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生姜焼き
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食事を終えて、食器を愛と一緒に洗う。その間文樹は風呂に湯船を張り、晴彦は仕事のメッセージをチェックしていた。
「ポテトサラダが残らなかったですね。」
「残ると思ったの?男が二人居て。」
翔と芹と暮らしていた時期もあるが、ポテトサラダなんかを作るときにはいつも明日の分まで作っておいていたから。三十代と十代では食べる量が違うのだろうか。そう思いながら食器を棚にしまう。それにしても食器が多い。来客が多い家なのだろうか。その食器一つ一つも良い品物が多いようだ。この食器一つでもちゃんしたモノに思えた。沙夜が慌てて買ったモノとは全く違う。
「愛。ちょっと良いかな。」
メッセージをチェックしていた晴彦はソファーから立ち上がると、愛に近づいてその携帯電話のメッセージを見せる。すると愛も眉を潜ませた。
「また変なゴシップ記事ね。」
「××出版はそろそろ訴えても良いと思ってるんだ。宮村がのさばりすぎているよ。」
「外資系だからあまりうるさく言わないのを良いことにしているんじゃ無いの?」
「そういう事だろう。こっちの弁護士に話をしておこう。」
その言葉に沙夜も手を止めた。宮村というのは宮村雅也のことだろう。そして宮村の隣には紫乃が居る。この二人が何かやらかしたのだろうか。
「そう言えば泉さん。」
「はい?」
「遥人のお父様の記事は、結局訴えたそうね。」
「はい。そのようですね。こちらとはレコード会社も事務所も違うので、私たちも傍観者の一人でしたが。」
「そうした方が良い。栗山さんが余所に女などを作るわけが無いんだから。」
晴彦はそう言うと少し笑った。きっとこの男は何もかも知っているのだろう。だから自信を持って言えるのだ。
「それが起爆剤になりました。会社の周りに居たマスコミがさっと手を引いて、もう口を出すこともありませんし。」
「結果は良かったようだ。」
「はい。」
しかし愛は首を横に振る。
「それにしても、まだ宮村って男は第一線でいるのね。海外でも良い評判は無いし、第一入国が拒否されている国もあるみたいなのに。」
「それでも記事を上げれば売れる。だから出版社も籍を置いているんだろうね。うちだってそうだよ。歌はそこまで上手くないと思うし、ダンスだって甘い所があるアイドルのような人でも、曲を出せば話題になるような人であれば籍を置いていることもある。しかしそういう人は、なかなか続かないがね。」
「そうね。作家の世界でもそうみたい。」
その時、風呂場から文樹がやってきて晴彦に言う。
「父さん。風呂が沸いたよ。」
「今日は文樹が先に入って良い。お客様もいるからな。」
「食器を洗ってもらったり、料理を作ってもらったお客様じゃん。」
「文樹。」
愛はそう言うと文樹は肩をすくませた。だが三人で話もあるのだろう。だからわざわざ沙夜がここまで来たのだ。ただ食事をしに来たわけでは無いのだろう。
きっと風呂から上がっても沙夜はここに居る。それが文樹の気持ちを更に高ぶらせた。同じ屋根の下に居ると言うだけで嬉しい。この気持ちがまだ良くわからない。本で読んだ感情とはまた別物なのか、人を好きになったことのナイフ幹にはまだわからなかった。
「じゃあ、先に風呂に入っておくよ。」
文樹はそう言ってリビングを出て行く。そしてその姿を見送って、愛は沙夜の方を見て聞いた。
「お茶が良いかしら。コーヒーが良いかしら。」
「あ……夜なのでカフェインは避けておきます。」
「そうね。私もそうする。あなたは夜でも昼でもカフェインは関係ないモノね。」
「いや。揃えておくよ。今日は酒も飲まないし、ここのところゆっくり寝られなかったほど忙しかったが、やっと眠れそうだしね。」
「そうなのね。わかった。この間買ったルイボスティーを淹れましょう。泉さんはソファに座っていて。晴彦さんと話があるのだろうから。」
「はい。」
テレビが付いていたが、それを晴彦は消す。野球は晴彦が応援していたチームは負けたらしい。こうなってくると今年のリーグ戦も期待は出来ないだろう。
一人がけのソファーに晴彦が座り、三人掛けのソファーに沙夜が座る。すると晴彦は携帯電話のメッセージをチェックして、沙夜に言う。
「「二藍」の担当のサブだったかな。望月君。」
「サブでは無いんです。同じ担当ということになっているんですが。」
