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救出作戦
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シャワー室でのことはほとんど分からない。何故か誰にも教えてもらえない為、とりあえず風紀副委員長が「助けてくれた」のだと理解し感謝している。
そんな恩人に対し「大丈夫だから安心して」と伝えたくて微笑んだのであった。
「くうちゃん!」「空牙!」「ワンコロ!」
「ひゃうっ!?」
「あ。あーあ、ワンちゃん逃げちゃった。あんたらがそんな恐い顔で近寄ろうとするからっスよ。……怯えちゃってかわいそうに。あの様子じゃ今日はもうここには帰って来ないかな、残念っスね」
興奮する三人に迫られ一瞬で生徒会室から逃げ出したワンコ書記。
ハッと気付いた時にはもう遅い。これでまた仲直りの時期は先に延びてしまったことだろう。
ちなみに、空牙が生徒会室を出ようとしていた同じタイミングで副委員長が訪れた為、在室時間だけをみればここ数日間の最長記録となる。悲愴な表情を浮かべる者達にとっては些末なことかもしれないが。
「ううっ、くうちゃん……。そもそも風紀副が来なければ!」
「そ、そうですよ。あんな真似をした貴方が、図々しくのこのこ顔を見せるから空牙は情緒不安定になって逃げ出したんです。用が済んだらさっさと消えなさい、このドスケベ変質者が!」
「えー、またおかしな呼び名増やすの止めて欲しいんスけど。だいたい俺、あんたらには説明したっスよね。ワンちゃんには指一本も入れてないし」
「でも触ったんでしょ!」
「一応確認のために表面側だけね。うちの委員長の言葉はあんま鵜呑みにできないっスから」
正確には穴の縁をぐるりと撫でるように、だとかその際空牙の秘部がひくひくと収縮し触れていた指(爪)先がわずかに飲み込まれかけ、その扇情的な光景に思わず唾を飲み込み、一瞬我を忘れてしまった。なんて事実は内緒である。
「仮にそれを信じるとしてだ、あの尋常じゃねー量の精液をあいつの身体や顔にまでぶっかけたのは間違いなくお前だろう。ワンコロの薬を抜くだけなら必要の無いことだよな!?」
「まあ、ワンちゃんと俺の二人分っスから。でも凄かったっスよ本当に止まんなくて。あの短時間で俺らイキ死ぬとこだったんじゃないかって、後から考えると怖いっスわ」
「……あっ、あなた、まさか空牙に口で奉仕させたりとかしてないでしょうね。それで、嫌がるのを無理やり飲ませたり顔射したり!」
「エロ鬼! 桃色悪魔! 鬼畜すけべー! うらやましいーッ!」
「いや、だからそんなことしてないっスよ。ああ、最後のは紛れもないあんたら全員の本音っスね」
あの時、薬が効きすぎて身体の力が抜けてしまった空牙。
体質的に合わなかったのかもしれない。シャワー室に着く頃には立つことさえままならず、風紀副委員長は思案した。
.
そんな恩人に対し「大丈夫だから安心して」と伝えたくて微笑んだのであった。
「くうちゃん!」「空牙!」「ワンコロ!」
「ひゃうっ!?」
「あ。あーあ、ワンちゃん逃げちゃった。あんたらがそんな恐い顔で近寄ろうとするからっスよ。……怯えちゃってかわいそうに。あの様子じゃ今日はもうここには帰って来ないかな、残念っスね」
興奮する三人に迫られ一瞬で生徒会室から逃げ出したワンコ書記。
ハッと気付いた時にはもう遅い。これでまた仲直りの時期は先に延びてしまったことだろう。
ちなみに、空牙が生徒会室を出ようとしていた同じタイミングで副委員長が訪れた為、在室時間だけをみればここ数日間の最長記録となる。悲愴な表情を浮かべる者達にとっては些末なことかもしれないが。
「ううっ、くうちゃん……。そもそも風紀副が来なければ!」
「そ、そうですよ。あんな真似をした貴方が、図々しくのこのこ顔を見せるから空牙は情緒不安定になって逃げ出したんです。用が済んだらさっさと消えなさい、このドスケベ変質者が!」
「えー、またおかしな呼び名増やすの止めて欲しいんスけど。だいたい俺、あんたらには説明したっスよね。ワンちゃんには指一本も入れてないし」
「でも触ったんでしょ!」
「一応確認のために表面側だけね。うちの委員長の言葉はあんま鵜呑みにできないっスから」
正確には穴の縁をぐるりと撫でるように、だとかその際空牙の秘部がひくひくと収縮し触れていた指(爪)先がわずかに飲み込まれかけ、その扇情的な光景に思わず唾を飲み込み、一瞬我を忘れてしまった。なんて事実は内緒である。
「仮にそれを信じるとしてだ、あの尋常じゃねー量の精液をあいつの身体や顔にまでぶっかけたのは間違いなくお前だろう。ワンコロの薬を抜くだけなら必要の無いことだよな!?」
「まあ、ワンちゃんと俺の二人分っスから。でも凄かったっスよ本当に止まんなくて。あの短時間で俺らイキ死ぬとこだったんじゃないかって、後から考えると怖いっスわ」
「……あっ、あなた、まさか空牙に口で奉仕させたりとかしてないでしょうね。それで、嫌がるのを無理やり飲ませたり顔射したり!」
「エロ鬼! 桃色悪魔! 鬼畜すけべー! うらやましいーッ!」
「いや、だからそんなことしてないっスよ。ああ、最後のは紛れもないあんたら全員の本音っスね」
あの時、薬が効きすぎて身体の力が抜けてしまった空牙。
体質的に合わなかったのかもしれない。シャワー室に着く頃には立つことさえままならず、風紀副委員長は思案した。
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