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やっぱりお前なんか、大っキライ!!
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何とか動けるようになり隙を見て逃げようとしたら簡単に捕まって。
「逃げるだけの元気があるなら、もういいよな?」
と、再び快楽地獄を味わったのは――やっぱそれについては許さん。ふざけんな。
などと思い返してたら。
「ところで唯。こいつ……綾佑と俺、付き合うことになったから。お前らも手を出すなよ、特に犬」
「は!?」「……」「おや」
「えっ、そうなの? うわあ、良かったね昂大! おめでとう新田くん、これからはもっと色々な面でもよろしくね」
「あの、ち、違っ」
「それでえっと、時々お互いに(恋愛)相談とかしあえたら嬉しいな」
「唯きゅん!」
昼休み時間の生徒会室には俺達三人と、副会長に書記の計五人がいて。
そこで爆弾発言かましやがった足利昂大に、ぱああっと笑顔で喜ぶ天使な唯きゅん。ああん可愛いッ。照れながら相談のお願いだなんて絶対断るわけ無いじゃん、俺はいつでもウエルカムだよぉ♪
はっ、しまった。
唯くんの可愛さに浮かれてる場合じゃなかった。昂大との件についてはあっちが勝手に言い出しただけで、俺はまだ決めてないからね。
うん、ここはきっぱり否定しとかないと。
「ああそうだ、これは例えばの話だが。将来もし唯と兄貴、綾佑と俺が結婚した場合、唯と綾佑は『義理の姉妹(兄弟?)』ってことになるよな」
「ゆゆゆ唯きゅんが、俺の!?」
「えっ、あ。そうなの、かな……そっかぁ。もし本当にそうなったら新田くんは僕の義妹(いもうと)か義弟(おとうと)になるんだ。ふふっ、そうなれたら良いね新田く……じゃなくて綾佑くん。お互い頑張ろうね」
「唯きゅんお義姉(ねえ)さまあああ!」
副会長と書記が哀れむような目を向けてくるけど気になりませんっ。
うわぁどうしよう、ニマニマが止まらない。だって唯くんと俺の新しい素敵な将来像が今目の前にあるんだよ。
はっ、そうだ。偽装結婚が成立したら親睦を図る(※口実)ためにも、毎日唯くんと二人っきりでお出かけしまくろう。映画とか食事とか遊園地や海やキャンプにスキーに温泉旅行なんかもいいね。
時々ちょっとだけアクシデントもあったりしてね。それを二人で力を合わせて乗り越えるとか「今のは少しびっくりしたねー」ってドキドキしながら笑い合ったり、急接近しちゃったり。
なぁんて……ああもう最高すぎるッ。
「ちなみに兄貴も俺も独占欲の塊だから。今後もしお前が俺以外の誰かと何かするつもりなら、監禁――」
「え」
「首輪をつけて鎖で繋ぎ鍵をかけた部屋に閉じ込める。ああ、何なら大きな鳥籠に入れて小鳥のように愛でるのも良いな」
「そ」
「言っておくが俺より兄貴の方が独占欲は強いからな。何かあった場合……唯には一体どんなお仕置きが待っているんだろうな」
「!?」
.
「逃げるだけの元気があるなら、もういいよな?」
と、再び快楽地獄を味わったのは――やっぱそれについては許さん。ふざけんな。
などと思い返してたら。
「ところで唯。こいつ……綾佑と俺、付き合うことになったから。お前らも手を出すなよ、特に犬」
「は!?」「……」「おや」
「えっ、そうなの? うわあ、良かったね昂大! おめでとう新田くん、これからはもっと色々な面でもよろしくね」
「あの、ち、違っ」
「それでえっと、時々お互いに(恋愛)相談とかしあえたら嬉しいな」
「唯きゅん!」
昼休み時間の生徒会室には俺達三人と、副会長に書記の計五人がいて。
そこで爆弾発言かましやがった足利昂大に、ぱああっと笑顔で喜ぶ天使な唯きゅん。ああん可愛いッ。照れながら相談のお願いだなんて絶対断るわけ無いじゃん、俺はいつでもウエルカムだよぉ♪
はっ、しまった。
唯くんの可愛さに浮かれてる場合じゃなかった。昂大との件についてはあっちが勝手に言い出しただけで、俺はまだ決めてないからね。
うん、ここはきっぱり否定しとかないと。
「ああそうだ、これは例えばの話だが。将来もし唯と兄貴、綾佑と俺が結婚した場合、唯と綾佑は『義理の姉妹(兄弟?)』ってことになるよな」
「ゆゆゆ唯きゅんが、俺の!?」
「えっ、あ。そうなの、かな……そっかぁ。もし本当にそうなったら新田くんは僕の義妹(いもうと)か義弟(おとうと)になるんだ。ふふっ、そうなれたら良いね新田く……じゃなくて綾佑くん。お互い頑張ろうね」
「唯きゅんお義姉(ねえ)さまあああ!」
副会長と書記が哀れむような目を向けてくるけど気になりませんっ。
うわぁどうしよう、ニマニマが止まらない。だって唯くんと俺の新しい素敵な将来像が今目の前にあるんだよ。
はっ、そうだ。偽装結婚が成立したら親睦を図る(※口実)ためにも、毎日唯くんと二人っきりでお出かけしまくろう。映画とか食事とか遊園地や海やキャンプにスキーに温泉旅行なんかもいいね。
時々ちょっとだけアクシデントもあったりしてね。それを二人で力を合わせて乗り越えるとか「今のは少しびっくりしたねー」ってドキドキしながら笑い合ったり、急接近しちゃったり。
なぁんて……ああもう最高すぎるッ。
「ちなみに兄貴も俺も独占欲の塊だから。今後もしお前が俺以外の誰かと何かするつもりなら、監禁――」
「え」
「首輪をつけて鎖で繋ぎ鍵をかけた部屋に閉じ込める。ああ、何なら大きな鳥籠に入れて小鳥のように愛でるのも良いな」
「そ」
「言っておくが俺より兄貴の方が独占欲は強いからな。何かあった場合……唯には一体どんなお仕置きが待っているんだろうな」
「!?」
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