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生姜焼き
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電車に乗り、沙夜は思わぬ駅で降り立った。それは翔の住んでいるその最寄り駅で、指定されたのはいつか天草裕太が息子を迎えに行くと言っていたマンションだった。この辺は確かに住宅街ではあるが、どこにでもこういうマンションがあるのだろうというような高い建物であり、その上の階に目的の人がいる。
沙夜はそう思いながらそのマンションへ向かった。
エントランスは広くて、シャンデリアが下がっている。コンシェルジュが居るようなマンションでは無さそうだが、当然のように管理はしっかり行き届いているように思えた。エレベーターの横にタッチパネルがあり、そこにコールをするとチャイムが鳴る仕組みになっていた。指定されたのは、十階。1005号室。そこをコールすると、若いような男の声が聞こえた。
「はい。川上です。」
「あ、私「Music Factory」の泉と申します。」
すると遠くから女性の声が聞こえた。
「泉さん?来てくれたのね。鍵を開けるから入って。」
そう言って通話が切れる。するとエレベーターが開くのだ。おそらく住人はこんなことをしなくてもロックが外れるようになっているのだろう。高級マンションというのは良くわからないが、間違いなく沙夜が住んでいるような所や翔の住んでいる家とはセキュリティーが段違いなのだ。それくらい警戒した高級マンションでもある。
そう思いながら沙夜はそのエレベーターに乗り込むと、十階のボタンを押す。そしてそこまで一気に上がった。ドアが開くとまるでホテルのような高級そうな絨毯の惹かれた廊下が目について、その一番奥の部屋に向かった。広さはあるのに部屋があまり無いと言うことは、おそらく一つ一つの部屋が広いのだろう。こんな所に住める人というのはきっと限られている。「Music Factory」でも一部のうちの一部なのだろう。
そして部屋のドアのチャイムを鳴らすと、ドアが開けられる。そこにはエプロンを付けた石森愛がいた。
「いらっしゃい。どうぞ。上がって。」
「お邪魔します。すいません。なんか……お宅にまでお邪魔してすいません。」
「良いのよ。あたしもしばらく外食が続いていたし、夫も外食続きだったから、家の食事を食べたいの。まぁ、あたしが作るんだけどね。」
「手伝いましょうか。」
「あら。良いの?そう言えば泉さんは料理が得意だったわね。」
「そうでも無いですよ。普通です。」
そう言って沙夜は家に上がると、やはり家の中は相当広いようだ。玄関も床もピカピカに磨かれているし、置いているモノも全く違う。いわゆるセレブの家のようだった。
リビングに通されると、ソファーに座って文庫本を読んでいる男の子がいる。おそらく高校生くらいだろう。学生らしい黒髪で、駅前でたむろしている高校生とあまり変わらない。
「こんばんは。」
沙夜はそう言うと、男の子は文庫本を閉じて沙夜の方をむき直す。
「初めまして。俺……川上文樹と言いまして。その……。」
「石森さんの息子さんですよね。」
「はい。高校二年です。」
「泉沙夜と言います。夕食時にお邪魔して申し訳ないんですけど。」
「いや……良いんです。いつも俺……一人なんで、賑やかな方が良いし。」
照れたようにそういう文樹の反応に愛は驚いたように文樹を見る。
「あら、さっきはそんなことを言って無かったのに。」
「え……。」
「他人が来るのはやだって、ずっとすねてたのよ。」
すると文樹は口を尖らせて愛に言う。
「そんなことを言って無いよ。」
「ふふっ。まぁ良いわ。気にしないで、うちの息子のことは。あ、コートは床に置かなくてハンガーをあげて。文樹。」
「うん。」
文樹はそう言うとクローゼットの中からハンガーを取りだして沙夜に手渡す。
「どうぞ。そこにかけてて良いんで。」
「どうもありがとう。」
それだけで文樹の頬が赤くなる。その様子に愛は少し笑った。本の中でしか恋愛感情を見いだせなかった息子が、一目惚れをするとは思ってなかったからだ。
「文樹さんは名字は川上を名乗っているんですね。」
「そうです。父親がそっちの方がばあちゃんがうるさくないからって。」
「夫婦別姓と言うだけでもうるさいからですね。」
それなのに沙夜は芹とは事実婚にしようと言ったのだ。それは更に厳しいと芹も思っていたのだろう。だから籍にこだわっていたのだ。
