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バレンタインデー(前編)
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飛鳥「お前、理事長と知り合いなのか?
(しかも名前呼びだと!?)」
歩「え、そうなのか郁人」
郁人「うん。聡さんとは腐仲間……やっぱ秘密ぅ」
千葉「チッ」
優馬「(サラっと自爆しかけてやがるし、この馬鹿)それで理事長様が何の御用ですか」
理事長「いやぁ、郁人くんが何やら楽しそうな集いを開いてるみたいだし、見学に来てみたんだけどね。
ザワザワしてるからここは一つ提案を」
隊員たち「提案?」
理事長「ジャジャーン。さて注目、ここに美味しいチョコが五個あります。今から郁人くんにはこれ以外のチョコ受け取りを禁止しまーす」
郁人「ええぇーっ?」
優馬「何、勝手な真似を」
飛鳥「だったら早くそれ寄越せ――」
理事長「というわけで各自、今持ってるチョコを食べ切った人から順にこれをGET出来まーす。先着五名様、待った無し」
千葉「あ?」
祥太郎「それ本当っスか!?」
隊員たち「じゃあ僕らにもまだチャンスが……」
理事長「はーい、レディーGO!」
飛鳥「な!? ちょっ待、クソッ」
バリボリ パキッ ガリゴリ
郁人「うわぁ教室中の男子高校生が黙々と真剣にチョコを食べ続ける姿って、結構不気味」
優馬(異様な光景すぎて夢に見そう……何だ、この状況)
飛鳥「げふっ、よし食ったぞ!」
千葉「俺もだ。しかし、やたら甘ぇチョコだったな」
祥太郎「バリボリ、ゴクン。た、食べましたーっ」
理事長「うんうん流石に早いねぇ。おや? そこの君達は食べないのかな」
親衛隊員xyz「あ」「えっと」「僕達はその」
優馬「君達、まさかチョコの中に変な薬とか混ぜてないよね」
親衛隊員xyz「い」「いやあのっ」「こ、これは」
優馬「ふうん。そっかぁ、――君達もう親衛隊の集いには来なくて良いから。ていうか除名するね」
親衛隊員xyz「ヒッ!?」
ガラッ
律「話しは聞いたぞ。大丈夫か、郁人」
郁人「ええッ、りっちゃん先輩まで?」
律「そのブツは証拠品として風紀が預かろう。おいそこのお前、これを鑑識に回せ」
親衛隊員A「へ?」
優馬「……風紀委員長さま、鑑識って何処ですか」
飛鳥「ケッ、馬鹿が」
理事長「うーん流石は鬼の風紀委員長こと、五十嵐 律くん。学園の秩序を守る姿勢が立派だねぇ。残念ながら鑑識は無いけど成分を調べられる部なら知っているから、私がそこへ送っといてあげよう」
歩「す、凄い。そんな部が!」
郁人「わぁ~瞳を輝かせてる歩くん、可愛い♪ ギュッてして良い? て言うかむしろ、バ会長か千葉ちゃんがギューッてやれば良いよ」
歩「ふ、郁人が俺をギュッ……//// え? え?」
飛鳥「誰がバ会長だ、テメ。やるわけねーだろ」
千葉「いいぜぇ、郁人。希望通りお前を思う存分ギューッてしてやるからこっち来な?」ニヤリ
郁人「(ひいッ!? 千葉ちゃんの笑顔が怖いぃ)い、いやあの、ごめんなさい。やっぱギュッしなくて良いです」
優馬(自業自得だ、バカ)
飛鳥「ぐっ!? 急に体が、な、何だこれ」
祥太郎「うあっ、頭が」
千葉「チッ、俺も……めまいがしてきやがった」
理事長「ん? そろそろチョコレートに仕込んでおいた薬が効いてきたかな」
優馬・律・隊員たち「は?」
歩「叔父さ、理事長先生がチョコに薬を仕込んだ?」
理事長「はっはっはっ驚いたかい。実はさっき話した部に、私が個人的に頼んで研究・開発中だった薬があってね。それをチョコレートに混ぜて、この教室の近くで売って貰ったんだよ」
優馬(何でわざわざ……)
郁人「ええッそれって人体実験? ダメだよ聡さん、捕まっちゃうよぉ」
理事長「いやいや大丈夫、別に媚薬とかじゃないからね。被験者も丈夫そうな人を選んでもらってるし。そもそも薬なんだから人体に悪い影響は無い筈だよ、多分?」
隊員たち(そこで何故、疑問系!?)
郁人「じゃあ大丈夫だね……って、あれ? 何か俺も目が回る……」
優馬「郁人さま!?」
歩「ど、どうしよう、俺もさっき廊下でチョコ買った。郁人にあげたやつ!」
律「何だと!?」
優馬「(くそ、こいつ俺に隠れてチョコ食いやがったな)郁人さま、しっかりしてください!」
理事長「あー……これは予想外の事態だねぇ。さすがの私も少しばかり困ってしまうかな」
隊員たち(絶対に困ってないだろ、くそ理事長おぉぉ)
シクシクシク
優馬「え、会長が……泣いてる!?」
歩「うわっ、千葉先生も泣き始めた」
飛鳥「うう、理事長ひどいです。僕が何をしたって言うんですか」グスッ
.