「そうだろうね。今日、いっぺんに確認を取らないといけないことがあるなら、外部よりも上との確認を本来は泉さんにさせるべきだと思ったが、泉さんは外部の連絡の方をした。それはサブ似させるようなことでは無い。そう思うと、望月君はサブでは無いとはわかっていた。特に三上聡というスタッフは、私が推薦したスタッフなのだし。」
「どうして勝手にキャンセルされたのでしょう。本人に確認をしてみましたが、キャンセルの連絡など入れていないのに勝手にキャンセルになっていたと。」
「こちらも入れる気は満々だったよ。「二藍」のツアーについて行けば、三上君もきっと勉強になると思っていたし。」
「ミュージシャン志望の子なんですか?」
「ギタリストだよ。まだ二十歳ほどだが、とても筋が良い。」
「そうでしたか……。」
腕の良いギタリストなどと言うのはいくらでも居るだろう。だがこの男は更に何かを感じ取っていたのだ。
「センスというのは持って生まれたモノもあるだろうし、育った環境にも寄る。君の場合は、どちらだったんだろうか。」
ちらっと愛の方を見るが、愛は何も聞いていないようにお湯を沸かしている。
この男は沙夜を「夜」だと知っている。だからそういう質問をしたのだろうが、会いが聞いていることを考えると軽率な言葉だと思わないのだろうか。
「……どうでしょうね。私は確かに音大は出ていますけど、コンテストでは入選止まりでしたし。」
「隠さなくても良い。この場だけのことで、愛は他に話すことは無い。それに私が許可するんだ。」
「そうですが……。」
「信用は出来ないかな。」
「そう言うわけでは無いんですよ。」
「だったら良いだろう。で、どちらなのか答えてもらおうか。」
すると沙夜は少しためらいながらそれを口にした。
「そうですね……。アップライトでしたけど実家にはピアノがありました。一日中ピアノを弾いて、学校に上がれば学校で弾いてました。ピアノを弾くのが楽しかったんです。しかし弾くだけでは、満足出来なくなってアレンジをしたのがきっかけでした。ようは……努力とか、才能とかでは無いと思います。」
「だったら何だと思う?」
「好きかどうかだと思います。「二藍」のメンバーもそうですね。一日歌っていても良いという人や、一日中楽器を弾いていても飽きないという人の集まりですから。」
「マニアの集団か。」
「そういう事です。そしてその中に居るだけで私も心地が良い。」
その言葉に晴彦は少し笑った。そしてそれと同時に愛がお茶のカップとティーポットを持ってソファーにやってくる。
「楽しそうね。」
「泉さんというのは本当に君が言っていた子によく似ているようだ。」
「あぁ。渡先生の事かしら。」
「そう。ずいぶん前だったか、ずいぶん良い文章を書く子が居ると、紹介してもらったよね。」
「そうね。今は渡先生も詩集を出すくらい売れっ子になっているわ。あの子は、自分の気持ちを表現するのが下手な子でね。文章にするとやっと表現出来ると言っていた。泉さんもそういうタイプなの?ピアノで自分の気持ちを表現をしているの?」
「はぁ……。自分ではわかりませんが、そうだと思います。」
「そういう人を天草紫乃が嫌がっているのよ。」
「紫乃さんが?」
「えぇ。好きだけで仕事になってる事実があるというのに、そんな甘いことで仕事が出来るなんて良い身分だって言っていたわ。」
「……。」
「わからないでも無いけどね。昔のロックミュージシャンはキャベツの芯を囓らなければ一人前になれないと言うし。それこそ、西藤部長の頃はそうだったんじゃ無いのかな。」
「その話は聞いたことがあります。でも部長は、努力と根性だけではどうにもならないことがある。やはり音楽が好きかどうかだと言うことは言っていました。」
その話に晴彦は少しいぶかしげな表情になる。
「それはいつくらいの話だ?」
「……私がハードロック部門に入ったばかりのことです。ハードロックというジャンルに触れ合ったことが無かったので自信が無いと言ったんですけどね。それまでクラシックばかりだったし。その時に西藤部長がそう言って来ました。私をハードロックの部門においてくれたのは部長でしたし。」
「そうだったね。私も何を血迷ったのかと思った。」
すると沙夜も頷いた。
「それがとんでもないことに巻き込まれたわね。西藤も。」
愛はそう言ってお茶を晴彦と沙夜の前に置き、自分の前にも置くとそれを一口飲んだ。
「やはり何かあったんですか。」
「……晴彦さん。それを泉さんに言って良いモノかしらね。」
「……。」
すると晴彦は一息つき、そのお茶をくっと飲んだ。そして沙夜を見据えて言う。
「きっと何もかも気が付いているはずだ。だからここに居る。」
「総務……。」
「だが確信が無いのだろうね。泉さん。思っていることは大体合ってる。」
「……だとしたら……。」
「しばらく、西藤部長にはピエロになってもらわないといけないな。」
