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6R 第3夫人ウェノ
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俺はイタズラな風を覚えた。
それ以来めくりまくりだ。
脳内ミュージックは例のアレだ。
ドゥドッピドゥだ。
モンローさんもびっくりな風が吹いている。
白。白。水色。白。グレー。白。白。ピンク。白。
白の割合が多いのは俺が好きだからか?
日に日にめくれる回数が増えている。
これは確定だな。
めくればめくるほど増える。
もとい!
使えば使うほど増えるんだ。
ごめんよリンシャーン。
俺の将来のためにめくられててくれ。
そんなスカートめくり、もといイタズラな風を吹かせまくり俺は赤ちゃん時代を過していた。
そんな俺も3歳になった。
イタズラな風以外にも、動けるようになった俺はイタズラな水も出せるようになった。
近頃はお母様とよく遊ぶようになったよ。
「お母様!僕に魔法を教えてください!」
3歳の言うセリフではなかったらしい。
あの時のお母様は心底驚いていたようだ。
俺に素養があるのかと思ったお母様は、貴族教育を早めてきたのだ。
本来なら6歳から覚えさせて行くようなんだがな。
そんな訳でお母様によるお勉強という名のお遊びを今日もしている。
「リーチは本当に賢いわ。何でもう出来ちゃうのかしら。」
ははは、それは前世の知識があるからですよあ母様⋯
もう既に文字を読める俺は暇を潰すために、ありとあらゆる本を読ませてもらっている。
おかしいな⋯魔法を覚えたいんだが⋯
俺は将来貴族として生活する予定はないんだ⋯
「お母様。その、なんというか⋯魔法を覚えたいのですが⋯」
俺の言葉にニコニコしていたお母様が真顔になってます。
お母様の名前はウェノ。第3夫人らしい。
美しいサラサラの青髪だ。なんて珍しい。
目の色も青い。
腰まで伸びる美しい髪、スラッとした手足。
顔立ちもとても整っている。
大きい目。
筋の通った高すぎず低すぎない鼻。
形のいいふっくらとした唇。
胸は⋯ゴホゴホ⋯
胸から腰、腰からおしり、おしりから太ももにかけての曲線美。
完璧だ。
女神か?
自分の母親じゃなかったら求婚したいくらいには美人だ。
これで第3夫人?第1と第2はもっとなのか?
なんてうらやまけしからんお父様なのだろうか。
とりあえず1発いっとくか。
その綺麗なお顔をしたお母様が真顔である。
背景に吹雪が見えるのは気の所為であろうか。
室内の温度が氷点下まで下がっているようだ。
寒い!寒すぎます!
お母様、もう言わないから許して!
「リーチ。」
形のいいふっくらとした唇が動いた。
「リーチは魔法が嫌いなのかと思っていたわ。」
お母様は真剣な顔をして話し始めた。
「あなたは覚えていないでしょうけど、生まれて少しした時に私の魔法を見せたの。」
覚えてます。バッチリと網膜に焼き付いてます。
「その時あなたはびっくりしたのかしらね、それはもうたくさん泣いたのよ。」
それは見せて欲しくて叫んでたんです。
「私はなんてことをしたのかと思ったわ。」
いやいや、あなたは俺にとって最高のことをしたんです。
「あなたに魔法は厳禁。そう言ったわ。あなたに関わるメイド達にね。」
なんてこった。見せてくれていいのに⋯
「あなたは魔法が怖くないの?」
ううむ、怖いどころか早く見たいんです。
「お母様。もう一度その魔法を見せて頂けないでしょうか。僕が怖がるかどうか、また試してみて欲しいです。」
お母様のお顔がみるみると青ざめていく。
「い、いやよ!リーチに嫌われたくないもの!絶対に嫌だわ!」
何もそんなに全力で拒否しなくても⋯
「お母様。僕は魔法に興味があるのです。見ててください。」
俺は指先から水を出してみる。
「な、なんてことなの?リーチ⋯あなたはもう魔法を使うことができるの?」
明らかに狼狽えているお母様。
「お母様、おそらく僕はお母様の魔法を見てびっくりはしたんでしょうが、興味があって泣いたんだと思います。」
さらに俺は風を吹かせてみる。
もちろんめくらない程度にな。
「か、風が⋯ここは室内よ?まさかこれもリーチが?」
俺は無言で頷いた。
「な、なんて、なんてことなの⋯」
へなへなと腰を抜かしたように尻もちを着くお母様。
「ウェノ様!」
すぐ様メイド達が駆け寄ってくる。
「大丈夫よ、少し驚いただけなの。大事無いわ。」
メイド達の手を借り立ち上がるお母様。
それにしても全員美人だな。
今はそんなことはどうでもいいんだ。
「お母様。こんな感じで僕は多少魔法が使えるのです。」
お母様は真剣に俺を見つめている。
「あなたが魔法に興味があるのは理解したわ。どうやってその魔法を覚えたのかは分からないけど、とても素晴らしいことだわ。」
素晴らしいと言われ喜んでしまう。
「だけどだめよ。まだあなたは3歳よ。そんな小さいうちから魔法はダメなの。身体が追いつかないわ。」
え?どゆこと?追いつかない?
