触れられない距離

神崎

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飴細工

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 足を負傷している沙夜を上にさせるのは少し抵抗があった。だが体格の差はあるのだから、これしかない。
 そう思って一馬は横になると、沙夜を上に乗せた。そしてそのまま尻を顔の方へ向け、沙夜はそのまま一馬の性器を舐めあげてきた。そして一馬も少し体を起こすと、沙夜の性器を舐め始める。舐めるだけではなく指で固いところに指を這わせたり、そこも舐めたりしていると、沙夜は時々ビクッと体を震わせる。それでもけなげに一馬の性器を舐めあげようとしていた。何度も絶頂に達しているのだ。一馬もけなげに舐めあげてくる沙夜の行為に、射精感が嫌でも盛り上がってくる。だが沙夜の口に出したくない。
 そもそも、もう三十を過ぎたのだ。一晩で射精出来る回数に限度がある気がする。なので沙夜の口で射精するのはもったいないのだ。
「沙夜。」
 一馬はそう言うと、沙夜は口を離す。そして一馬の体を降りた。
「けほっ……。」
 少しむせている。見たときにも思ったが全て咥えると、喉が圧迫されて苦しい。それでも一馬が沙夜を気持ち良くさせようと、丁寧にそこをほぐしてくれているのはわかる。そして沙夜自身ももう入れ込んで欲しいと思っていた。
「無理して全部口に入れなくて良い。舐めるだけでも気持ちいいから。」
「でも……。」
「全部入るのは、お前のここだけだから。」
 本当にこんなモノがいつも全部入っているのだろうか。沙夜はそう思いながら、その性器を見ていた。立派に天を指しているその性器は太くて長い気がした。それにと手も硬い。これが中に入るかと思うとゾクゾクする。
 一馬は体を起こすと、沙夜の体を横にする。そして枕元にあったコンドームを手にした。向こうの国よりもこちらのサイズの方が大きいだろう。だがその分脆い気がする。やはり自分が持ってきたモノを使うべきだ。そう思って、コンドームを置くとベッドを一旦降りてバッグからポーチを取り出す。そしてコンドームを取り出した。
 二週間の間、こういう事が出来るのかどうかはわからないし、あったとしても何度出来るかわからない。だが余分は持ってきていた。それは期待も少しあったのかもしれない。それを手にすると、ベッドに上がる。
 沙夜はその間、ペットボトルの水に口を付けていた。少し落ち着いてしまったかもしれない。
「水か?」
「えぇ……。」
 シーツを見ると所々濡れているところがある。沙夜の汁だったり、一馬の汁だったりするのだろうが、この地域は温暖な気候だ。それではなくても汗で水分が取られる。それを気にしていたのだろうか。
 一馬はコンドームを付けると、その枕元にあったペットボトルの水を少し飲んだ。そして沙夜を見ると、またその水に口を付ける。そしてそのまま沙夜に近づいた。
「んっ……。んっ……。」
 水をそのまま口うつしで飲ませる。そしてそのまま舌を絡ませた。ひんやりとした感触が心地良い。
「酒より美味いな。」
「うん……酔いそう。」
 そうして二人は笑い合うと、一馬はまたキスをする。そして沙夜の性器にまた指を這わせた。そこはもう十分濡れていて物欲しそうに指を咥えている。それにその上のクリトリスもビンビンに立っていた。
「腰が揺れてるな。ほら……。」
 指を増やし、その中も探る。そしてその指を抜くと、一馬は沙夜の手を引いて自分の性器に触れさせた。
「ほら。広げて。」
「また?」
「そうじゃないと違うところに入れるから。」
 そんなに後ろが気になるのだろうか。沙菜に聞いてみても良いが、芹がそんな趣味があると思われても嫌だと思う。やはり自分で調べてみるしかないだろう。そう思いながら、沙夜は足を立てると一馬にそこを晒した。
「入れて。」
「後ろに?」
「後ろは嫌。だから……おマ○コに。」
「指を?」
「一馬の……おチ○ポ入れて。クチャグチャでだらしないおマ○コに入れて。お願い。」
 すると一馬は少し笑う。そして沙夜の腰を持ち上げると、そこに擦り付ける。
「ん……。相変わらず狭いな。日を置くと、戻るのか?」
「知らない……んっ!」
 女のそこは狭ければ良いというモノではない。特に一馬のようにサイズが人より大きめの人というのは、入れ込むのにも苦労するし女も痛い場合が多い。
 一馬がセックスをしてきた人の中でも、奥さんがそういうタイプで、一人でオ○ニーもしない女性だし、馴らす事もない。
 それだけが全てでは無いとわかっている。だからセックスを奥さんとしなくても、二人で居られれば良かった。だが沙夜とは体を重ねたいと思う。