(しかも名前呼びだと!?)」
歩「え、そうなのか郁人」
郁人「うん。聡さんとは腐仲間……やっぱ秘密ぅ」
千葉「チッ」
優馬「(サラっと自爆しかけてやがるし、この馬鹿)それで理事長様が何の御用ですか」
理事長「いやぁ、郁人くんが何やら楽しそうな集いを開いてるみたいだし、見学に来てみたんだけどね。
ザワザワしてるからここは一つ提案を」
隊員たち「提案?」
理事長「ジャジャーン。さて注目、ここに美味しいチョコが五個あります。今から郁人くんにはこれ以外のチョコ受け取りを禁止しまーす」
郁人「ええぇーっ?」
優馬「何、勝手な真似を」
飛鳥「だったら早くそれ寄越せ――」
理事長「というわけで各自、今持ってるチョコを食べ切った人から順にこれをGET出来まーす。先着五名様、待った無し」
千葉「あ?」
祥太郎「それ本当っスか!?」
隊員たち「じゃあ僕らにもまだチャンスが……」
理事長「はーい、レディーGO!」
飛鳥「な!? ちょっ待、クソッ」
バリボリ パキッ ガリゴリ
郁人「うわぁ教室中の男子高校生が黙々と真剣にチョコを食べ続ける姿って、結構不気味」
優馬(異様な光景すぎて夢に見そう……何だ、この状況)
飛鳥「げふっ、よし食ったぞ!」
千葉「俺もだ。しかし、やたら甘ぇチョコだったな」
祥太郎「バリボリ、ゴクン。た、食べましたーっ」
理事長「うんうん流石に早いねぇ。おや? そこの君達は食べないのかな」
親衛隊員xyz「あ」「えっと」「僕達はその」
優馬「君達、まさかチョコの中に変な薬とか混ぜてないよね」
親衛隊員xyz「い」「いやあのっ」「こ、これは」
優馬「ふうん。そっかぁ、――君達もう親衛隊の集いには来なくて良いから。ていうか除名するね」
親衛隊員xyz「ヒッ!?」
ガラッ
律「話しは聞いたぞ。大丈夫か、郁人」
郁人「ええッ、りっちゃん先輩まで?」
律「そのブツは証拠品として風紀が預かろう。おいそこのお前、これを鑑識に回せ」
親衛隊員A「へ?」
優馬「……風紀委員長さま、鑑識って何処ですか」
飛鳥「ケッ、馬鹿が」
理事長「うーん流石は鬼の風紀委員長こと、五十嵐 律くん。学園の秩序を守る姿勢が立派だねぇ。残念ながら鑑識は無いけど成分を調べられる部なら知っているから、私がそこへ送っといてあげよう」
歩「す、凄い。そんな部が!」
郁人「わぁ~瞳を輝かせてる歩くん、可愛い♪ ギュッてして良い? て言うかむしろ、バ会長か千葉ちゃんがギューッてやれば良いよ」
歩「ふ、郁人が俺をギュッ……//// え? え?」
飛鳥「誰がバ会長だ、テメ。やるわけねーだろ」
千葉「いいぜぇ、郁人。希望通りお前を思う存分ギューッてしてやるからこっち来な?」ニヤリ
郁人「(ひいッ!? 千葉ちゃんの笑顔が怖いぃ)い、いやあの、ごめんなさい。やっぱギュッしなくて良いです」
優馬(自業自得だ、バカ)
飛鳥「ぐっ!? 急に体が、な、何だこれ」
祥太郎「うあっ、頭が」
千葉「チッ、俺も……めまいがしてきやがった」
理事長「ん? そろそろチョコレートに仕込んでおいた薬が効いてきたかな」
優馬・律・隊員たち「は?」
歩「叔父さ、理事長先生がチョコに薬を仕込んだ?」
理事長「はっはっはっ驚いたかい。実はさっき話した部に、私が個人的に頼んで研究・開発中だった薬があってね。それをチョコレートに混ぜて、この教室の近くで売って貰ったんだよ」
優馬(何でわざわざ……)
郁人「ええッそれって人体実験? ダメだよ聡さん、捕まっちゃうよぉ」
理事長「いやいや大丈夫、別に媚薬とかじゃないからね。被験者も丈夫そうな人を選んでもらってるし。そもそも薬なんだから人体に悪い影響は無い筈だよ、多分?」
隊員たち(そこで何故、疑問系!?)
郁人「じゃあ大丈夫だね……って、あれ? 何か俺も目が回る……」
優馬「郁人さま!?」
歩「ど、どうしよう、俺もさっき廊下でチョコ買った。郁人にあげたやつ!」
律「何だと!?」
優馬「(くそ、こいつ俺に隠れてチョコ食いやがったな)郁人さま、しっかりしてください!」
理事長「あー……これは予想外の事態だねぇ。さすがの私も少しばかり困ってしまうかな」
隊員たち(絶対に困ってないだろ、くそ理事長おぉぉ)
シクシクシク
優馬「え、会長が……泣いてる!?」
歩「うわっ、千葉先生も泣き始めた」
飛鳥「うう、理事長ひどいです。僕が何をしたって言うんですか」グスッ
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