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バレンタインデー(前編)
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バレンタインデー、郁人サマ親衛隊の集い。空き教室にて。
郁人と優馬と親衛隊員の会話+??
***
郁人「はい、あ~ん♪」
親衛隊員A「は、はははいっ! あー……んぐっ、モゴ……ふぁ、美味ひぃですぅ」
優馬「良かったねーじゃあ次の人。まずは郁人さまにチョコを手渡してね?」
親衛隊員B「はははいぃ! 郁人さまっ僕の気持ち、受け取って下さいッ」
郁人「うわぁ可愛いチョコレート、本当にありがとう。もぉ大好き♪」
ぎゅううっ チュッ
親衛隊員B「ふああぁあアひィんっ////」
優馬「(ピクッ)……郁人さま。ハグと頬っぺたチューはそれくらいにして、早く彼にチョコを食べさせてあげて下さいね」
郁人「(なな何故か優ちゃんが怖いデス)は、はい。それじゃ、あ~ん♪」
郁人「ねぇ優ちゃん、せっかくだし俺もチョコ食べちゃ駄目?」
優馬「駄目。はーい、じゃあ暫く郁人さまが休憩タイム欲しいそうなので、その間に次の幸運な人達を決めちゃってねー」
親衛隊員達「はい、分かりましたー」
郁人「うう……優ちゃんの鬼ぃ。俺も可愛い親衛隊の子達に『あーん』して貰いたいのにっ。しかも俺が貰ったチョコを、俺自身一口も食べないで相手に食べさせる――って何この生殺し。集団イジメですか!?」
優馬「仕方ないだろ。バレンタイン禁止令出したら暴動起こされそうになっちまったんだよ。譲歩案出さなきゃ今頃クーデターだぞ」※小声
郁人「なるほど。危うく親衛隊隊長の座、陥落ですなぁ。大変だねぇ優ちゃんも」
優馬「(チッ、誰のせいだよ)ともかくジャンケンで勝った奴がまたお前にチョコ渡してくるから、一口だけ食べさせろ。間違ってもお前は食うなよ?」ギロッ
郁人「う……ふぁーい」
千葉「おい、何時まで休憩タイム取るつもりだ。さっさと始めろよ」
郁人「へ? あれ、何で千葉ちゃんが此処にいるの」
千葉「何でってそりゃ勿論、チョコ渡してやったら郁人が可愛く食わしてくれるんだろ。わざわざ購入して来てやったんだから、早くしろよ」ニヤリ
優馬「は!? 何言って」
郁人「(可愛く、って何だろ)うーん。そぉゆうシステムだったっけ?」
飛鳥「チッ、お前ら俺様に内緒でふざけた真似してんじゃねーだろうな」
優馬「げ、会長まで!? 親衛隊限定の集いに何で……っ」
飛鳥「ここで怪しい集会をやってるらしい、と俺様の耳に入ったんでな。生徒会会長として、一応見回りに来てやったんだよ」
優馬(それって普通、風紀委員の仕事なんじゃねーか?)
郁人「ねぇねぇ。じゃあ会長が持ってるチョコレート、もしかして俺に会う為?」
飛鳥「あ? これ買わなきゃ入れねーんだろ。……だ、誰がテメーなんかの為にんな物用意するか! これはすぐそこの入口で売ってた――」
ガラッ ※扉の開く音
祥太郎「郁人さん! お、俺もその『バレンタイン限定・甘々ジャンケン大会』に参加させて下さいッ」
郁人「あ、祥ちゃん。うん? 甘々ジャンケン大会って何かなぁ」
飛鳥「ふざけんな一年。この俺様が既にさっきのジャンケンで勝ち上がってんだ、今更もう遅せーよ。という訳でお前らさっさと始めろ!」
千葉「ま、そりゃそーだな。残念だったなぁ小僧? 当然、俺も勝ったし」ニヤニヤ
祥太郎「くっ……」
ガラッ
歩「郁人ーッ! ここで郁人が何か楽しいイベントやってるって聞いて遊びに来たぞ。でもってえっと……俺のチョコ、も、貰ってくれるか?」
郁人「え、良いの? 俺にチョコ、本当にくれるの?
これ俺が食べても良いやつだよね。やったー♪ ありがと歩くんっ」
優馬・飛鳥・千葉「ちょっと待て!」
祥太郎「郁人さん、それなら俺のも……あの、郁人さんに『アーン』して貰いたいんですけ、ど」
親衛隊員C「ま、待ってください! 外部の人間が郁人さまにチョコを渡せるなら、ジャンケンで負けた親衛隊の僕らに優先権がある筈ですよね!?」
親衛隊員D「そうです、僕のも食べて下さい郁人さま!」
親衛隊員EFGHIJKL…「あっズルイ僕もッ」
郁人「え、あの、皆?
なな何か目が血走ってるよぉ?」
優馬「皆、落ち着いて!
(やべぇマジ、暴動寸前――)」
ガラッ
理事長「おやおや、君達どうしたのかな。何やら過剰に盛り上がっている様子だねぇ」
歩「あ、叔父さ、じゃなくて理事長先生!」
郁人「うわぁ聡さんまで?
