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白菜の重ね蒸し
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やっと「草壁」としての文書を納品して、芹は夕方ほどになるとリビングへやってきた。冷蔵庫にはまだ野菜が多くある。ほとんどは日持ちするモノだが、白菜だけは近日中にどうにかしないといけないだろう。
なのに今日は沙菜は戻らないらしい。どこか地方の方へ泊まりなのだ。撮影なのかソフトのPRなのかはわからないが、戻らないといえば食事を用意しないだけだ。芹はそう思いながら、まだ残っている白菜を見ていた。
「どうするかなぁ。」
翔と二人であればそこまで消費出来ない。ここは一つ藤枝靖を呼んでも良いだろうか。一人暮らしをしているというし、食事をまめに作っているとは聞いているがたまには人を呼ぶのも悪くない。そう思ってまず翔に連絡をしようと携帯電話を取りだした。
その時リビングのドアが開いた。そこには翔の姿がある。
「お、お帰り。なんか早くねぇ?」
「ちょっと気分が乗らなくてさ。」
翔はこういう所がある。気分が乗らなければスパッと切り替えて別のことをしたり、こうやってすぐに帰ってくることもあるのだ。それは芹でも言えることで、芹も気分がのっらない時には無理をして書いたりしない。そういうときには本を読んだり、映画を観たり、ゲームをしたりするのだ。ただ翔の場合、その気分転換の仕方はゲームという選択が無い。ゆっくり散歩なんかをすることも最近は多いようだ。
「あのさ。白菜があるんだけど、そろそろ消費したいんだよな。」
「うん。でも結構大きな白菜だったよな。」
「今日は二人だし消費出来ないじゃん。誰か呼んでもいい?」
「誰か?」
「藤枝とか。」
「あぁ、良いよ。だったら俺も呼ぼうかな。純とか。」
純も沙菜がいなければ抵抗はないだろう。相変わらず色気のある女性が苦手なのだから。
「夏目さんは仕事じゃ無いの?」
「今日は楽器のメーカーに行っているって言っていたな。そこまで遅くならないかも。それでもまぁ……英二さんが食事を用意してくれているなら来ないと思うけど。」
英二の店がイベントがあるのだったら、食事を用意していないことも多いらしい。最近はイベントがあるような時期ではないので、もしかしたら来ないかも知れないが。そう思いながら翔は一度台所を横切って洗面台へ向かう。手を洗って戻ってくると、芹はその白菜で何を作ろうかと悩んでいるようだった。
「白菜が凄く大きいな。その……西川さんって人の所へ沙夜は行ったんだよな。」
「あぁ。俺がN県へ行っているときに行ったみたいだ。まぁ、俺も沙夜が仕事の時に行くこともあるし。そうだ。子供が生まれたって言ってたな。何か送らないといけないか。」
芹は無理をしているように口数が多い。沙夜に会えないのがそんなに辛いなら、何も考えずに沙夜の所へ行けば良いのにと思う。だがおそらく芹は行けないのだ。会いたいのに会えない事情があるのだろう。その理由は翔は想像が付いている。ちらっと台所の方から洗面所へ向かう廊下を見た。そこに落ちていたモノは、コンドームの袋の切れ端だったから。
「お、藤枝がこっちに来るってよ。」
携帯電話を取りだして、そのメッセージチェックする。明日から校了であまり自由がきかなくなるので助かったと言っていた。
「純も来るって言っている。」
「英二さんの所はイベント?」
「いいや。イベントでは無いんだけど、たまにはスタッフと食事でも行くからって。」
「ふーん……。」
そういえば響子が勤めている洋菓子店でもそういう事をたまにするらしい。今度遅くなったが結婚式をするのだ。またその時には食事会などを店の中でするのだろうか。あのオーナーは、洋菓子店を経営している割に甘いものを口にしないのだ。当然ウェディングケーキなんかも口にしないのだろう。
「って事はこの白菜で何を作るかなぁ。」
「重ね蒸しなんか良いかもな。」
「重ね蒸し?」
「白菜と豚バラを重ねて鍋の中に入れて、そのほかにキノコ類なんかを入れても良いと思う。あとは料理酒を入れて蓋をして火にかけるだけ。」
「それ美味そうだな。やってみるか。って事は、豚肉を買わないといけないか。それから……。」
沙夜が仕事をしていないときは料理が一番の息抜きだと言っていた。そして芹もそうなっているような気がする。
