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1R 転生ってなんですか?
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初めまして。
俺の名前は角律辺道。
かくりつへんどうではないな。
すみりべ・みちと読むんだ。
俺の名前なんてなんでもいいんだ。
なんでかって?そりゃ転生するかららしいぞ。
いきなりそんなこと言われてもなんの事か分からんよな。
もちろん俺も未だに分かってない。
今から何が起こったか順を追って話していくな。
俺は学生の頃からパチンコ屋でバイトしてた俺は、大学卒業後にパチンコ屋の大手チェーン店に就職したんだ。
そして10年くらい働いた後に、今度は小さい会社だが、パチンコパチスロメーカーに転職することになった。
楽しかったよ。現場で働くのも、作った台を営業するのも、台を作るのも。
そんなどっぷりとパチンコ業界に浸かっていた俺なんだがな⋯ついさっきのことだ。
新台のパチンコ台を運んでいたんだトラックで。
突っ込んだね。路駐してるトラックに。
俺は助手席に座ってたんだがな、死んだのは俺だけ。
まぁ不幸な事故なんだろう。
でも死んじゃったら仕方ないよな。
恨んでもどうにもならんし。
それでな、ここからがよく分からんのだ。
目の前には神様がいるんだが⋯本物か?
『よく来た地球からの魂よ。我は管理者という者でな。そなた達の世界では神と呼ばれることもある。それでな、そなたは別の世界に転生する事になった。』
ですって。それで今ここな。
転生って何?あいにくパチンコパチスロとギャンブル以外の知識が疎すぎて⋯
とりあえず質問してみますか。
「初めまして。私は死んだんですよね。別の世界、転生と言うのがイマイチ分からないのです。教えて貰えませんか?」
相手は神と名乗っているんだ。丁寧に話した方がいいだろう。
『そうだな。いきなり言われても分からないか。地球以外にも様々な世界が存在していのだ。その中の一つの世界に生まれ変わって貰いたくてな。』
「なるほど。理解はしましたが、なぜ生まれ変わる、転生をしなければならないのでしょう?通常だと死んだらどうなるのですか?」
『通常ならば死した魂は浄化され同じ世界で何かに生まれ変わることになっている。それはランダムに選択されるので、人なのか動物なのか虫なのか、管理者の我でも分からないのだ。転生というシステムはな、記憶を引き継いだまま、別の世界でもう一度人としての生を全うする権利を与えると言ったものだ。』
ははーん、なるほどな。
理解した。
なんかのファンタジーだこれ。
本当にあるんだなこういうの。
そういうのに詳しくない俺でいいのかね。
「詳しくありがとうございます。拒否する権利はあるのでしょうか?」
『あいにく転生に選ばれる人間もランダムでな。それをキャンセルすることも出来ない。その代わり様々な特典が付くのだ。どうだ、どんなものが欲しいかリクエストはあるか?』
この管理者というか神様は何を言っているのか。
欲しいものなんてわかるわけないだろうよ。
どんな世界に行くのかすらわからんのに。
え?本当にこれどうなんの?
欲しいものって何?何くれるの?
とりあえず質問しまくるのがいいかもな。
「欲しいものと言われても、何も思いつかないのですが⋯何か目的があっての別世界への転生なんでしょうか?それとも何も無く、ただもう一度人生を別世界でやり直すだけなのでしょうか?」
『そうだな。地球人の多くは転生と聞くと喜ぶものがほとんどだから失念していた。そなたの行く世界は地球とは全く異なっている。まずは魔法がある。そして文明レベルが地球に比べて格段に低い。地球の発展の仕方が異常なのだがな。他の世界は魔法があることによって文明レベルが地球程にはならないのだ。』
なんてこった。文明レベルが低いだと?
そんな低い文明レベルの世界で、現代日本の科学技術で生活してる人間が耐えられるものなのか?