「あたしは一編集長だけど、旦那は「Music Factory」の総務だし。夫婦だって知っている人も限られてる。名字が一緒だとどうしても色眼鏡で見る人も多かったし。」
そう言って愛はキッチンの方へ向かう。すると沙夜もそれに付いて行こうとした。
「手伝いますよ。」
「あら、本当に手伝ってくれる?だったらエプロンを用意しましょうか。スーツが汚れたら困るでしょうし。」
「はい。ではお借りします。」
そう言って愛はエプロンを用意した。それは水色で可愛いデザインのモノだった。少しそれを付けるのはためらったが、用意してくれたのだからと沙夜はそれを身につける。
「今日はね、生姜焼きにしようと思って。」
「美味しそうですね。」
こんな豪華な家に住んでいる割には作るモノが庶民的だ。そもそもこういうところの人というのはテイクアウトとかデリバリーとか、そういったモノに使うと思っていたのだが。
「ポテトサラダとほうれん草と卵の炒め物を作ろうと思って。泉さんはジャガイモを潰してくれないかしら。」
「わかりました。」
そう言って愛は冷蔵庫からタマネギを取り出す。まるっとしていて立派なタマネギだと思った。
「タマネギが立派ですね。」
「主人の実家で作っているのよ。田舎の方でね。沢山タマネギがあるの。泉さん、少し持って帰らないかしら。」
「良いんですか。」
「一人暮らしだったかしら。」
「そうです。」
一人暮らしという言葉に、ソファーにいた文樹がほっとしているようだ。母親のように女を表に出すような女性では無く、自然体な女性である沙夜は、一気に文樹の憧れになっている。そしてもし同棲するような恋人が居るのなら、全く希望が持てないと思っていた。それが愛には手に取るようにわかる。だから文樹の前では芹のことを言わないでおこうと思っていた。
「タマネギがたっぷりの生姜焼きって美味しいわね。」
「本当。その通りですよ。タマネギは使いようが沢山あるし、滅多なことでは腐らないし、万能ですね。」
「藤枝もそうなってきたわ。」
「藤枝さんですか。渡先生の担当になってどうですか。」
「最初は気にしていたのよ。渡先生の担当になっていたら、それだけにならないかって。でも渡先生の担当だから良いって事もあるから。」
「良い?」
「口が堅くて、他のメディアなんかの誘惑に負けない人というイメージが付く。そういう評判が立ったら、あいつは信頼出来るって思われて他の作家からも藤枝のことを聞かれることも出てきたみたいね。」
「藤枝さんにとってはプラスですね。」
「えぇ。森さんとは少し違うわ。」
「森さんですか……同級生だったんですよね。大学の。」
「そうだったわね。この間、映画雑誌からも外されて、今度は地方の方へ出向になったわ。」
「地方に?」
「映画監督から気に入られていたみたいなんだけど、その映画監督からNGが出てね。理由を聞いたら他の出版社につてもあったらしくて、ゴシップネタを流していたみたいなのよ。」
「やはりそうでしたか。」
「やはり?」
「森さんは昔からそういう所がありましたから。」
真実が混ざっていたのかもしれないが、あの教授と生徒が出来ているとかそう言う噂が好きな人が森澄香だった。沙夜は教授から厳しく指導をされていた方なのであまりそう言う噂を立てられなかったが、おそらく沙夜が「夜」だと気が付いて噂を流したのは澄香なのだろう。だから沙夜は澄香とは再会しても距離を取っていたのだ。おそらく「二藍」のゴシップを掴もうとしていたのだと思うと、仲良くしなくて良かったと思っていた。
「藤枝はそういうネタはあまり好きじゃ無いみたいね。作家本人よりも作品の方が気になるみたいだし、朝倉さんもそんな感じに見えるわ。」
「朝倉すずさんですね。」
「えぇ。似ている二人だから付き合ったんでしょう。」
芹との気持ちは吹っ切ったのだろうか。あれだけ積極的に芹に言い寄っていたのに、あっさり靖に転んだというのも不自然に思えたが、本人が良ければそれで良いと思う。大体、人の色恋なんかに口を出せばろくでもないことくらいはわかる。
雑談をしながらキッチンで料理をしているのを見て、文樹は少し複雑な思いをしていた。文樹は一人っ子だったが、もし姉とか妹が居たらこんな光景になるのだろうか。両親は子供を望んでいなかったわけでは無い。だが二人目の子供は望めなかったのだ。愛が忙しすぎたというのもあるが、愛の体はもう子供が産める状態では無くなったから。
ちょっとは文樹も料理くらい覚えた方が良いかもしれない。簡単なモノで良いから今度愛に習っても良いと思った。その時だった。玄関の鍵が開く音がした。そしてリビングに入ってきたのは、父親だった。