「買い物へ行くんだったら俺も行くよ。」
翔はそう言うと、芹は苦笑いをして言う。
「子供の使いじゃないだから一人ででも行けるって。」
すると翔は首を横に振って言う。
「さっき言っただろう?気分を変えたいんだ。商店街の人達も挨拶をしたいしね。」
「そうだったな。じゃあ行くか。」
携帯電話をポケットに入れて芹はジャンパーを取りに自分の部屋に戻る。その時、畳に何かゴミが落ちているのに気が付いた。それは銀色の包みの切れ端で、芹は慌ててそれを拾うとゴミ箱に入れる。まずい。まずい。そう思いながら、財布を手にすると部屋を出る。
夕べ、翔が遅かったので調子に乗ってここで沙菜とセックスをした名残があったのだ。と言うか、翔と沙夜が居ないときには、お互いの部屋だけでは無い。風呂場ですることもあったし、リビングでもした。もちろんそのあとにちゃんと掃除はしているが、それが翔に顔を合わせづらいところがあったのだ。
そして部屋を出ると翔も脱いでいたハーフコートをまた着ている。そしてニットの帽子を被っていた。最近は翔も気づかれることが多いらしい。あまり気にしていなかったが、さすがに無断で写真を撮られたりするのは気分が悪いらしくこうやって変装を軽くしているのだ。
商店街ならば「千草さんのところの長男」というイメージしか無いらしいのだが、そこの客にはそれが通用しないのだろう。
「今日は沙菜が帰ってこないんだっけ?」
「泊まりだって言っていたけど。何の仕事かはわからないな。」
「ふーん……。」
「男ばっかで飯食ってるの、なんかすげぇな。むさいって言うか。」
「お前だってすぐ三十になるから。」
「早く結婚でもしないとな。」
その言葉には色んな意味が含まれているようだった。沙菜を忘れたくて沙夜と一緒になりたいと思っているのだろうか。本心で沙夜と一緒になりたいのかわからないところがある。翔はその言葉に少しため息を付いて芹に言う。
「無理だよ。」
「無理?まさかお前がまだ沙夜と結婚出来ると思ってる?」
芹は少し馬鹿にしたように玄関へ行くとスニーカーを履く。そして翔もスニーカーを履いた。厚みがある翔のスニーカーと、ペラペラの記事の芹のスニーカーは全く違うのだ。
「沙夜が結婚したくないって言っていた。籍を入れなくても事実婚だったら良いって。」
「事実婚だと色々不便じゃん。妻だって言えないし。」
「沙夜があれだけ嫌がっている理由はわかって言っているのか。お前の親族も沙夜の親族も嫌だからだろう。」
「……。」
「大体お前さ。結婚したいなら何でこの家を出ないんだ。」
「俺と沙夜が出たら、お前と沙菜で暮らすの?それこそ沙夜に迷惑がかかるだろ?」
「その時には別の人を探すとかする。うちのことは心配しなくても良い。けどさ……お前がこの家を出ないのはもっと他の事情があるんじゃ無いのか。」
家の鍵を閉めて芹は翔の方を見る。そして芹はため息を付いて翔に言った。
「俺のことは別に良いよ。問題なのはお前の方じゃ無いのか。」
「え……。」
「お前が今日、早く帰ってきたのは気分が乗らないとかそんな理由じゃ無いだろ?拒絶でもされた?響子さんに。」
「何で……響子さんがそこで出てくるんだ。」
翔は驚いて芹を見る。すると芹は首を横に振って言う。
「全てが丸く収まるためには、俺が沙夜と一緒になるのが一番良い。そうすれば……誰も何も傷つかない。お前が不倫をまたすることだって無いんだから。」
風が吹き抜けた。風は冷たく、手の先があっという間に冷たくなる。そして芹の心の中も風が吹き抜けた気がした。
「芹。前から気になっていたんだけど、何で俺が不倫をしていたのをお前が知っていたんだ。いつ……。」
「いつ知ったのかって?世の中そんなに広くないんだろうな。征子さんのこと、また知りたいのか?」
名前まで知っていたとわかって、翔はじんわりと手の中に汗をかいている気がした。芹がそれを知っていたからといって何かあるわけでは無いだろうが、芹は端くれでも情報を扱っているのだ。その事実を漏らされたくない。
「……いや。良いよ。わかった。もうそれは何も言わない。お前も黙っておけよ。」
「それがお互いのためだろ?さてと。白菜の重ね蒸しのほかって何が出来るかな。」
「結構さっぱりしてるし、油も使わないからこってりしたモノでも良いと思うけど。そうだな。麻婆豆腐でも作ろうか。」