『魔法があることによって、科学というものが発展しないのだ。学問を発展させるより魔法を発展させるようにベクトルが向くのだ。魔法がない世界は地球だけなのだがな。他の世界では全てがそのようになっている。』
魔法ねぇ。なんだよ魔法って。
ファンタジーすぎるな。
『そなたが転生する世界は魔物がいる。魔王という者も存在する。しかし比較的他の世界に比べて平和な世界になっているはずだ。』
魔物?魔王?
ファンタジー感が更に増したな。
『魔王と戦争になると強者が必要になる。そこで転生者を派遣し魔王を倒すということも必要になってくるのだ。』
なんのRPGだそれは⋯
『転生者には剣の才能、武の才能、魔法の才能がその世界のものより身につくようになっているのだ。』
それは都合のいいシステムだな。
『そなたはどんな才能や能力が欲しい?望むものを与えることが出来るぞ。』
ところでそれは楽しいのか?文明レベルが低い世界で強いのってなんの意味があるのか⋯
「比較的平和な世界と仰りましたよね。じゃあ必要ないんじゃないでしょうか。強くなったからと言ってその世界での生活が豊かになるのか疑問なんです。」
『確かに生活が豊かになることはないだろうな。しかしお主は強さに憧れたりせぬのか?』
ないって言っちゃったよ⋯
強さに憧れ⋯ないことはないが、その世界で最強になったとしても、なんの意味があるのか⋯
『お主は魔法を使えることを喜んだりせぬのか?』
「ハッキリ申し上げますと、剣も魔法も楽しいんでしょうか?それで心が満たされるものなのでしょうか?魔物を倒すだけ、敵を倒すだけ。そんな殺戮だけの生活をして死ぬまで過ごせと言うのでしょうか?」
『そういう訳ではないのだが、みんな転生者は別の世界で楽しそうにやっているぞ。ではそなたは何が望みなのだ?』
俺の望み⋯
そんなこといきなり言われてもなぁ。
死ぬまで好きなことして生きてきたから次の人生も好きなことして生きていきたいよな。
さて⋯どうするか⋯
俺の名前は角律辺道。
かくりつへんどうではないな。
すみりべ・みちと読むんだ。
俺の名前なんてなんでもいいんだ。
なんでかって?そりゃ転生するかららしいぞ。
いきなりそんなこと言われてもなんの事か分からんよな。
もちろん俺も未だに分かってない。
今から何が起こったか順を追って話していくな。
俺は学生の頃からパチンコ屋でバイトしてた俺は、大学卒業後にパチンコ屋の大手チェーン店に就職したんだ。
そして10年くらい働いた後に、今度は小さい会社だが、パチンコパチスロメーカーに転職することになった。
楽しかったよ。現場で働くのも、作った台を営業するのも、台を作るのも。
そんなどっぷりとパチンコ業界に浸かっていた俺なんだがな⋯ついさっきのことだ。
新台のパチンコ台を運んでいたんだトラックで。
突っ込んだね。路駐してるトラックに。
俺は助手席に座ってたんだがな、死んだのは俺だけ。
まぁ不幸な事故なんだろう。
でも死んじゃったら仕方ないよな。
恨んでもどうにもならんし。
それでな、ここからがよく分からんのだ。
目の前には神様がいるんだが⋯本物か?