「そんな小さい身体で魔力に身体が耐えられるわけがないの。まずは魔力を身体の中で生成して、それを精錬して、魔法として発動させるの。まずその生成が子供では難しいはずなの。そもそも教えられないと魔力を見つけることすら困難なのよ。」
まてまて、色々待ってくれ。
それでもお母様のお話は終わらない。
「魔力の元を見つけ、大気中にある魔素を取り込んで生成しないとなの。そこから身体の中で精錬させるのよ。身体中を魔力を巡らすの。ここの精錬が難しいのよ。センスがないと魔力を扱うことするできないわ。」
ダメと言いながらもこれは全て説明してないか?
まあいい、黙って聞いておこう。
いい事をひとつ聞いたな。
魔素とやらが関係してるのか。
「魔力を精錬することでスムーズに魔法を使うことができるわ。この精錬の練度の差で魔法の精度が上がるわ。精錬した魔力を魔法として発動するためには詠唱が必要なの。簡単な魔法ほど詠唱をしなくても使えるようになるものよ。あなたに見せた簡単なライトの魔法がそれよ。」
やはり詠唱が必要なのか。
これはきついな⋯
パチンコ台作る詠唱ってなんだよ⋯
メーカーの名前羅列すればそれっぽくなるかな⋯
お母様の話が魔法のやり方だとしたら、なんというか⋯
もうできてるな!
お母様はたくさん喋ったのかティータイム中だ。
何をしても様になってるな。
うむ。俺のお母様は本日も美人である。
それ以来めくりまくりだ。
脳内ミュージックは例のアレだ。
ドゥドッピドゥだ。
モンローさんもびっくりな風が吹いている。
白。白。水色。白。グレー。白。白。ピンク。白。
白の割合が多いのは俺が好きだからか?
日に日にめくれる回数が増えている。
これは確定だな。
めくればめくるほど増える。
もとい!
使えば使うほど増えるんだ。
ごめんよリンシャーン。
俺の将来のためにめくられててくれ。
そんなスカートめくり、もといイタズラな風を吹かせまくり俺は赤ちゃん時代を過していた。
そんな俺も3歳になった。
イタズラな風以外にも、動けるようになった俺はイタズラな水も出せるようになった。
近頃はお母様とよく遊ぶようになったよ。
「お母様!僕に魔法を教えてください!」
3歳の言うセリフではなかったらしい。
あの時のお母様は心底驚いていたようだ。
俺に素養があるのかと思ったお母様は、貴族教育を早めてきたのだ。
本来なら6歳から覚えさせて行くようなんだがな。
そんな訳でお母様によるお勉強という名のお遊びを今日もしている。
「リーチは本当に賢いわ。何でもう出来ちゃうのかしら。」
ははは、それは前世の知識があるからですよあ母様⋯
もう既に文字を読める俺は暇を潰すために、ありとあらゆる本を読ませてもらっている。
おかしいな⋯魔法を覚えたいんだが⋯
俺は将来貴族として生活する予定はないんだ⋯
「お母様。その、なんというか⋯魔法を覚えたいのですが⋯」
俺の言葉にニコニコしていたお母様が真顔になってます。
お母様の名前はウェノ。第3夫人らしい。
美しいサラサラの青髪だ。なんて珍しい。
目の色も青い。
腰まで伸びる美しい髪、スラッとした手足。
顔立ちもとても整っている。
大きい目。
筋の通った高すぎず低すぎない鼻。
形のいいふっくらとした唇。
胸は⋯ゴホゴホ⋯
胸から腰、腰からおしり、おしりから太ももにかけての曲線美。
完璧だ。
女神か?