 ゴム越しに伝わる沙夜の感触。拡張されていく感触に、沙夜はぎゅっと手を握ってシーツを掴もうとしていた。それを離させて、一馬は自分の腕に捕まらせる。その手に力が入るようだ。だが沙夜はその手を離す。
「腕は……駄目……。」
「良い。跡が付いても良いから。」
 こんな時でも沙夜はベーシストとしての一馬を大事にしている。跡が残れば何があったのかわかってしまう事を恐れていたのだ。
 その一馬を大事にしている気持ちがある。そう思って一馬は腕ではなく沙夜の手を握った。そしてその中に入っていく。
「イッ……。」
 痛みが少しあったのか。そう思っていたが、もう止められない。奥へ進んでいくと、沙夜は少し涙を浮かべているようだった。
「入った……。」
 中に入っただけなのに離したくないかのように絞めてくる。それがとても気持ちよくて離れたくないと思えた。
「全部入ってる……。」
 沙夜も首だけ動かして、その繋がっているところを見た。するとその頬に涙が落ちる。それを見て、一馬は手を一度離すと、涙を拭った。
「痛いか?」
「ううん……気にしないで。痛くないから……。」
「だったら何で泣いているんだ。」
 すると沙夜は一馬を見て言った。
「嬉しくて。」
 その言葉に一馬は少し笑うと、沙夜の唇にキスをした。
「俺も嬉しい。ずっとこうしたかったんだ。」
 コンドーム越しに感じる沙夜の温もりと感触。それがとても嬉しい。
「あっ……何か……動いていないのに……。なんか……。」
「気持ちいいところがあるんだな。少し動くぞ。」
 体を起こすと沙夜の腰をまた少し持ち上げた。そしてゆっくりと抜くと、また奥を突く。その度に沙夜は声にならないような声を上げた。
「あっ!あ!あ……。」
 抜く度にわかる。相当濡れていて、突く度に水の音と肉がはじける音。そしてお互いの声が部屋に響く。そして沙夜の胸が揺れていた。
 沙夜は奥さんと似ていると思っていた。だが奥さんもかなり敏感な方で、セックスをした次の日はシーツを洗わないといけないほどだと思う。そして沙夜もそうしないといけない。だが奥さんとは決定的に違うのは、体に目立つような傷跡や火傷の跡は無い。よく見れば細かい傷があるが、基本的には白くてすべすべとした肌だった。
「凄い良い……。すぐ出そうになる……。」
 角度を変えて奥を突いた。するとゴリッという感触がする。それに沙夜は体を弓なりにして、ひときわ声を上げた。
「あーーーー!いっ!イク!イッちゃう!」
「ここか?この……。」
 更にそこを突き上げると、沙夜は更に涙を流しながら声を上げた。そしてその入れている性器の隙間から生温かい汁が出てくる。それは勢いよく吹き上げ、一馬の太ももやシーツも濡らした。
「沙夜?」
 さすがに意識が飛んだかもしれない。そう思っていたが沙夜はピクピクと体を震わせながら、顔を赤くしている。その様子に一馬は入れ込んだまま体を倒すと、沙夜の唇にキスをした。すると沙夜はそのキスに応えてきた。まだ意識があるようだ。
「凄い……どっかいっちゃいそうだった。」
 沙夜はそう言うと、一馬は少し笑う。
「俺のを食いちぎるかと思うくらい絞まったな。」
「知らない……。」
「それくらい気持ちよかったのか。」
「うん……。」
 その言葉に一馬は嬉しそうだった。そしてまたキスをすると、入れ込んだまま沙夜の体を持ち上げる。
「捕まっておけ。うん……首に手を回して。」
 何度も体勢を変えて、お互いを求め合った。普段はお互い見せない顔で、沙夜の声が枯れ始めた。それでも一馬は辞める事はない。
 一馬が射精をしたあとも、コンドームを取った性器に沙夜の舌が舐めあげてくる。そして沙夜の性器がまた求めているように濡れ始めた。それを見るとまた入れたくなってくるのだ。
 何度もセックスをしたあと、一馬は沙夜を抱き寄せる。すると沙夜は少し笑って言った。
「ここへ来ている間は我慢をしないといけないと思っていたんだけど。」
「帰ってからもまたするか。」
「本当に……三十代なのかしら。」
「歳の事を言うな。お前だってすぐ三十代になる。」
「お互いね。」
 だがこんな関係には不安がある。立場とか既婚者だとかそんな問題ではない。体で繋がった関係なのだ。もしお互いの体に何か不都合があれば、この関係は終わってしまうのだろうか。そう思うと急激に寂しくなる。そう思って一馬はぎゅっと沙夜の体を抱きしめた。すると沙夜もそれに応えるように一馬の体を抱きしめる。その温もりが先程まで不安だったモノを安心させるようだった。
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