王道くんと、俺。

葉津緒

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第三章

楽しいお昼休みです

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さあ皆さま、お昼ですよっ。
いよいよ待望の生BL『食堂イベント』のお時間です!


『食堂イベント』といえば、王道転入生が初めて訪れる豪奢な食堂で――


1) 注文したオムライスを運ぶ美形ウエイターさんに御礼を言って微笑まれたり。

2) 食堂で一緒に食事をする親友(別名、新しいクラスメートや同室者など)と“あーん”したりされたりのイチャイチャっぷり。

3) そこへ突如やって来る生徒会メンバー!
親衛隊の歓声と悲鳴に包まれる中、色々あって反抗的な王道くんに興味を持った生徒会会長が

『フン、俺様に盾突くとは面白いなお前』
『あ? なに言っ、ンぅッ!? や、め……っふ、ぁ……んんっ』

てな感じに公開ベロチューをぶちかましちゃったり。
(その前後、会長は王道くんに殴られるか蹴られたりで痛い目に合います)


とか、するわけですよねぇぇ♪



なのに、どうして。


 ピンポンパンポーン

『生徒の呼び出しをする。二年A組、千賀郁人は今すぐ俺んトコに来い。繰り返す……郁人、三分以内にな?』


――――って、何故わざわざ校内放送で呼び出すのさ千葉ちゃん!?
しかもお昼休み開始直後に。
せ、せめて食堂イベントが終わってからにして欲しかった……。

というか、あんな放送かけて怒られないのか不思議だよね。

ハッ!
でも千葉ちゃんの所へ行って、すぐ食堂に向かえば腐イベントに間に合うかも。
よし、そうと決まればダッシュだ俺。
絶対に待っててね、歩(王道)くんっ!



 ***



 コココココンッ ドンドンドンッ


「来たよー千葉ちゃん開けてぇ?」

「ちっ、三分ジャストか。遅れたらお仕置きしてやろうと思ったのによ」

「ふおっ!?」


国語(現文)科の資料準備室から顔を出した千葉ちゃんに、思わずピクッと反応。
だって……



 お 仕 置 き



ちょっ、今なんとおっしゃいました?
かなりの素敵・フ(腐)レーズが聴こえた気がしたんですけどっ。
あれだよね?
王道くんを資料準備室へ呼び出したホスト教師が――



(※以下、郁人の腐妄想)


 カチッ ※部屋の鍵をかける音


『歩、お前何で俺以外の奴とイチャついてんだ?』

『は? 別にイチャついてないし、っつーか何で鍵を。うわっ! どこ触って……は、離せよ千葉先生――』

.
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