「ただいま。」
「お帰り。お客さんが来てるよ。」
「うん、聞いてる。泉さん。いらっしゃい。」
「総務。お邪魔してます。」
垂れ目で人が良さそうな男。そして愛とは少し歳が離れている。この男が、「Music Factory」の総務に当たる川上晴彦だった。
沙夜はそう思いながらそのマンションへ向かった。
エントランスは広くて、シャンデリアが下がっている。コンシェルジュが居るようなマンションでは無さそうだが、当然のように管理はしっかり行き届いているように思えた。エレベーターの横にタッチパネルがあり、そこにコールをするとチャイムが鳴る仕組みになっていた。指定されたのは、十階。1005号室。そこをコールすると、若いような男の声が聞こえた。
「はい。川上です。」
「あ、私「Music Factory」の泉と申します。」
すると遠くから女性の声が聞こえた。
「泉さん?来てくれたのね。鍵を開けるから入って。」
そう言って通話が切れる。するとエレベーターが開くのだ。おそらく住人はこんなことをしなくてもロックが外れるようになっているのだろう。高級マンションというのは良くわからないが、間違いなく沙夜が住んでいるような所や翔の住んでいる家とはセキュリティーが段違いなのだ。それくらい警戒した高級マンションでもある。
そう思いながら沙夜はそのエレベーターに乗り込むと、十階のボタンを押す。そしてそこまで一気に上がった。ドアが開くとまるでホテルのような高級そうな絨毯の惹かれた廊下が目について、その一番奥の部屋に向かった。広さはあるのに部屋があまり無いと言うことは、おそらく一つ一つの部屋が広いのだろう。こんな所に住める人というのはきっと限られている。「Music Factory」でも一部のうちの一部なのだろう。
そして部屋のドアのチャイムを鳴らすと、ドアが開けられる。そこにはエプロンを付けた石森愛がいた。
「いらっしゃい。どうぞ。上がって。」
「お邪魔します。すいません。なんか……お宅にまでお邪魔してすいません。」
「良いのよ。あたしもしばらく外食が続いていたし、夫も外食続きだったから、家の食事を食べたいの。まぁ、あたしが作るんだけどね。」
「手伝いましょうか。」
「あら。良いの?そう言えば泉さんは料理が得意だったわね。」
「そうでも無いですよ。普通です。」
そう言って沙夜は家に上がると、やはり家の中は相当広いようだ。玄関も床もピカピカに磨かれているし、置いているモノも全く違う。いわゆるセレブの家のようだった。
リビングに通されると、ソファーに座って文庫本を読んでいる男の子がいる。おそらく高校生くらいだろう。学生らしい黒髪で、駅前でたむろしている高校生とあまり変わらない。
「こんばんは。」
沙夜はそう言うと、男の子は文庫本を閉じて沙夜の方をむき直す。
「初めまして。俺……川上文樹と言いまして。その……。」
「石森さんの息子さんですよね。」
「はい。高校二年です。」
「泉沙夜と言います。夕食時にお邪魔して申し訳ないんですけど。」
「いや……良いんです。いつも俺……一人なんで、賑やかな方が良いし。」
照れたようにそういう文樹の反応に愛は驚いたように文樹を見る。
「あら、さっきはそんなことを言って無かったのに。」
「え……。」
「他人が来るのはやだって、ずっとすねてたのよ。」
すると文樹は口を尖らせて愛に言う。
「そんなことを言って無いよ。」
「ふふっ。まぁ良いわ。気にしないで、うちの息子のことは。あ、コートは床に置かなくてハンガーをあげて。文樹。」
「うん。」
文樹はそう言うとクローゼットの中からハンガーを取りだして沙夜に手渡す。
「どうぞ。そこにかけてて良いんで。」
「どうもありがとう。」
それだけで文樹の頬が赤くなる。その様子に愛は少し笑った。本の中でしか恋愛感情を見いだせなかった息子が、一目惚れをするとは思ってなかったからだ。
「文樹さんは名字は川上を名乗っているんですね。」
「そうです。父親がそっちの方がばあちゃんがうるさくないからって。」
「夫婦別姓と言うだけでもうるさいからですね。」
それなのに沙夜は芹とは事実婚にしようと言ったのだ。それは更に厳しいと芹も思っていたのだろう。だから籍にこだわっていたのだ。
「あたしは一編集長だけど、旦那は「Music Factory」の総務だし。夫婦だって知っている人も限られてる。名字が一緒だとどうしても色眼鏡で見る人も多かったし。」
そう言って愛はキッチンの方へ向かう。すると沙夜もそれに付いて行こうとした。
「手伝いますよ。」
