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第四章
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噛んだこと無いからよく分かんないけど絶対噛みたくないよね、苦虫。そういやどんな虫だろー。グロ系? うひぃ。
「せいぜい今のうちに理事長の機嫌でもとっておくんですな、千葉先生。……チッ、この色狂いが」
呟くような最後の言葉は俺に対してだと思う。もんの凄ぉく睨み付けられたし。
そんな捨て台詞を吐き、去っていった安保先生。……今は隣の教室から怒鳴り声が漏れ聞こえてます。
はー、怖かった。
「もう良いぞ土屋、お前にしてはよく我慢したな」
「あと一歩、邪魔が入らなかったら確実に殺れてた」
「ハハ、そりゃ惜しい。邪魔して悪りぃな」
「へ? わわっ、と」
知らない間に傾けられてた体勢が元に戻る。わずかに浮いた亮ちゃんの片足が下ろされたっぽいです。
もしや、あと一歩近寄ってたら蹴られてたのかなあの先生……うわ、危なかった。
亮ちゃんの蹴りは威力が強すぎて普通に壁に大穴開けちゃうから『禁止』って言ってあるのに。
よし、絶対あとで(寮部屋に帰ってから)反省会だ。
「大丈夫か郁人――おい、何で避ける」
「さわるな、郁人が減る」
「はあ? 俺に触られて増えることはあっても減るわけ無いだろ土屋。あーくそ面倒臭ぇから、もうそいつこっち寄越せ」
「断る」「ああ?」
「ま、待って千葉ちゃ……亮、ちゃ……!」
俺の頭に伸ばされた千葉ちゃんの手、を避けるように動く亮ちゃん。
最初は椅子に座った状態で、だったのが俺の腹に手を回したまま立ち上がり、からの高速ぶん回し動作。
ぐふぅ、目が回るー。
お願いだから、俺を抱えてのじゃれ合いは止めてえぇ。右に左に遠心力が。うう、吐きそう。
***
「郁人くん大丈夫?」
「……はあはあ、し、死ぬかと思った。えーと、うん。俺は平気だよぉ、チーちゃんは大丈夫? でもびっくりしたねー」
その後、何とか亮ちゃんの腕から解放され、今はチーちゃんに背中をさすられてまぁす。
親衛隊の子も寄ってきて涙目で心配してくれるし。えへへ、やっぱ癒されるー。
千葉ちゃんと亮ちゃんは睨み合い(じゃれ合い)を続行中。時々足と手が出てるけど俺は何も見てません。
意識が戻ったり、外から帰ってきたクラスの皆も、なるべく二人と視線を合わせないようにはしてるかな。巻き込まれたら嫌だもんね。
.
「せいぜい今のうちに理事長の機嫌でもとっておくんですな、千葉先生。……チッ、この色狂いが」
呟くような最後の言葉は俺に対してだと思う。もんの凄ぉく睨み付けられたし。
そんな捨て台詞を吐き、去っていった安保先生。……今は隣の教室から怒鳴り声が漏れ聞こえてます。
はー、怖かった。
「もう良いぞ土屋、お前にしてはよく我慢したな」
「あと一歩、邪魔が入らなかったら確実に殺れてた」
「ハハ、そりゃ惜しい。邪魔して悪りぃな」
「へ? わわっ、と」
知らない間に傾けられてた体勢が元に戻る。わずかに浮いた亮ちゃんの片足が下ろされたっぽいです。
もしや、あと一歩近寄ってたら蹴られてたのかなあの先生……うわ、危なかった。
亮ちゃんの蹴りは威力が強すぎて普通に壁に大穴開けちゃうから『禁止』って言ってあるのに。
よし、絶対あとで(寮部屋に帰ってから)反省会だ。
「大丈夫か郁人――おい、何で避ける」
「さわるな、郁人が減る」
「はあ? 俺に触られて増えることはあっても減るわけ無いだろ土屋。あーくそ面倒臭ぇから、もうそいつこっち寄越せ」
「断る」「ああ?」
「ま、待って千葉ちゃ……亮、ちゃ……!」
俺の頭に伸ばされた千葉ちゃんの手、を避けるように動く亮ちゃん。
最初は椅子に座った状態で、だったのが俺の腹に手を回したまま立ち上がり、からの高速ぶん回し動作。
ぐふぅ、目が回るー。
お願いだから、俺を抱えてのじゃれ合いは止めてえぇ。右に左に遠心力が。うう、吐きそう。
***
「郁人くん大丈夫?」
「……はあはあ、し、死ぬかと思った。えーと、うん。俺は平気だよぉ、チーちゃんは大丈夫? でもびっくりしたねー」
その後、何とか亮ちゃんの腕から解放され、今はチーちゃんに背中をさすられてまぁす。
親衛隊の子も寄ってきて涙目で心配してくれるし。えへへ、やっぱ癒されるー。
千葉ちゃんと亮ちゃんは睨み合い(じゃれ合い)を続行中。時々足と手が出てるけど俺は何も見てません。
意識が戻ったり、外から帰ってきたクラスの皆も、なるべく二人と視線を合わせないようにはしてるかな。巻き込まれたら嫌だもんね。
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