。商売の方はうまくいってるかい?」

なんと、巨乳魔女のときに助けた旅の商人がレストランの中に入ってきたのであった。
店主は旅の商人と知り合いらしく、ひさしぶりにあったので2人で会話を始めるので
あった。

「あ、あの人って、今日助けた旅の商人だ。これはあのことを聞いてみるチャンスだな。」

少年は旅の商人を見るとすぐにある考えが浮かぶのであった。それは村を出る
目的の1つであった剣士の腕輪の副作用を解決する情報を得ることであった。少年は
さっそく旅の商人に声をかけるのであった。

「あ、あの。すいません。旅の商人の方ですよね。実はあなたに聞きたいことが
 あって、よろしいでしょうか。今日あなたを助けた魔法使いがあなたを紹介して
 くださったんです。」

「あ、あの私を助けてくださった魔法使いの方の紹介ですか。あなたのこと
 だったんですね。いいですよ。なんでも聞いてください。私の知っていること
 でしたら、お力になれると思いますよ。」

旅の商人の親切な応対に少年はさっそく剣士の腕輪を見せながら尋ねてみるのであった。

「実はこの腕輪のことなんですけど、剣士の腕輪っていうものなんですけど。見たことは
 ありませんかね?」

「へぇ。どれ、見せてください。うーん。見た目は普通の戦士や騎士が身につける
 能力向上の腕輪に見えますね。でも、赤い宝石が埋め込まれているものは初めて
 見ますね。これをどこで手に入れたんですか?」

「住んでいた村の近くの洞窟です。実は外れなくて、困っているんです。」

旅の商人の質問に少年は洞窟探検で見つけたことを説明するのであったが、もう1つの
副作用のことは伏せていた。旅の商人は少し考えるとこんなことを言ってくるのであった。

「私の知る限り、呪われたアイテムであれば、もっと禍々しい雰囲気を醸し出す
 ものですが、この腕輪にはあまりそのような類のものは感じられませんね。
 体に害がなければ、そのまま着けていても、大丈夫だと思いますが、どうしても
 外したいっていうと、この辺では対処できないでしょうね。」

「そ、そうですか。どこか対処できそうなところってご存知ですか?」

旅の商人は剣士の腕輪に関しての知識は持っておらず、少年は期待する情報は得られ
なかった。しかし、旅の商人は役に立つかもしれない情報を語るのであった。

「うーん。そうですね。この街より大きい、新たな街っていうところがあるので
 そこなら大きな店やいろんな人がいますから、この腕輪の情報が手に入るかも。
 あとは、この腕輪が呪われたアイテムであればさらに遠いところにある大都市に行けば、
 教会がありますから、浄化してくれるかもしれませんよ。」

「あ、ありがとうございます。時期を見計らって、そこに行ってみます。それでは
 失礼します。」

少年は旅の商人から剣士の腕輪の副作用の解決に役立つかもしれない情報を入手すると
感謝の意を伝えるのであった。そして、店主にあいさつをして、レストランを出るので
あった。

「よーし。この街で剣技の訓練やモンスター退治して、ある程度、経験とお金が
 たまったら、旅の商人に教えてもらったところに行ってみようかな。」

少年は新たな目標を得て、夜の星空の中、自分の部屋のある建物に歩いて行くのであった。
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