「あら、本当に手伝ってくれる?だったらエプロンを用意しましょうか。スーツが汚れたら困るでしょうし。」
「はい。ではお借りします。」
そう言って愛はエプロンを用意した。それは水色で可愛いデザインのモノだった。少しそれを付けるのはためらったが、用意してくれたのだからと沙夜はそれを身につける。
「今日はね、生姜焼きにしようと思って。」
「美味しそうですね。」
こんな豪華な家に住んでいる割には作るモノが庶民的だ。そもそもこういうところの人というのはテイクアウトとかデリバリーとか、そういったモノに使うと思っていたのだが。
「ポテトサラダとほうれん草と卵の炒め物を作ろうと思って。泉さんはジャガイモを潰してくれないかしら。」
「わかりました。」
そう言って愛は冷蔵庫からタマネギを取り出す。まるっとしていて立派なタマネギだと思った。
「タマネギが立派ですね。」
「主人の実家で作っているのよ。田舎の方でね。沢山タマネギがあるの。泉さん、少し持って帰らないかしら。」
「良いんですか。」
「一人暮らしだったかしら。」
「そうです。」
一人暮らしという言葉に、ソファーにいた文樹がほっとしているようだ。母親のように女を表に出すような女性では無く、自然体な女性である沙夜は、一気に文樹の憧れになっている。そしてもし同棲するような恋人が居るのなら、全く希望が持てないと思っていた。それが愛には手に取るようにわかる。だから文樹の前では芹のことを言わないでおこうと思っていた。
「タマネギがたっぷりの生姜焼きって美味しいわね。」
「本当。その通りですよ。タマネギは使いようが沢山あるし、滅多なことでは腐らないし、万能ですね。」
「藤枝もそうなってきたわ。」
「藤枝さんですか。渡先生の担当になってどうですか。」
「最初は気にしていたのよ。渡先生の担当になっていたら、それだけにならないかって。でも渡先生の担当だから良いって事もあるから。」
「良い?」
「口が堅くて、他のメディアなんかの誘惑に負けない人というイメージが付く。そういう評判が立ったら、あいつは信頼出来るって思われて他の作家からも藤枝のことを聞かれることも出てきたみたいね。」
「藤枝さんにとってはプラスですね。」
「えぇ。森さんとは少し違うわ。」
「森さんですか……同級生だったんですよね。大学の。」
「そうだったわね。この間、映画雑誌からも外されて、今度は地方の方へ出向になったわ。」
「地方に?」
「映画監督から気に入られていたみたいなんだけど、その映画監督からNGが出てね。理由を聞いたら他の出版社につてもあったらしくて、ゴシップネタを流していたみたいなのよ。」
「やはりそうでしたか。」
「やはり?」
「森さんは昔からそういう所がありましたから。」
真実が混ざっていたのかもしれないが、あの教授と生徒が出来ているとかそう言う噂が好きな人が森澄香だった。沙夜は教授から厳しく指導をされていた方なのであまりそう言う噂を立てられなかったが、おそらく沙夜が「夜」だと気が付いて噂を流したのは澄香なのだろう。だから沙夜は澄香とは再会しても距離を取っていたのだ。おそらく「二藍」のゴシップを掴もうとしていたのだと思うと、仲良くしなくて良かったと思っていた。
「藤枝はそういうネタはあまり好きじゃ無いみたいね。作家本人よりも作品の方が気になるみたいだし、朝倉さんもそんな感じに見えるわ。」
「朝倉すずさんですね。」
「えぇ。似ている二人だから付き合ったんでしょう。」
芹との気持ちは吹っ切ったのだろうか。あれだけ積極的に芹に言い寄っていたのに、あっさり靖に転んだというのも不自然に思えたが、本人が良ければそれで良いと思う。大体、人の色恋なんかに口を出せばろくでもないことくらいはわかる。
雑談をしながらキッチンで料理をしているのを見て、文樹は少し複雑な思いをしていた。文樹は一人っ子だったが、もし姉とか妹が居たらこんな光景になるのだろうか。両親は子供を望んでいなかったわけでは無い。だが二人目の子供は望めなかったのだ。愛が忙しすぎたというのもあるが、愛の体はもう子供が産める状態では無くなったから。
ちょっとは文樹も料理くらい覚えた方が良いかもしれない。簡単なモノで良いから今度愛に習っても良いと思った。その時だった。玄関の鍵が開く音がした。そしてリビングに入ってきたのは、父親だった。
「ただいま。」
「お帰り。お客さんが来てるよ。」
「うん、聞いてる。泉さん。いらっしゃい。」
「総務。お邪魔してます。」
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