自分の母親じゃなかったら求婚したいくらいには美人だ。
これで第3夫人?第1と第2はもっとなのか?
なんてうらやまけしからんお父様なのだろうか。
とりあえず1発いっとくか。
その綺麗なお顔をしたお母様が真顔である。
背景に吹雪が見えるのは気の所為であろうか。
室内の温度が氷点下まで下がっているようだ。
寒い!寒すぎます!
お母様、もう言わないから許して!
「リーチ。」
形のいいふっくらとした唇が動いた。
「リーチは魔法が嫌いなのかと思っていたわ。」
お母様は真剣な顔をして話し始めた。
「あなたは覚えていないでしょうけど、生まれて少しした時に私の魔法を見せたの。」
覚えてます。バッチリと網膜に焼き付いてます。
「その時あなたはびっくりしたのかしらね、それはもうたくさん泣いたのよ。」
それは見せて欲しくて叫んでたんです。
「私はなんてことをしたのかと思ったわ。」
いやいや、あなたは俺にとって最高のことをしたんです。
「あなたに魔法は厳禁。そう言ったわ。あなたに関わるメイド達にね。」
なんてこった。見せてくれていいのに⋯
「あなたは魔法が怖くないの?」
ううむ、怖いどころか早く見たいんです。
「お母様。もう一度その魔法を見せて頂けないでしょうか。僕が怖がるかどうか、また試してみて欲しいです。」
お母様のお顔がみるみると青ざめていく。
「い、いやよ!リーチに嫌われたくないもの!絶対に嫌だわ!」
何もそんなに全力で拒否しなくても⋯
「お母様。僕は魔法に興味があるのです。見ててください。」
俺は指先から水を出してみる。
「な、なんてことなの?リーチ⋯あなたはもう魔法を使うことができるの?」
明らかに狼狽えているお母様。
「お母様、おそらく僕はお母様の魔法を見てびっくりはしたんでしょうが、興味があって泣いたんだと思います。」
さらに俺は風を吹かせてみる。
もちろんめくらない程度にな。
「か、風が⋯ここは室内よ?まさかこれもリーチが?」
俺は無言で頷いた。
「な、なんて、なんてことなの⋯」
へなへなと腰を抜かしたように尻もちを着くお母様。
「ウェノ様!」
すぐ様メイド達が駆け寄ってくる。
「大丈夫よ、少し驚いただけなの。大事無いわ。」
メイド達の手を借り立ち上がるお母様。
それにしても全員美人だな。
今はそんなことはどうでもいいんだ。
「お母様。こんな感じで僕は多少魔法が使えるのです。」
お母様は真剣に俺を見つめている。
「あなたが魔法に興味があるのは理解したわ。どうやってその魔法を覚えたのかは分からないけど、とても素晴らしいことだわ。」
素晴らしいと言われ喜んでしまう。
「だけどだめよ。まだあなたは3歳よ。そんな小さいうちから魔法はダメなの。身体が追いつかないわ。」
え?どゆこと?追いつかない?
「そんな小さい身体で魔力に身体が耐えられるわけがないの。まずは魔力を身体の中で生成して、それを精錬して、魔法として発動させるの。まずその生成が子供では難しいはずなの。そもそも教えられないと魔力を見つけることすら困難なのよ。」
まてまて、色々待ってくれ。
それでもお母様のお話は終わらない。
「魔力の元を見つけ、大気中にある魔素を取り込んで生成しないとなの。そこから身体の中で精錬させるのよ。身体中を魔力を巡らすの。ここの精錬が難しいのよ。センスがないと魔力を扱うことするできないわ。」
ダメと言いながらもこれは全て説明してないか?
まあいい、黙って聞いておこう。
いい事をひとつ聞いたな。
魔素とやらが関係してるのか。
「魔力を精錬することでスムーズに魔法を使うことができるわ。この精錬の練度の差で魔法の精度が上がるわ。精錬した魔力を魔法として発動するためには詠唱が必要なの。簡単な魔法ほど詠唱をしなくても使えるようになるものよ。あなたに見せた簡単なライトの魔法がそれよ。」
やはり詠唱が必要なのか。
これはきついな⋯
パチンコ台作る詠唱ってなんだよ⋯
メーカーの名前羅列すればそれっぽくなるかな⋯
お母様の話が魔法のやり方だとしたら、なんというか⋯
もうできてるな!
お母様はたくさん喋ったのかティータイム中だ。
何をしても様になってるな。
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