『よく来た地球からの魂よ。我は管理者という者でな。そなた達の世界では神と呼ばれることもある。それでな、そなたは別の世界に転生する事になった。』
ですって。それで今ここな。
転生って何?あいにくパチンコパチスロとギャンブル以外の知識が疎すぎて⋯
とりあえず質問してみますか。
「初めまして。私は死んだんですよね。別の世界、転生と言うのがイマイチ分からないのです。教えて貰えませんか?」
相手は神と名乗っているんだ。丁寧に話した方がいいだろう。
『そうだな。いきなり言われても分からないか。地球以外にも様々な世界が存在していのだ。その中の一つの世界に生まれ変わって貰いたくてな。』
「なるほど。理解はしましたが、なぜ生まれ変わる、転生をしなければならないのでしょう?通常だと死んだらどうなるのですか?」
『通常ならば死した魂は浄化され同じ世界で何かに生まれ変わることになっている。それはランダムに選択されるので、人なのか動物なのか虫なのか、管理者の我でも分からないのだ。転生というシステムはな、記憶を引き継いだまま、別の世界でもう一度人としての生を全うする権利を与えると言ったものだ。』
ははーん、なるほどな。
理解した。
なんかのファンタジーだこれ。
本当にあるんだなこういうの。
そういうのに詳しくない俺でいいのかね。
「詳しくありがとうございます。拒否する権利はあるのでしょうか?」
『あいにく転生に選ばれる人間もランダムでな。それをキャンセルすることも出来ない。その代わり様々な特典が付くのだ。どうだ、どんなものが欲しいかリクエストはあるか?』
この管理者というか神様は何を言っているのか。
欲しいものなんてわかるわけないだろうよ。
どんな世界に行くのかすらわからんのに。
え?本当にこれどうなんの?
欲しいものって何?何くれるの?
とりあえず質問しまくるのがいいかもな。
「欲しいものと言われても、何も思いつかないのですが⋯何か目的があっての別世界への転生なんでしょうか?それとも何も無く、ただもう一度人生を別世界でやり直すだけなのでしょうか?」
『そうだな。地球人の多くは転生と聞くと喜ぶものがほとんどだから失念していた。そなたの行く世界は地球とは全く異なっている。まずは魔法がある。そして文明レベルが地球に比べて格段に低い。地球の発展の仕方が異常なのだがな。他の世界は魔法があることによって文明レベルが地球程にはならないのだ。』
なんてこった。文明レベルが低いだと?
そんな低い文明レベルの世界で、現代日本の科学技術で生活してる人間が耐えられるものなのか?
『魔法があることによって、科学というものが発展しないのだ。学問を発展させるより魔法を発展させるようにベクトルが向くのだ。魔法がない世界は地球だけなのだがな。他の世界では全てがそのようになっている。』
魔法ねぇ。なんだよ魔法って。
ファンタジーすぎるな。
『そなたが転生する世界は魔物がいる。魔王という者も存在する。しかし比較的他の世界に比べて平和な世界になっているはずだ。』
魔物?魔王?
ファンタジー感が更に増したな。
『魔王と戦争になると強者が必要になる。そこで転生者を派遣し魔王を倒すということも必要になってくるのだ。』
なんのRPGだそれは⋯
『転生者には剣の才能、武の才能、魔法の才能がその世界のものより身につくようになっているのだ。』
それは都合のいいシステムだな。
『そなたはどんな才能や能力が欲しい?望むものを与えることが出来るぞ。』
ところでそれは楽しいのか?文明レベルが低い世界で強いのってなんの意味があるのか⋯
「比較的平和な世界と仰りましたよね。じゃあ必要ないんじゃないでしょうか。強くなったからと言ってその世界での生活が豊かになるのか疑問なんです。」
『確かに生活が豊かになることはないだろうな。しかしお主は強さに憧れたりせぬのか?』
ないって言っちゃったよ⋯
強さに憧れ⋯ないことはないが、その世界で最強になったとしても、なんの意味があるのか⋯
『お主は魔法を使えることを喜んだりせぬのか?』
「ハッキリ申し上げますと、剣も魔法も楽しいんでしょうか?それで心が満たされるものなのでしょうか?魔物を倒すだけ、敵を倒すだけ。そんな殺戮だけの生活をして死ぬまで過ごせと言うのでしょうか?」
『そういう訳ではないのだが、みんな転生者は別の世界で楽しそうにやっているぞ。ではそなたは何が望みなのだ?』
俺の望み⋯
そんなこといきなり言われてもなぁ。
死ぬまで好きなことして生きてきたから次の人生も好きなことして生きていきたいよな。
さて⋯どうするか⋯
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