そう言って晴彦は薄く笑う。その顔を見て、愛はぞっとしていた。そういうときに晴彦はろくな事を考えていないのだから。
「ポテトサラダが残らなかったですね。」
「残ると思ったの?男が二人居て。」
翔と芹と暮らしていた時期もあるが、ポテトサラダなんかを作るときにはいつも明日の分まで作っておいていたから。三十代と十代では食べる量が違うのだろうか。そう思いながら食器を棚にしまう。それにしても食器が多い。来客が多い家なのだろうか。その食器一つ一つも良い品物が多いようだ。この食器一つでもちゃんしたモノに思えた。沙夜が慌てて買ったモノとは全く違う。
「愛。ちょっと良いかな。」
メッセージをチェックしていた晴彦はソファーから立ち上がると、愛に近づいてその携帯電話のメッセージを見せる。すると愛も眉を潜ませた。
「また変なゴシップ記事ね。」
「××出版はそろそろ訴えても良いと思ってるんだ。宮村がのさばりすぎているよ。」
「外資系だからあまりうるさく言わないのを良いことにしているんじゃ無いの?」
「そういう事だろう。こっちの弁護士に話をしておこう。」
その言葉に沙夜も手を止めた。宮村というのは宮村雅也のことだろう。そして宮村の隣には紫乃が居る。この二人が何かやらかしたのだろうか。
「そう言えば泉さん。」
「はい?」
「遥人のお父様の記事は、結局訴えたそうね。」
「はい。そのようですね。こちらとはレコード会社も事務所も違うので、私たちも傍観者の一人でしたが。」
「そうした方が良い。栗山さんが余所に女などを作るわけが無いんだから。」
晴彦はそう言うと少し笑った。きっとこの男は何もかも知っているのだろう。だから自信を持って言えるのだ。
「それが起爆剤になりました。会社の周りに居たマスコミがさっと手を引いて、もう口を出すこともありませんし。」
「結果は良かったようだ。」
「はい。」
しかし愛は首を横に振る。
「それにしても、まだ宮村って男は第一線でいるのね。海外でも良い評判は無いし、第一入国が拒否されている国もあるみたいなのに。」
「それでも記事を上げれば売れる。だから出版社も籍を置いているんだろうね。うちだってそうだよ。歌はそこまで上手くないと思うし、ダンスだって甘い所があるアイドルのような人でも、曲を出せば話題になるような人であれば籍を置いていることもある。しかしそういう人は、なかなか続かないがね。」
「そうね。作家の世界でもそうみたい。」
その時、風呂場から文樹がやってきて晴彦に言う。
「父さん。風呂が沸いたよ。」
「今日は文樹が先に入って良い。お客様もいるからな。」
「食器を洗ってもらったり、料理を作ってもらったお客様じゃん。」
「文樹。」
愛はそう言うと文樹は肩をすくませた。だが三人で話もあるのだろう。だからわざわざ沙夜がここまで来たのだ。ただ食事をしに来たわけでは無いのだろう。
きっと風呂から上がっても沙夜はここに居る。それが文樹の気持ちを更に高ぶらせた。同じ屋根の下に居ると言うだけで嬉しい。この気持ちがまだ良くわからない。本で読んだ感情とはまた別物なのか、人を好きになったことのナイフ幹にはまだわからなかった。
「じゃあ、先に風呂に入っておくよ。」
文樹はそう言ってリビングを出て行く。そしてその姿を見送って、愛は沙夜の方を見て聞いた。
「お茶が良いかしら。コーヒーが良いかしら。」
「あ……夜なのでカフェインは避けておきます。」
「そうね。私もそうする。あなたは夜でも昼でもカフェインは関係ないモノね。」
「いや。揃えておくよ。今日は酒も飲まないし、ここのところゆっくり寝られなかったほど忙しかったが、やっと眠れそうだしね。」
「そうなのね。わかった。この間買ったルイボスティーを淹れましょう。泉さんはソファに座っていて。晴彦さんと話があるのだろうから。」
「はい。」
テレビが付いていたが、それを晴彦は消す。野球は晴彦が応援していたチームは負けたらしい。こうなってくると今年のリーグ戦も期待は出来ないだろう。
一人がけのソファーに晴彦が座り、三人掛けのソファーに沙夜が座る。すると晴彦は携帯電話のメッセージをチェックして、沙夜に言う。
「「二藍」の担当のサブだったかな。望月君。」
「サブでは無いんです。同じ担当ということになっているんですが。」
「そうだろうね。今日、いっぺんに確認を取らないといけないことがあるなら、外部よりも上との確認を本来は泉さんにさせるべきだと思ったが、泉さんは外部の連絡の方をした。それはサブ似させるようなことでは無い。そう思うと、望月君はサブでは無いとはわかっていた。特に三上聡というスタッフは、私が推薦したスタッフなのだし。」
