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【最終話】攻め別エンディング
会長✕ワンコ書記(4)
しおりを挟む連休明けの火曜、放課後の生徒会室にて。
空牙の待つ寮部屋へ戻るため猛スピードで今日の仕事をこなしていた俺に突然邪魔が入る。
理不尽なくらい嫉妬丸出しの会計・副会長。だが全く気にならねぇ。はっはっはっ、なんたって今の俺は幸せ絶頂だからな。補佐となった転入生の質問にも寛大な心で答えてやろう。
「ふふん、そうかそんなに知りたいか良いだろう特別に教えてやる。一昨日は確かに空牙と二人っきりの『デート』を楽しむ予定だった。が、チェーンを購入した後あいつから『好き、大好き、ずっと一緒にいたい』と熱烈な告白をされてな。俺達はめでたく両思いの恋人同士となったわけだ! きっとそれを天が祝福し喜びの涙を流したんだろう。直後一瞬だが通り雨に降られ――。
すぐ寮に帰ったもののあいつ俺と離れたがらねぇわ、抱きついてキスをねだったり何度も『好き』『大好き』とか言いながら可愛く俺の名前を連呼しやがるし、涙目のエロい顔で『気持ち良い、気持ち良い』って繰り返すもんだから俺もついつい……おかげで、しばらく濡れたままにさせちまった。
風邪引かせねぇようにと、その後疲れて眠っちまった空牙を抱いて一緒に風呂入ったは良いが。……めちゃくちゃエロ可愛い恋人の裸見て何もしない男がいるか? 普通いねぇだろ当然俺もだ。しかし俺は我慢した。いや、我慢しようと努力したつもりだ。
それをあいつは目が覚めた途端まるで俺の想いを試すかのように、寝惚けてんのかとろんとしたまま遠慮なく人の身体を触りまくりやがって。さらには、あのふにゃっとした可愛い笑顔を浮かべながら『大好き』『俺のこと一生可愛がってね』って……小悪魔かよ!? いや、マジあいつは犬っころのふりをしたエロ可愛い小悪魔だったわ。何だあれ、あんなん絶対我慢できるわけねーだろが。お互い裸で密着した状態なんだぞ。しかも敏感すぎてどこ触っても股間直撃のちょい掠れたえっろい喘ぎ声あげやがるし、泣きながら『好き』『気持ち良い』『もっと』とか『ちゅーしたい』『ギュってして』だの……あいつは最凶のエロ可愛さで俺を悶え殺す気なのか!?
ハァハァハァハァ、ふうう……空牙のやつめ全く。もし一緒にいたのが俺じゃなかったら、ろくに解しもせず即ぶち込まれて今頃きっと血塗れの大惨事になってんぞ。その点俺は愛する恋人のため、必死の思いで我慢したさ。美味そうなご馳走を前に最後まではせず解すだけ、それも入れるのは指と舌だけでな。まあ、代わりに思う存分素股はさせてもらったが。はっはっはっ、いやあれは意外と想像よりもはるかに最高だった――おっと、いかん。これ以上思い出すとまた色々なもんが大洪水になりそうだ。はっはっはっはっ、あーはっはっはっ!」
「いやああああ聞きたくないッ変態会長のドヤ顔自慢話なんかこれっぽっちも聞きたくない! でもエロ可愛いくうちゃんの様子はめちゃくちゃ知りたいぃッ。てかやっぱ会長のド変態めこのやろー、寝惚けたくうちゃんにナニしてくれてんの!?」
「ぐっ、このクソ野郎が……私の空牙に何という破廉恥な真似を……ふっふふふ、そうですかそんなに死にたいのですか分かりました。さあ今すぐ死んでください私と私の可愛い空牙のいる美しいこの世界に、会長あなたは永遠に不必要な存在です。ふふふ、ふはははは!」
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