「作れるんだ。そういうの。」
「結構簡単に出来るから。」
気分を変えたくて外に出て来た。なのにまた翔の頭の中には、罪悪感が襲ってきている。
その時翔の携帯電話にメッセージが届いた。相手は響子からだった。
なのに今日は沙菜は戻らないらしい。どこか地方の方へ泊まりなのだ。撮影なのかソフトのPRなのかはわからないが、戻らないといえば食事を用意しないだけだ。芹はそう思いながら、まだ残っている白菜を見ていた。
「どうするかなぁ。」
翔と二人であればそこまで消費出来ない。ここは一つ藤枝靖を呼んでも良いだろうか。一人暮らしをしているというし、食事をまめに作っているとは聞いているがたまには人を呼ぶのも悪くない。そう思ってまず翔に連絡をしようと携帯電話を取りだした。
その時リビングのドアが開いた。そこには翔の姿がある。
「お、お帰り。なんか早くねぇ?」
「ちょっと気分が乗らなくてさ。」
翔はこういう所がある。気分が乗らなければスパッと切り替えて別のことをしたり、こうやってすぐに帰ってくることもあるのだ。それは芹でも言えることで、芹も気分がのっらない時には無理をして書いたりしない。そういうときには本を読んだり、映画を観たり、ゲームをしたりするのだ。ただ翔の場合、その気分転換の仕方はゲームという選択が無い。ゆっくり散歩なんかをすることも最近は多いようだ。
「あのさ。白菜があるんだけど、そろそろ消費したいんだよな。」
「うん。でも結構大きな白菜だったよな。」
「今日は二人だし消費出来ないじゃん。誰か呼んでもいい?」
「誰か?」
「藤枝とか。」
「あぁ、良いよ。だったら俺も呼ぼうかな。純とか。」
純も沙菜がいなければ抵抗はないだろう。相変わらず色気のある女性が苦手なのだから。
「夏目さんは仕事じゃ無いの?」
「今日は楽器のメーカーに行っているって言っていたな。そこまで遅くならないかも。それでもまぁ……英二さんが食事を用意してくれているなら来ないと思うけど。」
英二の店がイベントがあるのだったら、食事を用意していないことも多いらしい。最近はイベントがあるような時期ではないので、もしかしたら来ないかも知れないが。そう思いながら翔は一度台所を横切って洗面台へ向かう。手を洗って戻ってくると、芹はその白菜で何を作ろうかと悩んでいるようだった。
「白菜が凄く大きいな。その……西川さんって人の所へ沙夜は行ったんだよな。」
「あぁ。俺がN県へ行っているときに行ったみたいだ。まぁ、俺も沙夜が仕事の時に行くこともあるし。そうだ。子供が生まれたって言ってたな。何か送らないといけないか。」
芹は無理をしているように口数が多い。沙夜に会えないのがそんなに辛いなら、何も考えずに沙夜の所へ行けば良いのにと思う。だがおそらく芹は行けないのだ。会いたいのに会えない事情があるのだろう。その理由は翔は想像が付いている。ちらっと台所の方から洗面所へ向かう廊下を見た。そこに落ちていたモノは、コンドームの袋の切れ端だったから。
「お、藤枝がこっちに来るってよ。」
携帯電話を取りだして、そのメッセージチェックする。明日から校了であまり自由がきかなくなるので助かったと言っていた。
「純も来るって言っている。」
「英二さんの所はイベント?」
「いいや。イベントでは無いんだけど、たまにはスタッフと食事でも行くからって。」
「ふーん……。」
そういえば響子が勤めている洋菓子店でもそういう事をたまにするらしい。今度遅くなったが結婚式をするのだ。またその時には食事会などを店の中でするのだろうか。あのオーナーは、洋菓子店を経営している割に甘いものを口にしないのだ。当然ウェディングケーキなんかも口にしないのだろう。
「って事はこの白菜で何を作るかなぁ。」
「重ね蒸しなんか良いかもな。」
「重ね蒸し?」
「白菜と豚バラを重ねて鍋の中に入れて、そのほかにキノコ類なんかを入れても良いと思う。あとは料理酒を入れて蓋をして火にかけるだけ。」
「それ美味そうだな。やってみるか。って事は、豚肉を買わないといけないか。それから……。」
沙夜が仕事をしていないときは料理が一番の息抜きだと言っていた。そして芹もそうなっているような気がする。
「買い物へ行くんだったら俺も行くよ。」
翔はそう言うと、芹は苦笑いをして言う。
「子供の使いじゃないだから一人ででも行けるって。」
すると翔は首を横に振って言う。