「どうして勝手にキャンセルされたのでしょう。本人に確認をしてみましたが、キャンセルの連絡など入れていないのに勝手にキャンセルになっていたと。」
「こちらも入れる気は満々だったよ。「二藍」のツアーについて行けば、三上君もきっと勉強になると思っていたし。」
「ミュージシャン志望の子なんですか?」
「ギタリストだよ。まだ二十歳ほどだが、とても筋が良い。」
「そうでしたか……。」
腕の良いギタリストなどと言うのはいくらでも居るだろう。だがこの男は更に何かを感じ取っていたのだ。
「センスというのは持って生まれたモノもあるだろうし、育った環境にも寄る。君の場合は、どちらだったんだろうか。」
ちらっと愛の方を見るが、愛は何も聞いていないようにお湯を沸かしている。
この男は沙夜を「夜」だと知っている。だからそういう質問をしたのだろうが、会いが聞いていることを考えると軽率な言葉だと思わないのだろうか。
「……どうでしょうね。私は確かに音大は出ていますけど、コンテストでは入選止まりでしたし。」
「隠さなくても良い。この場だけのことで、愛は他に話すことは無い。それに私が許可するんだ。」
「そうですが……。」
「信用は出来ないかな。」
「そう言うわけでは無いんですよ。」
「だったら良いだろう。で、どちらなのか答えてもらおうか。」
すると沙夜は少しためらいながらそれを口にした。
「そうですね……。アップライトでしたけど実家にはピアノがありました。一日中ピアノを弾いて、学校に上がれば学校で弾いてました。ピアノを弾くのが楽しかったんです。しかし弾くだけでは、満足出来なくなってアレンジをしたのがきっかけでした。ようは……努力とか、才能とかでは無いと思います。」
「だったら何だと思う?」
「好きかどうかだと思います。「二藍」のメンバーもそうですね。一日歌っていても良いという人や、一日中楽器を弾いていても飽きないという人の集まりですから。」
「マニアの集団か。」
「そういう事です。そしてその中に居るだけで私も心地が良い。」
その言葉に晴彦は少し笑った。そしてそれと同時に愛がお茶のカップとティーポットを持ってソファーにやってくる。
「楽しそうね。」
「泉さんというのは本当に君が言っていた子によく似ているようだ。」
「あぁ。渡先生の事かしら。」
「そう。ずいぶん前だったか、ずいぶん良い文章を書く子が居ると、紹介してもらったよね。」
「そうね。今は渡先生も詩集を出すくらい売れっ子になっているわ。あの子は、自分の気持ちを表現するのが下手な子でね。文章にするとやっと表現出来ると言っていた。泉さんもそういうタイプなの?ピアノで自分の気持ちを表現をしているの?」
「はぁ……。自分ではわかりませんが、そうだと思います。」
「そういう人を天草紫乃が嫌がっているのよ。」
「紫乃さんが?」
「えぇ。好きだけで仕事になってる事実があるというのに、そんな甘いことで仕事が出来るなんて良い身分だって言っていたわ。」
「……。」
「わからないでも無いけどね。昔のロックミュージシャンはキャベツの芯を囓らなければ一人前になれないと言うし。それこそ、西藤部長の頃はそうだったんじゃ無いのかな。」
「その話は聞いたことがあります。でも部長は、努力と根性だけではどうにもならないことがある。やはり音楽が好きかどうかだと言うことは言っていました。」
その話に晴彦は少しいぶかしげな表情になる。
「それはいつくらいの話だ?」
「……私がハードロック部門に入ったばかりのことです。ハードロックというジャンルに触れ合ったことが無かったので自信が無いと言ったんですけどね。それまでクラシックばかりだったし。その時に西藤部長がそう言って来ました。私をハードロックの部門においてくれたのは部長でしたし。」
「そうだったね。私も何を血迷ったのかと思った。」
すると沙夜も頷いた。
「それがとんでもないことに巻き込まれたわね。西藤も。」
愛はそう言ってお茶を晴彦と沙夜の前に置き、自分の前にも置くとそれを一口飲んだ。
「やはり何かあったんですか。」
「……晴彦さん。それを泉さんに言って良いモノかしらね。」
「……。」
すると晴彦は一息つき、そのお茶をくっと飲んだ。そして沙夜を見据えて言う。
「きっと何もかも気が付いているはずだ。だからここに居る。」
「総務……。」
「だが確信が無いのだろうね。泉さん。思っていることは大体合ってる。」
「……だとしたら……。」
「しばらく、西藤部長にはピエロになってもらわないといけないな。」
そう言って晴彦は薄く笑う。その顔を見て、愛はぞっとしていた。そういうときに晴彦はろくな事を考えていないのだから。
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