えっとこーいうの『千客万来』って言うんだよね。今日は本当に珍しいなぁ」
.
郁人と優馬と親衛隊員の会話+??
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郁人「はい、あ~ん♪」
親衛隊員A「は、はははいっ! あー……んぐっ、モゴ……ふぁ、美味ひぃですぅ」
優馬「良かったねーじゃあ次の人。まずは郁人さまにチョコを手渡してね?」
親衛隊員B「はははいぃ! 郁人さまっ僕の気持ち、受け取って下さいッ」
郁人「うわぁ可愛いチョコレート、本当にありがとう。もぉ大好き♪」
ぎゅううっ チュッ
親衛隊員B「ふああぁあアひィんっ////」
優馬「(ピクッ)……郁人さま。ハグと頬っぺたチューはそれくらいにして、早く彼にチョコを食べさせてあげて下さいね」
郁人「(なな何故か優ちゃんが怖いデス)は、はい。それじゃ、あ~ん♪」
郁人「ねぇ優ちゃん、せっかくだし俺もチョコ食べちゃ駄目?」
優馬「駄目。はーい、じゃあ暫く郁人さまが休憩タイム欲しいそうなので、その間に次の幸運な人達を決めちゃってねー」
親衛隊員達「はい、分かりましたー」
郁人「うう……優ちゃんの鬼ぃ。俺も可愛い親衛隊の子達に『あーん』して貰いたいのにっ。しかも俺が貰ったチョコを、俺自身一口も食べないで相手に食べさせる――って何この生殺し。集団イジメですか!?」
優馬「仕方ないだろ。バレンタイン禁止令出したら暴動起こされそうになっちまったんだよ。譲歩案出さなきゃ今頃クーデターだぞ」※小声
郁人「なるほど。危うく親衛隊隊長の座、陥落ですなぁ。大変だねぇ優ちゃんも」
優馬「(チッ、誰のせいだよ)ともかくジャンケンで勝った奴がまたお前にチョコ渡してくるから、一口だけ食べさせろ。間違ってもお前は食うなよ?」ギロッ
郁人「う……ふぁーい」
千葉「おい、何時まで休憩タイム取るつもりだ。さっさと始めろよ」
郁人「へ? あれ、何で千葉ちゃんが此処にいるの」
千葉「何でってそりゃ勿論、チョコ渡してやったら郁人が可愛く食わしてくれるんだろ。わざわざ購入して来てやったんだから、早くしろよ」ニヤリ
優馬「は!? 何言って」
郁人「(可愛く、って何だろ)うーん。そぉゆうシステムだったっけ?」
飛鳥「チッ、お前ら俺様に内緒でふざけた真似してんじゃねーだろうな」
優馬「げ、会長まで!? 親衛隊限定の集いに何で……っ」
飛鳥「ここで怪しい集会をやってるらしい、と俺様の耳に入ったんでな。生徒会会長として、一応見回りに来てやったんだよ」
優馬(それって普通、風紀委員の仕事なんじゃねーか?)
郁人「ねぇねぇ。じゃあ会長が持ってるチョコレート、もしかして俺に会う為?」
飛鳥「あ? これ買わなきゃ入れねーんだろ。……だ、誰がテメーなんかの為にんな物用意するか! これはすぐそこの入口で売ってた――」
ガラッ ※扉の開く音
祥太郎「郁人さん! お、俺もその『バレンタイン限定・甘々ジャンケン大会』に参加させて下さいッ」
郁人「あ、祥ちゃん。うん? 甘々ジャンケン大会って何かなぁ」
飛鳥「ふざけんな一年。この俺様が既にさっきのジャンケンで勝ち上がってんだ、今更もう遅せーよ。という訳でお前らさっさと始めろ!」
千葉「ま、そりゃそーだな。残念だったなぁ小僧? 当然、俺も勝ったし」ニヤニヤ
祥太郎「くっ……」
ガラッ
歩「郁人ーッ! ここで郁人が何か楽しいイベントやってるって聞いて遊びに来たぞ。でもってえっと……俺のチョコ、も、貰ってくれるか?」
郁人「え、良いの? 俺にチョコ、本当にくれるの?
これ俺が食べても良いやつだよね。やったー♪ ありがと歩くんっ」
優馬・飛鳥・千葉「ちょっと待て!」
祥太郎「郁人さん、それなら俺のも……あの、郁人さんに『アーン』して貰いたいんですけ、ど」
親衛隊員C「ま、待ってください! 外部の人間が郁人さまにチョコを渡せるなら、ジャンケンで負けた親衛隊の僕らに優先権がある筈ですよね!?」
親衛隊員D「そうです、僕のも食べて下さい郁人さま!」
親衛隊員EFGHIJKL…「あっズルイ僕もッ」
郁人「え、あの、皆?
なな何か目が血走ってるよぉ?」
優馬「皆、落ち着いて!
(やべぇマジ、暴動寸前――)」
ガラッ
理事長「おやおや、君達どうしたのかな。何やら過剰に盛り上がっている様子だねぇ」
歩「あ、叔父さ、じゃなくて理事長先生!」
郁人「うわぁ聡さんまで?
えっとこーいうの『千客万来』って言うんだよね。今日は本当に珍しいなぁ」
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