「さっき言っただろう?気分を変えたいんだ。商店街の人達も挨拶をしたいしね。」
「そうだったな。じゃあ行くか。」
携帯電話をポケットに入れて芹はジャンパーを取りに自分の部屋に戻る。その時、畳に何かゴミが落ちているのに気が付いた。それは銀色の包みの切れ端で、芹は慌ててそれを拾うとゴミ箱に入れる。まずい。まずい。そう思いながら、財布を手にすると部屋を出る。
夕べ、翔が遅かったので調子に乗ってここで沙菜とセックスをした名残があったのだ。と言うか、翔と沙夜が居ないときには、お互いの部屋だけでは無い。風呂場ですることもあったし、リビングでもした。もちろんそのあとにちゃんと掃除はしているが、それが翔に顔を合わせづらいところがあったのだ。
そして部屋を出ると翔も脱いでいたハーフコートをまた着ている。そしてニットの帽子を被っていた。最近は翔も気づかれることが多いらしい。あまり気にしていなかったが、さすがに無断で写真を撮られたりするのは気分が悪いらしくこうやって変装を軽くしているのだ。
商店街ならば「千草さんのところの長男」というイメージしか無いらしいのだが、そこの客にはそれが通用しないのだろう。
「今日は沙菜が帰ってこないんだっけ?」
「泊まりだって言っていたけど。何の仕事かはわからないな。」
「ふーん……。」
「男ばっかで飯食ってるの、なんかすげぇな。むさいって言うか。」
「お前だってすぐ三十になるから。」
「早く結婚でもしないとな。」
その言葉には色んな意味が含まれているようだった。沙菜を忘れたくて沙夜と一緒になりたいと思っているのだろうか。本心で沙夜と一緒になりたいのかわからないところがある。翔はその言葉に少しため息を付いて芹に言う。
「無理だよ。」
「無理?まさかお前がまだ沙夜と結婚出来ると思ってる?」
芹は少し馬鹿にしたように玄関へ行くとスニーカーを履く。そして翔もスニーカーを履いた。厚みがある翔のスニーカーと、ペラペラの記事の芹のスニーカーは全く違うのだ。
「沙夜が結婚したくないって言っていた。籍を入れなくても事実婚だったら良いって。」
「事実婚だと色々不便じゃん。妻だって言えないし。」
「沙夜があれだけ嫌がっている理由はわかって言っているのか。お前の親族も沙夜の親族も嫌だからだろう。」
「……。」
「大体お前さ。結婚したいなら何でこの家を出ないんだ。」
「俺と沙夜が出たら、お前と沙菜で暮らすの?それこそ沙夜に迷惑がかかるだろ?」
「その時には別の人を探すとかする。うちのことは心配しなくても良い。けどさ……お前がこの家を出ないのはもっと他の事情があるんじゃ無いのか。」
家の鍵を閉めて芹は翔の方を見る。そして芹はため息を付いて翔に言った。
「俺のことは別に良いよ。問題なのはお前の方じゃ無いのか。」
「え……。」
「お前が今日、早く帰ってきたのは気分が乗らないとかそんな理由じゃ無いだろ?拒絶でもされた?響子さんに。」
「何で……響子さんがそこで出てくるんだ。」
翔は驚いて芹を見る。すると芹は首を横に振って言う。
「全てが丸く収まるためには、俺が沙夜と一緒になるのが一番良い。そうすれば……誰も何も傷つかない。お前が不倫をまたすることだって無いんだから。」
風が吹き抜けた。風は冷たく、手の先があっという間に冷たくなる。そして芹の心の中も風が吹き抜けた気がした。
「芹。前から気になっていたんだけど、何で俺が不倫をしていたのをお前が知っていたんだ。いつ……。」
「いつ知ったのかって?世の中そんなに広くないんだろうな。征子さんのこと、また知りたいのか?」
名前まで知っていたとわかって、翔はじんわりと手の中に汗をかいている気がした。芹がそれを知っていたからといって何かあるわけでは無いだろうが、芹は端くれでも情報を扱っているのだ。その事実を漏らされたくない。
「……いや。良いよ。わかった。もうそれは何も言わない。お前も黙っておけよ。」
「それがお互いのためだろ?さてと。白菜の重ね蒸しのほかって何が出来るかな。」
「結構さっぱりしてるし、油も使わないからこってりしたモノでも良いと思うけど。そうだな。麻婆豆腐でも作ろうか。」
「作れるんだ。そういうの。」
「結構簡単に出来るから。」
気分を変えたくて外に出て来た。なのにまた翔の頭の中には、罪悪感が襲ってきている。
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